【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた 作:種再燃祭
さて、モルゲンレーテ社員として復帰したキラの日常は、ブラックというほどではないが存外に忙しい。
まあこれは、主にザフトのせいで無理やり戦争当事国にされてしまったオーブ全体に言えることではあるが。
エイフマン教授がキラとマリューという二人の「宇宙帰り(実戦経験込み)のエース級技術者」を抱え込む条件として、自分のフラッグ開発チームに加えてGAT-Xシリーズ技術解析チームも統括する事は前話にて述べた。
とはいえ、これはあくまで統括の話であり、どちらかと言えば名義貸し、「エイフマンが責任取るから好きにやって結構」という類の物だった。
だが、セイヤ・アスカ(シン&マユのパパ)を改めて主任としたGAT-Xシリーズ技術解析チームは、意図的にそうは取らなかった。
彼らとてモルゲンレーテ社の技術者、強かさにおいて後塵を拝すような真似は断じてしない。
まず手始めに、彼らは”イージス”の事実上、専属パイロットであったムウ・ラ・フラガ少佐とテストパイロット契約を結ぶと同時に、エイフマンの伝手で「スケジュールは調整するから、キラとマリューの出向」を要請したのだ。
更に、共同要請者としてアスカ主任から”アストレイ計画”を引き継いだエリカ・シモンズ女史も名をあげたのだから、本当に強かだ。
ムウの”イージス”は、
・モビルスーツ形態での主力兵装”スキュラ”を使用可能とすること
・機動性・汎用性を高めると同時に大気圏内飛行能力を獲得させること
を骨子に開発が開始された。
一方、”ストライク”はと言えば……
「機体の熟成も重要だけど、それ以上に機体の発展性・冗長性・汎用性の要である”ストライカーパック”の開発が重要なのよ」
とのエリカの言葉にキラは困惑しつつ、
「えっと……それは理解してますが、なんて”
「実はね、ティエレンの全領域対応後継機、開発コード”タオツー”は、その要求が”ストライク”にとても似てるんだよ」
と切り出すアスカ主任。
つまり、非変形のシンプルかつ堅牢な構造に、発展的余地が大きい大柄なボディ、重装甲と各所に配されたスラスターなどによる高機動の両立、全領域対応の汎用性など。
「だがね、武装に関してはこれといった最適解がなかったのさ」
これは事実であり、現行のティエレンと基本は未だテスト機であるタオツーの武装は、本来の200㎜25口径長滑腔砲などに加え、使い勝手の良い”イナクト”のリニアライフル、プラズマソード機能付きソニックブレイドが半ば標準装備とされ、武装の共用化を図っている。
しかし、それが総蓄電量、モーター合計出力でイナクトに勝るタオツーの最適解かと言われれば、首をかしげるところだ。
「だけど、そこでタオツー開発チームは気づいたのさ。『この先、輸出先に大西洋連邦が大口ユーザーとして考えられるのなら、いっそGAT-Xシリーズと武装と共用化できれば大きなセールスポイントになるのでは?』とね。無論、性能もいいしね」
何とも現金な話である。
そして、ここで改めてシモンズに率いられることとなった”アストレイ”チームも大きく意味を持つ事になる。
この世界線において、現在、製造されている3機のアストレイ・シリーズには、掌にGAT-Xシリーズ共用のエネルギー供給ソケットがあり、また背部にはストライカーパックが装着できるようになっていた。
「あー、なんとなく理解しました。もしかしてティエレン後継機にGAT-Xシリーズの武装だけじゃなくて、”ストライカーパック”運用能力も加味しようとしてません?」
「ざっつらいと」
サムズアップするアスカ主任。存外にノリが良いようだ。
☆☆☆
さて、まずそれが可能かどうかを、この世界線、つまり種と00要素が融合した世界線の”ストライク”と”タオツー”について語ってみよう。
主電源・主動力はどちらもオーブ(モルゲンレーテ社)製のパワーエクステンダー系なので問題ない。
また、外部からの給電システムは、ストライクがストライカーパックに組み込もうとしているのに対し、タオツーは最新鋭のイナクトやフラッグ同様に最初から機体に受電システムが組み込まれている。
また、機体が大きい分、タオツーの方が余剰出力が大きい。
具体的に言えば、総蓄電量、モーター合計出力、スラスター合計推力は、ストライカーパック未装着状態のストライクよりタオツーの方がかなり上回る。
重量は、タオツーがノーオプションのストライクより50t近く重いが、フェイズシフト素材などの導入によりある程度の軽量化による重量軽減は見込めるだろう。
また、重量差の割には全高は1mほどしか変わらないので……答えは「きちんと対応できる設計変更すれば、
特にエネルギー消費の大きいランチャーストライカーやソードストライカーは、重く無骨だがそれに応じてエネルギーゲインがかなり大きなタオツーの方が運用に有利な側面すらあった。
結論から先に言おう。このストライカーパック対応(他にもフェイズシフト素材の導入などがあった)の全領域対応ティエレンは、”ストライク・ティエレン・タオツー(略称:ストライク・タオツー)”として量産される運びとなる。
そして、この時点で秘密裏に開発計画を打診した大西洋連邦の重鎮2名、具体的には盟主王アズラエルと今やその戦闘系腹心の階段を昇り始めたハルバートンより「量産した暁には是非ウチに。言い値で買おう」という返答があったらしい。
モルゲンレーテ社、企画段階での早速の大口顧客ゲットにウハウハである。
更に蛇足。実は、”ストライク・タオツー”の出現で大いに割を食ったのが、原作で言う”ストライク・ダガー”だ。
アズラエル理事長の、
『ストライカーパック非対応なのに”ストライク”の名を冠するのは、いかがなものでしょうかね』
の鶴の一声で、ただの”ダガー”にペットネームが格下げされてしまった。
まあ、簡易量産型でえあることを考えれば妥当と言えば妥当だ。
逆に後に登場したストライカーパック対応のハイエンド機”105ダガー”シリーズは、「GAT-X105系譜のダガーの高機能上位互換機」として認知されやすくなったという副次効果もあったようだ。
また、後に開発された消費エネルギーの大きな”マルチプルアサルトストライカー”や、モルゲンレーテ社へ開発が譲渡された”IWSP”などの重装備型ストライカーパックは、「大きく重いが、その分、モーター出力・総電力量・スラスター合計推力など総じてGAT-X105よりパワフル」なストライク・タオツーに好んで運用されたという。
特にバックパックだけの運用だが、マルチプルアサルトストライカーの運用においてストライク・タオツーは、豊富な内臓電源と標準搭載の外部からの無線受電装置の相乗効果で、GAT-X105の運用では必須とされた「連結された外部バッテリーパック」が不要であり、より柔軟性のある運用が可能だったことも大きい。
また、そのパワーを活かして、ストライクでは両手装備とされていたシュベルトゲベールやアグニといった大型武装を片手で保持、使用できることも大きなメリットと言えた。
元々が「大きく重いが高機動」を売りにしていたティエレン・タオツーを原型とするだけあり、マルチプルアサルトストライカーやそのほかの装備による重量増も物ともせず、「重モビルスーツ」というジャンルで、高機動を売りにしたフラッグやイナクトと違った存在感をストライク・タオツーはC.E.71年の戦場で示してゆくことになるだろう。
余談ではあるが……ストライク・タオツーは、ストライカーパック・システムの導入で永らく商品価値を下げなかったモビルスーツとしても将来、知られるようになる。
これは、この先登場する次世代量産機のGN-X系列や、ティエレン系列とCBガンダム・タイプとの技術的ハイブリッドである”アヘッド”シリーズが、主に疑似太陽炉の搭載が仇となり、高性能化と引き換えにストライカーパックへの対応が出来なかった事が大きな理由とされる。
また、オリジナル/疑似を問わず、それら太陽炉搭載のモビルスーツをオーブが一切国外販売しなかったことも影響していると思われる。
細いスマートな機体が大きな武器を器用に振り回すのも良いですが、ゴッツイ機体が力任せに大きな武器をぶん回すのも好きですw
というわけで、ストライカーパック対応量産機として開発されることになった、この世界線のティエレン・タオツー(ストライク・タオツー)でした。
ストライク・ダガーがあおりを食って”ダガー”に格下げされ涙目w
ついでにザフトも涙目でしょうね~。
アグニとシュベルトゲベールを背中に背負い、それらを片手で軽々と使う、運動性も同等以上の重モビルスーツが量産機として大挙して押し寄せてくるんですから。
しかも、GAT-Xシリーズと共用のビームライフル、ビームサーベル、シールドは標準装備になるだろうし。
当然のようにフェイズシフト素材も用いてくるでしょう(オーブだし)
おまけに無線受電対応で、受電可能範囲にいる限り、イナクトやフラッグ同様にエネルギー切れを起こさないという鬼畜仕様w
そして、非可変機であるゆえの扱いやすさ・量産性の高さから、おそらくオーブ三大量産機の中では一番生産数が多くなる予定です。
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