【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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今回は歌ラクス全開でお届けします。
前半の歌は以前歌った時とちょっと意味が変わってるような?

そして、後半の曲は……







第56話 ”明日への扉”、再び。そして、”終わらない雨”……

 

 

 

「ねえ、カガリ……もう1曲どうです?」

 

 フォークロアな衣装から、なぜか女子高の制服(ブレザー)のような姿に衣替えしたラクスが微笑むと、お揃いの男子制服?(同じくブレザー。ここでラクスとお揃いのスカートにしなかったのは演出スタッフの英断。スカートだったらカガリは有無を言わさず離脱していた可能性が高い)に衣装チェンジさせられたカガリは、

 

「お前、私にこれ以上、音痴を晒して生き恥をかけと? しまいにゃポップコーンみたいにはじけるぞ?」

 

 いや、それはクルーゼたいちょーと同じ声の人の一発芸(?)……

 

「えー? 皆さん、そんなことありませんわよね? 普通に歌、上手でしたよねー?」

 

「「「「「「ねー!」」」」」」

 

 と会場からも反応は上々。となれば……

 

「わかったわかった。んで、何を歌うんだ?」

 

 ラクスは振り向き、

 

「ニコルくーん!」

 

 再びステージの一角にスポットライトが当たる演出。

 現れたのはグランドピアノの前に居る、実は最初から奏者の一人として参加していたニコル(本人はリアルでは他の演奏者同様にフルダイブではなくスタジオに居るが)だ。

 

「はいはーい。姫様、リクエストはなんでございましょうか?」

 

 ちょっとおどけた感じのタキシード・ニコルに、

 

”明日への扉”、お願い♪」

 

「かしこまりー!」

 

 と随分と表情が明るくなったニコルである。

 

 

 

 実は”明日への扉”には、「あさがおと加瀬さん。」と女性同士の同性愛を扱ったアニメのエンディングテーマとなった”女性二人のデュエットver”が存在している。

 まさにラクスがチョイスしたのはそれで、アーカイブから引っ張り出した映像資料もしっかり視聴している。

 そこには”ラクスが望む風景”が確かにあった。

 

 

耳元で聞こえる二人のメロディー

溢れ出す涙こらえて

ありきたりの言葉 あなたに言うよ

「これからもずっと一緒だよね」

 

抑えきれないこの気持ちが

25時の空から 光る滴として 降り注いだ

気がついたら 心の中 優しい風が吹いて

明日への扉 そっと開く

言葉が今 時を越えて永遠を突き抜ける

いくつもの季節を通り過ぎて たどり着いた二人の場所

長すぎた旅路のあと 誓った愛を育てよう

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

(これ、前の”明日への扉”と違う……)

 

 イングリットは気づいてしまった。

 

(これはラブソングだ……ラクスさんからカガリさんだけへ向けた、胸が痛いくらいの想いが詰まった……)

 

 その歌に込められた想いを。デュエットにしたその意味を。

 

「ふむ。相変わらず良い歌だな。僕とラクスにぴったりだと思わないか?」

 

 だが、オルフェは気づかない。

 だが、どうか彼を責めないでやってほしい。

 一度、前の配信でソロバージョンを聴いているのだ。

 オルフェは、「このライブでわざわざデュエット曲として選択した意味」を悟れるほど、恋愛に聡くはない。

 「運命の相手」と刷り込まれたラクスへの想いを自分の感情だと思い込む程度には。

 

 これが四年後、どのような結果を生むのかわからないが。

 

「……そうだね」

 

 イングリットは気が付いた想いを今は秘める。せっかくの楽しいひと時、傷つくオルフェを見たくは無いから。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 未来の”黒騎士”たちの想いはさておき、大いに盛り上がったライブはいよいよエンディングへと向かってゆく……

 

「次の曲で、いよいよラストとなります。皆様、応援ありがとうございました」

 

 「やだー! 終わっちゃうのやだー!」という声があちこちから聞こえる中、

 

「ごめんなさいね。でも、全ての物にはいつか終わりがあります、だから……」

 

 ラクスは精一杯の笑顔で、

 

「今の気持ちを全て込めて歌わせていただきます」

 

 それはあまりに綺麗なニコルのピアノ・メロディーから始まるしっとりしたバラード……

 

ENDLESS RAIN

 

 

 

 

 

I'm walking in the Rain 行くあてもなく

傷ついた身体濡らし

絡みつく凍りのざわめき

殺し続けて彷徨う いつまでも

Until I can forget your Love(君の愛を忘れられる、その時まで)

 

 まるで、まるで”このどうしようもない戦争”を暗喩したような哀しい歌で……

 

The dream is over(夢は終わってしまったのさ)

声にならない 言葉を繰り返しても

高すぎる灰色の壁は 過ぎ去った日の

想いを 夢に写す

Until I can forget your Love

 

 それは、歌の形をした、あるいは歌の姿をした”問いかけ”だった。

 戦場で戦う者、戦わない者を問わず……

 好む好まざるに関わらず、”この戦争に関わってしまったこの歌を聴くすべての人々”への……

 

Endless Rain, Fall on my heart(終わらない雨が、今日も心に降り注ぐ) 心の傷に

 

(それは本当にあなたの望んだことですか?)

 

Let me forget all of the hate, all of the sadness(全ての憎しみや、全ての哀しみを忘れてしまいたい)

 

(殺し殺されることが、望んだことですか?)

 

Endless Rain, Fall on my heart 心の傷に

Let me forget all of the hate, all of the sadness

 

(その雨は、いつか止むのですか?)

 

Endless Rain, Fall on my heart 心の傷に

Let me forget all of the hate, all of the sadness

 

(その心の傷は、いつか癒えるのですか?)

 

Endless Rain, Fall on my heart 心の傷に

Let me forget all of the hate, all of the sadness

 

(憎しみと哀しみが繰り返されるこの世界で、本当にいつかは忘れられるのですか?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回の楽曲の1曲目は作中に出てきたように「あさがおと加瀬さん。」という百合系同性愛を扱ったアニメのED(あるいはメインテーマ)で、「明日への扉 カバー」などでよつべ検索すると、公式が観られたりします。
女性二人のデュエットで、また違う雰囲気の”明日への扉”が聴けますよ?
ラクス、明らかに配信の時と違う意図で歌ってます(なのでソロとフォントが変えてあるという)



そして、”ENDLESS RAIN”。
言うまでもなくX-JAPANの名曲、屈指のバラードです。
ですが、今回参照したのは、”ちひろ”様と言う女性アーティストがカバーしたバージョンで、

「ENDLESS RAIN / X JAPAN」日本語訳付き cover by ちひろ

というタイトルで公開されています。
本当に「荒れた大地にしっとりと雨が染み込んでゆく」ような優しい歌声とアレンジです。
だからこそ、余計に物悲しく響きます。
楽屋ネタですが前話で”紅”の歌詞をあえて掲載しなかったのは、同じX-JAPANのこの曲を目立たせたかったというのもあるんですよ。

実は同じくらい好きなバラードの”Tears”とも迷ったんですが、個人的に「Tearsはもっと先の時代かな?」と思いまして。

”ENDLESS RAIN”はコズミック・イラ、特に戦争のこの時代を考えると……何というか、”とても意味を持ってしまう曲”かな~と。

ラクスのライブコンサートも次でラスト。
果たして、どんな曲を歌うのか?

楽しみにしてもらえると嬉しいです。



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