【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた 作:種再燃祭
本日二度目は、今度は前話にちらっと話題に上がったムウさんの機体ですね~。
そして、後日……
「これがムウさんのGAT-X303EC”イージス・エンデュミオン”ですか……」
ここは前にも登場した(キラとサーシェスが派手にやり合った)オーブ・モルゲンレーテ社の広大な屋外試験場。
ザフトからユーリ・アマルフィの手引きで火事場泥棒された”ジャスティス”や”フリーダム”とは異なり、秘匿する必要のない、機体が堂々と今日も持ち込まれていた。
キラが持ち込んだのは当然、一足先に完成して既に初期テストを始めていたGAT-X105KC”ストライクカスタム・キラ”だ。
そして本日、初のアウトドアでのお目見えとなったのが、ムウの愛機として進化を遂げたGAT-X303EC”イージス・エンデュミオン”だったというわけだ。
ちなみにECは”エンデュミオン・カスタム”の意味らしい。
「結構、印象変わりますね? あっ、機体色がオレンジ基調っていうのが大きいかも」
「どこぞの”赤い跳ね馬”じゃあるまいし、戦場で目立つ色の機体に乗りたいって思うほど酔狂じゃないのよ、俺はさ」
と軽い口調で返すムウ。
その機体は一言で言えば、「メビウス・ゼロカラーの”ロッソ・イージス”」だ。
『オレンジだって目立つじゃん!』というのは、言わないお約束で。
ロッソ・イージスとは原作外伝において、エースパイロット用カスタマイズMS開発計画「アクタイオン・プロジェクト」において、ファントムペイン用にイージスを元に製造した改造モビルスーツと言うことになっている。
だが、細部を見ると色以外にもイージス・エンデュミオンとロッソ・イージスはかなり差異があった。
例えば、ロッソ・イージスでは以下が原型機からの改修点になっている。
・モビルスーツ形態での580mm複列位相エネルギー砲”スキュラ”の使用を可能とする
・ウイングバインダーの追加でモビルスーツ形態、モビルアーマー形態双方での大気圏内飛行能力を獲得する
・不整地用の”多脚形態”を実装する
などだ。
まず3番目の多脚形態はモルゲンレーテ社のイージスは改修プランには最初から入っていない。
あくまで、「モビルスーツ形態での”スキュラ”使用を可能とすること」と「MS/MA形態双方での大気圏内飛行能力の獲得」がメインだ。
「それにしても、ちょこちょこと変形シーケンスや細部を見直すだけで、本当にモビルスーツで”スキュラ”を使えるようにしちまうとはなぁ。まさに”オーブ驚異のメカニズム”って感じだぜ?」
「可変型モビルスーツは、モルゲンレーテ社の十八番ですから。あと、ビーム砲口部のフレキシブル構造化はソレスタルビーイングが絡んでるみたいですよ? なんでも”ホースみたいに自在に砲口の向きを変えられるビーム砲”を開発してるとかで、その技術的応用らしいです。あと、力場式のビーム偏向システムもソレスタルビーイングからですね」
「ああ、あのモビルアーマー形態で”ビームの弾道をひん曲げられる”って奴か。確か手足の部分に仕込まれた固定式ビームサーベル用のミラージュコロイドを環状に配して何とかしてるって奴だったか?」
「ええ。大体それで合ってます」
実は元ネタのロッソ・イージスにも”スキュラ”の曲射能力は搭載されている。
ただし、それは追加されたウイングバインダーに搭載された磁場干渉式のビーム偏向機能(磁場による直接的なビーム弾道干渉)によるもので、直線的にこのシリーズでは未だ未登場のGAT-X252”フォビドゥン”系譜の技術だ。
だが、この世界線でのソレスタルビーイングの技術陣は、イージスの固定式ビームサーベルが手持ち式のそれに比べて高出力かつ豊富なミラージュコロイド量(C.E.技術体系のビームサーベルはビーム刃制御触媒にミラージュコロイドを用いる)を内蔵している事に目を付け、手足4基のビームサーベルのミラージュコロイドを磁場形成で環状に制御し、一種の”ビーム偏向レンズ”として用いる事を考えついたのだ。
発想的には、かなり小規模だがこちらは後年に登場する戦略級ビーム兵器”レクイエム”のビーム湾曲衛星の構造に近い。
まあ、この二つは原理的には同じなのだが。
ただし、環状ビーム偏向レンズを形成するのに4基の発生器が必要なため、モビルアーマー形態でしか曲射弾道での発射はできないようだが、これは「小回りの利くモビルスーツ形態でスキュラを使えるようにすること」、「高速を発揮できるが直線的な運動になりがちなモビルアーマー形態での攻撃自由度を増やすこと」を開発目的とされていたので、特に問題ではないだろう。
「マジで何でもありだな。オーブってのは」
と思わず感心半分、呆れ半分の表情をするムウだったが、
「ムウさん、せっかくの”イージス・エンデュミオン”の外での初の試運転ですし、時間も限られていますから、そろそろ飛びませんか?」
そう、キラのリニューアルされた愛機が持ち込まれた理由は、テスト飛行の随伴と各種テストのサポートを行う為だった。
同じGAT-Xシリーズベースの機体、ヘリオポリス以来のコンビネーションにより抜擢されたのであろう。
「そうだな」
☆☆☆
ロッソ・イージスと異なり、イージス・エンデュミオンのウイング・バインダーに搭載されるエンジンは、”フラッグ”の開発中に試作されたエンジンの一つが採用されている。
それは、
「”プラズマ・パルス・デトネーション・エンジン(PPDエンジン)”か……クセはあるが理解しちまえば扱い易いな。見かけより高推力なのも悪くない」
細かい技術論は省くが、大気圏内外兼用エンジン(強制酸化剤を用いれば宇宙空間で使用できる)として開発された推進機関だが、フラッグ系列は同じ水素を利用しながらも標準エンジンは大気圏内用と割り切り、宇宙空間では専用のパッケージを用意した方がより高性能を狙えることから、採用が見送られたエンジンであった。
だが、”イージス・エンデュミオン”のように大気圏内外で「換装せずに使用」することを前提とした機体には都合のいいエンジンである。
また、主翼部分は当然のように受電レシーバー・アンテナ機能を有しており、受電可能範囲で活動する限り簡単に電力切れを起こさないところがビーム兵器主体のイージス・エンデュミオンには心強いだろう。
何やらマッドな集団と思われがちなオーブの技術陣だが、ムウが
『出来れば、ガンバレルも搭載したいところだな』
と呟くと、
『『『いやいや、それは流石に欲張り過ぎでしょう。この機体では』』』
と止める理性くらいはある。
なので、後に事実上のムウ専用機として、「ガンバレルっぽい有線誘導兵器を搭載したモビルスーツ」が開発されることになるが……あれ?
いや、その話はまたいずれ。
視点をオーブ上空に戻そう。
『ムウさん、乗り心地はどうですか?』
なんともキラらしい言い回しにムウは微笑み、
「良好だ。クセはあるが、変なクセは無いってところか?」
『それは何よりです』
「それにしても坊主の改造機も凄いな? ちょっといじっただけのエールストライカーで自在に空を飛べるなんて、どんだけ両肩に追加したスラスター推力高いんだよ?」
『そこそこには……かな? でも、これでも手っ取り早く完成させる為に色々自重したんですよ? 本来なら、トランスフェイズ素材で関節部分とかを補強した強化フレームにしたかったし。ジャンク屋組合から持ち込まれたっていう”パワーシリンダー”も試してみたかったなぁ』
何やら中の人的にモビルスーツで今にも”シェルブリット”でも打ちそうな事を言い出すキラに、
「坊主、何事も程々に……な?」
と大人の意見を言うムウである。
まあ、テスト自体は上々。
無論、まだ粗い部分はあるが、煮詰めて行けばどっちの機体も近々十分に実戦使用可能となるだろう。
そして、彼らがその成果を示す機会が訪れるのは、残念ながらそう遠い未来ではなかった。
そして、もう一つ、話題を付け加えようと思う。
”イージス・エンデュミオン”へと進化を遂げたGAT-X303だが、最低でもあと1回は”変身?”を残している。
原作では、自爆と言うあえない最期を迎えたイージスだが、どうやらこの世界線では再び、本来の活躍の場である
最もその時のパイロットがムウかどうかは、未確定の未来だが。
という訳で、キラの”ストライクカスタム・キラ”の元ネタが「ゲイルストライク」なら、ムウの”イージス・エンデュミオン”の元ネタは、ロッソ・イージスでした。
ただし、赤い機体はムウの好みではないようなのでメビウス・ゼロと同じような配色のようです。
残念ながらガンバレルは搭載されませんでしたが(笑)、その代わり「弾道をひん曲げられるスキュラ(モビルアーマー形態限定)」を搭載したようです。
ムウの空間認識能力を考えると、存外、おっかない装備か?
どうやら、ムウには「有線誘導兵器を搭載する次の機体」があるようですが、次の戦闘には少なくとも”イージス・エンデュミオン”が愛機でしょう。
そしてキラェ……お前も立派なモルゲンレーテ社の
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