【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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昨日、宣言した通りちょっと無茶して二日連続で一日二話投稿です。


このエピソードより新章”オペレーション・スピットブレイク”のスタートです!
いや、本当にこれだけでも今日中に投稿して新章スタートさせたかったのが、無茶の理由なんですよ~。


そして……最初からクライマックスな感じで、サブタイ通りにどっかの誰かさんが早速、盛大にやらかします。

そして、ラストにある人物の”正体”が判明しますよ?






第5章:”オペレーション・スピットブレイク”
第67話 やらかし


 

 

 

「これより”オペレーション・スピットブレイク”を発動するっ!!」

 

 史実より遅れること1週間ほど、C.E.71年5月13日にそれは発動される……

 

「攻撃目標は宇宙コロニー”()()()()()()”、軌道エレベーター”()()()()()()()”、”()()()()()”、以上であるっ!!」

 

 それは原作では有り得ない作戦発令だった!!

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「やはり、そう来ましたか」

 

 そう呟くのは、他の穏健派議員同様に宣言発表と同時に身柄を拘束されたアイリーン・カナーバだった。

 だが、

 

(ある意味、当然の帰結なんでしょうけど)

 

「差し詰め、”これ以上はザフトが持たぬ”ってところでしょうかね?」

 

 パトリック・ザラの立場から見て、ザフトに最も深刻なダメージを与えているのは間違いなく大西洋連邦でも地球連合でもなく”オーブ”だ。

 彼らの『武力や物理兵装を用いらない戦い』、情報戦やプロパガンダ・バトルでヘリオポリス襲撃以降、ザフトは事実上、全敗していた。

 

(おそらく、トドメとなったのはラクスさんのライブコンサート)

 

 あれの余波により、ザフトは軍事組織として瓦解しかけ、プラントには更なる厭戦気分が蔓延した。

 そして、起こった”終わらない雨事変”……

 パトリック・ザラは政治家としてあまりにも致命的な失態を侵してしまった。

 

(市民殺しは自業自得でしょうに。それにしても、本当にだんまりで起こすとは)

 

「敵を騙すにはまず味方から……いえ、別に穏健派(私たち)は最初から味方とは思われてなかったのかしら?」

 

 その表情から笑みは消えず、

 

(パトリック・ザラも随分とオーブを甘く見たものです)

 

「精々、嫌って程痛い目にあってくださいね?」

 

(今後の為にも、ね)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、怒り狂う人がここに一人……

 

「バッカジャネーノ!!!!!」

 

 とセリフだけは某上海人形(なお声は勇者王)っぽく叫ぶのは我らがアズラエル理事長で、

 

「全ての準備を台無しにしやがってっ!! パトリック・ザラ、光にならずに地獄へ落ちろ!! お前にはヘブンは不要! ヘルだけ食らってろっ!!」

 

 なんか本当に勇者王みたいなことを言いだしたかと思ったら、

 

「あー、解散解散。ユーラシア連邦と東アジア共和国の将兵は”パナマ”にでも全部送ちゃってください。ええ。根こそぎね。アラスカに無駄飯ぐらいを置いておく必要はありません」

 

 すぐに落ち着きを取り戻したのは幸いである。

 

「その、アズラエル理事長……まだ、”JOSH-A(ここ)”に敵が来ないと決まったわけでは……」

 

 取り巻きの一人がそう発言するも、

 

「来ませんよ。いや、これるはずがない」

 

 とばっさり切り捨てた。

 

「”あのオーブ”に正面切って喧嘩を売るんですよ? あの国がどれほどの戦力を保有してるかご存知で?」

 

「い、いや、あの」

 

(この男は左遷しましょう。現実認識が緩すぎる)

 

「どんなに少なく見積もってもザフトは1000機近いモビルスーツと100隻近い宇宙・地上いや水上や水中か?の戦闘艦を投入しないと話になりません。ええ、どんなに甘い見積もりでも、その程度は投入しないときっと勝負にすらならない。小出しの戦力なら、あっという間に摺り潰されてすぐに”試合終了”ですよ」

 

「それは少々、大げさなのでは……?」

 

(いっそ後腐れなく退役させてやりましょうか?)

 

「オーブは、”エイプリルフール・クライシス”以前まで『ユーラシア連邦と東アジア共和国の連合軍による先制核攻撃とその後の侵攻作戦』を想定して国防プランを練るような国なんですよ?」

 

 実際、『オーブと領土・領海問題を抱える大洋州連合をダシにした上記の国家群による核ドクトリン』は実在している。

 ただ、これがご破算になったのは、ニュートロンジャマーの地球戦域への投下と、大洋州連合が親プラントになったからだというだけだ。

 

 これをオーブは知っているからこそ、”地球連合”なんて眉唾な組織には加盟せず、プラント理事国の中では大西洋連邦とだけ親密なのだった。

 中立を表明する理由も、「連合に加盟すれば、ユーラシア連邦と東アジア共和国がいいようにオーブを食い潰しにかかる」事を西暦時代の数多の経験から学んでいるからだ。

 この二つの勢力が「どんな国が主導的母体」になったのかをオーブは決して忘れることはない。

 ”日本という文化形態”を維持するため、祖国を出ざるえなかった人間の末裔、その怨念を甘く見てはならないのだ。

 

「以前、シミュレーションしたことがあるんですがね、大西洋連邦総軍を投入しても、オーブ攻略は『不可能ではないかもしれないが、困難を極める』だそうですよ。あっ、これも5年前の古いデータですけどね。今はどれだけ国防が強化されているのやら」

 

 そして、その未来が確定してるように、

 

「ザフトがどれだけ身銭を切れるか見ものですが、本当に予備兵力まで含めた全軍でも投入しない限り、その投資は高確率で全て文字通りの”水の泡”となるでしょう。ええ。それこそ世界恐慌も真っ青になる大損失にね。そして、ザフト、いやパトリック・ザラにそんな博打を打てる度胸は無い」

 

 経済人らしく戦力投入を投資に例えるアズラエルは、

 

(おそらく現状から考えて総軍の1/4、いえ1/5も出せれば良いとこでしょうね)

 

 その数字は、アズラエル自身が想定した「オーブ攻略に必要な最低数量」には遠く及ばず、

 

「結論から言えば、アラスカを同時に攻めるなんて戦力的に不可能なんですよ。少なくてもこの件でのザフトの敗北は確定事項です」

 

 そして少し考え、大西洋連邦軍の最上層部にいる別の側近に、

 

「第8艦隊に至急、オーブ上空防衛を手伝うように、ああ、あと”例の三人(隠し玉)”も丁度良い機会だから支援に送りましょう。確か、都合の良いことに太平洋で新型機のテスト中でしたよね?」

 

「だ、出すのですか……? 大西洋連邦、いえあなた自身の秘匿すべき手駒である”ナノマシナリー・チルドレン”を……」

 

「何を言ってるんです? ソレスタルビーイングのあるオーブは、彼らにとって”第二の故郷”のようなものでしょう? 絶好なポジションにいるのに出さない理由がありません」

 

 そして、その場の全員に向かい、

 

「我々はメインステージから外されたようですけどね、皆さん、いつも通り戦争のお時間ですよ」

 

 

 

(それはともかくとして……()()()()()君、よくもガセを掴ませてくれましたね?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、流石に今回は無実だ。私とて何も知らされていなかったのでな」

 

 何かを感じ取ったようにラウ・ル・クルーゼ、諜報員としての活動名”デビッド・クラウゼン”は呟いた。

 

「クルーゼ隊長、いかがなさいました?」

 

 臨時の部下となった副官役の物に問いかけられるが、

 

「大したことじゃないさ」

 

(隊は解散したというのに、未だ隊長とは滑稽だな。いや、”臨時憲兵隊”を任されたのだから隊長は隊長か)

 

 そう、クルーゼはクルーゼ隊が「アスランとニコルの不祥事に対する目に見える責任を取る形」で解散された後、プラント本国で飼い殺し状態にあった。

 だが先日、パトリック・ザラ直々の命令が下り5月13日に武装した臨時編成の部下と共にアイリーン・カナーバを捕縛するように命じられたのだった。

 そして、部下がカナーバの身柄を確保したという一報を受け、軟禁されているカナーバの自宅へと向かっていた。

 

「私はカナーバ評議員の尋問、いや事情聴取を行う。穏健派の逮捕を逃れた者が議員の奪還を狙って強襲してくるかもしれん。可能な限りの人員で、邸宅の周辺警戒を密にせよ。別命あるまで24時間体制で行え」

 

「ハッ!」

 

 ザフト式の敬礼をする、ザフトの兵士としてはそれなりにモラルを感じる実直な副官を残し、クルーゼはカナーバの軟禁されている部屋へと入った。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「あら? 久しぶりね、”クルーゼ君”。顔を見たいと思ってたから丁度よかったわ」

 

 むしろ親し気に声を掛けてくるカナーバに

 

「私としてはこんな状況で会いたくはなかったですがね。”カナーバさん”。この度はご愁傷様とでも言っておきましょう」

 

 するとカナーバはクスクスと笑い、

 

「そうでもないわよ? 最近、ちょっと忙しかったからちょうどいい骨休めになるわ。それもパトリック・ザラ議長閣下直々のお墨付きで、事態の高みの見物ができるなんて最高じゃない♪」

 

 クルーゼはあからさまなため息をついて、

 

「物理的に隔離した程度で貴女を幽閉できると考えるとは、本当にザフトもお目出たい」

 

「コーディネーターだって人間だもの。仕方ないわ」

 

「まあ、”貴方がた”から見れば、ナチュラルもコーディネーターも大差ないかもしれませんがね」

 

「そんなところよ。君がナチュラルだろうとクローンだろうと、私には『それがどうしたの?』ってぐらいだもの。でも、見た感じ体調は良さそうね? ”治療薬(ナノマシン)”がしっかり機能してるようで安心したわ」

 

 会話から察するに、どうやらカナーバ経由で「ソレスタルビーイング謹製のテロメア異常治療用メディカル・ナノマシン」がクルーゼの手元に届いていたようだ。

 もう一人、対象者がいる? まあ、それは2年後くらいに明らかになるだろう。

 

「それには感謝していますがね……それで、今回はどんな悪巧みを?」

 

「失礼ね。今回は、本当に何も”おいた”はしてないわよ? ほとんど独断でパトリック・ザラはオーブ攻撃を決めたんじゃないかしら? クルーゼ君こそ、何も聞いてなかったの?」

 

「ええ。アスランの一件に加え、ニコルの一件で距離を取られたようですね」

 

 するとカナーバはたおやかな笑みで、

 

「良かったじゃない。破滅フラグが向こうから走り去ってくれて」

 

「物は考えようということですか」

 

(イザークやディアッカは、無事にバルトフェルドの元へ辿り着いただろうか?)

 

 少し頭痛を感じながらかつての部下を妙に懐かしく感じるクルーゼであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




パトリック、やらかす
カナーバ、余裕w
アズラエル、激おこ
そして……感想欄で皆様がよく心配したり身を案じてくださった、何気に愛されキャラのクルーゼ君、ついに正体暴露回でしたw

つまり、クルーゼは大西洋連邦に通じたスパイ”デイビッド・クラウゼン”であると同時にソレスタルビーイング(正確にはイノベイド)と繋がっている”()()()()()()()()()()()”だったという訳です。

エージェントの対価は「運命(テロメア)に縛られない寿命」かな?
多分、”(レイ)”の治療分も入ってます。
ただ、カナーバのみならず、クルーゼまで”あっち側”なのは、ザフトはともかくプラントにとってデバフやデメリットとは言い切れないんですよ。

この二人、実は「プラントを滅ぼす為に存在」しているのではなく、むしろ真逆に「(プラントが都合の良い存在でいる限り)戦後も存在できるように動く存在」のようなんです。

普通、オーブに真正面から喧嘩売ったらザフトだけでなくプラントも物理的に全滅しなくとも、政治共同体としては完全解体の憂き目くらいにはなるはずです。
実際、イノベイドの”隠れ蓑”として最初は小さな存在だったオーブは、今やそれができるほどの「小国だけど強国」だったりします。

さて、”オペレーション・スピットブレイク”の折るべきスピットがオーブに変更されました。
理由は、カナーバの推察通り「オーブが存続すると、ザフトが持たなくなるから」でしょう。
ただ、それがどういう結果を招くかは……

シリーズ始まって以来、初の大規模戦になる新章、どうかよろしくお願いいたします。



☆☆☆



ちょっとしたお知らせ。

え~、今回、ストックが豊富なわけでもないのに無茶して新章を開始した理由なんですが、実は勤務シフトが変わってしまい、土日が休みの5勤2休から、4勤2休に来週から切り替わってしまうんですよ。
おまけに最悪、一日12時間拘束……やってみないと分からないですが、これまでのスピードで投稿できるか不透明になってしまいました。
これも業務命令には逆らえない、悲しい社畜の宿命ですが、ちょっと日曜日に1日2話投稿とかは難しくなりそうです。
なるべくエタらないように続けようと思いますので、これからもどうかよろしくお願いいたします。

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