【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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という訳で、これまで濁していた部分を開示します。
ただし、登場キャラの一人が著しくキャラ崩壊起こしてたり(いや、新登場の三人全員か……)

まあ、原作のような「三バカ」ではないというより、方向性がかなり違うかもw





第76話 ナノマシナリー・チルドレン その秘密を公開

 

 

 

「オルガ! クロト! シャニ! 久しぶりにだなぁっ!!」

 

 ここは戦いが終わり、戦闘態勢が解かれ警戒態勢に移行した首都のあるヤラファス島のオーブ軍基地。

 そこにラクスを伴って現れたカガリは、満面の笑みで三人の少年を出迎える。

 

「アネゴ、久しぶりだぜ!」

 

「アネゴ、おっひさ~♪」

 

「……久しぶり」

 

 何やら親し気な少年たちにラクスは首を傾げ、

 

「えっと、カガリのお知り合いですか?」

 

「ほれ、お前ら自己紹介」

 

 何やら面白そうにカガリが促すと、先ずは長身の少年が、

 

「うっす。第1独立特務隊(この世界線におけるファントムペインの前進)、GAT-X131”カラミティ”のパイロット、オルガ・サブナックっす」

 

 ちょっと崩れてはいるが敬礼し、

 

「同じくGAT-X370”レイダー”のパイロット、クロト・ブエルだよ~♪」

 

 と軽い調子の茶髪の少年。

 

「GAT-X252”フォビドゥン”のパイロット、シャニ・アンドラス……です」

 

 と少しダウナーな感じのオッドアイの少年が締めくくると思いきや、とことことラクスの前に歩み出る。

 懐に手を突っ込んだところで周囲の兵士が警戒するがカガリは苦笑して軽く止め、

 

「あの……」

 

「はい?」

 

 シャニはラクスの前で足を止め、

 

「ファンです。サイン……いただけますか?」

 

 懐から取り出した、どこに隠していたのかやや小ぶりの色紙とペンを深々と頭を下げながらシャニは差し出した。

 どうやら原作とは音楽の趣味が大分変っているらしい。加えて、いつも以上にダウナーな気配は緊張からのようだ。

 そしてラクスは唐突な事態でもプロ根性でニッコリ微笑み、

 

「”シャニ・アンドラスさんへ”で良いかしら?」

 

 コクコクと頷くシャニに、キュキュッとサインするラクス。

 

「ありがとう……ございます! 家宝にします」

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「簡単に言えば、アズラエル理事長の私兵で、私の”後輩”なんだよ」

 

 カガリによれば……

 昔、アズラエル家(アズラエル・グループ)主導で「ナチュラルに後天的要素でコーディネーターの平均値を上回る戦闘力を与える」ことを目的に、”ブーステッド・マン”計画というのがあったらしい。

 ただ、薬物による化学作用と機械の脳内へのインプラント処理を主体に考えられたそれは、非常に不安定なものだった。

 ダークゾーンの実験で被検体となった孤児たちは、その命をもって耐用年数の短さを証明したのだ。

 

 だが、潮目は現当主であり盟主であるムルタ・アズラエルが家とグループの全権を掌握した時に大きく変わった。

 

『まだまだ不安定で、スペックもそこまで上昇せず、ついでに実戦投入してから年も持たない”生体CPU”に何の意味があるんです? コストパフォーマンスが悪すぎるし・リスクが高すぎます。そんなものを研究継続するなら無人機の開発につぎ込んだ方がよっぽど健全でしょう』

 

 と切り出し、

 

『なので、計画を大幅に方向転換します』

 

 そして、差し出された計画書に踊っていた文字が……

 

”ナノマシナリー・チルドレン”……ナノマシンによる生体強化計画です。皆さんは”機動戦艦ナデシコ”というオーブのアニメ作品をご存知ですか?』

 

 そう切り出された物は簡単に言えば、「ナノマシンによる生体強化計画」だ。

 ちなみにアズラエルが言ってるのは、オーブでC.E.年間に制作されたリメイク版の方だったりする。

 

『この技術を持っているのは、今のところオーブ……正確には、ソレスタルビーイングだけです。そういう意味では関係強化を図らねばなりませんが、それは私と私の財団に一任していただきたい』

 

 既にアズラエルに異を唱えられるものは計画参加者にはおらず、

 

『何より旨味があるのは、既に成功例が実在していることなんですよ。ブーステッド・マンのような薬物依存の不健康極まりない状態ではなく、メディカル・ナノマシンによりむしろ健康優良児としてね。ナノマシンの定期供給を受けれる状態であれば、むしろコーディネーターよりも頑丈だそうですよ?』

 

 そしてククッと笑い、

 

『その成功例の名は”カガリ・ユラ・アスハ”。ええ、皆さんのご存知の通り、オーブ()()()()の一角アスハ家の現当主、ウズミ・ナラ・アスハの一人娘、正確には養女なのですが……』

 

 アズラエルは周囲を見回し、

 

『彼女は間違いなく生粋のナチュラルなのですが、同時にナノマシン・チューニングにより数値化できるあらゆる能力でコーディネーターの平均値を上回っています』

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「とまあそんな事があってだな。ただ、ナノマシンの力を引き出そうとするとどうしても”相性”ってのがあるんだ。そんでアズラエル理事長傘下の孤児院、まあ色々と後ろ暗いことも含めた人材供給源なんだが……そこで様々な調査と検査をパスして、『最初の適合者』に選ばれたのが、この三人って訳だ」

 

 実はナノマシン自体が表向きはソレスタルビーイング医療部の謹製という事になっているが……実際は、言うまでもなくイノベイド由来の技術だ。

 その為、多くの技術がブラックボックスになっており、大西洋連邦……というかアズラエル傘下企業が許可を得て解析と研究を続けているが、今のところ目立った成果は上がっていない。

 それはそうだろう。

 このナノマシンはナノマシンだけ研究しても突破口は見えない。むしろ、GN粒子の研究からアプローチすべきものだが……まず気づくまでがハードルが高い話である。

 

「そのような事が……ところで、アズラエル理事長はどうしてオーブ、いえ”カガリの”ソレスタルビーイングのナノマシン・テクノロジーにそんなに詳しかったのですの?」

 

 カガリを強調するのはさておき、もっともな疑問を呈するラクスであるが、

 

「実はな……」

 

 カガリは意味ありげに笑い、

 

「アズラエル理事長の奥方、まあ幼馴染らしいが……()ソレスタルビーイングの職員でな。元々、それなりに太いパイプはあったってことなのさ」

 

 まあ、今は深く突っ込むまい。

 ただその奥方、どうも時期的に第2世代のソレスタルビーイング・ガンダム・タイプの開発に関わっていたのかもしれない。

 というのも、第8艦隊へのティエレン導入の下り、それ以前に大西洋連邦でモビルスーツ開発の主導的役割を担っていたハルバートンの後ろ盾になるなど原作と比べても、モビルスーツへの造詣が深すぎるのだ。

 これは以前から「ザフト以上にモビルスーツの有用性を理解していた」でもないと説明が付かない。

 

 ついでに言えば、テロメア異常治療用のメディカル・インプラント・ナノマシンも生体強化用ナノマシンも根っこは一緒どころか技術的には共通。

 用途によりチューニングの方向性が違うだけ……というのを知ってるのはイノベイドだけだ。

 実際、例えばカガリに定期投与されている生体強化ナノマシンは、健康状態や必要に応じてメディカル・インプラントに組成情報を変えたりするのだ。

 

「オルガ達は以前にソレスタルビーイングの本部で最初のナノマシン処理を受けてな、通常メンテやナノマシンの定期補充は大西洋連邦で非公開組織となってる支部でもできるんだが本格的な”オーバーホール”はここじゃないと無理だ。まあ、その時に知り合ったのさ」

 

「俺たちが”姐御(アネゴ)”って呼び出したのもその時からだ。その、なんていうか……かなり世話になったし」

 

 少し照れくさそうにオルガ。

 

「そうそう。アネゴ、何だかんだで面倒見がいいからね~♪」

 

 とクロト。

 

「アネゴ……俺たちの数少ない”恩人”枠」

 

 とはラクスのサインを大事そうに抱きしめ、原作ではありえないくらいぽわぽわした空気を出してるシャニ。

 

「だから”後輩”なのですね?」

 

「そういうことだ。ちなみに私は情報型、こいつらは”戦闘型”のチューニングを受けてるから、私のデータがどこまで役だったのかは正直わからん」

 

 基本、イノベイドに準じたカテゴライズの筈だが……三人は顔を見合わせ、まずオルガが、

 

「毎度思うが、それ絶対、噓だよな?」

 

「噓なもんか。私は生粋の情報型ナノマシナリー・チルドレンだぞ?」

 

 基本的に情報型は、脳量子波能力強化や疑似的なマルチタスク能力の付与(両方ともかなり個人差が出る)、戦闘型は筋力や反射能力の強化と基礎的な肉体能力の底上げとされているが……

 

「じゃあなんで、僕たちは誰も未だに誰もアネゴに勝てないのさ? 肉弾戦でもモビルスーツ・バトルでも」

 

 とはゲームが趣味で、それが講じて秘匿回線を私用で使用(アズラエルの許可はとってある)してカガリと通信モビルスーツ・シミュレーター戦で全敗記録を伸ばしているクロト。

 

「アネゴ、俺も絶対戦闘型だと思う」

 

 ちなみにカガリの数値化できる身体能力は、全てこの三人を上回っていたりする。

 特に握力をはじめとする筋力はかなり高い。

 なんか全身が「速筋と遅筋を併せ持つピンク色の筋肉」の疑惑があるくらいだ。

 

「シャニもかい。しいて言うなら年季の差だよ。私が”師匠”(リボンズ)に憧れて最初のナノマシン処理したの、年齢1桁の頃だぞ?」

 

「まあ♪ その頃からカガリ、やんちゃでしたのね♡」

 

「それを”やんちゃ”で済ませるこの姫様、すげぇ……」

 

「なんつーか……流石、アネゴとつるんでるだけはあるよね?」

 

「ラクス様……肝っ玉座ってる」

 

 

 

 何だか妙に賑やかになるオーブであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




という訳で、「三バカ」改め「アズラエルの三羽烏」……と呼ばれるようになってほしいオルガ、クロト、シャニの登場です。

オルガは割とお兄ちゃん気質で意外としっかり三人のまとめ役やってる感じ、クロトはお気楽な次男気質で軽いけど気のいい兄ちゃん(アウルと気が合いそう)、シャニは陰キャっぽいけど可愛げのある愛され型の末っ子気質ですね~。

そしてシャニ、ドルヲタ……いや、ラクヲタであることが判明w
シャニはダウナーじゃなくて、実はシャイなだけかも……

”第1期アズラエル・ナノマシナリー・チルドレン”の三人はフィジカル面を中心にした全般的な強化で、後に続くナノマシナリー・チルドレンの基礎になるって感じです。
実は第2期ナノマシナリー・チルドレンは技術や情報の蓄積、あとソレスタルビーイング医療・ナノマシン開発部門(つまりイノベイド)の全面協力もあり、方向性が変わっていく予定です。

大きく分けて二方向。ネタバレ……いや、C.E.73を書くと仮定して言えば、スウェン達はオルガ達の強化の方向性を継承して「より適応者の裾野を広げるライトチューンの汎用型」。
ステラ、スティング、アウル達は特化型でしょうか?

ステラ:「ステラ、カガリと同じ情報型なんだよぉ♪」

アウル:「僕は当然、純粋な戦闘型だよ♪」

スティング:「実は俺、ハイブリッドの中間型なんだよなぁ。器用貧乏とか言われなきゃいいが」

いや、本当に君ら唐突にフライングで出てきて盛大なネタばらしを……
ちなみにナノマシナリー・チルドレンなので、当然、NGワードなんてけったいな機能はありません。
いや、濃いな未来の”ファントムペイン”w

まあ、賑やかになってきましたが、オルガ団長……もとい。オルガ隊長(?)共々、これからもよろしくお願いします。

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