【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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今回、このシリーズで初めて5000字を越えました(驚愕

シーン的には前回の続きって感じで、カガリとキラの密談……いや、前話の舞台裏とか、伏線回収になるのかな~と。
キラ君、ちょっとマッド・モビルスーツ・エンジニアの片鱗みせてますw
まあ、技術者として師匠枠にエイフマン教授がいたり、先輩がビリーな時点でお察しくださいと言うかw





第78話 姉弟の秘め事(ただし、エロではなく軍事機密とかの方) ~実は割と似た者同士だった原作カプ~

 

 

 

 さて、ここはモルゲンレーテ社、機密区画にある一室。

 前話の

 

『カガリ、後で僕をこの三人にどんな紹介をしたのか教えてくれるかな?』

 

『構わんぞ。大したことは言ってないしな』

 

 の続きとなる舞台だ。

 そこでは久しぶりに余人を交えず姉弟水入らずの時……と呼ぶには、いささか異質な空気が漂っていた。

 

 

 

「キラ、あの三人に実際、会ってみてどう見た? どう見えた?」

 

 姉は弟の人物鑑定眼を信用していた。

 

「カガリと同じナノマシン強化体、”ナノマシナリー・チルドレン”だって聞いてたからどんな人が来るかと思ったけど、存外に普通の人達で良かったよ」

 

「まるで私が普通ではないみたいだな?」

 

 面白そうに笑うカガリにキラは逆に不思議そうに、

 

「逆に聞くけど、カガリは自分が普通だと思ってるの?」

 

「欠片ほども思ってないな。キラはどうなんだ?」

 

「”普通でありたい”とは思ってる。つまり、僕も自覚はあるよ」

 

「お前は生まれがまともでなく、私は育ちがまともじゃない。先天性か後天性か……その程度の違いだ」

 

「違いないよ」

 

 姉弟は同じ様な表情で笑った後、

 

「で、出来そうか?」

 

「事前に三人と機体のある程度の資料は貰ってたし、アイデア・スケッチ程度で良ければ、少し時間をもらえればできるよ」

 

「流石はキラというところか。すまんな。”ジャスティス”の調整もあるというのに」

 

「いいよ。丁度良い気分転換になるし」

 

 キラは別にあの防衛戦の後も暇を持て余しているわけでは無かったし、カガリはそれを当然知っていた。

 

「大西洋連邦の最新鋭機を見るのは、良い刺激になったか?」

 

 実はカガリが引っ張って仕事を押し付けたように見えたが……実情はだいぶ異なるらしい。

 

「うん。これでまた良いアイデアが浮かびそう……というより、あの2ndGTXシリーズ、ストライカーパック化できそうだね?」

 

「ふむ………やはりいけるか。”カラミティ”のストライカーパック化は発案自体はあったらしいが、『量産機には過剰な火力』という事で却下となったみたいだな?」

 

「そんなのは建前だよ。単純に”ダガー”だっけ? 大西洋連邦の急造モビルスーツの出力や電力量が小さすぎて使い物にならないってだけ。うち(オーブ)のストライク・タオツーなら問題ないよ。特に無線受電可能範囲なら尚更ね」

 

「ならキラ、お前の役目は……」

 

「2ndGの改造プラン作成と、並行して3機をモチーフにしたストライカーパックの原案作成でしょ? 開発その物はアスカ主任に投げられるし」

 

「弟が優秀で助かるよ。それとマイクロNリアクター(NJC内蔵超小型原子炉)は形になりそうか?」

 

「うん。GAT-Xはアストレイのバッテリースペースに収まるNJC内蔵の高速マイクロモジュール核分裂炉だよね? 取り敢えず、意味のある時間内には何とかなりそうだし、今回の改造計画にも盛り込むつもりだよ。僕としてはもう一歩先を狙いたいところだけど」

 

「どんなだ?」

 

 するとキラは無邪気な笑みで、

 

「マイクロモジュール炉とオーブの誇るパワーエクステンダーや高温超電導技術、外部からの無線受電を組み合わせた”NBSC(ニュークリア&バッテリー・スーパーコンダクティブ)ハイブリッド・パワーパック”。まあ、仮称だけどさ」

 

 

 

 勘の良い皆さんは気づいたのではないだろうか?

 キラが語るのは、「デュートリオン・ビーム」という要素を除いた”ハイパー・デュートリオン・エンジン”その物であると。

 実はハイパー・デュートリオン・エンジン、その実態は「短時間でエネルギーを切らす」バッテリーを核動力の余剰エネルギーを「適宜供給することで補完」し、逆に核分裂炉の「エネルギー消費量が供給量を上回った瞬間にパワーダウンする」という構造的欠点をバッテリーからの「不足分エネルギーの供給により補完」する、相互補完を行い理論上はパワーダウンが起きないようにするシステムだ。

 デュートリオンがどの辺りに出てくるかと言えば、相互補完するバッテリーが容量不足に陥った場合の外部からの無線送受電を行う場合に使用されるらしい。

 つまり、キラが言っているのは外部受電をデュートリオンではなくオーブでは一般的にモビルスーツに使われているレーザーや指向性マイクロウェーブに置換すれば、まんま”ハイパーデュートリオン・エンジン”その物だった。

 

 

 ちなみにデュートリオン・ビームとは高エネルギー粒子線の一種で、「時間当たりの送電量は大きいが距離に比例してエネルギー欠損率があがる」、つまり長い距離を飛ぶほどエネルギーが失われるので「急速充電はできるが距離がシビア」だ。

 対してレーザーやマイクロウェーブは、「時間当たりの送電量はデュートリオンに及ばないが受電可能距離が長い」ので、短時間の大容量チャージには向かないが、代わりに疑似的に無線常時接続送受電ができるメリットがあった。

 

 どっちが優れているか?というより、特性の違いだ。

 

「悪くないな」

 

「でさ、これってオリジナルGNドライブはともかく、GN粒子精製に電気が必要なGN-T(疑似太陽炉)にも有益なシステムじゃないかな?」

 

 キラが何を言いたいか察したカガリは、

 

「わかったわかった。モルゲンレーテの上に話は通してやるし、開発費はソレスタルビーイングが半分持ってやる。今すぐではないだろうが……タウ(GN-Tの俗称)技術者が必要になったら派遣もしてやる。その代わり、企画書と起案書はちゃんと提出しろよ?」

 

 やっぱり、どこか弟に甘いカガリ。

 たま~にラクスからキラに嫉妬する気配がするのは、気のせいじゃないだろう。

 なんか本当に、『カガリとキラの距離が、姉弟としても近すぎる件について』とか言ってそうだ。

 

「やった! 上手くすれば容積に余裕のある”ジャスティス”と”フリーダム”で実験できそうだよ♪ どっちも立派な羽根がくっついてるから、受電機能(アンテナ)の組み込みも簡単そうだし。ってあれ? そういえば、”フリーダム”の方はどうなってるんだっけ? 確か、一次調整終えた後は、カガリ……というかソレスタルビーイング預かりになってたよね?」

 

「ああ、あれか……」

 

 カガリは少し考え、

 

「実は”クォンタム・サイコフレーム(脳量子波感応操縦システム)”の組み込みをやってるよ」

 

「えっ? どうして?」

 

 そしてちょっとバツが悪そうに、

 

「……ラクスを乗せたいんだよ。最終的には」

 

 キラは少し怪訝に、

 

「……政治的理由、プロパガンダって奴かな?」

 

「それも否定しないがな」

 

 カガリは優しい笑顔で、

 

”自由”(FREEDOM)ってのは、あの娘に最も必要で、あの娘に最も似合うだろ?」

 

 でも、なぜだかわからないがキラはそれがちょっだけ面白くない。その「なぜだか」は、自分でもよくわかっていないようだが。

 

「あれ? でもラクスが対応してるのって、”クォンタム・MIDIフレーム”って特殊なサイコフレームの方じゃなかったけ?」

 

「大元となる技術は同じだ。ラクスは量子情報を音として認識するから、その部分を弄ってあるだけでな。今回は、私用の調整だよ」

 

「えっ!? カガリが”フリーダム”に乗るの!? いや、腕前は心配してないけどさ……」

 

「まあ、ラクスを乗せようって機体だからな。”ならし運転(シェイクダウン)”くらいは私が責任もってせんと」

 

「カガリ……結構本気でラクスの事、好きなんだね?」

 

 ちょっと意外そうな顔をするキラ。

 正直、『カガリと恋愛ってなんだかうまく結びつかないや』と思っているのだ。少なくとも今まではそう思っていた。

 

「かもな。だが、性別にこだわりは無いが、正直、私には恋愛感情という物がよくわからん。私自身にあるかどうかも含めてな。ああ、別に潔癖主義だとかじゃないぞ?」

 

 キラは微笑みながら、

 

「知ってる。カガリはむしろ、他人の恋愛には寛容だし……いや、それとも単に無頓着なだけなのかな?」

 

「どうだろう?な 好いた惚れたにそこまで関心がないのは事実だがな。陰謀や策謀を図ってる方が胸躍る」

 

「そういう所はカガリだなぁ~。これでも一応、僕もラクスの事は応援してるんだけどね」

 

「そうなのか?」

 

「カガリを陥落するのは、それだけ難しいってことだよ」

 

「そんなもんかねぇ……」

 

 とカガリは呟いた後、不意に両腕を広げて、

 

「せっかくの久しぶりの二人きりだ。来い」

 

 キラ、何も言わず女性としてはやや硬めで小ぶりなカガリの胸に飛び込み、

 

「へへっ。”姉さん”」

 

 胸にスリスリと頬ずりしながら、頭を撫でられご満悦の表情だ。

 

「やっぱり、相当ストレスが溜まってたか……お前から甘え癖が強くなる気配がするときは、大体そうだ」

 

 仕事の忙しさに加え、先の戦闘だ。

 弟は図太く飄々してるように見えるが、実は繊細な一面や表に出さずに抱え込む一面もあることをカガリはよく理解していた。

 

「姉さん姉さん姉さん♪」

 

「聞いたぞ? 来年には一児の父になるのだろう? 私に子を産む予定はないから、上手く理解はできんが……色々と大変なるのは察しが付く。だから今くらいは……」

 

(キラはマリューに無条件に甘えるというより、守りたいって意識が強いからな)

 

「いや、私くらいは甘えさせてやる。いつもとは言わんが、時々ならばな」

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「はっ!? 何かカガリが寝取られてる(NTRされてる)気がしますわっ!?」

 

(この気配は……もしかしなくても、キラですわね)

 

 なんか変な所で”能力”を覚醒させる歌姫であった。

 

「はぁ? アンタ、いきなり何を言ってんのよ?」

 

 と返すのは、宇宙から戻って来たネーナである。

 まあ、何かとカガリと側付として一緒にいる事が多いネーナは、自然と特に理由がない限り大体カガリにべったりのラクスと話すようになっていた。

 実はこの二人、存外に相性は悪くない。

 ラクスはネーナがいわゆる”ノンケ(普通に異性が好き。あとややブラコン)”で自分とカガリの関係を応援してる事にも気づいていたし、自分に対する遠慮のなさも気に入っていた。

 

 対してネーナはネーナで、ラクスのガチ百合一直線の心意気、カガリを墜とそうという常人には到達できない気概と根性、あと病みとか闇とか歪みとか、普通のファンが「気づいても見なかったことにするか、スルーするような部分」を気に入っていたのだ。

 

「ううっ、やはりラスボスは貴方ですか、キラ・ヤマト……」

 

(そういえば、ラクスも脳量子波けっこう”使える”んだっけ)

 

 と思い出したネーナは、

 

「何を言ってるのかさっぱりわからないことにしておいてあげるけど……あ~、キラ君ね。”お姉ちゃん”に甘えちゃってるのかな? タイミング的に」

 

えっ!?

 

「あれ? 知らなかったんだっけ? 本人、上手く隠してるつもりみたいだけど、割と分かりやすいシスコンだよ? キラ君」

 

 『ブラコンがなんか言ってらぁ』とか煽らないように。原作準拠の誤射(ぴちゅん)注意。

 

「いえ、薄々そうではないかと疑っていましたが……」

 

「普段はマリューちゃんべったりだからそうは見えないけどね~。でも、ストレス値が一定値超えると”お姉ちゃんハレーション現象”起こすみたいなんだ。なんか最近、色々あったし無理もないけど」

 

 お姉さんキャラ、実際にネーナより年上なのに何故かちゃん付けされてしまうマリューである。無理もないが。

 

「そ、それはまた目新しい現象ですわね……」

 

 ラクス様ラクス様、アイドルがしちゃいけない表情になりかけてまっせ?

 

「まあ、元々キラ君ってマリューちゃんとお付き合いする前から、依存心高そうな感じだったしね~。知ってた? キラ君って生来は『やれることをやらない怠惰な性格』だったらしいんだけど、カガリにリスペクトされて一念発起、飛び級して若くしてモルゲンレーテに入ったんだってさ」

 

 少しだけ補足すると、キラのカガリに対する感情は、「血の繋がりを飛び越えた(あるいは拗らせた)恋愛感情」などではなく、どちらかと言えば「憧憬」に該当するそれだ。

 今回の件も、「これまで恋愛の気配が欠片もなかった大好きな姉が、ちょっと色気づいてるようなので口ではラクスを応援すると言っても何かこうモヤッとする弟」のような物なのだろう。

 その上お相手が同性なので、姉が性別にこだわりがないことを知った上でも更に複雑な心境ではあるようなのだが……

 

 今のキラは、「出自とスーパーコーディネーター」であることを受け入れてはいるが、そうであるからこそ余計に「ナチュラルなのに(自分にとって)絶対的な強者」である姉の存在に酷く安心するようなのだ。

 少なからずキラ・ヤマトという少年は「自分が頂点に居る」「自分が皆を牽引する立場に居る」ことに強いストレスを感じるタイプなのだから。

 

「おにょれ、怠惰なままでいればよいものを」

 

 するとネーナはニヤニヤ笑い、

 

「はたから見てる分には結構、面白いよ? あの妹弟」

 

「当事者であるわたくしには、ちっとも面白くないのですが?」

 

「まあ、とりあえずアンタがそのうちキラ君に”義姉(ねえ)さん”って呼ばれるように応援してあげるからさ♪」

 

「それは感謝いたしますけどぉ」

 

 

 

 カガリが女同士の友情の枠を飛び越え恋愛対象となった今では、もしかしたらネーナこそがラクスの”同性の友人”と呼べる存在かもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




そして、ジェラシるラクス様(挨拶

いや、キラ君って劇場版とか見てると、「頂点にいる事にストレス感じるタイプだろうな~。トップの孤独とか嫌がりそう。そして、義務感で我慢しそう」とか思いまして。特にスーパーコーディネーターとか自分の能力でそうなってしまった場合。
カガリは逆で、そういうのが全然平気なタイプ。

カガリ:「トップの孤独? そりゃお前、頂点に居りゃ並ぶものがいないのは当然だろ? 一つの組織のトップが同格で何人もいたら下の者が混乱するだろうが」

マリューさんとは愛し愛され男女としてぬちょぬちょべちゃべちゃ(笑)の相思相愛ですが、カガリにはなんと言いますか……「絶対に超えられない上位存在としての安心感」があるのかなっと。
だから、「姉として素直に甘えられる」感じでw

ラクス:カガリと常にイチャイチャしたい。愛欲の日々を送りたい。出来れば一緒に堕ちるところまで堕ちたい(笑)願望が見え隠れ。

キラ:ストレスが一定値を超えると色々決壊して一気に甘えたくなるタイプ。姉は「カガリは特別なんだよ。そう僕にとっての特別なんだ」。カガリが堕ちるのはちょっと嫌。

あれ? 方向性が違うだけで、カガリに対する感情が、どっちも重くね?w
まあ、これもこの二人の所業?を平然と許して受け入れてしまうカガリも悪いと言いますか……
そして今日もネーナは愉悦に浸るというw

基本、ネーナは「同性には友情しか感じない」タイプの女の子で、恋愛値だけでなく友情値だけ上がっていく、ある意味の案全牌。
ただ、好意を持つ部分が割と歪んでたり……まあ、ネーナですし。

とりあえず、キラの手により舎弟トリオ(笑)の核動力化を始めとする改修(魔改造)プランは作成される模様。
NBSCハイブリッド・パワーパックの開発を始め、実は核動力に興味津々で内心ウキウキのキラ君。
そして、弟にお小遣い……いやいや、開発費の半分をポンと出す弟にダダ甘なお姉ちゃんw
そりゃキラも簡単に姉離れできんわな~と。来年には一児の父になるというのにw

兎にも角にも次回には、キラ君のモチベーションもMAXになった事ですし具体的な改修原案が出てきそうです。

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