【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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せっかくの週末、お休みなので深夜投稿。
たまには、ザフトも少しは格好良いところなども。







第08話 改イズモ級(アマギ級)とガネっ娘提督(臨時)とか

 

 

 

 さて、ここで1隻の宇宙戦艦と一人の女傑を紹介しよう。

 宇宙戦艦の名は、”改イズモ級宇宙戦艦”、別名”アマギ級”だ。

 イズモ級が大西洋連邦のアークエンジェル級の設計母体になった事はわりと知られたところだが、イズモ級の開発元であるオーブ・モルゲンレーテ社も同じくモビルスーツの運用を前提とした次世代戦闘艦を模索していたのだ。

 

 元々、イズモ級は船体を三つのパートに分けられるユニット構造を採用しておりアップデートしやすい船であったが、アークエンジェルの設計思想と、イズモ級の運用実績を受けて改設計されたのがこの改イズモ級=アマギ級である。

 大きな改良点は以下の通りだ。

 

 左右エンジンブロック上下に搭載されていた陽電子砲”ローエングリン”であるが、エネルギー消費が大きく、また威力過剰で使い勝手も悪いという事から下面のローエングリンはオミットされ、空いたスペースにはアークエンジェルと同じ実体弾兵器”国産110cm単装リニアカノン(砲弾はバリアントMk8と共通)”を搭載、また左右外側に垂直方向に360度旋回ができる225cm連装高エネルギー収束火線砲”ゴットフリートMk71”が増設されている。

 どちらも、他の兵装並びにアークエンジェルと同じく未使用時には格納できる行動だ。

 

 またフロントブロックは大型化され、内部はよりモビルスーツの整備と運用できるよう拡張と最適化が行われ、搭載数は種類を問わずに常用12機(+予備4機=最大16機)となっている。

 加えて、上下のフラットデッキ左右に合計大型ミサイル発射管24基と多目的発射器4基を増設。

 ブリッジブロックは通信機能の強化とイナクト、ティエレン・タオツーなど無線受電装置を持つモビルスーツ向けにレーザー/指向性マイクロウェーブなどを照射するコンパクトな旋回式高エネルギー無線送電装置が合計12基増設されていた。

 

 

 全長は、フロントブロックの大型化で290m→330mと延長され、堂々たる大型艦と言える。

 一言で言ってしまえば、「高威力だが使い勝手の悪いローエングリンを4門→2門と半減させた代わりに、実戦での使い勝手の良い武装を増やし、モビルスーツの搭載数と運用能力と上げたイズモ級」と言ったところだ。

 武装編成がアークエンジェルと酷似してしまったのは、ご愛嬌か?

 まあ、アークエンジェルと改イズモ級は、時期的にほぼ並行して開発されたので当然と言えば当然だ。

 

 如何にも扱いやすそう改イズモ級ではあるが、就役できたのは残念ながら1番艦の”アマギ”しかない。

 ”アマギ”がネームシップだからこそ、アマギ級とも呼ばれているのだ。

 

 一応、計画通りなら”アマギ”の運用実績をフィードバックさせた2番艦”アカギ”、3番艦”カツラギ”、4番艦”カサギ”も建造予定なので完成すれば、先行しているイズモ級の4隻と合わせて合計8隻の航宙大型戦闘艦という堂々たる戦力をオーブは保有することになる。

 

 

 

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 さて、就役したばかり(正確には実戦配備テスト中)の”アマギ”であるが、その指揮を任された傑物も一緒に紹介しよう。

 

 彼女の名は、”カティ・マネキン”オーブ国防軍大佐。

 今更だが、この世界線のオーブは階級の表記が、ワールドスタンダードなそれになっているようだ。

 生まれは、オーブと同じ中立国であり同時に互いに友好国関係であるスカンジナビア王国。

 だが、士官学校時代の人材交流プロジェクトでオーブの持つ綺羅星のような軍事力に惚れ込み、スカンジナビア王国軍を退役後にオーブへ移住し、入隊。

 戦術予報士と作戦参謀資格、そして軍人としての優秀な経歴が考慮され、まずは一尉(大尉)待遇で入隊、そして入隊直後にオーブ国防大学に推薦され卒業後に三佐(少佐)に昇進し、順調にオーブ軍での出世の階段を昇っていた。

 

 今回、マネキンに与えられた任務はヘリオポリス基地を母港とし、”アマギ”と先行量産型の”イナクト”の実戦を想定した各種テストの総指揮。

 故に彼女にはこのテスト部隊の総司令官としての権限が与えられていた。

 

 そしてそんな状況で始まったのが、ザフト・クルーゼ隊による強襲だ。

 集中的に狙われた大西洋連邦のヘリオポリス駐留部隊は、一部を除き半壊状態。

 また、ヘリオポリスに配備されていたオーブ国防宇宙軍の駐留艦艇は近海警備用の中~小型艦ばかりで、艦隊運用ができる人材ではマネキンが最先任になってしまったのだ。

 ちなみに艦船実働勤務者の次席は、トダカ中佐(・・)という渋いオジサマ軍人である。

 

 

 そして、オーブ国防軍上層部はヘリオポリスがザフトによる「宣戦布告無き攻撃」を受けた緊急事態に際して、強力な戦力を有するカティ・マネキン率いる”アマギ”を中心とした臨時迎撃艦隊の編成と防衛出動を決定する。

 攻撃目標は当然、ヘリオポリス近海に展開した3隻編成のザフト艦隊だ。

 実際、中々に柔軟かつ合理的な対応と言えた。当然、ただでさえコーラサワーなる「腕が立つ問題児」の引率で頭の痛いマネキンの心労を無視すれば、だが。

 

 ともかく……改イズモ級”アマギ”というモビルスーツ運用にも長けた強力な大型戦闘艦を中心に、ネルソン級のアオバとフルタカ、ドレイク級宇宙護衛艦×6、都合9隻の臨時編成”仮称ヘリオポリス防衛艦隊”が出撃するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「敵兵力、判明! オーブ・イズモ級(※ザフトはまだアマギ級を認識していない)×1、ネルソン級×2、ドレイク級×6ですっ!!」

 

 悲鳴のようなオペレーターの声に、クルーゼ隊旗艦”ヴェサリウス”のブリッジの空気が一気に重くなる。

 数的な戦力差は実に3倍。

 モビルスーツが健在であるならば、まだひっくり返す事ができる戦力差ではあったが……

 

(マズいな……こちらで動かせるモビルスーツは、奪取した3機しかない)

 

 周辺に展開させたジンは全て撃墜され、ヘリオポリス内部にいる部隊は、音信不通の生死不明。

 まあ、無事という事はどう転んでもないだろう。

 対して敵、オーブ艦隊は確実にザフトに勝るとも劣らないモビルスーツを先行させて来るだろう。

 

 だからこそ、彼らは”最悪の中の最善手”を選択せねばならなかった。

 

『クルーゼ隊長、ヴェサリウスは直ちに安全宙域まで撤退してください。殿(しんがり)はこの”ガモフ”にお任せを』

 

『ゼルマン、お前だけ良い恰好するな。それに1隻だけではとても抑えられず、抜かれて追撃かけられるのがオチだろうさ。という事でクルーゼ隊長、”ツィーグラー”も付き合わせてもらおう』

 

「お前たち、何を言ってるのかわかっているのか……?」

 

 この状況で殿とは、即ち命を賭して追撃を阻むという事だ。

 敵が優勢である以上、生存できる可能性はほぼないだろう。

 

『クルーゼ隊長、今回は戦闘だけで言えば我々ザフト建軍始まって以来の大敗北です。ですが、我々の目的を考えれば”奪取した3機のモビルスーツを本国まで無事送り只けられる”ことができれば、作戦的には成功なのですよ』

 

『作戦目的は達成され、どれほどの犠牲を出したとしても現物がある以上は勝利を主張できる……そういうことです。ザフトに敗北は不要です。我々の銃後にいるプラントの為にも』

 

 ガモフの艦長もツィーグラーの艦長も、本音で言えばザフトが軍隊として考えれば如何に薄く、脆弱な存在なのか自覚していた。

 モビルスーツをはじめとする技術とコーディネーターの個体能力で何とかその事実を糊塗し、大西洋連邦や他のコロニー理事国の軍勢を打ち破ってきた。

 だが、それは実は薄氷を履むが如しの勝利の連続であり、国力差を覆すには至るものでは無い。

 例え、プラントのコーディネーターが如何に優秀性を誇示しようとも、事実は変わらないのだ。

 

 そして、「ザフトの強さは、コーディネーターの優秀さの証明」というメッキは、今回の作戦で綺麗に、あるいは無様に剝がれ落ちた。

 だからこそ……

 

『アデス、クルーゼ隊長と3機のG、そして生き残った将来のある若者たちをどうかプラント本国まで送り届けてくれ』

 

『我々ザフトは、まだ敗北するわけにはいかん。クルーゼ隊長と”ヴェサリウス”が離脱できれば、我々に敗北はない』

 

 旗艦”ヴェサリウス”の艦長でクルーゼの副官ポジであるフレデリック・アデスと二隻の僚艦の艦長は同期だった。

 そして、開戦以来の戦友でもあった。

 

「心得た。後は任せろ」

 

 死地が確定した戦友に敬礼を贈るアデス。

 そして、敬礼を返す二人の艦長。

 

 その紛れもない”漢の姿”を、その覚悟をクルーゼは否定することができなかった。

 

 そして、死にゆく覚悟を決めたその姿に、ブリッジにつめた三人の少年は気圧されただただ言葉を失うしかなかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




マネキンさんは多分、どんな世界線でも強キャラ+コーラサワーとセットだと思う。

気がついたら評価バーに色がついててびっくり。
高評価を入れてくださった皆様、ありがとうございました。
正直、評価が低かったら、ヘリオポリスが終わったあたりで連載エターナルにしようかと考えていました。

引き続き、応援していただけるとありがたいです。
これからもよろしくお願いします。

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