【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた 作:種再燃祭
そして、なんかほのぼののアニューさんとノイマン君。
いや、これをほのぼのと称して良いのか……?
「ノイマンくーん、デートいこうぜー。今度、同じ日に休暇が取れたらさぁ」
時は麗らかな昼下がり、場所は色気がやや不足気味なアークエンジェルのブリッジ。
アークエンジェルのエンジン部分左右に取り付けられた、イズモ級用のそれを改造した”プラズマブースター”のソフトウェア面での最終調整を行っていたアニュー・リターナーは妙に間延びした声でこれまた妙な事を口走る。
「別にいいですけど、どうしたんです? 急に」
「すーとーれーすー! お姉さんだって、溜まるのよ物凄く」
差し詰め、「イノベイドでも
いや、まあ、最近のアニューの境遇を考えると、イノベイドだろうがコーディネーターだろうがイノベーターだろうがもはや関係ない気はするが(哀れな……)
「お姉さんって。僕と似たような歳でしょうに」
そう苦笑するノイマンは、
「ならば行きたい場所、考えておいてくださいね?」
「ブーブー。そういうのは男の方がエスコートするモンじゃないの?」
ぶー垂れるアニューに
「そうしたいのは山々なんですがね。お忘れですか? 俺はオーブ出身者じゃないんですよ。だから、どこに何があるかさっぱりで」
お忘れかもしれないが、ノイマンは「高給に釣られた大西洋連邦からの移籍組」だ。
オーブも実に良い買い物をしたものである。
「あっ、そうだったねー。なんか馴染んでるからすっかり忘れてたわ。
「言わないでくださいよ。なんだか哀しくなってきます」
「まあ、いいや。その時は逆におねーさんが観光案内をしてあげようではないか♪」
「どーも」
なんだか死亡フラグを立てまくってるような二人の会話だが……だが安心してほしい。この2人、最低でもC.E.75までは確実に生存が確認されている。
まあ、元々「船に乗ってる限りは死にそうもない2人」ではあるのだが。
というか、イアンとシェリリンが定期的、あるいはゲリラ的に出没するこの世界線の謎戦艦”アークエンジェル”、アニューがいなければ下手すりゃ誰も改造内容を把握できなくなる可能性がある。
アニューの脳裏に、またしてもストレスフルな言葉がリフレインされる……
『次の作戦だがな、大気圏を突破しての弾道飛行による強襲空挺になる予定だ』
とはカガリの弁。
だが、ここまでは別にストレスではない。ポジトロニック・インターファライアンスやプラズマブースターの取付の時点で予想の範疇だ。
だが、次のセリフは流石に聞き捨てならない。
『作戦の成否を問わず、報酬は”アークエンジェルの
(ないわー。本当にないわー。こんな”デッカくて弄り甲斐がある
嬉々として日々改造に勤しむ二人の姿が目に浮かぶようだった。
(絶対、アークエンジェル、”ネタ戦艦”まっしぐらだよぉ)
そして、その予感は多分、外れない。
(きっと私以外、改造内容が多過ぎてあるいは無茶過ぎてないし奇天烈過ぎて把握できないとか言われるんだろうなぁ……)
C.E.73……アークエンジェルは見た目はともかく、中身は「戦……艦、だよね?」みたいな感じになるかもしれない。
(せめて、人間が制御できる範疇に収まるように見張っておかないと)
そう決意を固めるイノベイドなのに社畜根性が染み付いてしまったアニュー・リターナーであった。(哀れ……)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
さて、キラ達7人がカガリの執務室に緊急呼び出しがかかったのは、6月の初旬だった。
「数日前にボズゴロフ級の1隻が紅海からスエズ運河を超え、ジブラルタルに到着。補給を終えて既に出港してることが確認された。十中八九、”紅海の鯱”ことマルコ・モラシムの部隊だろう。加えて、”砂漠の虎”アンドリュー・バルトフェルド率いる艦隊も既に大西洋に入っている」
ジブラルタルからパナマ運河大西洋沿岸までは約7,900㎞。それぞれの部隊の進行速度が平均20ノット(時速37㎞)として1日に進める距離は888㎞。
なのでジブラルタルからパナマまで理論上は9日前後、まあ10日と考えれば妥当だろう。
「まあ、こいつらは主力ではなく降下してきたザフトの回収が主任務だろう。逆算すれば作戦決行日時は大体わかるが……移動速度から考えて1週間以内、早ければ5日程度で出撃があると考えておいてくれ」
カガリはそう告げてから、
「各自モビルスーツの最終チェックを終わらせ、アークエンジェルへの搬入を済ませたら三日後の正午まで自由時間とする。好きに過ごせ。だが、悪いがそれ以後は該当者はアークエンジェルで待機だ」
「「「「「「「Yes Ma'am !!」」」」」」」
7人は自然と了解の敬礼をする。
カガリの纏う”戦の空気”がそうさせたのだろう。
「カガリ、今回わたくしはどうすれば?」
「そうだな……」
やはりいつも通り隣にいるラクスにカガリは微笑み、
「今回、ラクスの歌で応援してもらうような戦いじゃない。お前の歌は私にとっての特別だ。そう易々とテロリスト風情やユーラシア連邦や東アジア共和国軍に聴かせて良い物じゃないしな」
「まあ♡」
”私にとっての特別”に顔を赤らめるラクスに、
「アネゴ、わかってる」
うんうんと頷くシャニ。
「まあ、オーブから画面越しに私の戦闘でも見学しておいてくれ。お前が”フリーダム”に乗るとき、参考にでもしてくれれば良い」
既に”フリーダム”をラクス用に調整することは伝えてある。
その時、ラクスは非常に嬉しそうに、
『まあまあまあ♪ カガリがわたくしの為に仕立てた”スーツ”を着られるのですわね♡』
と彼女らしい言い回しで悦びを表現していた。
どうやら戦闘兵器に搭乗することに、もはやなんの躊躇いも無いようだ。
「はい。カガリの雄姿、しかとこの瞳に焼き付けます♪」
「生憎、そこまで激しい戦いにはならんと思うがな」
そう淡白に返すカガリではあるが、表情から満更でもないようだ。
「そういえば、カガリが本当に戦うところ、初めて見るかも……」
そう言いだしたのはキラで、
「それはそうだろう。一応、モビルスーツ・パイロットとしては初陣だぞ?」
「「「「「「「「……はいっ?」」」」」」」」
どうやらカガリがあまりにも歴戦の兵のような雰囲気、堂に入った態度だった為に誰も気づいてなかったらしい。
「考えてもみろ。今まで、私がわざわざ戦場にモビルスーツで出なければならないような危機的状況、あったか?」
言われてみれば……という奴である。
ちなみに
よくよく考えてみると、えっらいFREEDOMなトップだな……
「カガリっ!」
”ぎゅ”
っとキラはカガリの両手を握り締め、
「何かあったら、遠慮なく僕に頼ってくれていいからねっ!!」
「ちょっとキラ! それはわたくしの役目ですわよっ!」
「いいや、これは一緒に戦場に立つ
キラ、どうやら姉が実戦未経験という事で大分焦ってる様子。ラクスは違う意味で焦ってるようだが。
「あー、アネゴ、俺達もフォローするからよ」
「僕も目一杯引っ搔き回すからさ~」
「……いざとなったら盾になる」
とは舎弟トリオ。案外こいつらも人が良い。
「カガリさん、ボクもフォローに回ります」
「まあ、一応はモビルスーツ隊長を任された俺がなんとかするさ」
そして、元々善人気質のニコルにムウ。
その場での政治判断が必要なため、臨時部隊総隊長になるのは(軍の大将権限を持つ)カガリになるが、モビルスーツ隊の指揮権限の先任はムウだ。
どうコメントして良い物か迷って結局、口を閉ざしているのは付き合いの浅いカナードだ。
「お前ら……申し出はありがたいが、私のフォローより『自分が為すべき役割』をきちんと果たしてくれた方が嬉しいぞ? それに心配はいらん」
カガリはニヤリと笑い、
「私の腕前は知ってるだろ?」
「……でもシミュレーションや訓練とは、その違うよ?」
誰よりも姉の技量を知ってるキラだが、それでも心配そうだ。
「キラ……お前は考え違いをしてるぞ?」
「えっ?」
「”同じ”なんだよ」
カガリは金色の光を瞳に宿し、
「私にとっては、シミュレーションも訓練も実戦も、等しく”
なんか、アニューさんとノイマン君の日常シーンを書くのが妙に楽しい今日この頃(挨拶
アニューさん:「カガリ代表ェ……ダメじゃんかぁ、あの二人に餌与えたり燃料投下したらさ~。アークエンジェル、絶対にネタ戦艦とか呼ばれるようになるよ?」
カガリ:「とはいえ、まさか人型には変形せんだろう? 構造的に無理だ」
さて、C.E.73にはどんな変貌を遂げるのだろうか?(愉悦
そして、アニュー(とノイマン)は逃・げ・ら・れ・な・い♪
そしてカガリ、実はパナマ戦が実戦での、あるいはモビルスーツ・パイロットとしての初陣だという驚愕の事実w
普通に考えれば、巨大組織の、それも太陽光発電公社の(表の)トップがモビルスーツ乗り回して戦場で大立ち回りとかやりませんからね~。
その行動理念が趣味と愉悦で出来ている
キラくんはお姉ちゃんが心配でたまらない様子。
そして、ラクスは……深くは追求すまいw
舎弟トリオが思ったより
まあ、ムウとニコルは素でお人好しなので平常運転かな?
さて、次回は空気がガラッと変わって……地獄かな?
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前話に続いてちょい宣伝。別の世界線、基本SEED要素のみでアスランがとりあえずの主人公、アスランママが大活躍の「
国家の体裁を整えたプラントに一応は正規軍のザフトを組み合わせたら、何故かギャグになった件について(https://syosetu.org/novel/341111/)」というお話を書き始めました。
一応、本日3話をこれからアップ予定です。
よろしかったら読んでみてください。