【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた 作:種再燃祭
イザークとディアッカが宇宙へと帰還した数日後、いまだザフトの勢力下にあるヴィクトリア宇宙港に、1隻のシャトルが到着する。
パナマでの戦いでは”
そのシャトルの所有者は、”ザフト憲兵隊”という聞きなれない物だった。
「アンドリュー・バルトフェルド、君の隊長の任を解き、身柄を拘束する」
そのいかめしい、そして見覚えのない徽章を付けた武装した男たちはレセップスの艦橋に入るなり、バルトフェルドに銃を突きつけながらそう告げたという。
「どのような理由で?」
コーヒーカップ片手に対応したバルトフェルドが問いただすと、
「”
「”サボタージュ”ねぇ……」
(やれやれ。いつからザフトは”
「随分とおかしなことを言うね? 僕は作戦での先任指揮官にあたる降下部隊長直々の命令で、途中で作戦から外されたと記憶してるんだがね?」
「そのような事実はない」
そう憲兵隊隊長らしき男は言い切った。どうやら憲兵隊とやらは結論ありき、真実も事実も意味をなさないらしい。ある意味、実に今のザフトを象徴していた。
そして、バルトフェルドに銃口を外さず、、
「我々は君と議論をしに来たわけでは無い。同行したまえ。抵抗した場合は、生死は問わないと指示を受けている」
するとバルトフェルドは不敵な笑みと共に、
「なるほどなるほど……まさかここまで予想通りだとは思わなかったよ。パトリック・ザラも存外に底が浅い」
「貴様! 最高指導者を愚弄するかっ!!」
いかにも引き金が軽そうな隊員の指に力がこもり、
”タタタタタタタッ!”
連続した軽めの銃声がレセップスの艦橋に響いた……
☆☆☆
「ナイスタイミングだよ。ダコスタ君」
すると物陰から短機関銃片手に姿を現したダコスタは呆れながら、
「こちらのホームグラウンドだっていうのに、室内の
見ればあちこちから同様に”隠れていた味方”が現れていた。
そう、銃弾の雨を浴びてこと切れたのは、バルトフェルドではなく”ザフト憲兵隊”の紳士たちの方だったのだ。
「所詮、戦闘訓練を受けた”
と転がる憲兵隊と名乗っていた、今は”名無しの躯”を見ながら冷笑するバルトフェルド。
「まあ、普通は国家その物を敵に回す行為ですからね」
「今のザフトは”プラントその物”じゃないからね。パトリック・ザラを敵に回すくらいなら、どうということはない。それに……」
「それに?」
バルトフェルドはクッククと笑い、
「元々、あの男は嫌いでね。顔が気に食わん」
「それはまた俗物的なことで」
「男は顔だよ? ダコスタ君、歳を重ねた男は顔に責任を持たねばならん。何しろ、生き方が顔に滲み出る」
「それはある意味、恐ろしいですね」
「実際、恐ろしいんだよ。人間ってのはさ」
そして真顔になると、
「今回の件で、君たち”ターミナル”の情報収集能力は証明されたよ」
ダコスタは芝居がかった一礼と共に、
「それは光栄至極」
「ところで、アイシャや可愛い部下たちを含め、受け入れの準備はできているのかい?」
「ええ。残念ながら”レセップス”とはここでお別れになりますが」
「それなりに愛着のある船だったが、まあ仕方ないね」
そう苦笑するバルトフェルドにダコスタは、
「こちらからも質問なんですがバルトフェルド隊長」
「なんだい?」
「”
”マーチン・ダコスタ”、言うまでもなく”ターミナル”のエージェントでありスカウト。
そして、コーディネーターに
そう……イノベイドは、何処にでもいる。
蛇足ながら……イザークとディアッカは相変わらずの強運っぷりで、このご時世なのに何事もなくプラントに辿り着いたようだが、同時に良いか悪いかは別にして”ターミナル”に関わる機会は逸してしまったようだ。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
一方、場所は変わって既にパナマでの一仕事の後、オーブへ帰国したカガリは……
「はぁ? ”砂漠の虎”が粛清されただぁ?」
「厳密には、『粛清されそうになった所を”ターミナル”に拾われた』って感じみたいだけど」
と報告するネーナ・トリニティに、
「あら? わたくしの
いや、カガリの執務室に当たり前のように生息しているラクス嬢よ……別に”ターミナル”は君の組織って訳では……
「ほら、なんかコソコソと核動力機用のサポート艦、建造してるんでしょ? その艦長席が空席だったからちょうどいいとか何とかって話よ?」
流石はオーブ……というかイノベイド・ネットワーク。情報の伝達と共有化が極めて早い。
「そういえば、そんな話を聞いたような……?」
こてんと小首をかしげるラクスに、
「アンタねぇ……自分のカンパニーだって言うなら、もう少し把握しときなさいってーの」
「最近、ネット配信が忙しかったもので」
てへぺろ♪と舌を出すお気楽にラクスに対してカガリは思案顔で、
「こりゃ、アフリカは荒れるな……オーブには直接関係ない戦域ではあるが」
「だよねぇ」
と相槌を打つネーナ。
「と言いますと?」
「”砂漠の虎”に”紅海の鯱”、面倒臭いのが二人まとめて消えたんだ。自前の”
大西洋連邦は何度か書いたように有償契約で、友好国で安保条約を結んでいるオーブのカグヤ島のマスドライバーや軌道エレベーター”アメノミハシラ”を自由に使える。
パナマのマスドライバーの再建など戦後に落ち着きが出てからゆっくりやっても問題は無い。
だが、件の旧プラント理事国で地球連合の雄、ユーラシア連邦と東アジア共和国はそう言ってはいられない。
オーブは西暦時代より続く軋轢、長年の潜在的敵国である両国の領土・領空・領海への受け入れを完全拒否しており、彼らの管轄するヴィクトリアと高雄のマスドライバーは、ザフトの占領下にある。
最低でも片方、できれば双方を奪還したいのが本音であろうが……
「パナマの戦いだけでなく、この戦争でユーラシア連邦も東アジア共和国も疲弊しているからな。流石に二方面作戦は無理がある。やるなら、戦力が目減りしたアフリカだろうな」
「オーブは、いかがなさいますの?」
ふと疑問に思ったらしいラクスの言葉に、
「そうだな……一足飛びに宇宙作戦の準備と行きたいとこだが、」
カガリは意味ありげな笑みで、
「だが、その前に軍部は”
という訳で、○○○○○はダコスタ君だったというオチw
ちなみにダコスタ君自身は「情報型」のエージェントで間違いないんですが、一緒にサブマシンガン撃ってたお仲間には「上官にそっくりな声の自分と似た髪色の戦闘型」が居た模様。
皆様の中でも「お助けイノベイド」の登場を予想していた方が居たのが何よりです。
いや~、それにしても”ターミナル”の中には相当、イノベイドが浸透工作しとりますね~。(多分、”ファクトリー”の方にも)
2年後や4年後はどうなっていることやら……
ちなみに”ターミナル”の業務にはラクスのサポートも含まれて這いますが、別に彼女がオーナーという訳でも代表取締役という訳でもないのであしからずw
次回は、パナマ後のちょっとした地上戦の様子をダイジェスト風に描く予定です。
”砂漠の虎”と”紅海の鯱”がまとめていなくなったアフリカに、これ幸いに地球連合が大挙して押し寄せたみたいですよ?
お気に入り登録、ご感想、高評価などしていただけたらとても嬉しいです。