【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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とりあえず、第6章のチャプター・エンドのエピソードです。
”オペレーション・メテオストライク”の顛末と、大西洋連邦太平洋方面軍の動き、そしてその背景にあるオーブと大洋州連合との確執なんかの話です。





第98話 オーブにも係争地問題があるんだよーという話と”八・八作戦”

 

 

 

 なんと言うことはない。

 やってることは、あるいは原理的には宇宙世紀時代の”コロニー落とし”と一緒だ。

 

 ただ、エコが大好きなオーブ人の(サガ)か、重篤な環境汚染を引き起こしそうなものは除かれ(これはカーペンタリアとオーブが近いせいもある)、またコロニーより随分小さな合計質量と衛星軌道という”短い加速距離”からの落下と相まって、本家コロニー落としと比べるならば、随分と「可愛らしい威力の質量爆弾」と言えるだろう。

 

 もう察せられたと思うが……ロウたちに集めさせたプラント産のスペースデブリを固めて補強して耐熱ジェル塗って軌道制御用スラスターを付けたのは、全てカーペンタリア基地に落下させるためだ。

 

 そして、グラハム率いる”オーバーフラッグ隊”が出張ってきたのも、一つはザフトの防空監視の目を引き付ける為、もう一つはカーペンタリア周辺に展開することで「空からの脱出」を困難にすること。

 そして、最後は……

 

「こちらグラハム・エーカー、”メテオ”の目標付近への弾着を確認。視界が回復次第、効果測定に入る」

 

 グラハムはキノコ雲の発生を見ながら、そう報告する。

 そう、弾着と効果の確認だ。

 ”オペレーション・メテオストライク”は、天体物落下作戦としてはかなりこじんまりした物で、威力の低さを命中精度で補う(衛星軌道からガイドレーザーでの誘導)という部分があった。

 無論、こじんまりと言っても後年の「ユニウス・セブン落下が成功した場合」と比べてであり、純粋な運動エネルギーであれば、それこそ戦略核に匹敵するくらいはあったであろう。

 ただ、放射能やEMPの心配はないという訳で……

 熱や衝撃波は、命中地点(爆心地)から相応に広がったが、それこそ冷戦時代初期の地上核実験観測機程度にフラッグ隊は距離をとっていたので問題なかった。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 亜宇宙からの誘導補助でもあったおかげで、スペースデブリ塊”メテオ”は、カーペンタリア基地に直撃していた。

 まあ、これが可能だったのもカーペンタリア基地が「オーブと近すぎた」せいもある。

 要するに、カーペンタリア上空宙域はザフト宇宙艦隊が半壊状態の今となっては完全に”アメノミハシラ”を中心に広がるオーブ宇宙軍の縄張り(=独占的制宙権確保済み宙域)であり、この作戦を邪魔できる者はいなかったというのが大きい。

 ”大洋州連合”? 自前のマスドライバーすら持てぬ国が、まともな宇宙軍など持てる筈もない。

 そもそもオーブの作戦を察知し邪魔したら、その時点でオーブは嬉々として「オーバーキルの反撃」をしただろう。

 

 確かにカーペンタリア基地は軍事拠点だけあり堅牢な施設ではあったが……衛星軌道から加速された戦艦数隻分の質量が落下し、なおかつ直撃してくることまでは当然想定しておらず、基地は壊滅的なダメージを受けていた。

 そもそも、カーペンタリア基地自体が分割して軌道降下させた”人工の浮島”なので、より被害が甚大となったと言えるかもしれない。

 また、カーペンタリア湾全体にも着弾の衝撃で小規模な津波が発生しており、二次被害を量産していたが……

 

「ふむ……被害は予想の範疇か」

 

 報告を受けたウズミは、そう頷いたという。

 そして、その報告とほぼ同時にオーブの各地港に停泊していた大西洋連邦の一部艦艇が呼応するように動いたのだ。

 

 そう、こちらは原作より前倒しの”八・八作戦”の始まりであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ”八・八作戦”とは?

 原作でオーブ攻略後のC.E.71年8月8日に発動された地球連合によるカーペンタリア基地攻略作戦だ。

 この世界線では、万が一に作戦が漏れた場合に、「8月8日を連想させるように」意図的につけられた作戦であり、実際には日付に関する意味はない作戦名だった。

 

 作戦概要を簡単に示せば、オーブが「自国本土を攻撃された報復」という名目で行う「テロリス拠点攻撃作戦」である”オペレーション・メテオストライク”に便乗する形で、大西洋連邦のタスクフォースがカーペンタリア基地(とオーストラリア主要部)を占領しようという計画だった。

 

 まず、これに厳重な抗議の声を上げたのは地球における親プラント国家筆頭であり、事実上、カーペンタリア湾をザフトの基地設営用地として供与していた”大洋州連合”だ。

 彼らは声高に「オーブの暴挙」を叫んだが……ここは、外交担当のウナト・エマ・セイランのコメントを借りよう。

 

『ザフトが出した宇宙ゴミを、わざわざ金をかけて回収して送り返してやっただけだ。何の問題がある?』

 

 これに激昂したのが大洋州連合で、”カーペンタリア湾全体にもたらした被害とその保障”を叫んだのだ。

 

『何を勘違いしているのか知らんが……先日、我が国(オーブ)は”ザフト”を僭称するテロリストあるいは宇宙海賊の襲撃を受けてな。そう、パナマで大量虐殺をやらかした連中だよ。今回の”オペレーション・メテオストライク”はその報復で、地上にあるテロリストの巣穴を一つ潰しただけにすぎん。それでも庇いだてするのなら、「テロ支援国家」として大洋州連合を外交の場で正式に告発せねばならなくなるのだが?』

 

 地球全域に広まってしまった「ザフト=虐殺型テロリスト」の認識の巻き添えを食いたくない大洋州連合は、攻め方を変える事にした。

 

”オーブは非同盟中立国のはず。なぜ非戦三原則を覆し、大西洋連邦と共同戦線をはるのか?”

 

 と追及したのだ。

 だが、これに答えたのはウナトではなく、代表首長のウズミ・ナラ・アスハで、

 

『そもそも、”オペレーション・メテオストライク”と大西洋連邦の”八・八作戦”は別々の目的で、別々の者により、別々のタイミングで起案された独立した作戦だ。オーブと大西洋連邦の安全保障条約に基づき互いの連絡と整合性の確保は行ったが、「他国を侵略せず、他国の侵略を許さず、他国の争いに介入しない」に抵触しないと考える。我々はテロリストの地上拠点を攻撃した。行ったのはそのただ一点のみだ』

 

 こう言ってはなんだが……ウズミとウナトのコンビは政治家としての役者と面の皮の厚さが違い過ぎた。

 そして、タチが悪いのはこの二匹の政治的動物が一つも噓は言っていないということだ。

 

 事実、オーブが行ったのは”オペレーション・メテオストライク”の衛星軌道からの質量爆撃とそれに付随するオーバーフラッグ隊などの支援任務だけで、カーペンタリアの占領作戦に参加予定はなかった。

 つまり「壊すだけ壊して作戦終了」なのだ。

 だからこそ、ウズミはこう付け加える事を忘れない。

 

『例え相手が悪名高い虐殺者であっても、人道支援や救助救難を「テロ幇助」の誹りを受けてまで大洋州連合が行いたいのなら好きにしたまえ。作戦は終了した。我々に大洋州連合を標的とする軍事作戦は現状はなく、「我々は」邪魔をするつもりはない』

 

 

 

 蛇足になってしまうが、ここまでオーブが大洋州連合に塩対応なのは、きちんとした理由がある。

 何も大洋州連合が親プラント国家だからというだけでなく、それ以前から領土問題、いわゆる”係争地”問題を抱えていた。

 前話において今生におけるオーブの本土は、ソロモン諸島に加えビスマルク諸島も入ることを少し書いた。

 だが、それ以外にも領土と認識している場所がある。

 それはニューギニア島の東半分、今の地図でいうところの”パプアニューギニア”だ。

 オーブは建国宣言直後にこの地へ進駐、実効支配していた。

 だが、それに待ったをかけたのが大洋州連合だ。

 彼らの主張によれば「ニューギニア島東部は、歴史的に見て大洋州連合の領土」であるらしい。

 実際、西暦1975年まではここはオーストラリア領だったのだが……だが、それを言いだすならビスマルク諸島とソロモン諸島のブーゲンビル島はニューギニア島の東半分をひっくるめて”パプアニューギニア”になってしまう。(ちなみにニューギニア島の西半分はオランダ領→インドネシア→赤道連合)

 さらに言えば、オーブにとっても肥沃なニューギニア島東部は既に食料生産地として開拓しており、おいそれと手放す訳には行かなかったのだ。

 他にも捕鯨に関する軋轢もあるし、基本的にオーブと大洋州連合は、ユーラシア連邦や東アジア共和国のような「仮想敵国」ではなく、れっきとした「敵国同士」なのだ。

 ただ、オーブ国民においてそこまで(ザフト、ユーラシア連邦と東アジア共和国に比較して)敵愾心が強くないのは、大洋州連合が政治的なパフォーマンスのみで実効性のある武断的な行為を行って来なかったからに他ならない。

 ただし、ザフトの味方しているという認識から、対大洋州連合のオーブ国民感情が悪化しつつあるのは事実だ。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 こうしてオーブが大洋州連合を黙らせてから、意気揚々と大西洋連邦の機動任務群(タスクフォース)は意気揚々とカーペンタリア基地占領へと向かったのだが……

 今度は抗議は意外なことにその大西洋連邦のタスクフォースから来た。

 曰く、

 

『占領すべき代物が残っていないんだが?』

 

 いや、これは抗議というより笑い話の類か?

 衛星軌道からの大質量の落着で地上施設は軒並み吹き飛ばされ、見る影もなかったのだ。

 そこでタスクフォースは一計を案じ、せめてもの駄賃と新兵器の実験を兼ねて、辛うじて浮いている「基地の跡地」を修復不能にする方法を選択した。

 まず用いられたのは最新鋭のフェイズシフト・ペネトレーターを持つ地中標的用貫通弾(ブンカーバスター)の使用と目標に対する効果確認。

 そして、人工浮島を穴だらけにしたところで、最新のサーモバリック爆薬を用いた各種気化爆弾を投下し、地上と強引につなげられた地下・地中にも伝わる爆風(爆圧)と酸欠のダブルパンチを喰らわせるという実験を行った。

 最後に、再利用する気はない(再使用させる気もない)ので焼却処分ということで、電化熱超高温焼夷弾(テルミット・プラズマ)爆炎地獄(ゲヘナ)を生み出し、基地の残骸全てをこんがりとローストしたのだ。

 

 生き残りがいようがいまいが、あるいは救助隊がいようがいまいがお構いなしの攻撃だった。

 まあ、世界中の中継視聴者が、これが”みせしめ”……「テロリストの末路」を世界に知らしめるものだと理解していた。

 

 そして……カーペンタリア基地が、ついに物理的に”消滅”した。

 どうやらダメージが蓄積し過ぎたのか、浮力を失ったらしく海中に没したのだ。

 

 こうして、八月八日を待たずに本来の意味での”八・八作戦”、カーペンタリア基地攻略戦は、終了してしまったのだった……

 

 

 

 

 

 もっとも、大西洋連邦とてせっかく占領用の部隊を派遣したのだ。

 ”八・八作戦”にもしっかり参加していたオルガ達舎弟トリオなどの主戦力は作戦終了宣言と同時に引き上げたが、大西洋連邦のカーペンタリア派兵部隊の一部はそのまま駐屯。

 

 ”ザフトの残存勢力の有無と、ザフト支援国家の監視”

 

 を名目に終戦まで事実上のカーペンタリア湾進駐軍として居座り続ける事になる。

 大洋州連合としては領土の一部を占領し続けられる結果となり、実に屈辱的な結果だったが……ザフトからの支援が絶望的となった今となっては、抗議の声を上げる意外に手段はなく、当然のようにその声は黙殺された。

 

 この地上に「テロ支援国家」のこれを聞く者は、すでに表舞台からは消滅していたのだ。

 こうしてザフト最大の地上拠点は壊滅したのだ。

 

 もっとも、こじんまりとした他の地上拠点や占領した東アジア共和国の台湾島のマスドライバーを備えたカオシュン基地などもあり、地上ザフト軍が全滅したか?と言われればそうではないが、組織的な反抗作戦を行うことが不可能な被害を受けたことは紛れもない事実だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




という訳で第6章はこのエピソードでおしまい、同時に地上での大規模な戦闘がこれで終了となります。

無論、まだ地上のザフト勢力は点在してますが、ジブラルタルやカーペンタリアが陥落、あるいは毀滅した今となっては、引きこもって守りを固めるのが精々で組織立っての反抗作戦とかはもう無理でしょうね~。

そして、オーブの大洋州連合に対する塩対応っぷりよw
まあ、ニューギニア島に領土問題抱えて前から係争してりゃ仕方ないとおいうことで。
実は原作比較で人口3倍だけでなく、ソロモン諸島に加えビスマルク諸島まで領土として持っており、しかも現在のパプアニューギニアまで領土に加えているという。
一応、ニューギニア島東部は係争地(オーブの実効支配地)という事になってましたが、まあ、これで確定でしょうね~。

そして、原作と大幅に展開が異なる”八・八作戦”……うん。原作では睨み合いが続いただけで、決着付かずだったカーペンタリアですが、この世界線ではあっさり陥落しました。
というか、大西洋連邦の任務部隊が「カーペンタリア湾進駐軍」化したようですよ?

さて、これで地上の戦闘は事実上、終了。
とはいえ、直ぐに宇宙ステージに入るかと言えば、どうやらそうでもないようで……

もしかしたら、次章あたりアスランに動きがあるかも……?

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☆☆☆


これで残弾が0になりました(泣
ちょっと書き溜めしたいと思いますので、新章開始はちょっとお待ちくださいませ。
おそらく、ゴールデンウイーク期間中には新章開始できる予定です。




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