岐阜城、その城主は第六天魔王と呼ばれる織田信長である。その岐阜城に今日、一つの軍団が帰還した。
「織田信広、只今戻りました」
「大儀であったぁ兄上よぉ」
岐阜城の天守で織田信長は庶兄である織田信広と面会していた。信長の傍らには正室の濃姫と近習の森蘭丸がいた。
「信広様も如何ですか?」
濃姫は人間の頭蓋骨を半分にした器に酒を注いで信長に渡す。
「貰うが普通の茶碗でくれ」
「あら、残念ですわ」
濃姫はクスクスと笑い、茶碗に酒を注いで信広に渡す。
「兄上よ……余は一月で伊勢を落とせと言うた筈ぅ。何故二月も掛かった?」
信長はジロリと信広を睨み付けた。
「伊勢なら半月で落としたぞ。南蛮の大筒を改造した国産大筒は役に立った」
「なら一月半、何をしていた?」
言葉次第では首をはねるという表情をしていたが信広は平然としていた。
「紀州攻略してたけど」
「………」
信広はそう言って茶碗に注がれた酒を飲む。流石に一気には飲めないが腹に酒が染み渡る。
「紀州……雑賀衆と根来衆を引き込んだか」
「根来衆の杉の坊一門は武将待遇で鉄砲隊を率いてもらう。勿論雑賀衆もね(正規雇用だな。本願寺の戦力を引き裂いたし)」
「両衆は鉄砲の扱いは一級品ですわね」
濃姫はそう補足をして空になっている信長の器に酒を注ぐ。
「……上出来であるな兄上よぉ」
「信長に比べたら俺は非才よ。それと雑賀衆の雑賀孫一が俺の側室になるから」
「……信広様、直虎様が怒りませんか?」
「……既に殴られたから大丈夫だ」
濃姫に指摘に信広は目線をそらした。
「俺よりお前らも子を作れ」
「ふん、奇妙がおるわ」
「側室の子だろ。お前と濃姫の子を作れ」
信広は溜め息を吐きながら残りの酒を飲み干す。
「それじゃあ俺は戻るぞ」
「次は六角ぞ」
「信長なら一捻りだな」
「フハハハ。兄上には武田の備えをしてもらおうぞ」
「承知した」
信広はそう言って退出した。
「……はあぁぁぁ~~~……あいつと対面するだけで胃が痛くなる……」
岐阜城の屋敷で信広は茶を飲みながら溜め息を吐いた。
「ま、原作と比べたら魔王化は下がってるから良いのかな?」
信広には憑依した未来日本人がいた。信長の幼少期に信広は信長に「天下は覇道ではなく王道でするもの」と教えていた。それに堺の南蛮に接触して大筒を購入して鉄製にして国産化していたりする。
「まぁ……大丈夫だろ」
そう呟く信広であった。
『こんな織田家は嫌だその二』
「では信広殿は我々と同じ未来の日本人と?」
「そうです。まさか自衛隊がタイムスリップとは思いませんでしたが」
清洲城の一角で織田信広と的場一等陸佐はそう話していた。事が起きたのは数日前、突如清洲城内に謎の武装集団が現れたと伝えられた信広が清洲城に向かうとそこには陸上自衛隊がいたのだ。
「陸上自衛隊第三特別実験中隊を指揮します的場一等陸佐です」
「織田信長の庶兄の織田信広です。そして貴方方と同じ未来の日本人です」
「……はい?」
的場は思わずそう呟くのは当たり前の事だった。
「未来の日本に帰還出来ると思いますか?(戦国自衛隊1549じゃねぇか……)」
「……無理に等しいですな。しかし、今川が織田家の傘下で信長は女性とは……」
「他にも斎藤道三も女性です。自分は此処は平行世界の日本だと思います」
「平行世界……」
「小説等によくあるでしょう? ですが的場一佐、貴方方はこれからどうしますか?」
「……分かりません」
「……宜しければ我々と天下を取りませんか?」
「信広殿……織田家とですか?」
「はい、既に自分がある程度の歴史を改変していますしいっそのことやりませんか?」
「………」
「まぁいきなり言われても仕方ないですよね。一月の時間はあげますのでゆっくりと考えて下さい」
そして一月後、的場一佐の部隊は織田家の加入を表明した。
「分からんから兄様に任す。兄様が未来の日本人とはな」
「承知した。まぁ俺は俺だ」
「フハハハ、それもそうだな兄様」
そして陸上自衛隊――天導衆を加えた織田家は天下統一に向かう。
「燃料はどうしますか信広殿?」
「相良油田の辺りを織田領にしたので燃料は問題ありません。あの油田はゴミを取り除けばそのまま使えますから」
天下統一後に陸上自衛隊の特殊編成部隊が現れた。
「天下統一……え?」
「森三佐、来て済まないが我々は残る。部下の中には家族も出来た者もいるし私もこの世界に骨を埋める」
「」
今、物語が始まる(始まりません)
戦国BASARAと戦国自衛隊1549のコラボでした。
言っておきますが続きはありませんので。
御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m