とあるルビコンのジャンカートリオ   作:清狼光牙

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 すいません。ストック増やせませんでした(吐血
ちょっと色々と間に合わないので、これ以降は不定期更新になります。

 みんなお仕事が悪いんや……(責任転嫁




10話

 

 

 

 

 

 先のBAWSの依頼を受けてから数日。アクリ達は今だその仕事を続けており。

 

 BAWS所有の範囲である荒野の一部。

そこに二機のACが対峙している。

 

 「……こないの、キャス?」

 『いや貴女、行ったら行ったで珍妙な回避行動して翻弄してくるでしょうッ!?』

 「いやそうなんだけどさ。珍妙云わないで欲しいかなッ!?」

 

 片や、アクリの乗るAC。FINDER EYEとTOOL ARMにBASHOコア、WRECKER脚で構成されている機体。

背中と太腿部のブースタの二種をKIKAKUⅡ(仮称)に換装しており、

近接戦闘機動がやべー事になっている。

片や、BAWS付きのテストパイロットである男性――キャスと云う名の様である――の乗るAC。ダブルヘッドにBASHOⅡ(仮称)腕、BASHOのコアと脚の構成だ。

因みに今回は二機共に腕にBACHIのみで背中には何もつけていない状態である。打楽器万歳。

 

 「まあ良いか。そんじゃこっちから行く事にするねー?」

 『心の準備をッ』

 

 キャスの抗議の言葉に無視を決め込み、スロットルを軽めにキックし、ブースト。

KIKAKUⅡの近接専用のブースタが唸りを上げて、いっそ破壊的なまでの機動を生み出す。

 

 (……耐G強化装備でこれって、無装備だったら普通に死ねるんじゃないかなッ!)

 

 目の前がGで赤く染まるのを自覚しつつも、アクリはそう思考を回す。

そんな一瞬の思考にてもう目の前に相手のAC。

……と云うかチラ見した計器を見る限り、アサルトブースト以上の超加速って何なんだこのブースタ。

 

 『くッ、やはり早…ッ!』

 

 キャスも一応反応だけは出来ているようだが、本当に一応であり。

苦し紛れにBACHIを振りかぶるが、アクリは前全体のブースタを軽く吹かせ減速しつつその身を丸めると、

BACHIを前に構えつつ再度ミリ秒単位の背部のブースト!

 

 それにて縦回転で一回転したのちの遠心力を得たBACHIで振り回していた相手のBACHIに叩きつけ。

頑丈すぎる建材が原型を留めないレベルでひしゃげ、折れ曲がり地面へと叩き落とされ、大いにバランスを崩す。

 

 『くぁッ……! ですが……ッ!』

 

 しかし、相手もさるものか。

直ぐに立て直すと、残ったもう一つのBACHIで横殴りに行こうとしているのだが——

 

 「甘いかなッと!」

 

 そのまま今一度ミリ秒ブースト!

もう一度回転し、今度は腕を引っ込め片脚を突き出し……そのまま遠心力が乗り切ったかかと落としがダブルヘッドに叩き込まれる。

その衝撃と揺れにて動きが止まった所に、機体全体のブースタを軽く吹かせ機体の立て直しを終えたアクリのACのBACHIが突き付けられ。

 

 『……参りました、と云うかなんなんですかその意味不明な機動ッ』

 「意味不明とか云うなぁッ!」

 

 そんな抗議の言葉を吐き出すアクリではあるが、やはり頭おかしい機動にしか見えないので。

つうか、幾ら近接戦闘時には瞬時に超加速が出来るKIKAKUではあっても、地に脚を付けずに縦に二回転するとかコイツ。目が回らないのだろうか?

 

 「うぇ……。流石に縦回転二連は気分悪くなって来た……」

 

 訂正。結構ダメージは入っていたようである。

顔が青くなりつつそんな言葉を吐き出す彼女の様子に通信を聞いていた外部が俄かに慌ただしくなり。

 

 『エチケット袋―ッ!』

 『衛生兵ーッ 衛生兵ーッ!』

 

 そんな感じではあるが、何とか我慢してリバースは無い事にしたらしい。

 

 

 

 

 

 「——いやマジでなんなのアンタ」

 「いきなり辛辣ッ!?」

 

 とりあえず修理とデータ検証の為に休憩、と云う体で休憩所と簡易修理施設も兼ねて、

現場まで一緒に来ていたらしいRaDer’sの大型AC輸送ヘリ前へと戻って来たアクリに、

ユミコは真顔でそんな酷い台詞を云い放つのに、心外だと云った感で言葉を返して。

 

 「普通のAC乗りはその場で縦回転なんてしません。それも2連続とか馬鹿なの?」

 「出来たんだから良いじゃない」

 「それで出来るアンタの頭も操縦も異常なんだって気付けッ」

 

 カーゴ部分を片方解放して、ハンガーが外から見れる状態にしており、

アクリとキャスのACが、二つあるハンガーそれぞれに駐機している。

リブラとBAWSの技師がそちらの方でわちゃわちゃと作業している姿を横目に、

その傍らに簡易テントとデータ取り用の機材を所狭しと並べている場所の横を進み、

もう一つ立てている簡易テントにあった折り畳み椅子に腰掛けて。

 

 「……何度も驚かされていますが、今回は極め付けですね……」

 「あ、キャス。お疲れ様です」

 「はい、お疲れ様です。しかし、あれだけの重量物のかかと落としを食らったのに、

ダブルヘッド、中破ぐらいで済んだみたいですよ。食らった私は死を覚悟しましたが」

 

 先客が来ていたらしい。

二十代前半程に見えるメガネを掛けた青年—彼がキャスの様だ—が同じく椅子に腰掛けており。

そんな言葉を呟いた後、蒸留水、要ります? と問われお願い、と返し。紙コップに水を入れ手渡して。

 

 「——んくッ。マジか。頑丈さ、この星の建材レベルじゃね、BASHO頭」

 「本当に凄いよね、あの頭。解放戦線や地元の独立傭兵が好んで使う訳だよ。

替えが利きやすくて頑丈だって事は調達費と修理費とか浮くし」

 「だねぇ」

 

 軽く飲んで呟くアクリの隣に同じく腰掛けたユミコもしみじみと呟きを漏らし。

どうやら、今回はオペレーターの仕事は全部BAWS側が受け持つ事になっているらしい。少々手持無沙汰そうだ。

 

 「——しかし常々思いますが、流石は傭兵界隈で名が売れ出している軽業師、と云った所ですか」

 「は?」

 

 何それ聞いてない、的な疑問返しにキャスは逆にキョトンとした表情になると、再度口を開き。

 

 「おや、ご存じないので? ——今のルビコン内での傭兵業界で軽業師と云えば貴女の事を指す事が多いんですよ?

——まあ、口が悪いのは野猿(やえん)とか云って嘲っている様ですが」

 「お、お猿さんかぁ……」

 

 ウキーッ、って怒った方が良いのかな? なぞとか惚けて見せるアクリ。

と云うか何であなたは知ってるのキャス? とか聞いてみたら、元独立傭兵だったのでその伝手ですよ、と返され。

お前独立傭兵だったんかーい、とかなんとかゆるーい会話をしていると、開発部の面々が近づいて来て。

 

 「やあアクリ君。ユミコ君もキャスもお疲れさまだね」

 「ああ、部長も補佐も。お疲れ様です」

 「お疲れ様です」「お、お疲れ様です」

 「具合はどうだい?」

 

 聞きたそうにしてる件は分かり切っているので、直ぐに答えを返すアクリで。

 

 「とりあえず、KIKAKUⅡの量産は厳し過ぎるかと。

現行そちらの最高峰の耐G装備でもブラックアウトしそうになりましたし。

強化人間専用か、もっと上級の耐G装備を作り出さないと、まともな売り物にならないと思われます」

 「やはりか……。ウチの技師連中も同じ見解だったよ。

今の出力から2~3割は落とさないと、一般人ではミンチが増えるだけだ、と」

 「それを私で実験しないで欲しかったですが、まあ過ぎた事は良いです。

と云うか、私ミンチだったのか……こねこねして焼いたらハンバーグになるかな」

 「やめろばか。それしみじみ云う事じゃないと思うんだけどー?

まあアクリは対Gの勢いの逃がし方が抜群に上手いからこの程度で済んでいるのもまた事実なんですよねー」

 

 だって技師連中に耐Gスーツがあるとは云え、生身なのに何で生きてんの?

って真顔で質問されてましたし? とかほざくユミコである。

 

 その時には部長達もその場に居た様で、苦笑しつつ頷くばかり。

彼等のやり取りに疑問を呈すようにキャスは呟きを漏らして。

 

 「しかし、何故これで傭兵ランクが低いままなんでしょうかねぇ。

反応と機動性能は目を見張るレベルですし、射撃は少し弱いみたいですが、当てれない程ではないですし。

近接はもう独壇場ですし……?」

 

 そんな彼の疑問の言葉に、ユミコがまあそう思うよね、と答え合わせを披露して。

 

 「アクリって、一定以上の技量を持つ相手にはとことん弱いんですよ。

アリーナの戦績と戦闘ログ見せて貰った事があるんですが、あんな感じでアクロバティックに動き、

翻弄しつつ意表をつきその間で撃破するのがコイツの本領なので、

意表とかが存在するの分からない完全無人AIにはほぼ効果ないみたいですし、

変態回避しても一定以上の実力者なら割と平然に攻撃を機動した方向へと置いて来たりするのもそれなりに居るので」

 「世知辛い修羅の国よの、本当に」

 

 実際、レッドガンナンバーやヴェスパーナンバーのデータが乗っているAIには殆ど効果が無い様で、ぼっこぼこのボコにされているらしい。

だが、下級から中級傭兵程度の相手ならそこそこ勝率は高いようだが。しかしまだコイツはEランクである。やはりここは魔境か。

 

 「まあとりあえずユミコ、そろそろお口チャック」

 「……あ、ゴメン。流石に対応策練られたら困るのこっちだったよー」

 

 それはそう。

仲良くして貰ってはいるが、依頼次第では敵対する可能性もあるし。

開発陣の方もそれは察せるのか、さらっと話を元に戻してくれて。大人である。

 

 「まあそれはさておき。KIKAKUⅡの量産化の目途は出力調整してからのテスト後にて、か。

浮いたオリジナルはどうする?」

 「流石にわたし達はいりませんよ? ワンオフだからお高そうですし、何より下手を打ったら死ぬ。

そんなギャンブル染みたやべー奴をアクリに使い続けさせるのは……」

 「我々技術屋も参考品ぐらいにするしか思い付かんが」

 

 むむ、と悩む表情を浮かべた部長であるが、これはもうお蔵入りであろう。

仕方ないか、と気落ちする部長は補佐に任せる事として次の話に進める。

 

 「では次のBACHI。使い勝手も量産性も悪くは無いんでしょうけど、

見た目がアレなんで、やっぱり扱いたい人は少ないんじゃないかなと思いますね」

 「まあ手作り感が凄いしねぇ、BACHI」

 「間に合わせに近かったからな。実際にはもう少しは手を入れる。

あの見た目はデータ取り用の仮の姿だと考えてくれて構わんよ」

 「ふわっとしたイメージをウチの技師がそのまま採用したみたいですしね、あれ」

 

 次の武装の突っ込み所に移ったアクリの台詞に、開発部の一同がフォローをしながら補足を入れて。

 

 「——あ、そだ。キャス。先の模擬戦中、私の攻撃受けたのは良いけど、

ある程度受け切ったら鉄骨部パージして回避した方が反撃に繋ぎ易かったと思うよ?」

 「——ああ。ああいう時でもそんな扱い方をすれば行けましたか。……いけませんね、どうも頭が固くて」

 「アクリってば、ちょくちょく頭おかしい発想をするから、真に受け過ぎない方が良いですよ、キャス」

 「おいこらそこのオペ子」

 

 そして、BACHIで思い出したか、アクリはキャスへと先の戦闘行動のダメ出しをしたり。

……が、そんな彼女へ思いっきり酷い事を云い放つユミコ。

相も変わらぬ漫才気質である。

 

 「……しかし、アクリ君の戦闘データはあまり使えるものでは無いよなぁ」

 「確かに」

 「あの動きを再現とか、殆どのAC乗りには無理なのでは」

 「ちょっとそこのお三方ぁッ!?」

 

 とりあえず便乗したか、技術部の面々からもアクリ弄りが始まり。

でも全く持って間違っていない辺り、どんなに抗議して無駄である。

 

 「ちくしょう。もう良いですよー。ちょっとばかりリブラのとこ行って修理状況見て来るからッ」

 「あー、わたしも行くよ」

 「ついてくんなーッ!」

 

 拗ねないの、とか拗ねてなんてないやいッ、なぞとかふざけ合いながら休憩所から去って行く二人に何となく和みつつ——

 

 「では、我々は我々でもう少し内々の話を詰めておこうか」

 「そうだな」「了解です」

 

 ——と、仕事に戻る事として。

そんな感じで一旦は別れる事とする一同である。

 

 

 

 「リブラ―」

 「あ、アクリさん。ユミコさんも。一応ウチの方のACは点検終わって今からでも起動は問題ないよ。

……まあ、アクリさんがやっちゃったキャスさんのアレ、修理完了するのもう少しかかるけどね?」

 「あははは……ゴメン」

 

 とりあえずてくてくとゆったりとした歩みでハンガーの方まで来た二人であるが、直ぐ様にリブラに見つかり言葉を交わし。

で、どうしたの? と問い掛けて来る彼にとりあえず何となく、と云った風に返して。

でも何か不機嫌みたいだし、これはユミコさんと遊んでるな、

とか察しつつも口にしたら面倒臭い絡まれ方しそうだし云わない事にする。

 

 「——そう云えば、ACパーツの話はどうなってるの?」

 「ああ。BAWSの技師さん達と色々話を通した結果、先ずはダブルとトリプルの詳細データを譲っちゃった。

元々はあっちの仕様に無理やりの改造を施したヤツだったし、新型開発の足しになるみたいだったから」

 「oh……」

 

 そんな軽いやり取りですっごく表情が曇るユミコは妙な悲鳴を上げて。

収入源の一つがあっさり手放されて凹んでしまった様である。

 

 「その代わり、新型の優先購入権と武器やパーツの割引券貰ったよ」

 「おおぅ。それ凄くありがたいなぁ。BAWSの機体や装備って使い勝手かなり良いし」

 「そう云って頂けるとありがたいですねー」

 「おぅふ。何時の間に来てたんですか貴女」

 「リブラ君との話し声が聞こえましたので」

 

 リブラとの会話に割り込む様に女技師さんの声。

一体何処から湧いて来た。

 

 まあそれは兎も角。

 

 「やっぱりリブラ君の技術は下手な企業の技師よりも上ですねぇ。話を聞いているだけでもそれが如実に分かります。

(弐式)の腕以外のパーツ、リブラ君とのやり取りで大体のイメージは固まりましたし、開発時間が大幅に短縮できそうですよ」

 「あはは……。そう云ってもらえると、とても嬉しいよ」

 「ええ。本当に引き抜きたいですよ。……と云うか、先程スカウトしたんですけど」

 「ちょッ!?」「え……ッ!?」

 

 女性のそんな一言に、驚き慄くアクリとユミコ。

BAWSの技師の中でも生え抜きであろう彼女から直々にスカウト?

どう考えてもいち独立傭兵よりもルビコン内でもトップの企業のメカニックをやっている方が確実に有益だよね。

まさか、ちょっと前にユミコと話してた件が現実に……ッ?!

え、リブラ居なくなっちゃう……? 等とか頭をぐるぐる回り。

 

 そんな二人の少女の葛藤とかなんとか色々なものが入り混じった表情に、苦笑を漏らす女技師さんで。

 

 「大丈夫ですよ、お二人共。私達も色々と口説いたんですけど、あっさりと振られちゃいました」

 「「……へッ?」」

 

 肩を竦めつつそんな事を云う女性に間の抜けた声を上げる二人。

 

 「——アクリさん、ユミコさん?」

 

 そんな中、物凄ーく重ーい声音で名を呼ぶリブラへと錆び付いた機械の如く、ギギギギ、と顔を向けると。

 

 ものっそい怒ってますよ、と云った風体のリブラの姿。

 

 「アクリさんとユミコさんが、僕をここまで連れて来てくれたんじゃない。

それなのに、その恩返しもしないままに何の断りもなく勝手に他に流れる様な薄情者だと思ってたの? ……流石に、怒るよ?」

 

 凄く迫力がある声音でそう締め括るリブラに、バツが悪くなり、謝るしか出来ない二人である。

 

 「「ご、ごめんね?」」

 「……ずっと僕をRaDer’sに置いてくれるって云ってくれるまで許しません」

 

 ぷんすこ怒って頬を膨らませ、そっぽを向きながらそう云って来るリブラの姿に琴線が触れたのか、

アクリはそんな彼に歩み寄ると、何の言葉も無しにそのまま抱き締めた。

 

 「わぷッ!? あ、アクリさんッ!?」

 「——と云うかさ。私の方がACのアレコレやって貰っていて有難くて。

こっちの方がお礼を一杯したいぐらいなのに、リブラってば……」

 

 膨れっ面もどこへやら。焦りと羞恥がない交ぜになったリブラは、慌てた声音でアクリの名を呼ぶが、

とうの彼女は、抱きしめたままに頭を撫で始めて。

 

 「——うん。もうリブラがどこかに行っちゃうかも、って事は考えないよ。

ずっと、そう。ずっと一緒に遊ぼっか?」

 

 にっこり、と奇麗な笑みを浮かべるアクリである。

……このまま行けば、奇麗にお話が終わりそうではあるのだが。

 

 「——あー。うん、アオハルッてるとこ悪いんだけどさ。

衆人観衆一杯居るんだけど、色々大丈夫? 羞恥心とかその辺り?」

 

 うん、ここはメカニック達が相当数動き回っている機体整備の場である。

思い切りよく注目の的だ。

 

 「——ん、大丈夫。これは単なる親愛のスキンシップだし」

 「開き直っておるッ!?」

 

 とりあえず突っ込んでみたユミコではあるが、アクリの方は覚悟がキマッたのか、恥ずかしがる事も無くそう返し。

そんな彼女の反応に肩透かしを食らった感じではあるのだが、自分だって——

 

 「よっし、アクリブラ。わたしも混ぜろーッ!」

 「そっちこそ私等の名前を混ぜるなぁッ!?」

 

 なぞとか云う意味不明の供述をしつつ注目の的の二人へと突撃を敢行し。

二人だけで仲良ししてるんじゃないやい、何するこのスットコドッコイ、ちょッ、アクリさんユミコさん何やってんぷッ!?

わたしもアクリともリブラとも仲良しするんだいッ、だからって突っ込んで来る奴がどこにおるッ!

 

 とかなんとかわちゃわちゃとした感じで奇声とも悲鳴とも喜びの声ともつかない声を上げ出す三人。

 

 「あらあら。若いって良いわねー」

 

 そんな中に、女性技師さんののんびりした声音が優しく溶けて行くのである。

 

 その後、修理の完了した機体で次のテストであった両肩の射撃武器の的役は、気力充実したらしい女子が先にも増した動きでヌルっとスルっと回避し続け、

被弾があまりなかった感じで終わった様で。やっぱお前変態機動じゃん、と突っ込まれ変態ちゃうわ! と云う天丼が発生したのはいつも通りの事である。

 

 

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