ドラゴンボール超 ビールを飲んだおっさんがダラダラと全王様になった話   作:北村 貴之

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記憶にない存在…。全王様になっていた男、兄弟との再会

愛知県名古屋市在住のしがないおっさんである俺、善応寺冬彦は、仕事を終えて部下の竹内と福元と、インド料理店に来ていた。

俺はその日の前日、居酒屋でビールを飲みすぎて酔いつぶれてしまい、気を失っている最中、ドラゴンボール世界で最強のキャラクター、全王様になってしまっていた。

なぜかは不明なのだが、大神官やミスターサタンをはじめとする人々の存在で確信に変わった。

俺はドラゴンボールの世界に飛ばされてしまったのだ。

だが、そんな最中、紫色の渦に巻き込まれて目覚める形で現実世界へと戻ってきた。

嘘だと思うが本当だ。

誰も信じないと思うが、俺は実際に全王になり、ドラゴンボールの世界を味わってきたのだ。

あの世界の社会、料理の味、世界情勢…。

この身で味わってきた。

 

…話を戻そう。

俺たちはインドカレーをはじめとするインド料理に舌鼓を討っていた。

インド人が作る本場の味なので、普通のカレーとはけた違いに美味しかった。

俺が頼んだのはチキンカレー。もも肉の柔らかさ、スパイシーな辛さが絶品だ。

福元もインドカレーを頼んだのだが、俺が頼んだチキンカレーとは違うものを頼んでいた。

福元が頼んだのは、『バターチキンカレー』だ。

バターチキンカレーといえば無印を連想する人が多いと思うが、インド人が一から作り上げたものなので、見た目は似ていても味は全く違う。

市販のものよりも味や辛さが濃厚だ。

福元は俺が頼んだチキンカレーも美味そうに食べていたが、やはりバターチキンカレーのほうが好みらしい。

カレーはナンというパンとともに食べていた。

ナンも絶品だった。カレーとの相性は抜群だ。

飲み物はというと、俺はマンゴーラッシーで、福元と竹内は海外のビールを飲んでいた。

俺はなぜアルコール類ではないラッシーを飲んでいるかというと、前日のように酔いつぶれるのはさすがにいかんと思い、ビールの注文を見送ったからだ。

部下二人は満足そうにビールを飲んでいた。

インド料理はカレーとも相性がよさそうだった。

 

「オキャクサン。マダ、ナン、オカワリアルヨ」

肩幅が広く若干強面のインド人の店員が、俺たちにナンを勧めてきた。

「あぁ~、すみません、結構です」

俺は断った。

「ア、ソゥ、ホント?ホシカッタラ、コエヲカケテ」

インド人店員は無表情で厨房へと姿を消した。

「いや、さすがに悪いですよ。いただきましょう」

福元はインドカレーを平らげたにもかかわらずナンが食べたいようで、俺に勧めてくる。

「バターチキンカレーも食い終わったことだしな…」

俺は苦笑いしてナンをちぎって食べた。

 

「すみませ~ん」

竹内が店員を呼んだ。

先ほどのインド人だ。目が若干嬉しそうだ。

「ナンのおかわりをお願いします」

「ワカッタ。スグニモッテクルカラ、マッテテネ」

片言の日本語をしゃべった後、インド人はいそいそと足早に厨房へと消えた。

俺は椅子にもたれて天を仰いでいた。

「ふぅ~」

俺は息を吐いた。

「どうしたんですか、善応寺さん?」

福元が俺に尋ねてくる。

「いや、ちょっとね…」

俺は苦笑いした。

「ナンか嫌なことでもあったんですか?それともカレーが辛かったとか?」

「いや、そうじゃないんだ」

俺は福元に答えた。

「あっ。昨日のことですか?」

竹内が思い出したかのようにそう言った。

「…」

俺は無言で頷いた。

「そんなぁ、気にしなくてもいいですって。誰だって酒で失敗することはありますよ。俺だって、酔いつぶれて全裸になって彼女とその友達にドン引きされたほどですから」

「ははは…」

俺は苦笑いした。

「酔いつぶれるほど飲むのが悪いんだろ」

俺は竹内にツッコんだ。

「まぁ、そうなんですが…」

竹内は頭を掻いた。

俺はタンドリーチキンを食べた。

鶏肉がいい感じに口に合う。

そうこうしていると、インド人がナンを持ってきてくれた。

「オマタセ」

「ありがとうございます」

「アリガト、ゴザイマス」

まるでロボットのような喋り方をしているがそこは笑ってはならない。

こうして、俺たちは美味しいインド料理を平らげて店を後にした。

会計は俺がすべて支払った。

福元は申し訳なさそうにしていたが…。

 

 

そして翌日。

俺はこの日気持ちよく眠っていた。

眠ったものの全王となった夢は見ることはなかった。

あれはいったい何だったのだろうか。

確かに俺はあの世界を体験した。

この身にしっかりと刻み込まれている。

もしかしてあの出来事はもう2度と体験できないのだろうか?

俺は夢は見なかった。

晩に食べたインド料理が眠気を誘ったのかは知らないが帰ってきて数時間後に自室のベッドの中で爆睡してしまった。

あの料理に睡眠薬が入っていたというわけではない。食べた量が多かったから、という意味だ。

俺がベッドの中ですやすやと寝息を立てて寝ていると…。

「冬彦?冬彦ッ!」

母さんの声がする。

善応寺京子、還暦間近にもかからわず30代前半の女性のような若々しい姿をした女性だ。

お持ちである推定Eカップの巨乳は垂れておらず、ピンと張っている。

栗色のロングヘアは毎日丁寧に手入れされており清潔な印象を与えていた。

「んんっ、ん…。あ、母さん?」

俺はむにゃむにゃとしながら母さんに応じた。

「冬彦起きなさい。今日はライブに行く日よ。忘れたの?」

ら、ライブ?なんだったっけ?

あ、そうだ。確かこの日は東京にいる兄貴の家族が名古屋に来るんだっけ。

兄貴の娘は、あるダンスボーカルグループに夢中だった。

俺たちも彼女の影響でそのグループにハマっていた。

そのグループがライブを名古屋でやるというので、兄貴の家族もこの日名古屋に訪れるというわけだ。

「あっ!」

俺は飛び起きた。

「今何時だ?」

俺は母さんに尋ねた。

「もう7時よ」

「も、もうそんな時間か…」

俺は目を大きくして時計の方に目を向ける。

「さ、早く着替えて朝食を食べなさい」

母さんはそう言うと、俺の部屋を出ていった。

「…」

俺は沈黙していた。

ライブ…、ライブ…。

「ッ!そうだったッ!!」

俺はベッドから飛び起きた。

その後、急いで寝間着から普段着に着替えてリビングに向かった。

母さんが朝食をテーブルに並べていた。

還暦を迎え定年退職した父さんは既に椅子に座って俺を待っていた。

父の名は善応寺勇司。

還暦を迎え退職したもののまだまだ若そうな見た目だ。

その老けなさに母さんが

「何かやってるでしょ」

と訝し気に尋ねると、父さんは

「何もやってないぞ」

と答えたという。

 

俺は席についた。

「おはよう」

「おはよう、冬彦」

母さんは笑顔で俺に挨拶をした。

父さんは無言で俺を見つめていたが、やがて口を開いた。

「今日はライブに行く日だったな」

「あぁ、そうだ」

俺は答えた。

「早く食べて支度せんとなあ。春介も理穂ちゃんも小春ちゃんも名古屋に来てるし」

「たしか…。もう名古屋入りしてたんだっけ?」

俺は父さんに兄貴の家族のことを訪ねる。

理穂ちゃんというのは兄・春介の嫁だ。

数年前に結婚し、ひとり娘の小春ちゃんを授かった。

元モデルらしく、スタイルもよく美人な女性だ。

なんでも明治大学を卒業している才媛らしい。

 

俺はコーヒーを飲んでいた。

母さんが淹れてくれたものだ。

父さんが俺の質問に答える。

「もうしているぞ。名古屋市内のアパに泊まってるらしい。今頃朝食を食べているだろうなあ」

兄貴の一家はどうやらもう名古屋入りしているようだ。

朝食を食べているという事は、小倉トーストでも作って食べているんだろうか。

「あ、冬彦。昨日はお酒飲まなかったけど変な夢とかまた見てないわよね?」

母さんが俺を見つめる。

相変わらず見た目に反した若い美人の顔だ。

「見てないよ」

俺はそう答えた。

「そう、よかったわ」

母さんはニッコリ笑った。

どうやら昨日の俺の様子に若干不安を感じていたようだ。

「久々に兄貴たちに会えるし、元気な顔を見せないとな」

俺はそう言った。

父さんがあるものに目を向ける。

それは、小春ちゃんがハマっているグループのメンバーの一員の等身大のポスターだ。

ポスターに写真として写っている男は、中性的な顔つきをしており、黒いスーツでキメていた。

蝶ネクタイが味を出している。

「カズくんは今日もレベチだねえ…」

父さんはそのポスターに向かい、まるで神に祈るかのように手を合わせていた。

「はは…。いつものアレしてるし、父さん」

俺は父さんの行動に違和感を感じなかった。

なぜなら、ポスターに合掌して「レベチ」とほめたたえるのはひとつのルーティンとして、俺たちの日課になっているからだ。

恐らく小春ちゃんの影響だろうか。

小春ちゃんによりそのポスターは貼られた。

俺が剥がそうとすると小春ちゃんにこっぴどく怒られ、それ以来、このポスターは、我が家の神になったかのように存在感を示していた。

俺は再びコーヒーに口を付けた。

「ふぅ〜」

俺は朝食を食べ終えて食器を台所へと持っていった。

父さんは新聞を読んでいるが、テレビ欄を見ているようだ。

 

 

そうこうして支度をして、俺達は家を出てライブ会場であるバンテリンドームへと向かうこととなった。

「夏の呼吸 壱之型!宿題大杉!」

公園で遊んでいる子供たちの声が聞こえてくる。

俺達が家の最寄りの駅まで歩いている中、小さい犬と散歩している人物とすれ違った。

何事もなくすれ違うと思いきや…。

「バウッ!バウッ!」

すれ違った人物が散歩させている子犬がいきなり、俺に向かって吠えだした。

「おわっ!」

俺は思わず驚いた。

俺に吠えてきた子犬は、耳がやたら長く、体毛もかなり薄かった。

犬は俺を恐れているのか、はたまた俺が気に食わないのか、俺に吠え続けた。

「あぁ、ちょっと、コラッ!すみません!」

飼い主の女性が俺に向かって謝罪した。

「あ、いえ…。大丈夫ですから」

俺は飼い主の女性に心配をかけさせまいとその場を取り繕った。

その女性は俺と目が合った。

「あっ」

母さんは思い出したような顔をした。

「誰かと思ったら宇井さんじゃない」

この女性は宇井さんというらしい。

あれ?こんな人いたっけ、近所に?

「あ、あら善応寺さん。お出かけ?」

「ええ。上の子が姪っ子と嫁さん連れてライブに来るみたいだから、一緒に見てあげようと思ってね」

母さんが宇井さんとやらにそう言うと、宇井さんは微笑んだ。

「あらそう。今日は姪っ子ちゃんが来る日だったのね」

「えぇ。あ、この子は確か…。ビルちゃんだっけね」

母さんは。宇井さんが連れているその子犬の名前を言っていた。

え?ビル?

「ええ。この子はビルっていうのよ」

宇井…?ビル…?

あ、あれ?

なんか見覚えのある名前だな…。

気のせいかな…。

「元気な子だな…」

父さんが呟いた。

吠えられた俺は完全に蚊帳の外だった。

まあそれでいいが…。

俺はビルの方に目を向けた。

ビルはおれの視線に気づき俺の方を見てきた。

そして、。

「グルルルルル…」

ビルは俺に向かって唸っていた。

「ごめんなさいね…」

宇井さんが俺に謝罪する中、母さんと父さんは駅へと向かっていった。

「じゃあまた」

母さんがそう言うと、宇井さんは笑顔で手を振った。

「ええ」

そして俺は再び歩き出した。

あ、あの犬の見た目…、どこかで見たことあるような…。

 

 

こうして数分後。

俺達は今日のライブ会場、バンテリンドームへと来たのだった。

後は改札前で兄貴一家と弟を待つだけだ。

改札を出ると、久しい顔があった。

昔から知っている顔だ。

「おーい、洋秋!」

俺はその男に「ひろあき」と呼んだ。

呼ばれたその男は反応して俺達の方を向いた。

赤いアロハシャツに白いパンツを履いた体格のいい男だった。

その男は俺たちに手を振っていた。

「ふゆ兄!」

洋秋は声を上げ、俺達の元へ駆け寄ってきた。

「久しいなぁ!」

俺は喜んで彼の肩を叩いた。

彼の名は、善応寺洋秋。俺の弟だ。

現在は家を出て一人暮らしをしている。

現在は大学生で、名古屋市内の大学に通っている。

実家も名古屋市だが、いち早くひとり暮らしがしたいとのことでいまはワンルームマンションで暮らしている。

「あれ、春介にいは?」

洋秋は、兄貴が来ていないかをたずねてきた。

そういえば兄貴一家は姿を見かけていない。

「こっちは見てないなぁ」

俺はそう返した。

「うーん、待ち合わせの時間と場所はここのはずなんだがな…」

洋秋は腕を組んで考え込んだ。

「…」

俺たちはあたりをキョロキョロと見渡した。

兄貴はまだ来てないようだ…。

「ひょっとすると、小春ちゃんが待ちきれなくてドームのほうに行ったのかもね」

と、母さんがそう言った。

「あっ、そうか。小春ちゃんホントに大好きだもんなぁ」

洋秋がそう答えると、。

「よーし、それじゃあドーム前に移動するか」

と父さんが言った。

 

 

場所は変わり、バンテリンドーム前。

大勢の客で賑わっている。

俺達は兄貴一家を探す。

そんなときだった。

「おーい、冬彦!父さん!母さん!洋秋!」

聞き慣れた声がする。

その後は兄貴の善応寺春介だ。

「あっ、兄貴!」

俺は兄貴の姿を見て、思わずそう叫んだ。

兄貴の服装は、チェック柄のシャツにハーフパンツでかなりラフな格好をしていた。

「皆、久しぶりだな!」

兄貴は笑顔で俺達と再会した。

そして…。

「ふゆくーん!」

小春ちゃんが俺に抱きついた。

「うぉっ!小春ちゃん」

俺は小春ちゃんを受け止めた。

「会いたかったよ!もう遅いよぉ」

小春ちゃんは俺に頬ずりした。

「小春ちゃんはほんとに好きだよなぁ〜、げんじぶ」

俺は小春ちゃんの頭を撫でた。

「あら春介。もう来てたのね」

母さんが兄貴に話しかける。

「ああ。見ての通りさ」

興奮気味の娘を指差して兄貴は笑っていた。

「お久しぶりです、お義母さん」

兄貴の嫁の理穂さんが母さんに挨拶した。

明大卒の才媛だ。

元モデルだけあってスタイルの良い美女である。

小学生の娘がいるにも関わらず結婚当時とまったく変わらぬ姿をしている。

「あら理穂ちゃんじゃない。元気そうね、小春ちゃん」

母さんは微笑んでいた。

「ええ。朝からホテルで潤くんに会える、かなめくんにも会えるとはしゃいでて」

俺に甘えている小春ちゃんを見て理穂さんはそう言った。

「相変わらずの元気っぷりだねぇ、小春ちゃんは」

父さんが理穂さんに向かって言う。

「あはは…」

そんな談笑が、ライブ前のバンテリンドーム前で繰り広げられていた。

 

 

ライブの開始前の会場内にて。

俺は兄貴と話をしていた。

「あー、兄貴」

「どした冬彦?」

「小春ちゃんって結局推しって誰なんだ?」

俺は思わずそう言った。

そんな俺に兄貴は笑って返した。

「はっはっは、箱推しだぞ、小春は。メンバー全員だよ」

「なるほどねぇ…」

こうして兄貴と会話をするのもかなり久々だった。

全王様になっていた時期があちらで長かったので、こうして家族と一緒に話したりするのは本当に久々だった。

「あ、そういえば兄貴」

「ん?どうした?」

俺は気になっていたことを兄貴に尋ねた。

「生まれ変わりって、信じる?」

それを聞き、兄貴は…。

「…生まれ変わり?」

そう言って首を傾げた。

その様子だと信じてなさそうだ。

いかん、話すべきじゃなかったか?

そう不安に思っていると…。

「信じてるよ。この世界は転生で成り立ってるようなもんだからな。俺もお前も、誰かの生まれ変わりさ」

俺はそれを聞きほっとしていた。

無意識にだろうか。

いや、幼いころから頼りになる兄貴だったからこそ安心できたのかもしれない。

「そんな質問するなんて…。仕事のやり過ぎで毒気にあてられたか?」

「い、いや…」

俺は言葉を濁した。

「そういえば…、お前は変わらず営業か?」

兄貴が俺に尋ねてきた。

「そうだが…。転職なんてしてないよ」

「そうなのか。変な仕事に就いてなくてよかったよ」

兄貴は心配してくれていたようだ。

こんなおっさんになっても兄貴に心配されてるなんて、いつまで情けないんだろうか、俺は…。

そんなことを考えていると、ライブが始まったのだった。

「きたあああああっ!」

そう叫んだ小春ちゃんのテンションは最高潮だった。

 

 

 

ライブ後。

俺達は集まった家族と、夕食をとった。

食べたのは名古屋市内にあるブッフェだった。

俺も兄貴も洋秋も大量に美味しい食事を胃袋に詰め込んだ。

小春ちゃんも、7人のメンバーを見れたからか、いつになく機嫌がよかった。

食事を取り終えると、俺たちはコンサートの感想を語り合いながらホテルへと戻っていったのだった。

「明日は東京に帰るの?」

母さんがそう言った。

「ああ。今日は名古屋で泊まって、朝に帰るんだ」

と兄貴は言った。

「冬彦」

兄貴は俺を呼んだ。

俺は兄貴の方を向いた。

すると…、兄貴は俺にこう告げたのだった。

「困ったらいつでも頼ってこいよ」

俺はそれを聞くと、自然と笑顔になってしまった。

「なんだ、それかよ。いつまでも兄貴に頼られるのもなんかなぁ」

俺は口ではそう言ったが、内心嬉しかった。

「はっはっは、気にすんな」

兄貴は微笑んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

宇井…?ビル…?

西谷空悟…?岸部瞬太…?

彩家高等学校…?

そんな人…、そんな学校…、あったっけ?

俺は記憶障害にでもなったのか?

ここへ戻ってきてから、俺の記憶にない人、犬がいる。

確かに俺の記憶にはない。

ないはずだ。

なのに、なぜ…。

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