怪物の救い
冬の雪の日
京都の近くにとある道端で戦闘がおこっていた。
女らしき人が2人見えている。
さらには数人の黒い男たち。
1人は剣を持ち1人は盾を持っている。
「その赤ん坊を殺せ!」
「させるか!」
さっきの女の2人が雪の上に落ちているちっちゃな風呂敷のようなとことにいる赤ん坊を守りながら戦っているように見える。
対して相手は銃を持った男たち。
それでも彼女ら2人は連携しあいながらどんどん敵を殺す。
銃で撃たれそうならば盾を使って片方を守り剣を持った女は敵を突き飛ばしていく。
そんな彼女らを照準器を通してみるのはやはり気が引ける
自分が後少しでも早く来ていれば彼女らを頼らなくてもよかった。
というか彼女らは誰なのだろうか。
しかしこんな状況で私は前に出れない。
私に課されたお願い事は確実に達成しなければ
さっき照準器越しに倒れているのがみえた依頼人の2人からの頼みを
「遠距離からじゃ当たらんか、もう遅いな」
自分の声が聞こえてしまう。吹雪のせいでライフルの照準が合わない。
そういいながらライフルを捨て道を駆けあがりながら赤ん坊の無事を祈る。
こんなことわかってたのにライフルなんて持ってくるなんて私らしくない。
「さっきの2人がいない!?」
ついたころには雪に埋もれかけている赤ん坊と10人の死骸
そして頼んできた依頼人。そんな言葉で片付けなければならない2人の死体。
見たくない、依頼人なんかじゃない。友人として頼んできた彼らを私は…
そしてあの2人はなかった。
「綿月藍、綿月陽介。死んでしまったか」
誰にもバレてはいけない。それが私なのだから。
あの二人が死んでしまったからにはこの子を立派な軍人にしよう。
彼らでもかなわない衛士に
何処でも生きられる子に
私は自分を冷たいと思う。
「死に恵まれている…か」
仕事柄まわりで暗殺やら死などいろいろ見てきたからこんな皮肉が頭に響く。
「私では教育できん、誰かに、信頼できる人に渡そう」
独り言をつぶやきながら、赤ん坊を抱きあげる。
「静かだな、いさな君」
そして抱きげるときに手に何かが当たった。
「刀と宝石?雫みたいだな」
そこにあったのは矢矧、そして宝石だった。
何か大事なものと感じた二つを拾い上げ京都を目指して歩き始めた。
「娘にもこんな時期があったな」
誰にも聞こえない独り言を漏らしながら雪道を歩いていく。
腕の中にいる赤ん坊は気持ちよさそうに寝ている。
「このまま普通に平和ならいいんだがな」
自分が動いている理由の一つに子供に平和を見せたいと思っている。
多分そうだ。
「綿月と小波、藤原。御三家…。」
藤原家はずいぶん前に暗殺され全員死んだ。
今では小波晴海いる小波家が強く綿月家は滅亡しかけた。
たった一人の男の駆け落ち以外は死んだ。
そしてその子供が
「君だよ、いさな君」
伝わりもしないのでまとめるとこだけをわざと気を紛らすために声に出して言う。
「私は悲しんでいるか…彼らには幸せになってほしかった」
なんだかんだ情報のプロだと自覚している。
だからこそだが政治的にも。
五摂家の力も強くなってきた。
あたらしい殿下も生まれたが…どうなることやら
私としたことが。
こんなことをしていたら私の心は壊れる。
これも娘のためだと思えば気が楽になるはずだ。
そんな暇はないが。
BETAの戦いをはじめ今まで何もしてこなかった。
国だけを、やっていた。いつか、日本に来るだろう。
一番安全なのは京都だ。
斯衛に守られている。
「地味で地位のある家。将来有望で京都なら…篁家」
彼らと亡き二人は交友はあったはずだ。
戦術機の試験とかでもあったはずだ。
身分を隠しながらも巌谷などと瑞鶴の開発に注力していた。
藍の方も衛士だったしテストパイロットだった。
「そして篁はこの子を知っている」
夕方だからだろうか、人が行きかっている。
さっきまでは誰もいなかったものだ。
トレンチコートを赤ん坊に着せスーツで歩いている左近に対しても誰も興味は示さない。
「すみません、篁祐唯さんは…いらっしゃいますか?」
「はーい」
出てきたのは自分と同じくらいの年齢のおじさんと小さな女の子。
二人で手をつないで出てきた。
「鎧衣さん!?」
「お久しぶりです。篁さん。元気そうで何よりです。」
「抱いている赤ちゃんは?」
「今回の案件ですが、独自判断ですが…引き取ってもらえませんか?」
「どういうことだ。まぁ上がっていけよ。どうせ長くなる」
「それもそうですね」
そして理由を話し始める。
今殿下…娘が生まれたがまだ実権は握れない。
そして御三家、もはやたった2つだが小波家が強すぎる。
切り札の綿月も暗殺された。
隣に置いた日本刀を見せる。
「これって…陽介の!」
「この子がどういうことになっているかわかりますよね?」
「わかった。引き取ろう。誰にも話していないな?」
「はい。ですが巌谷さんには大丈夫です。」
「妻にも話は通す。このこが殿下の切り札。殿下側につけば」
「では」
帽子を取り会釈してから家を出る。
「っと、そうだ。苗字は変えときましょう。」
「そんな必要あるのか?」
「明確に篁家と別の人間と育てるべきと」
「なぜ?」
少し困惑を顔に出しながらも聞いてくる。
「今の篁家の状況とこの子の地位が高すぎる。せめて名字だけでもな」
「わかった」
そして少し考えた後に名前を付ける。
「凪雲いさな」
「いさなか。話には聞いていたさ。名前も聞いたことはあった。本当なんだな」
「疑うのも職業上仕方ないものです。だが今回はさすがに嘘はついていません。
あの宝石と刀はあの子のものです。宝石…雫は首からずっとかけさせてやってください」
そして洋服についてあった盗聴器をサラッと取り篁家を後にした。
綿月家の父と国に捨てられかけた母を持った子供。
実質煌武院悠陽と冥夜のいとこだ。
御剣冥夜は同じ運命をたどるのか…。
だがそんなことは今はどうでもいい。
「楽しみだなぁ」
自分の子でもないのに感情移入するのは
きっと死を見たくないからかもしれない。
そう思いながら自分の職場…情報省へ帰っていった。
あらすじにも書きましたが原作の設定とか話し方などが間違ていましたらご指摘などしてもらえると嬉しいです。初めての投稿作品ですので頑張っていけたらいいなぁと思っています。年代というか年齢や時代、何月とか結構間違いそうなので。
もはや勝手に解釈しているところもあります。あーあ