muv luv black witch   作:ひっがしら

10 / 76
戦術機を作るぞー。
あとなんだかんだ10話。
応援ありがとうございます!



最後の京都

あれから5日間

 

家族とかと話した。

あんな感じにフリーズしていたのは感動していたかららしい。

 

 

唯依姉さんとも。

いつかあの人も軍に入る。

でも死んでほしくない。

そう思いながら話していた。

 

母上はきっと死なない。

 

父上はずっと一緒だ。

なんてったって計画の関係者だから。

 

恭子様は強いと聞いたことがあるから大丈夫だろう。

 

 

僕はどうなのかな…。

 

最後の夜に眠る前に思った。

京都は大丈夫かなとかも。

 

せつなさんは隣で寝ている。

他の人がいるから僕は成り立つのでは?と感じてしまう。

 

「カイネ、二アール」

 

その二人の名前はどこかで聞いたことある名前だった。

とっさにつぶやいた言葉。

僕を守ってくれるはず。

 

「おやすみ」

 

 

 

「おはよう」

 

「おはよう」

 

「ぷはー 今日もいい天気」

 

牛乳を飲んでいた唯依姉が言った。

 

 

「雨のほうが好きだな」

 

「そう?」

 

「だっていつかやむもん」

 

「なら最初から晴れているほうがいいじゃん」

 

「確かに」

 

少し無言になる。

っていうか僕の部屋になんできているんだ?

 

「いさな?」

 

ベッドに乗ってきた。

頭をなでられている。

そして一緒に向かい合って座る。

 

「生きて帰ってきてね」

 

「そうだね」

 

「私も生きるから」

 

「あい」

 

「じゃぁね」

 

その瞬間に抱き着かれた。

唯依姉は泣いていた。

今まで我慢していたのか。

 

「いつか、あの空を一緒に飛びたいね」

 

「そうだね」

 

今度はこっちが頭をなでながら慰めていた。

 

「もういいでしょ」

 

「うん。でもちょっとひどいけどね、そのセリフ」

 

「せつなさん」

 

たった一言。

 

「わかったわ。早く行くから」

 

そうして出て行ったあとまた寝始めた。

少し泣きながら。

 

 

 

 

「起きてー。もう出なきゃ!」

 

 

「んにゃ!?」

 

「嘘。今は10時」

 

「へーー」

 

彼女は腕時計を見ていった。

 

「牛乳だれの?」

 

「?」

 

「ん?これ残ってたから飲んだけど誰の?もしかして間接!」

 

「唯依姉」

 

「唯依ちゃんでもよし!」

 

「ぶっ殺すぞ!!」

 

こんな奴に渡してたまるか!

そして荷物を用意する。

引っ越しだ。

木更津ではなく東京に住んで通勤する形だが。

 

「行ってきます」

 

「いってらっしゃい」

 

母上との別れ。

 

「いさな君を任せたわよ。せつなちゃん!」

 

「はい」

 

 

「唯依姉、戦場で」

 

「―――」

 

「なに?」

 

「平和な空がいいわ」

 

「ごもっとも」

 

車に乗り込む。

京都駅まで行ってそこからは列車だ。

 

「じゃーねー」

 

窓から手を振る。

こうしてあの篁家の家との最後の別れが終わった。

 

 

「父上、切符というものは?」

 

「いや、僕たち偶然だけどお召列車ってものに乗るんだよ」

 

「煌武院様か首相らへんが乗れる電車だよね」

 

「それでちょうどタイミングが合ってね」

 

「ふーーん」

 

 

せつなさんは静かだ。

まぁずっとこれもさびしいけど。

 

「この場所だね、もうそろそろ来るよ」

 

いつの間にか右側には軍人がたくさんいた。

 

「今回は煌武院様?」

 

「そうだよ、視察とからしいけど」

 

「へーー」

 

列車がきた。

 

「えーっとね、ここの席だよ」

 

中間車のドアに近いところだった。

 

「お腹すくよね」

 

「お弁当―」

 

「まぁ我慢しなって」

 

せつなさんは荷物を上の棚に上げた。

実は前に一気に荷物を送ったので少なくはなった。

 

「動いた!!」

 

列車が動き始めた。

 

「いい音だねー」

 

モーターの音が良かった。

 

「いさな、静かにしなさい」

 

「はーい」

 

それを見てくすくす笑っているせつなさん。

 

30分ぐらい乗っていたときだろうか。

 

「悠陽様!冥夜様!」

 

客車間の扉が開かれた。

 

「ん?」

 

「父上!」

 

向かい合って座っていて僕だけがすぐに気づいた。

 

「こんにちはー」

 

「…?こんにちは」

 

「君は誰?」

 

「僕は凪雲」

 

「私は冥夜、こっちは悠陽」

 

「よろしく」

 

一人は嬉しそうに、もう一人はそわそわしていた。

 

 

すると、後ろにいた憲兵が謝ってきた。

 

「申し訳ありません。お嬢様が行きたいというので」

 

「別にかまいません」

 

父上が話し始める。

 

「篁家の方ですね?」

 

「はい」

 

「お嬢様をよろしくお願いします」

 

「列車が着くまでなら結構ですよ」

 

「そちらの息子さんは?」

 

「養子ですけど」

 

こう聞こえてくる。

 

「これって刀だ!」

 

「矢矧、そういう名前だよ」

 

「なんで?」

 

「知らないよ」

 

3人で僕たちも話し始めた。

 

「平和なものですね」

 

「えぇ、子供には戦わせたくなかったです」

 

「…もしかして任官されるんですか?息子さん」

 

「まぁ、そうですね。あった時は息子をお願いします」

 

「その時憲兵しているかわかりませんが」

 

「「ふふふふ」」

 

大人たちは楽しそうだ。

こっちはせつなさんが。

 

せつなさんは疲れているようだった。

なぜか、だ。

 

「せつなさん?休んでもいいよ」

 

「え?」

 

「せつな君、私たちは話しながらも見ているから大丈夫だよ」

 

「ありがとうございます」

 

父上も気遣ってくれた。

 

「乗り物酔いみたいです。では」

 

そういうと寝始めた。

 

今はいつもの上着は着ていない。

拳銃はバッグの中だ。

 

 

3人で刀を見ていた。

 

「いい刀身だな、一級品だ。いやこれはもはや理想に近い!?」

 

「冥夜ちゃん?」

 

「姉さま、これ」

 

そうするともう一人も出てきた。

 

「これは、すごいものですね」

 

「なにが?」

 

「いえ、なんか気持ち悪いほどに綺麗です」

 

「手入れしたことないのにね」

 

「ええええ!?」

 

「せつなさんが起きちゃう、しーー」

 

そうして列車の旅を楽しんだ。




二アールはアークナイツ。
カイネはニーアレプリカントから。
まぁ姿だけの何かですが。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。