じーっと見つめてくる。
不思議な眼をしていた。
なにかを見定めているような。
「唯依、一緒に遊びなさい…」
なにかを見ている。
不思議な眼だ。
唯依といさなが遊び始めたころ妻がやってきた。
「あの子…だれ?」
「昔の友人から引き取った」
「かわいそうね、置いていかれたなんて」
妻はなにか勘違いをしているようだ。
だがそれでいい。
この子の持っている身分は今の政治をひっくり返せるぐらいのものだ。
「ご飯、用意できるか?」
「えぇ。唯依を育てたのは私ですよ…。お名前は?」
「いさな…
そのあとはご飯を食べて寝かしつけた。
そんなに泣きもせず静かな子だった。
1987年の話だ。
この子は誕生日を持っていなかった。
だからうちに来た日を誕生日にした。
1月24日に。
1988年になった。
何も変わっていない。
唯依が剣を習い始めてぐらいか。
今のところ仕事はない。
いやあるが…まだ設計などはない、
1989年
唯依は5歳になった。
いさなは2歳…ようやくなんか泣いたりしていた。
やっとだ。本当によく泣くようになった。
いや別にうれしいわけではない。
むしろ悲しいまである。
1990年
陽炎も軌道に乗った。
おっと…
仕事よりも我が子だ。
唯依は6歳、いさなは3歳になった。
唯依は今年から小学校。
元気に過ごしてほしいなぁ。
誰にでも優しくみんなに好かれてほしい。
1991年
いさなは4歳、唯依は7歳になった。
だんだん物騒になってきた。
特に大陸派兵が日本にとって衝撃的だった。
唯依が剣をうまくなっていたりいさなも隣で真似をしている姿がかわいらしい。
平和が来ないだろうか…。
いやこないだろうな…。
せめて守ってやりたい。
1992年
ついに日本の国産戦術機を開発するという計画が始動した。
その名も飛鳥計画。
ついに…
これを今まで書いてきたからかわからないが、戦術機を作ることはこの子たちを戦場に送り出しているということなのかそれとも守っているのかがわからななってしまうときがある。
自分は…棺桶をただ作っているような気もするし棺桶という盾を作っているようにも見える。
いや…別にいいのか。
うちの子供はせめて長生きしてほしいものだ。
自分の命を捨ててでも…そう思ってしまう。
それが親ということなのだろうか。
「なんだい?いさな」
机に向かっているといさなが服を引っ張ってきた。
「ご飯だって」
そういえば父さんとか母さんとか呼んだのを見たことがない。
刀を常に近いところに置いておき赤い結晶を首から下げている。
そのふっくらとして顔、これが平和の象徴か…。
日本はどうなるんだろう。
「わかった。一緒に行こう」
それでもこの家族は壊れてほしくない。
「そういえば、東京…だっけ、で働くの?」
「わからないなー、うん。」
今回はいろいろな会社が混ざる。
だからこそ…わからない。
そして…
現実的なことを考えるならBETAが侵攻しにくい東だと思う。
台湾などを取られ九州からくるという考えで、だ。
すべて上陸できると言われたらそれはそうだがリスクを考えると。
「岐阜かもしれない…」
「ふーん」
そういいながら廊下を先に歩いているいさな。
「いつか見にきたい?」
「うん!」
「そうか…そうか」
自分の仕事に興味を持ってもらえるのはすごくうれしい。
唯依もだが二人とも戦術機が好きみたいだ。
「二人とも見たことないけどね」
「ふたり?」
「唯依といさなだよ」
「なるほどねー」
廊下を歩いているとリビングについた。
「じゃぁ食べようか…」
こうして普通の性格ができたらいいのに…と思いながら食べ、
食べ終わり寝るまでがあっという間だった。
「人のため、世のため、あとはなんだ?」
自分の中で考え始めていた。
馬鹿か。
そんなこと考えていたら戦争なんてできない。
人を守るためにいる!
そう考える以外、自分を殺すだけだ。
こんな変なことを考えた半年後…
「行ってくる、自分の命は最優先だ。」
「わかっていますよ。」
「お父様…」
妻と唯依が返事をする中いさなは静かに見守っていた。
見守っているように見えた。
他人事のように。
「いさな、君が違う家族でも、俺にとっては家族だ…ちょっとおかしいな」
「わかっている!いつかそっちにいくからまってて!」
「おう!」
そう話して車に乗った。
「あと巌谷さんか鎧衣さんが来るかも!」
そういって義父の試験場に向かった。
そこからは苦難の道だった。
まずはエンジンとかだった。
ノウハウがあるが新型機なので推力などを上昇させなければならなかった。
そして開発期間が少ないため拡張性を考えずに作っていった。
だが空力はちゃんと考え近接戦闘にも耐えられる強度と関節、そして滑らかな戦闘機動。
そして74式長刀との相性。
すべてを出し切ったぐらいだった。
試験飛行したときまるで今までのものが別に感じるほど高性能だった。
今まで乗ってきた瑞鶴とは比べ物にならない。
特に関節、
を使った戦闘機動が劇的に変わった。
すごく瞬発力が増えた。
すぐ反応しすぐに縮み伸びる。
テストパイロットが制御しきれないほどに。
そして整備性が悪すぎたのだ。
この機体のコンセプトは最強。
しかし封印された。
しかし目標ができ、どんどん性能は丸くなり扱いやすくなった。
帝国を、国民を守る機体。
オールラウンダーで性能は高水準。
ベテランでも中堅衛士でも乗り回せるような。
そんな希望の機体。
あれから3年。
不知火はロールアウトをした。
格納庫の中でお祭り騒ぎをしている中、一人の男の子がやってきた。
いや飛び出してきた。
第二話です。
篁父の話です。
マジでほかの作者さんって1話に対する文字数が多すぎる。
書けるか!あんな量!