muv luv black witch   作:ひっがしら

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せんとうびょうしゃぁ、べんきょうしたい

がっこうのべんきょうもね


始めの出会い
兆候


今、僕は座りながらテレビを見ている。

 

ニュースは今日もBETAのことで騒いでいる。

政治を批判する番組もあればどこが危ないかという考察をするニュースもある。

 

そのなかで僕が特に気に入っているのは軍の配備などや地形からどうやって侵攻されるかという予想を永遠と話す番組である。

 

確かにどこが危ないかという番組と似ている。

ただ違うのはBETAのことや軍のことを考えたうえでの考察をしていることである。

 

それを見ていると僕はどこに配備されるのかなと考えたくなるし実際地図を見たりするようになった。

 

「父上、僕はどこに配備されるのでしょうか」

 

僕はニュースを神妙な顔で見ている父上に聞く。

 

「今のところ配備される予定はないしさせたくない」

 

「僕は、僕は何のためにいるの?」

 

「新型用のテスト機体を操作してるじゃないか!」

 

父上はわかってくれない。

 

「唯依姉だって戦場に出るかもしれないでしょ?」

 

「いさな、私は2人に死んでほしくないんだ」

 

父上は泣きそうな顔をしながら歩み寄ってくる。

僕はただ茫然と父上の顔を見上げながら座っているだけだ。

 

「でも、そんなの言ってられないよ。僕はいつか行かなきゃいけないでしょ?」

 

「そうだな。でも、まだ考えなくていいぞ。まだこないだろうから」

 

父上は予想されている侵攻されるかもしれない日を知っているのかもしれない。

 

「時間はないよ。僕の予想だと、京都はだめかもね」

 

というか今の配備状況がこのニュースの通りなら大変だなと思う。

まだ他人事だが。

 

「九州の防衛はきついかもな」

 

「父上?中国地方は?なんで侵攻されないとお考えで?」

 

対馬を経由して下関とかありえるしなんなら出雲だって行けるかもしれない。

 

「中国地方にだって防衛部隊はいるさ」

 

「とりあえず、父上。京都に移動しませんか?京都なら斯衛として行けますし」

 

「武御雷もある…か」

 

「そして威力偵察を少しやればいいのです。拡張ユニット有り無しとか」

 

京都に仮拠点を置いてそこからちょこちょこ出張すればいい。

 

「さすがに前回みたいにゆーこ先生は来ないだろうけどそれでも行くべきだよ」

 

父上は唸る。

 

「わかった。でも条件を付けさせてもらうよ。それは不知火での俺か巌谷の同行だ」

 

そうきたか。

 

「お年でしょう?やめといたら」

 

「まだいける」

 

「そこで父上。セシル・ウェリントンという方を覚えていますか?」

 

父上はすぐに思いついたような顔をした。

 

「だめだぞ!それは!攻撃してきたんだから」

 

「条件付きでうちで雇いましょう。巌谷さん」

 

巌谷さんが少しだけ前になんとなくいるっていうのは察していたからね。

 

「それはいさな君が彼女と話してから決めよう」

 

不知火を天津風についていけるように改造するのなんて造作もない。

うちのチームはすごいからね。

 

ということで急遽横須賀に行くことになった。

 

横須賀で拘束されているからね。

もっとも自由は相当与えられているはずだ。

 

「いつものように今日行こうとしているようだが明日にしてくれ。いさな君」

 

「なんで?」

 

「さすがに許可が必要かもしれないからだ。あと不知火改とかの整備とか」

 

おっと、なんかそれ言われちゃうかぁ。

 

「わかりました。伊歩さんとせつなさんでやります」

 

僕は椅子から降りて格納庫に歩き始めた。

2人はそのまま何かを放し始めた。

 

「整備なんて毎日しているっていうのに」

 

「それはうそでしょ。射撃場でずっと撃ってるじゃん」

 

伊歩さんは作業着にタオルを巻いて不知火改のいろんなところを見ていた。

 

「あとさん付けはやめて」

 

「今更だけどね伊歩姐さん」

 

「まだ前よりまし」

 

そういいながらまた作業を始めていた。

 

「ただせつなさんはさん付けのままかなー」

 

「それでいいんじゃない?」

 

少しだけ視線を逸らすと天津風がいた。

黒い機体。

 

「やりますか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日は朝から大変だった。

 

「なんでこんな服着なきゃなの!?」

 

スーツみたいな軍服を着させられた。

 

「なんでよぉー」

 

せつなさんは無言で僕に着せてくる。

ネクタイまでさせられた。

 

ただうすーい防弾版は入れてあるので撃たれても大丈夫だろうけど。

 

しばらくすると赤い電車が見えた。

 

「京急だっけ」

 

窓から見える京急はかっこいい。

赤い電車、かっこいい。

 

 

「乗れませんよ」

 

流石に軍服を着ている子供なんて格好の的だもんね。

 

「ちょっとねる」

 

ふてくされているわけではないけどちょっと悲しくなりながら眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんにちは、忙しそうですけど」

 

眼を開けると部屋の中だった。

父上が提督に話しかけている。

あれ?いつのまにか運ばれていたの!?

 

「いさな君起きましたか」

 

「あい、起きた。お話したい。あのアメリカ人と」

 

せつなさんはこっちに寄ってきて起こしてくれる。

べつに子供じゃないんだけど。

 

「セシル・ウェリントンはこっちです」

 

「吹雪提督、それにしてもみんな忙しそうですね」

 

「艦隊を追加で派遣することが決まってそれでその準備です。物資も積載しなきゃですし」

 

建物の中を歩き始めたがいろんな人が急ぎ足でいろいろなものを運んでいる。

流石に走る人はいないけど。

 

「結構自由にさせてました。さすがに見張りはいるけれど散歩とかも言っていましたね」

 

歩きながら話してくれる。

 

「ここです。今日は用事があるからといって部屋の中にいさせてます」

 

そういって鍵を開けて入ると。

そこには元気な女の子がいた。

 

「えーっと、お久しぶりです。綿…凪雲いさな中尉です」

 

少しこちらを見るとおびえた目をし始めた。

 

「父上とせつなさん、提督は席を外してくれる?」

 

そういうと黙って部屋からでていって扉を閉めてくれた。

 

「いきなりだけどセシル、君を不知火改の衛士としてうちの部隊で招きたい」

 

「でもうちはアメリカ軍の特殊」

 

「特殊部隊というより企業専パイロットでしょ?」

 

すると肩をブルっと震わせてうつむき始めた。

わかりやすい反応な気がする。

年相応ってやつ?

それにしても日本語うまいな。

 

「あと、なんで迎えが来なかったかっていうと返り討ちにしたからだよ。奪還作戦の部隊を」

 

 

「まさかっ!」

 

「あと君のことを調査したけどまわりから物のような扱いだったらしいね」

 

「それはっ!忠誠を誓ったアメリカ軍人だから!」

 

蒼い眼でにらんでくる。

 

「なら、なんで実験みたいなことをされていた」

 

間合いを一気に詰めて腕をつかむ。

そして腕をつかんで腕を見せれるようにする。

そこには注射の跡が10個ぐらいあった。

 

「だからうるさい!!」

 

手を振り払おうとする。

でも払えない。

力づくで抵抗したからだ。

払えないのがわかったからか泣きながら倒れこんでしまったからだ。

 

泣きながら何かを言ってきた。

 

「うちは、ヨーロッパから逃げた卑怯者でそれで非力でいらない子だったから」

 

孤児、それで都合よかったということか。

なんかよくありそうなやつー

 

「あと多分、君の機体は使わせてもらったから、そして相方はー陸軍の方に預けたよ」

 

斯衛には預けない。

それは決めていたことだ。

 

 

「で、一緒に来る?セシル」

 

「裏切るかもしれませんよ?」

 

上目づかいで見てくる。

舐められているのかわからないけどきっとなめられているだろう。

 

「そんなことしたらすぐにBETAの前に放り出すから」

 

僕は手を前に出す。

 

「握手ね」

 

「こういう時日本では指切りだと聞きましたが…」

 

というとそのまま握手してくれた。

それはそうとしてなんで日本語ができるんだろう。

 

「日本語うまいよね」

 

「いきなりですね」

 

彼女は少しはにかんだ表情で返してくる。

 

「昔から教育されていたんです」

 

「なるほどね」

 

もともとから日本に使うためにやらされていたのか。

対日本衛士みたいな?

それかスパイか。

 

「新しい相棒が増えてうれしいものだね。じゃぁ行こうか。僕たちの基地へ」

 

僕は部屋を出て父上を呼びに行くことにした。

それにはセシルもついてきてくれた。

 

「せつなさんだけ?」

 

父上が一緒にいると思ったのにせつなさんだけか。

なにかあったのかな?

それを問おうと思ってせつなさんを見る。

部屋の外にいたせつなさんは今までに見たことのない焦った表情であることを言ってきた。

 

「BETAの侵攻が始まりました!!」




軍服はスーツにいろんな装飾がついているやつです。
黒いやつ!



1998 7おわり
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