muv luv black witch   作:ひっがしら

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にらめっこ あっぷっぷー


あと1話を書き換えました。
よろしくです


確かな感触

「着いたのはいいけど京都の人の避難とかいろいろありすぎる」

 

「割り当てられた地域は…京都の西側のところですね」

 

地図には相当な戦力がのっていた。

 

「最右翼の少し京都側…斯衛の第1・2連隊や帝国陸軍の主力の右翼ですね」

 

「逆に言うと京都の真正面だね。亀岡市ってところだね」

 

嵐山駐屯地というのが近くにあるらしい。

 

「嵐山駐屯地は学生らしい。我々は主力を援護しつつ偵察、かな」

 

「唯依姉ってことだね」

 

父上はわざと学生部隊といった。

つまり…そういうことだ。

 

「父上、いざとなったら僕が唯依姉を守るから」

 

「いさな!己を買いかぶるな!いいか!死ぬな!これは命令ではない!父としての願いだ」

 

最初はすごい怒鳴られていたが最後はしぼんだ風船のようだった。

 

「父上、わかったから。僕は自分の命を最優先するよ。だから父上もしなないで?」

 

僕は周りに死んでほしくない。

そもそもそんな想像なんてできない。

どれだけ苦しいかさえもまだ理解ができない。

 

「わかったよ」

 

 

 

長続きはしない。

常に世界は回っているのだ。

 

そして動かそうとする人も動かされる人もいる。

 

 

発端はあの九州撤退作戦。

 

記録によれば大分からの離脱のために徐々に戦線を小さくしていき大分を中心に取り囲まれた。

そこから海軍の支援をされながら四国の佐田岬半島に撤退

しかし大分までついてきたBETAがそのまま四国に上陸。

燃料切れ間近の戦術機が撃破されさらにそのタイミングで九州からの増援、中国地方の日本海側からの散発的なBETAの上陸。

 

四国の部隊の南方面への展開の遅さ。

何もかもが遅いしかみ合わない。

 

そして撤退作戦援護の海軍が損害を被り残存艦は横須賀に帰港する判断になった。

これにより瀬戸内海の海軍の支援が少なくなり中国地方は撤退と思いきや死守命令

 

BETAの数は減らせたもののそれでも勢いは止まらなかった。

しかしその間に本州から四国方面の比較的大きい橋を取り壊せただけましだった。

 

でも四国にはBETAがつくのは時間の問題。

分散されているとはいえ突破される。

そして四国をとられるのならば淡路島の対処が間に合わない。

 

 

たった4日程度でここまでされて今、上層部は決断を迫られているほどBETAの侵攻が速すぎた。

 

「これはもうそろそろ出番だね」

 

今、一番我々に近いBETAは兵庫あたりだという。

威力偵察の時間だ!…というわけにもいかなかった。

 

敵が多すぎて偵察とかそういうものさえ難しかった。

 

BETAと真正面でやりあうしかない状況になったらもう逃げられないだろう。

 

初動も遅い。

本当に突然すぎた。

撤退作戦がえさのようになってBETAを釣ってしまった。

それが想像できたかできなかったかでいえばできなかっただろう。

 

そして偵察ができないというのは他の部隊も同じだった。

 

だからこそ我々以外にやるものはいないからこそ!

我々が行くしかない。

 

「海軍の支援は琵琶湖から…全然届かない、だから我々が率先してデータを収集しようよ!!」

 

「だめだ!危険が多すぎる」

 

地図をみんなで囲みながら相談している。

 

「でも規模も何もかもがわからないじゃん!どうすればいいっていうの!」

 

「落ち着け!」

 

相手は進軍中。

でも逃げ足の速い天津風ならいける。

装備なんて突撃砲2でいい。

いや4がいいけど…

 

あとは追加のロケットポッド。

それと燃料。

 

それだけでいけるのに!

 

「早まるな、いさな」

 

「セシル」

 

父上とさらにセシルまで止めてきた。

 

「ここまでくると正面以外なにもない。だからこそ貯めておけ。なにもかも」

 

セシルにそんなことを言われるとは思ってもいなかった。

 

「うちだって死にたくない。でも、やらなければならない時があるってやつ、今じゃない」

 

少し日本語がおかしいような気がするがそんなことはどうでもいい。

もう、目の前まで来ているんだから。

止めないと。

 

 

「わかった。許可はする。引き際は小森、セシル。任せた」

 

それはもはや部下ではなく父という立場からの願いだった。

大切にしてくれるのはありがたい。

 

「でもやんちゃが好きなお年頃だ!僕はね!」

 

ウィンクをしながら部屋の外に出る。

 

「強化装備に着替えるからルートの設定をお願い。頼んだよ、せつなさん」

 

せつなさんはどんな顔をしていたのだろうか。

よく見えなかったな。

 

黒い強化服。

背負っている茶色い鞄。

取り外しできるホルスター。

そこに入っているUSP。

 

 

「そして天津風」

 

トレーラーから立たせられる天津風は壮観だった。

朝方。

今の時刻は6時。

 

「拡張ユニットはあり、突撃砲4!ロケットポッド!」

 

作業員は意思疎通を図りながら準備を始める。

僕は迎えに来た天津風のコックピッド行きワイヤーをつかんで上に上がる。

 

コックピッドに入って起動準備。

偵察ルートの入ったデータを受信。

 

「天津風、行くよ」

 

システムを立ち上げる。

 

「エンジン始動、左からね」

 

コックピッドにいてもわかる甲高い音。

それが左から始まりそして両側へと変わる。

 

「跳躍ユニットの動作チェック」

 

跳躍ユニットを動かせる範囲で動かす。

それを終わらせて下の武装を装着する。

拡張ユニットはすでについているし兵装担架の方もできている。

 

巡行モードに入れておくのを忘れない。

 

「部隊名変わったんだよね?コールサインは?」

 

「変えてもいいぞ」

 

「ならブーメランで」

 

ブーメラン部隊。

絶対に帰ってくる。

帰ってくるべきホームがなくたって帰ってくる。

 

「ブーメラン1、出撃」

 

「ブーメラン2、でます」

 

2番機は伊歩姐

 

「ブーメラン3」

 

セシルが3番機。

 

「今回はルートにたどって進むだけだ。ブーメラン2・3は所定の位置で僕を待ってて」

 

最終確認をする。

 

「了解」 「はい」

 

2人の返事が返ってきた。

 

「所定の位置で拡張ユニットを外すから帰ってきたときにすぐ付けられるようにしておいて」

 

一応、燃料は余分に持ってはいるが念には念をだ。

すぐに待ち合わせ場所につく。

 

「拡張ユニット、パージ」

 

片膝をつかせて拡張ユニットを外す。

身軽になった天津風はうずうずしているかのようにルートをHUDに映してきた。

 

「タイマーセット!ルートエントリー、スタート」

 

低空で高速、それが鉄則。

スロットルをできるだけあげておく。

 

北周りで一周する感じのルートだ。

 

高度のアラートは音を小さくしておいた。

高度が低いったって墜ちはしない。

 

接地アラートはそれでも一応は聞こえるようにしておこうね!

 

順調、その2文字が似合う偵察だ。

今のところ。

そのあとも順調にルートを飛行していた。

 

ちょっとはヒヤッとした部分もある。

ただいやな予感はせずに終わりそうな感じだった。

 

「80パーセントってとこね」

 

合流地点まであと少し。

 

「レーザー照射!?初期照射!位置は割り出せてない」

 

一瞬の迷いが命取りとはこのことだ。

割り出せていなくても方角は分かる。

そしてここは山が多い。

 

すぐさまに山の向こう側に逃げる。

 

「レーザー級…だめだね。帰投しよう」

 

天津風もその決断を後押しするようだった。

 

円を描かずそのまま合流地点に最速で向かうことにする。

 

「ブーメラン1よりブーメラン2・3へ、すぐ着くから準備していて」

 

 

「あいよ!」  「了解」

 

最高出力。

ロケットを最大活用。

推進剤なんて気にしていられない。

 

低空を丁寧に、ただし速く飛びながら合流地点へと急ぐ。

この辺の地形は結構逃げやすいとは思うけど。

 

「着いたぞ!」

 

すぐさまに片膝をついてつけ始める。

素早くするなら補助が必要なところが難点だ。

 

「訓練の甲斐があるね!完了!離脱」

 

ロケットポッドがあるので少しだけ高度をとり適当にはなっておく。

それをレーザー級が撃墜するはず。

 

「天津風、マークしておいて」

 

それで方角が割り出せる。

案の定空には青い筋が見えた。

そしてそのあとに爆発音も聞こえた。

 

地図に大体な大まかな場所のしるしが出る。

 

といっても相当大きな範囲だ。

すぐには精密な場所まで絞れるようなことはできない。

 

 

「このまま離脱、司令部に報告。あと撤退の用意だな」

 

非戦闘員、つまり計画チームは後ろに移す。

最低限の人はぎりぎりまでいてもらうが。

 

近くの駐屯地にでも移動してそこでやればいい。

そこに少しだけの拡張ユニットと補給物資だけである程度は活動できるのがうちの部隊の強みでもある。

拡張ユニットがどれほど素晴らしいか。

 

 

「しばらくはまずいご飯かな。そもそもそんな時間があるとは思えないけど」

 

「それはわからないな。ただいまの進行速度ならもって2日だろうな」

 

ブーメラン2、小森 伊歩が答える。

 

「アメリカ軍の出方次第でもありますね」

 

ブーメラン3、セシル・ウェリントンが懸念点を述べる。

 

「アメリカ軍よりも海軍の支援と陸軍の配置が気になるけど」

 

そしてブーメラン1、ブーメランリーダー 凪雲…

 

いや、綿月 いさな

 

「本物の戦争が始まるってことね」




やっとここまできた感がすごいあります。
ただ戦闘描写には自信ない。

具体的にいうとなんか具体的に描こうとしてもすぐに書き終わる…みたいな?

1998 8
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