南についた。
そこには複数の部隊がいて個々に防衛していた。
しかし部隊が少なすぎて穴ができている。
引こうにもこれ以上引いたら多分京都に完全に入られるという心情もあるのだろう。
数がすくない理由はすぐにわかった。
物量だけではない。
ここにいる部隊は多分精鋭中の精鋭。
「少しでも高度を上げるな!そこの部隊。レーザーに貫かれるぞ!!」
平野、レーザー級
BETAの陰に隠れないとやれない!!
ここを守るのは無理だ
下がってそれで射線を切ってそれで防衛する。
「いきなりですまないが、後退を提案します」
「どこの部隊だ!」
「斯衛の試験小隊です!」
「悪いが認められない。我々はここを守るためだけに味方を見捨てまでした!!なのにそれを一番守るべきであろう斯衛衛士がなにをいう!!」
「わかってる、あなたの言っていることはわかる!あーもう!!」
生きて帰るから、少しだけでもこの人たちを手伝う。
そして花道を…
無理はしてないつもりだよ。父上
「最右翼でやるよ、右翼でうちの部隊が軸となるんだ!翼の」
遠くから突撃砲を撃ちながら防衛線の右翼に入っていく。
他の部隊が左側にちょっとずつずれて防衛線に入れてくれたのだ。
なぜなら左側にずれるたびに左側の隊が消えていく。
レーダー画面で赤いBETAの中に呑まれていく青い部隊。
そしてだんだん押されていく。僕たちを中心に回りだす防衛線。
「タイガー1!フォックス1」
隣はタイガー隊。
中隊すべてが生き残っている不知火の部隊だ。
「ブーメラン2、フォックス1」
消耗戦だ。
でも補給するタイミングがない。
「後退しようにも、もう!!弾薬がないしほかの部隊は推進剤すらも!!」
「もう破綻するな、ブーメランリーダー」
「はい、もしそうなったら殿は僕たちがっ!!」
余力という余力はないがこのなかなら一番我々がある。
「話の分かる嬢ちゃんだ!!」
こっちも弾薬が心もとない。
それでもやるしかない。
まだレーザー照射はされない。
BETAの屍や生きている個体によってそれがなくなっている、
足を狙いながら突撃砲を撃っていく。
残弾表示の数が減っていく。
もう、もう無理だ。
長刀に切り替えたところで自分の身を守れても戦線は瓦解する。
よくもまあタイガー隊は持ちこたえたもんだ。
少し、あと少しの弾薬が僕たちの生命線だ。
拡張ユニットはない。
だからこそ残弾が厳しすぎる。
補給に行きたい。
「HQからはどう?タイガーリーダー」
「HQが後退許可を出そうがっ!帝国軍は踏みとどまる!!」
もう、もう!!
天津風が通知音を出す。
レーダー画面をよく見る。
後ろから誰かが来る。
大隊!?
「まさかこんなところで会うとはな」
「真田教官!?」
不知火じゃない!?
不知火改に似てる。
それを察した教官は
「始めて見ただろうがこれは不知火壱型丙っていってな、ピーキーな性能だが大陸帰りの俺達にはちょうどいいんだ」
新型か!
戦線が…保てれる。
このままなら下がれる!!
「教官!!ここは後退を!」
「だめだ、ブーメランリーダー」
「ここ一帯のBETAをすべて一掃する。だからこそ退くべきでしょ!!教官!!」
真田教官はすぐに答えた。
「後退だ。ここじゃだめだ。俺たちとそこの嬢ちゃんが殿だ!全部隊に通達!後退だ!」
タイガーリーダーはしぶしぶ従う形になった。
「いさな、お前も退け。俺たちが受ける。お前は補給に行け」
ステータスを見たのだろう。
他の2人も残弾がないようなもんだ。
「わかった、あとでね」
「邪魔者も消えたし行くぞお前ら!!!」
そういって大隊はちょうどいい戦線を保ちながらも蹂躙を開始した。
「こっちも大変だよ。2、補給コンテナはある?」
「1つ使われていなくて割り振られているであろう物がある」
「ほかの部隊はHQとかが直接指示してる感じ?」
「動きはそんな風だな」
2人とも体力を多く消費している。
顔色を見ればわかる。
僕だけ前でやって休んでもらう手もある。
そして多分、真田教官の部隊も消費するだろう。
それまでに斯衛がくればいいけど
「でも後退したからちょっとは楽になった」
人対人ならば戦力の限度があるから防戦は続けられる。
でも限度がないBETAなら…防戦はやめてどこかで下がらなければならない。
それが多分、斯衛が来てそしてその部隊が後退をするときであろう。
「補給完了、よし!前線に帰るよ」
拡張ユニットがないため燃料も弾薬もいつもより少ないが不知火と同じ程度。
これならやれる。
ただ不知火改は不知火と比べて全然容量は多い。
そこに拡張ユニットもプラスだ。
僕だけが後れを取っている。
節約しながら戦わなきゃ。
長刀のステータスはよかった。
何なら使っているのになかなか変わらない。
結構、いい。
さすが、僕の刀、依姫ベース
長刀を使うということは推進剤を使いまくるということ。
しばらく出番はないはず。
でも使うときがくる。
だからずっと持つ。
「ブーメラン、レディ?」
「補給ヨシ、いけるっ!!」
「セシル?」
「私も行けます」
僕たちは補給コンテナを離れ前線に向かう。
「安定してるね、さすが教官」
レーダーにはきれいに戦っている味方機とそこから抜け出せないBETA群があった。
「手伝うよ、というか早く援護来ないかな」
斯衛がきて僕たちが京都の中心に行きそこから足止めしつつ撤退。
はやくしてほしい。
砲兵だって撤退するだろうし足止めは必要。
虎の子の斯衛部隊を寄こしてほしいものだ。
別にアメリカ軍でもいい。
「タイガー隊、左の方を。ブーメランは右を」
「「了解!」」
タイガーはまだまだいけそうだしうちもいける。
他の部隊はタイガーに編入または教官たちに編入されてるみたいだった。
いつの間に
「CP!いつになったら増援が来る!!」
「アメリカ軍が撤退準備を完了するまでは…」
「それがあとどれくらいだ!!」
「数十分かと、1時間以内には!」
結構前から準備していたからね。
ただ増援が来なくてイライラしている教官の気持ちもわかる。
アメリカ軍の護衛を斯衛部隊が担当するのは嫌だし。
そもそも斯衛が護衛しているっていうのは予想だけどね。
核を使わせたくないんだろうね。
京都にはさすがに。
「ブーメラン1、フォックス1」
前方の敵をただ潰すだけが今の仕事だし。
「それにしても敵がなかなか前に出てこないね」
思っていたより中距離で対処で来ているみたいだ。
「76ミリ速射機関砲を世に出した人が言うことではないよ」
伊歩姐が部隊無線で笑いながら言ってきた。
76ミリ
そう聞いて教官の部隊やほかの部隊のステータスを見る。
偶に76ミリを持っている機体があるじゃないか!
57ミリはいないけど。
「教官!76ミリっていいですね!」
「そうだな、考えたやつはすごいぞ!」
無線を切り笑いながらも部隊無線をあける。
「聞いた今の!!すごいでしょーー!」
「年相応でよろしい!」
伊歩姐はがははと豪快な笑いをしながら言い放つ。
「少女の時も少年の時も可愛いのに強いとかずるいですよね」
セシルに可愛いなんて言われて、年代は似てる気がするけど。
そういえば何歳なんだろう…あとで聞こう。
「とりあえずどうにかなるから、この調子だね!」
あと少し、あと少しだから。
頑張らないと
1998 8 16