唯依姉の救出部隊が逃げる時間は稼ぐ。
これは決定事項だ。
ただ他の部隊の動きがわからないのが惜しい。
「とりあえずぐるぐる回って殲滅する?」
「いさな君。いやこの場合進路を予測して止めるよ」
あの斯衛はまだ防衛中なのだろうか。
そこも情報がないし。
「もう、京都とはお別れだよ」
恭子様は優しく話してくれる。
もう終わったんだ。
いや、始まったんだ。
今度は東京を防衛するのが。
「うん、なら押し返そう。巨大な大群だけを押し返すよ」
「そんなのできるはずがない!」
黄色の武御雷の衛士が叫んでくる。
うるさいな。
男の声でそこまで迫真に叫ばないでよ。
切羽詰まっててもさ、冷静になろうよ
「まだ支援砲撃ができるのならそれでいい。武御雷は下がっていいよ」
「そんな3機だけでどうにかなるのかよ」
こいつ、キレてんのか
小隊で止めれるかは知らない。
だって相手の規模がわからないし支援もわからない。
「恭子様、護衛になってください」
唯依姉を確実に守る。
「いや、佐々木と三枝はさがってよし、護衛として撤退だ」
「しかし崇宰様!それではその機体もあなたも失いかねません!」
「確かにそうだが弟が死ぬのを許すわけにはいかないわ!」
恭子様!
弟なんて言ってくれるとは思わなかった。
少し、いや結構うれしい。
涙が少し出てきそうなのを我慢してから声を出す。
「ならついてきてください。ありがとうございます。恭子様」
「姉なのに様付けなんてね。恭子姉とかでも呼んでほしいわ」
「ふふふ、いいですよ」
恭子姉は長刀を構えなおす。
青の武御雷に黒の天津風
ここに現在世界最強であろう部隊ができた。
あとは戦闘をするだけ。
「よく引き下がってくれましたね、彼ら」
「上官命令は絶対だよ新人君」
「さすがに恭子姉よりは軍人やってませんね」
音が鳴るほうに機体を向ける。
音響センサーはばっちりだ。
敵がいる方向をとらえている。
予測もいらない。
「戦術なんていらない!突っ込んで暴れるだけ。支援砲撃要請はさっきの2人に任せよう」
「あの2人はできるからやってくれるはずよ」
武御雷の武装はさっきの2人から借りて長刀2の突撃砲2
こっちはセシル以外そうだ。
「飛ばすよ、要塞級多数接近!ここら辺一帯のものはすべて狩りつくす」
エンジンをミリタリー推力へ
ジャンプして一気に最大出力
敵陣に向かって突撃する。
それを見逃さずにセシル以外は後ろから援護する態勢で追従する。
セシルだけはゆっくりと周りを分析しながら援護に回ろうとする。
「ブーメラン、エンゲージ!システム。戦闘モード」
長刀を持って戦車級を殺す。
まだまだやらなきゃ、もっと殺して。
もっとみんなを守らなきゃ。
要塞級なんて敵じゃない。
足のペダルを踏みこんでもっと速く
もっと鋭く、そして刺す。
突撃砲を周囲にロックして撃ちながら敵陣へさらに切りこむ。
「恭子姉!ついてきてね!!夕凪剣術、桜吹雪」
人間に跳躍ユニットを付けた
それが戦術機という考えでいいだろう。
人の剣術じゃダメなんだ。
跳躍ユニットをいれた動きをしないといけない。
でもそれさえも体に染みついている。
「記憶を辿れってそういうことね。ターニャ」
わからない
戦闘をしながら僕は感傷に浸っていてそれでいて懐かしいと思えるような夢を見ている。
夢の中の僕は戦っている。
いつでも僕は夢を見ていた気がする。
ずっと夢を泳いでいるような
「セシル!恭子姉に集中的に援護!伊歩姐は恭子姉をカバー!」
警告表示が目に入る。
関節消耗の表示
すこしずつずれてきているみたいだ。
修正はされいていくものの精度も悪くなるし可動域も悪くなる
さらにさっきと違うのは拡張ユニットがついていること
拡張ユニット付きで格闘戦は難しいしきつい。
それでさらに消耗に拍車をかける。
これはもうこれが終わったら東京に帰るしかないな。
要塞級はまだまだいる。
でもあと少し時間を稼ぐだけだ。
大振りに長刀をふるいながら要塞級を殺していく
腕が痛い。
疲れているのだろうか。
空中から着地し四方に120ミリを連射する。
要塞級は殺せなくてもダメージは与えられるはずだ
「こんなもんだろ。撤退するよ」
ここから先は行きたくなかったし。
だってここの先には篁家があるのだから
引き返そう。
もう見たくない。
体がそれを拒ませた。
時雨がだめだと言っている。
「約束したんだ。周りの人は守るって。そのためなら自分の力を最大限にしたっていい」
そうやって僕は自分を守ってきた。
なんでもいいからそれで守ってた。
もしその人たちを守れなかったら自分で壊してた。
いや壊されてた。
「時雨、行くよ」
自然とペダルを強く踏み込んでいた。
小隊のみんなが撤退している中自分だけ殿を務めている。
何も言っていないのに。
レーザー照射を受ける。
でももう為すすべなんてない。
逃げるだけ。
でもここで逃げたら恭子姉たちが撃たれるかもしれない。
レーザー級
それはもっとも危険な敵。
何処から撃たれているのかわかる
なんでか知らないけど直感でわかる
長刀を突き刺して短刀を持つ。
ナイフシースから出した短刀を精一杯に投げる。
自分の頭の中でカウントする。
短刀がカメラに映らなくなりそして長刀を拾う動作をする。
長刀を拾った後すぐに感じた。
<撃て>と
たどり着いたと感じる一瞬前に120ミリをそこに打ち込む。
「バーン!!」
そこ一帯は赤い雲に覆われた。
ここまで見えた。
ここまでとらえられた。
レーザー照射は消えた。
そして拡張ユニットのロケット弾を近辺にばらまいてから出力最大で逃げる。
唯依姉に何もないといいけど
時雨ならわかってくれるよね
あぁ、そうだね。
もう京都には何もないね。
でも一つだけあるならばそれはきっと
両親のお墓だろう。
振り返りたくない。
レーダーにはもう僕たちしか映っていない。
逃げたのだろうか。
それとも名誉ある死を遂げたのだろうか。
涙を抑えきれない。
無線を切り声を抑えながら涙を流してしまう。
別に大半は東京で過ごしてきた。
でもそれでも家族との思い出は京都ばっかだ。
守れなかった。
それは割り切ってた。
でもそれでも、それでも
内心では救いたかったのかもしれない。
さようなら、京都
日本は、世界は、この日をもって京都を捨てた。
帝国はその後遅滞戦闘をし続けた。
しかしいつかは止めなければならないとわかっていた。
だがなす術はなくじりじりと後退しついに帝都寸前までBETAが来た。
ここまで何もしなかったわけじゃない。
ここから世界がすべてをつぎ込んで止めなければならないと痛感した。
それはこのままだとすべてがつぶれると思ったからだろう。
横浜にはハイヴが建設されそしてBETAは多摩川を越えずに止まった。
ハイヴ建設のおかげだろう。
帝国はこのハイヴとBETA達を一掃する計画をたて実行に移す。
我々はそこまで大変だった。
あの後京都から逃げそして木更津で整備や部品の交換そして関節の取り換え
そして横須賀防衛戦
そしてようやく反撃の場が与えられた。
崇宰様は我が部隊に配属され小隊としてその作戦に参加した。
明星作戦
この作戦は屈辱だった。
今でも手が震える。
G弾
そう呼ばれる爆弾が横浜に2発落とされた。
巻き込まれかけた。
アメリカに殺されかけた
その言い方のほうが伝わるだろう。
小隊は全員生き延びた。
でも死んだ者も多い。
さらに帝国にも通達なしで落とした。
横浜は植物が育たなくなりそして荒野になった。
そこに国連軍の基地が作られ夕呼先生もそこに言った。
まりも先生もだ。
僕はそのまま木更津基地に配属になっていた。
本拠地が木更津にあるだけで転々とするようになったのだが。
唯依姉も試験部隊に配属になって斯衛軍として仕事をしている。
巌谷さんも唯依姉の部隊に異動になった。
そして山城さん
彼女もうちの部隊に配属された。
CPとして
第4試験中隊所属第2小隊
新型機1
天津風、不知火改2、武御雷を持ったデータ収集やアグレッサーなども務められる部隊。
なんでもできる。
ただし余程のことがない限り関わりはないだろう。
巌谷さんか父上が進んでやるとき以外は
でも今回やることになった。
アラスカ、ユーコン遠征
唯依姉が先に現地入りしている。
僕たち第2小隊は
「凪雲少佐、もうそろそろ入港です」
「ご苦労様、ここからは輸送機だね」
万呂葉でここまでやってきた。
戦術機とかそのパーツとかを満載にして
「隼計画は終わったけどまだまだいきてるから、僕たちは」
僕は計画の人たちの目を見ながら話す。
何年も歩んできた。
それでもとここまで歩んだ
「疾風計画、開始です!!」
人が入れ替わったりした。
それでもこの計画する人は日本、世界最高峰でありたい
そんな思いを込めて敬礼を交わす。
新しい計画
そして新しい場所と力
守ってみせるよ、仲間を
戦術機の剣術はニーア系統の剣を少し変えた感じ
カイネとA2を合わせてそれを戦術機用にする
明星作戦のことや横須賀のことなどは後々少し書く予定です
やっとここまで来た感じです
すっ飛ばしたところもあるし未熟なところもあるけれど読んでくださりありがとうございます
どんどん書くのをうまくして最後まで書きたいです
トータルイクリプス本編開始と同じタイミングになります