蘇りし神皇帝竜―ゴッドカイザー―   作:衛置竜人

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あとがきの話の続きはやるかどうかは未定です。


ブロックスユナイト #8『厄災』

 

 

 

とある世界線での第46太陽系の地球、そこで頼尽あかりは自らの命と引き換えに厄災の種(ジーオスX)を倒した…筈だった。しかし何の因果か死んだ筈のジーオスXは時空の裂け目(ブラスティーゾーン)に呑み込まれてしまい、亡骸は時空を超えてある世界へと流れ着いた。

 

 

その世界では異なるマルチバースからやってきた闇に堕ちた巨人が築き上げた軍団とその世界の人々と闇の巨人と同じ世界からやってきた光の巨人の戦いが繰り広げられた。激しい戦いの末に闇の巨人はその世界のエネルギー資源たる鉱石を大量に取り込むと巨大な怪物へと姿を変えたのだが、その世界で崇められていた守護神から力を授かった光の巨人の手によって葬られた。

 

怪物が葬られた場所に流れ着いたジーオスXの亡骸は現地に残って漂う怪物の断片と鉱石の欠片を取り込み、人知れず"厄災"として蘇生を果たした。時空の裂け目を開く事でマルチバースを渡り歩く能力を得た"厄災"はすぐさま他のマルチバースへと移動、自身の能力をより強大な物にしジーオスという種族の支配圏を拡大すべく星の核が生み出すエネルギー(ライフスピリット)を取り込むべく動き出した。

 

"厄災"がまず目を付けたのは宮子…月雪ミヤコの故郷…"青春の物語(ブルーアーカイブ)が紡がれている惑星"の1つだ。その惑星はライフスピリットが不安定な状態ながらもとてつもないレベルで豊潤であり、それが住人達の身体能力・強度に大きく影響していた。

"厄災"は悪性に変異したライフスピリット(色彩)をも取り込み、より強大な力を得た"厄災"は中心都市(キヴォトス)も含めたその惑星の文明を滅ぼし、頼尽灯里の故郷である()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()にも進出した。自分を1度は滅ぼした頼尽あかりへの憎しみと復讐の為に。

しかし頼尽灯里を滅ぼす(殺害する)事は叶わず、灯里は他のマルチバースへと流れ着いたのだった。

 

 

 

 

オルディオスの突進と砲撃をカイゼルアーマーオプティマスは難なく回避すると背中に飛び乗る。こうなってしまえばオルディオスの武装は殆ど使用出来ない。

サンダーソードはリーチの長さに加えそもそも死角に入って突き刺したりは不可能であり、グレートバスターは砲身が長過ぎる事が仇となり、正面方向しか放てない加速衝撃砲は持ってのほか、マイクロポイズンミサイルポッドはオプティマスどころか自分の身すら焼いてしまう。故に今のオルディオスに出来るのは暴れ馬の如くただひたすら激しく動きまわる事のみだ。

『これじゃっ!まるでっ!ロデオじゃないっ!ですかっ!』

あまりの激しさに碧羽は舌を噛みそうだ。もし彼女が普通の人間のままであったのなら確実に胃の中にある物を吐いていただろう。

オプティマスはオルディオスの首を右手で掴みつつ左腕に装備されたゴッドカイザーBRの頭部のサンダーソードをオルディオスのサンダーソードに向けて振るう。サンダーソード同士の激突、強力な電磁エネルギーが双方に反発しあい、やがて両方とも砕けた。

オルディオスは一か八かマイクロポイズンミサイルを自分に当たるのも覚悟の上でオプティマスに向けて発射するのだが、オプティマスは着脱寸前に離脱、マイクロポイズンミサイルはオルディオス自身に命中した。

オルディオスが怯んだ隙にオプティマスは脚部アーマーのストライクレーザークローを展開しつつオルディオスの正面へ回り込むと、オルディオスの顔に回し蹴りの要領で2度も叩き込み、更に首の付け根に踵落としを命中させる。

激しい衝撃で地上に叩きつけられそうになったオルディオスだったが、寸前の所で持ちこたえると態勢を建て直し、地面を疾走しながらヘイローを顕現させた直後にグレートバスターを発砲するがオプティマスはすれすれの所で回避、収束砲撃形態にしていたパワーライズキャノンによる一撃をオルディオスに浴びせるのだった。

 

 

 

 

 

空中戦に於いては改造によって飛行可能となったハイパーモード時のスーパーコンボイより元から空陸両用のガンギャラドの方が優位だ。だが、ガンギャラドの目の前にいるのは数々の激戦を潜り抜け1度は世界を救った英雄である。

ガンギャラドからの砲撃で耐えられると判断したものは回避も撃ち落としての相殺も行わずに敢えて受けながら確実に距離を詰める。

改造されているとはいえゴッドマスター用のトランステクターであるスーパーコンボイは"天超魂"と呼ばれる宇宙由来のパワーと地球等の惑星からもたらされライフスピリットとも呼ばれている自然のパワーの"地超魂"に人間が持つ生命のパワーたる"人超魂"の三つの魂の力を併せ持った能力である"超魂"を行使出来るが故に回復速度もアデプトマスターのトランステクターを遥かに上回っている。だからこそこの用な肉を切らせて骨を断つ戦法も取れるのだ。

ハイパー荷電粒子砲はチャージに時間がかかる為まだ使用は出来ず、パルスキャノンによる砲撃はスーパーコンボイの両肩に付いている二連装砲パーチカル・ビームキャノンで相殺されてしまう。

そこでガンギャラドは近接格闘に持ち込もうとゴッドテイルと呼ばれている尻尾の先端のドリルを回転させてスーパーコンボイのボディに穴を開けようとしたのだが、それを狙っていたのかスーパーコンボイは回転する尻尾を掴むと自身の身体を起点に何度も振り回し、地面に向けて勢いよく投げ飛ばした。

スーパーコンボイはガンギャラドを追い掛けて勢いよく着地、それと同時に土埃が激しく舞った。地面に激突し土埃に包まれたガンギャラドは態勢を建て直して陸戦形態に移行、土埃を裂き木々を薙ぎ倒しながらスーパーコンボイに接近するとメイクスによる修復でアップデートされた腕部のストライクレーザークローを振るう。スーパーコンボイは反復横跳びで回避しつつその拳でガンギャラドの頭部を一発二発と殴っていくのだった。

 

 

 

メイクスはその戦況を監視していた。互角かやや優勢の勝負を繰り広げるアサルトケーニッヒウルフとサラマンダーに対しオルディオスとガンギャラドはやや苦戦していたのだが、メイクスは仕方ないと意に介していなかった。オルディオスもガンギャラドも確かに強力ではあるが相手は一度でも世界を救った事がある英雄達、それをマルチバースを渡り歩いていたメイクスは知っているのだ。

「ん?ライフスピリットの流れが変わったか…?」

メイクスはモニターに表示された別映像に視線を移す。星の核から半永久的に生み出されマナや竜脈、地超魂など様々な呼び名があるライフスピリットの流れをメイクスは可視可出来るセンサーを用意していたのだが、そのライフスピリットの流れがある一点に集中して各地のスポット流れ出したのだ。

スーパーコンボイが使う地超魂は大気中に漂い流れているライフスピリットを使用する。一方でどの惑星にも何ヵ所か大量のライフスピリットが噴出されるスポットが存在しており、普段は僅かに出る程度ではあるが周期的に大量噴出する事がある。スピリットストローと呼ばれる現象である。

広大なマルチバースの中にはこのライフスピリットを餌として星を渡り歩き蝗の様に喰い荒らしていく種族もいる。ダイノソルジャーと呼ばれるとある地球のライフスピリットを託され人型へ変身(プログレスチェンジ)出来る恐竜達が交戦したデスイーター軍団がその代表例であるのだが、今回現れたのはそのデスイーター軍団ではない。

「"厄災"…ジーオスアークか…」

メイクスは戦闘中のオルディオス、ガンギャラド、サラマンダー、アサルトケーニッヒウルフへ撤退指示を出すのだった。データ取りの為にもまだ彼女達を失う訳にはいかないからだ

 

 

 

「「「クゥワッキャ、クゥワッキャ、キシャァァァァァァァァァァ!」」」

ジーオス達の甲高い咆哮が各地で響き渡る。本来なら各地でコミュニティーを形成しているジーオス達は何かを感じ取ったのか飛べる個体は一斉に飛び立ち、飛べない個体は泳いで現地へと向かう。目的地はコリンズだ。

外来種(ジーオス共)が一斉に動き出したのを感じ取ったゴジラはその場所へ向かおうと動き出したが、ジーオス達の目的地に対しゴジラの現在地は地球の反対側。いくら全速力で泳いで行こうが地下空洞のトンネルを介して向かおうがどのみち時間がかかるだろう。

 

そしてジーオス達の咆哮はオプティマス達にも聴こえていた。

まるで何かを迎える前の掃除をするかの如くジーオス達はオプティマス達だろうがメイクス一派だろうが野生動物だろうが怪獣だろうが邪魔するもの全てを攻撃している。

ソルジャー級やジェネラル級の後ろ脚と羽の代わりに8本の蜘蛛の脚が生えているジーオスパイダーはジーオスで唯一持っている舌を伸ばして威嚇する野生動物に突き刺し、金属細胞由来の毒によって刺され野生動物は金属細胞への適合性がなかった故に肉体が膨れ上がり、ポップコーンの様にはち切れて金属が混じった肉塊へと変わり果てる。

その様子を見てしまった碧羽は嫌悪感から吐き気を催す。もし人間態だったのなら確実に吐いていただろう。

四肢が羽ではなくヒレの様な形状のジーオスレッジは鯨や鯆、鮫や鯱などの海洋生物に対し蛇の様に巻き付きそのまま一気に絞め殺す。

ジェネラル級とソルジャー級は空から空爆するかの様に、ジーオスタンクは遠距離からひたすらにエネルギー弾を乱発して森を焼き払う。

その光景はもはやジーオス達による一方的な虐殺劇(ジェノサイド)だ。

オルディオス、ガンギャラド、サラマンダー、アサルトケーニッヒウルフはメイクスからの信号をKVシリーズ用の擬似OSユニットが受信したことで彼女達の奥底に残っている善意に蓋をするかの様に強制的に撤退させられ、現地にはジーオス達とオプティマス達のみが残された。

「こんなにも数が多いと埒があかねぇぜ!」

ブラスターは右肩のヘキサソニックレーザーと右手のヘキサライフルで次々とジーオス達を撃ち落とし、ストームソーダーはウイングソードとトップソードで切り裂きつつ2連装パルスレーザーガンで撃ち落としていく。

地上でもシールドライガーがEシールドを展開しての体当たり(シールドアタック)で蹴散らしつつAMD2連装20mmビーム砲と対ゾイド3連衝撃砲、展開式ミサイルポッドでとどめを刺していく。

激しい戦闘の最中、羽がなくて飛べない代わりにゴリラの様に発達した長い前脚によって状況に応じ2足歩行と4足歩行を切り替えられる格闘戦に特化した個体であるジーオスランダーの猛攻によってジョルトが負傷、防御力の高いシールドライガーが援護に回った。

 

そして上空に時空の裂け目(ブラスティーゾーン)が開かれ、その中から巨大なジーオスが姿を現した。推定全高150メートル、ジーオスランダーとは逆に後ろ脚が長く前脚が短いというゴジラの用な体格に肩には橙色に輝く結晶が、背中には緑色に輝く結晶が生えており、腹部にはジーオスを生み出すチャンバーを有し、頭部はジーオスそのものである個体…厄災邪竜帝(ジーオスアーク)は姿を現すと共に大きく咆哮すると元となったギャオス由来の能力である超音波メスでコリンズの外壁を一瞬で破壊、その一撃はコリンズの敷地内にあった休眠火山に命中した。

ジーオスアークの超音波メスによって穴が明けられた火山から噴出したのは溶岩…ではなくライフスピリットである。偶然にもこの火山はスポットの1つであり、ジーオスアークはそれを無理矢理抉じ開けてそこから吹き出すライフスピリットを両肩の結晶で吸収すると腹部のチャンバーから次々とジーオス達を生み出していく。

この光景を一言で表現するなら悪夢、もしくは世界の終焉といった所か。特にジーオスアークの降臨とその結果を目の当たりにしたスーパーコンボイ(灯里)と宮子にとっては地獄の再来だ。地球の守護神たるゴジラなら倒せるか完全に倒せなくとも撃退まではいけるだろう。しかしオプティマス達だけでは勝ち目などない。

そう判断したスーパーコンボイ(灯里)の決断は決まっていた。

「オプティマス、宇宙船の自動修復の状況は?」

「飛行は可能だが武装とバリア、ステルス機能はまだ使えない」

オプティマスからの報告にスーパーコンボイは思考を巡らせ、ある決断をした。

「この地球から脱出しよう」

「武装は使えないんだぞ?」 

「それなら問題はないよ…………私が連中を引き付けるから」

スーパーコンボイの言葉(決断)に皆は反対の意を示すが、スーパーコンボイは皆に銃口を向ける。

「早くして…!」

そう言うスーパーコンボイだが、その手は僅かに震えていたのをオプティマスやジョルト、ブラスターは見逃さなかった。

そしてオプティマスは苦渋の思いで

「…わかった、君の決断を尊重しよう」

スーパーコンボイ(灯里)の決断を尊重し、宝物庫から宇宙船を出した。

スーパーコンボイは皆を護るかの様に各部の武装をフル活用して迫り来るジーオス達を討伐していく。嘗ては一人になりながらも無数のジーオス達と戦い続けた英雄、彼女にとってこの程度の事など苦でもなかった。

スーパーコンボイが一身に引き受けている隙に皆は宇宙船に乗り込み、スーパーコンボイ以外の皆が乗り込むと同時にオプティマスは苦い表情を浮かべながら発進させた。

オプティマスから宝物庫を受け取った碧羽が物資を宝物庫から直接転送させる事で自動修復機能は作動させたまま飛行が出来る状態の中、あと1分もあればバリアが使用可能になるまで修復される。

スーパーコンボイが撃ち漏らしたジーオス達は宇宙船に向かっているのだが、その分の個体に対しては展開状態のカーゴからブラスターとジョルト、シールドライガーの砲撃によって撃ち落とされていく。

そしてカーゴから地上でスーパーコンボイがジーオス達と戦っている様を宮子は黙って見つめていた。

「私はっ!師匠のっ!灯里さんの元に残ります!皆さんはそのまま進んでください!」

 

『―灰色のジェノブレイカーを倒したかと思ったらまさかこんな可愛いらしいお嬢ちゃんが中から出てくるとはね。正直に言って私の好…こほん、そんな事言ってる場合じゃなかった。おーい、聞こえてるー?』

宮子の脳裏を過る灯里との出会い。

『参ったなぁ…反応無し…でも、このまま放置もなんだかなぁ…旅は道連れ世は情け、ってね。一緒に行こうか』

全てを喪い勝手に改造されて廃人も同然となった彼女に灯里は手を差し伸べ、灯里は宮子を色んな所へ連れていった。例え返事が帰って来なくても灯里は宮子を捨てることなく話し掛け続けた。

『あっ、兎だねぇ。思い出すなぁ~実は私が小さい頃、家でポチって名前の兎を飼ってたんだよ。アメリカに渡る前に寿命で亡くなっちゃったけど』

完全に壊れた宮子の心は灯里との関わりで少しずつではあるが回復していき

『…ぴょ…ん…こ…』

『ん?今もしかして…』

『サ…キ…モ…エ…ミ…ユ…せ…んせ…い…』

彼女の心の中で止まっていた時間が漸く動き出した事で宮子は灯里の前で溜まっていたものを全て吐き出すかの様に泣け叫ぶ事が出来るようになった。そんな彼女に灯里は驚きはしたが突き放したりせず優しく抱き締めて頭をゆっくり撫でる。宮子の口から出た名前が誰の事なのか灯里は知らない…それでも彼女にとっては大切な存在である事に灯里は気付いていた。そしてもう還ってこない事もその喪失感も…

『落ち着いた?泣きたくなったら何時でも泣いて良いからね。付き合ってあげるから』

『ミ……ヤ…コ…月雪…ミヤコ…です…』

『そう、宮子って言うんだ。私は頼尽灯里。宜しく、宮子』

灯里と過ごした時間はまだ短い…それでも宮子にとってはかけがえのない記憶(アーカイブ)であり、彼女にとって頼尽灯里は大きな存在となっていたのだ。

宮子は深呼吸すると頭上にヘイローを浮かべると同時にウェポンバインダーとフリーラウンドシールドを展開、迫り来るソルジャー級とジェネラル級達に向けてウェポンバインダーの各砲を発砲しつつフリーラウンドシールドを飛ばしてエクスブレイカーで真っ二つに切断する。

大気圏に突入するのと宇宙船のバリアが展開可能になるまで残り20秒、宮子は

「私は…!師匠の元に…!灯里さんの元に残ります!皆さんはそのまま進んでください!」

と言い残してカーゴから飛び降り

「ゾイドオン!ジェノブレイカァァァァァァァァァァァァー!」

ジェノブレイカーへと変身するのだった。

 

 

 

 

地上で戦い続けるスーパーコンボイ。いくら彼女が強くとも無数に襲い掛かってくるジーオス達を相手していれば疲弊もしてくる。

ジーオスランダーがスーパーコンボイに飛び掛かろうとしたその時、ジェノブレイカーが放った荷電粒子砲がジーオスランダーの身体をコアごと貫き、ジェノブレイカーはスーパーコンボイの前に降り立った。

「宮子!どうして戻って来たの!」

子を叱る親の様に問うスーパーコンボイにジェノブレイカーは

「…ウサギは寂しくても弱らないそうですが……私は、ウサギではないので…」

と呟くと

「貴女に救われたあの日から私は貴女のものです…だから私は私自身の意思で貴女と共にいる事を選びます!これが私の決断です!」

と自身の意思を示した。彼女には頑固な一面がある事は灯里も気付いてはいた。

「…全く、頑固な兎め」

と呟くスーパーコンボイだったが、何処か嬉しそうでもあった。

「…私は兎であって兎ではないので!」

背中合わせとなったジェノブレイカーとスーパーコンボイは互いの死角をカバーするかのように自分達を囲って襲い掛かってくるジーオス達と戦う。そしてその隙にゴジラが漸く到着し、ジーオスアークとの交戦を開始したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果を言えばゴジラはジーオスアークを倒しきりは出来なかったが深刻なダメージを与える事は出来た。当分は自ら出っ張って活動することは出来ないだろう。

そしてジーオスアークの降臨とゴジラとの激しい戦いによって深刻なダメージを負ったジーオスアークは撤退を決断、時空の裂け目(ブラスティーゾーン)を開いた。しかし、ジーオスアークが強制的にスポットを開いた挙げ句にブラスティーゾーンを無理矢理開いた結果、裂け目が無数に出現、スーパーコンボイとジェノブレイカーはそれに呑み込まれてしまい、第56太陽系の地球から姿を消したのだった。

 

 

 

 

To be continue…

 

 

 

 

























































































































































時空の裂け目に呑み込まれて意識を失っていた灯里と宮子は呑み込まれる瞬間に手を繋いでいた事から離れる事はなく同じ場所で一緒に目を覚ました。
「宮子、大丈夫…?」
「は、はい…問題ありませんがジェノブレイカーへの変身まではまだ…」
彼女達は白い通勤電車の座席で寄りかかって寝ていたようだ。
窓の外は先程までいた筈のコリンズとは異なり空は青く澄んでいる。何故自分達は此処にいるのか?状況確認と整理を行おうとした2人に
「―此処は生と死の狭間の世界」
灯里でも宮子でもない第三者の声がポツリと聴こえてきて、2人はその方角を向く。
「貴女はまさか…」
その人物を宮子は知っていたのか信じられない者を目の当たりにしているかの様に言葉を失っている。
「"厄災"の襲来で私達の世界は滅んでしまいました…」
その言葉と彼女に対する宮子の反応から灯里はこの少女は宮子と同じ世界の出身なのだろうと察した。
「世界は幾つもの可能性から成り立っている…その可能性の積み重ねを続けた結果、広大な宇宙の中に似て非なる歴史を歩んだマルチバースが無限大に広がりました…貴女の故郷の地球も、私達の故郷(キヴォトス)も。
このマルチバースのある惑星にもキヴォトスが存在します。
しかし、その世界のキヴォトスには本来いなければならない先生がいません」
その言葉に宮子は目を見開いて驚いていた。
「そしてこのままだと"厄災"の一味はそのキヴォトスを襲うでしょう」
「まさか…私にその先生の代わりになって欲しい、と?私は結局は世界を救えなかったんだよ」
「でも1度は救った、そうですよね?」
灯里は彼女の言葉を肯定も否定もしなかった。
「大事なのは経験ではなく、選択。あなたにしか出来ない選択の数々」
真っ直ぐ見つめる彼女の瞳。その瞳は決して希望を失った者の目ではなかった。
「この世界に来て貴女の活躍を見て来たからこそ言えます。貴女は信じられる大人…貴女になら、貴女達なら…今の"厄災"の一味に抗えられる…その為の選択肢は、きっと見つかるはずです」
彼女の言葉を受けた灯里は宮子の方を向く。宮子は元々キヴォトス人…という事はそのキヴォトスにもおそらくミヤコはいるしミヤコの仲間達(RABBIT小隊の面々)も生きている…その光景は全てを喪った宮子にとってはある意味残酷な光景だろう。
その宮子は
「私なら大丈夫です」
覚悟は出来ていると言わんばかりに灯里に対して頷く。宮子の意思を受け取った灯里は白い制服の少女の方を向き
「わかった、引き受けるよ。私達も奴らの好き勝手にはさせたくないからね」
「ありがとうございます。"先生"、どうか―」
彼女が最後に何と言おうとしたのかはわからぬまま灯里と宮子は目も開けられぬ程の眩い光に包まれた。


光が収まった後、2人は脱線した鉄道車両の中から出て来た。宮子は周辺の見覚えがある建物から此処がキヴォトスである事を瞬時に理解すると共に羽尾っているパーカーのフードを被る。今此処で月雪ミヤコを知る誰かに見られると混乱させてしまうかもしれないからだ。
「―頼尽灯里先生ですよね?」
灯里が声のした方角を振り向くと其処には頭上にヘイローを浮かべロングヘアーの黒髪に白を基調とした制服を纏ったエルフの様な耳を持つ大人びた少女が立っていた。宮子は彼女が誰なのかを知っている。
灯里と宮子、そして彼女の周辺には頭上にヘイローを浮かべた少女達と青いヴェロキラプトル種のゾイドであるラプトーリアが囲っている。まるで灯里達を護衛するかの様に。
「うん、そうだよ。どうやって此処に来たのか分からないけど」
「混乱されてますよね…分かります。でも今は取り敢えず私達についてきてください。どうしても先生にやっていただかなくてはいけない事があります」
「わかった、行こう」
「それとこの様な状況ではありますが…この世界のキヴォトスへようこそ。先生、そして別の世界の月雪宮子(ミヤコ)さん」
灯里と宮子が流れ着いた先…其処はゾイドも生息するキヴォトスだった。




To be continue…?

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