真っ暗な空間…気が付いた時、ユキはこの場所にいた。自分以外は真っ暗で何もないし見えない。
「死後の世界って殺風景だね…景色すらないけど」
と呟くユキの耳にグルルゥという聞き覚えのある唸り声が聞こえてきた。
振り返るとそこにはユキの愛機であるフューラーの姿があったのだが…
「フューラー…?その、何というか…小さいね」
そのサイズのは自分と同じくらいで抱き締めには丁度良いくらいのサイズにまで縮んでいた。
フューラーはユキに対し短く吼える。
「えっ、『自分のサイズの事はどうでも良い』?」
何故か今のユキにはフューラーが言わんとする事が完全に理解出来ていた。
「えっと、『此処は生と死の狭間にある世界』だって?じゃあ、私達は死んじゃったの?」
ユキの疑問にフューラーは首を横に振って否定する。
「『死んでいないし生きてもない』…つまり仮死状態で魂というか意識だけ此処にあるって事?」
フューラーは首は縦に振って頷く。
「『メイクスは私の首を切断―』ちょっと待って、それ死んでる!死んでるから!ブラキオスじゃあるまいし!」
ブラキオスの首~頭部はあくまでも作業用アームであり、コックピット自体は背中にあるので首がなくなっても一応動けるのだ。
「えっ、『落ちつけ』って?『メイクスは頭だけ持ち帰って―』ってメイクスは変態コレクターか何かかな?あっ、ごめんごめん話を中断させちゃって。『頭だけ持ち帰って身体は蘇生させた…ゾイックアデプトテレイターとして』なるほど、そういう事か」
ユキは理解した。今の自分…否、自分"達"の肉体はゾイックアデプトテレイターとして蘇生された事を。
「つまり私達もあのクソ野郎の人形にされたって事だね?で、どうすれば良い?」
ユキの言葉の意図もフューラーは理解していた。メイクスの言いなりにならずに済むにはどうすれば良いかという事だ。
「『人間態の首に装備された擬似
ユキが思い浮かべたのは今の姉と自分にとっては両親の仇であるダークスパイナーイフリートのコアに埋め込まれていた名も知らぬ少女だ。
「『その擬似OSユニットを外すなりして無効化すればメイクス一派の制御下から離れて自由になれる』じゃあ、お姉ちゃんも…」
殺さずとも解放出来る、とフューラーは頷く。
「『ルミナも同じ様にゾイックアデプトテレイターにされてる』…よし、やる事は決まったね、ルミナとお姉ちゃんを擬似OSユニットから解放してメイクスをぶっ潰す!…そして"あの巨人"も…」
ユキがいう"あの巨人"とはトキシトロン部隊の1体…他と比べて行動が遅れていたあの機体である。
「『奴らの手先で私達を殺した存在だけど良いのか?』だって?まぁ、確かにそうだよね。でもさ、フューラーも違和感を感じなかった?1体だけ…あの機体だけ動きがおかしかった事に…まるで無理矢理やらされているみたいだった」
ユキが言う通り、フューラーもトキシトロンの1体に違和感を感じていた。
「だから、もし仮にそうだったら…私は自由にしてやりたい」
ユキはトキシトロンの1体の姿を姉やダークスパイナーイフリートと一体化された少女の亡骸と重ねていた。
「『それでも敵対してきたらどうする?』って?その時はその時だよ。戦うだけ」
ユキの決めた事にフューラーは反対する気などなかった。彼女の意思を尊重する…それが自分の出した決断だ。
「よし、やるよフューラー!」
と声をかけるユキだが、フューラーはそれに応えなかった…いや、応える事が出来なかった。
「『一緒にはいけない』って…それって!?」
ユキに対しフューラーは申し訳なさげに短く吼える。
「『身体に宿る事の出来る魂は1つだけ…だから自分の命を捧げる』本気なの!?フューラー!?」
ユキの言葉にフューラーは頷く…本気だと言わんばかりに。
「『目的を果たすために使って欲しい…』…うん、わかったよ、フューラー」
フューラーの意思を受け取ったユキの目には涙が浮かんでいる。
「『最後に我が儘を言っても良いか?』うん、良いよ『抱き締めて欲しい』それならいくらでもやってあげるよ」
フューラーの我が儘を叶えようとユキはフューラーを優しく抱き締め、フューラーもユキにその身を預ける。
「ありがとう、フューラー…ありがとう…」
フューラーを抱き締めながら頭を優しく撫でるユキ。しばらく続けた後、満足したのかフューラーとユキは離れて向き合う。
「フューラー、私行って来るね!」
ユキの言葉にフューラーは大きく咆哮して応える。『走れ!我が思うように走れ!』と言わんばかりに。
フューラーの咆哮を背にユキは後ろを振り向いて走り出した。2人はわかっていた。これが今生の別れになることを…でも、いやだからこそあえて別れは告げなかった。これからは文字通り人騎一体となるのだから。
「―それがお前さんが出した答え、か…」
ユキがこの世界から去った後、フューラーの肩を優しく叩く人物がいた。フューラーはその人物に向かって嬉しそうに短く吼える。
「『任されたのにすまない』?お前さんはよくやってくれたさ。ありがとうな、フューラー」
彼はフューラーの頭を優しく撫でる。
「立派に育ったよ、ユキは…逞しくなった」
ユキという名前を付けたのは他ならぬ彼だ。彼女が生まれた日、外では雪が舞っていた…その美しさにちなんで地球の日本語の雪に由来しているのもあるが、もう1つの由来がある。
"優しく誰かの希望となれ"
優希と書いてユキと読む。この様な思いを抱くのはエゴかもしれないが、彼女という希望があったからこそ彼は生き続ける事が出来て、巡りに巡って最期に曾ての愛機と再会出来たのだ。
「行こうか、フューラー。アイツも迎えにいかないとな」
彼―アガド・エリムダの言葉にフューラーは頷き、彼と共に歩き出した…
ある惑星にあるメイクス一派の施設の1つにある培養ポッドの中でユキは目覚めると真っ先に自分の首に装着された擬似OSユニットを外すべくユニットに手を掛けた。
擬似OSユニットは対象の意識が覚醒した状態で作動する仕組みとなっている。意識がない状態でも作動させていると主の指示に関係なく勝手に暴れてしまうからだ。この仕組みを利用してユニットを外す際は本来なら意識のない状態で解除スイッチを押す事で行われるのだ。逆に意識が覚醒した状態だと解除スイッチにロックがかかり、そのまま外そうとするとプロテクトが作動してユニットを外すのを止めさせようと対象と触れた者にダメージを与える仕組みとなっている。
擬似OSユニットは当然ながら意識が覚醒したユキを制御下に置くべく作動開始するが、ユキはシステムによる侵食と発せられる激痛に耐えながら外すのを止めない。此処で耐えなければすべて台無しでメイクス一派の思うがままだ。
ユニットは想定外の力が掛かり続けた事でやがて罅が入り、遂には真っ二つに砕けてしまった。擬似OSユニットによる支配から無理矢理脱したユキは体力を消耗してはいるものの立ち止まったりせず
(ゾイドオン!ブラストフューラー!)
と心の中で変身コードを強く念じる。ユキは光の繭へ包まれ、人間のサイズに合わせて作られていた培養ポッドを内側から割ってブラストフューラーへと姿を変えた。しかしそのサイズはフューラー本来のサイズではなく5分の1ほどの大きさだ。これもユキの意図によるものであり、ゾイックアデプトテレイターはゾイド態への変身の際は人間もといアデプトテレイター態以上、元となったゾイドの本来の機体サイズのだいたい2倍位までの範囲で大きさを調整できるが、元となったゾイドによっては身体への負担が大きく長時間の維持は出来ないのだ。
当然アラームが鳴り響くのだが、フューラーとなったユキは構わずにルミナが囚われている培養ポッドを破壊して彼女を引きずり出す。そうなれば当然ルミナは覚醒すると同時に擬似OSユニットに支配される。
「―ゾイ―」
「ごめん、ルミナちょっと痛いけど我慢して!」
フューラーはルミナの首に装着された擬似OSユニットに腕の爪を彼女の首を傷つけないように器用に摘まむと激しい痛みに耐えながら切断する。しかし、ただでさえ自分の擬似OSユニットの破壊で消耗している上でルミナの分も破壊した為かユキはフューラーへの変身を維持できなくなって人間態へと戻ってしまった。そしてルミナも擬似OSユニットの強制脱着による痛みで気絶しており
「ルミナ!起きて!寝てる場合じゃないよ!」
とユキはルミナの身体を思いっきり揺さぶったり頬にビンタを食らわせて何とか起こそうとする。
「ユキ痛い」
と何発目かでルミナは目覚めるがユキは気付いていないのか
「ルミナ目覚めて!」
と必死にビンタを続ける。
「だ!か!ら!痛いわよ!」
遂にルミナはキレてユキの手を掴んでビンタを強制的に止めさせた。
「ルミナ良かった目が覚めて!」
ユキは嬉しそうにルミナを抱き締める。
「それはそうと、此処は何処なのよ?」
「多分メイクスが保有する研究所か何かかな?私達、ゾイックアデプトテレイターにされたみたいだし」
「なるほど…確かに意識失う前に奴はそう言ってわね」
ルミナも冷静に状況を把握する。
「ルミナ…ごめん」
そんなルミナにユキは申し訳なさそうに謝罪する。
「ごめんって何がよ?」
「ルミナを巻き込んじゃった上に死んじゃってゾイックアデプトテレイターにされるっていう取り返しのつかない事になって…」
「別に良いわよ。それにアンタに巻き込まれたんじゃない、アンタ1人じゃ心配だからってアタシが自分から勝手に首を突っ込んだだけよ。ゾイド乗りをやってた以上、死ぬ可能性があるのも承知の上だし」
ユキにとってルミナというかけがえのない友人に会えたのはこの上ない幸福だろう。
「で、これからどうすんのよ?アラームが鳴り響いているし早くしないと敵が来るわよ」
「実は確かめたい事があるの」
「確かめたい事、ね。わかった、付き合ってあげるわよ」
「ありがとう、ルミナ」
ユキを背に乗せてゾイド態であるライガーゼロゼイバーへと変身したルミナはある存在を地道に探しつつ警備用のヴィーコンドローンを撃破していく。因みに今のゼロゼイバーは本来のサイズではなく競走馬に匹敵するサイズである。
そんな二人はやがてある扉の前で立ち止まり、ユキもゼロゼイバーの背から降りた。
「此処から感じるね」
「そうね…いくわよ」
ゼロゼイバーは右前足のストライクレーザークローを発光させてそれを扉に向けて叩きつける事で粉砕し、二人は部屋の中へ入っていった。
その部屋の中には待機中からか目に光が灯ってないまま動かないトキシトロン達が並んでいるのだが、その中で一体だけ手足が縛られ目に光が灯った状態―つまり起動状態だったのだ。そのトキシトロンは視線を頭部ごとユキとゼロゼイバーに向ける。
「そもそもコイツら言葉が通じるのかしら?」
と
「言語、認識…」
縛られたトキシトロンはユキとゼロゼイバーに向けてそう告げる。
「問題ないみたいね。で、そもそもアンタは何なのよ?」
「我らの名、トキシトロン。個体識別番号"LGETX-01"。クインテッサ星人メイクスによって作られたトランスフォーマー」
「トランスフォーマー…?」
ユキの疑問にトキシトロンLGETX-01はこう続けた。
「セイバートロン星を発祥の地とする金属生命体…変形能力有する」
「でも、アンタはクインテッサ星人メイクスによって作られた存在って言ってたわよね?生き物なの?ロボットなの?作られたのもゾイドの捕獲の為なのかしら?」
「ゾイド捕獲は後付け、用途転換でしかない」
その理由に二人は驚いていた。つまりこのトキシトロンはゾイド捕獲用として作られた訳ではないのだ。
「じゃあ、貴方が作られた理由って何かな?」
ユキの言葉にトキシトロンLGETX-01はこう答えた。
「…曾て、メイクスに刃向かったトランスフォーマーがいた。メイクス、自分を目論見を邪魔したその者に怨みを持っている…それと同時にその者の力と保有する物体、興味持った…」
「「物体…?」」
「エネルゴンマトリクス。強大なエネルギーを有し産み出せる物体…
だが、メイクスの腕を持ってしてもエネルゴンマトリクスの完全なる複製、出来なかった。エネルギー蓄積量も生産量も本来のエネルゴンマトリクスにも満たない紛い物…エネルゴンマトリクスイミテイト…」
トキシトロンLGETX-01は胸部を上向きに展開する。そこで光輝く物体こそがエネルゴンマトリクスの紛い物であるエネルゴンマトリクスイミテイトである。
「邪魔してきたコンボイの嫌がらせ…データ収集、エネルゴンマトリクスイミテイトを扱う為の器…その為にクローン技術で作られた存在、それが我ら」
そう答えたトキシトロンLGETX-01は胸部を閉じる。
「だが、メイクスにとって想定外の事態、発生した」
「想定外の事態って?」
ユキに対しトキシトロンLGETX-01はこう答えた。
「人格ない筈の我に人格、形成された…メイクスにとって我、実験兵器でしかない…」
ユキとルミナはコンボイという存在のクローンとして作った結果、彼の心も不完全ながらコピーしてしまったのではないのかと推測していた。
「…メイクスにとって我は兵器。人格、必要ない。だが、メイクスにも我が人格、削除及び初期化、出来なかった。メイクス、起動前の他の個体にエネルゴンマトリクスイミテイトを移植しようとした。だが、我以外の個体、エネルゴンマトリクスイミテイトに適合出来ずエラー、発生して起動すら出来なかった。
メイクスは唯一の適合例である我に制御ユニットを組み込み、起動出来なかった個体はプログラムによって作動するヴィーコンドローンへと改造した。その後、ゾイックアデプトテレイターを考案したメイクスは我らをゾイド捕獲用に調整した」
「じゃあ、毒ガスミサイルもその時に付けられたんだね…」
ユキの言葉にトキシトロンLGETX-01は首を縦に振る。
「ミサイルには
「それにしてはあのゴッドカイザーリバースには効いてなかったみたいだけど」
ルミナが言う事ももっともな話である、とユキも思った。
「アデプトテレイター、毒無効…毒エネルゴンも無効。故にゾイックアデプトテレイター、毒エネルゴンガスの中でも行動可能」
と言ったトキシトロンLGETX-01だったが、メイクス一派の他のヴィーコンドローンが近付いているのに気付いたのか二人に警告する。
「もうじき、連中来る。それと此処にゴッドカイザーリバース、いない。別の惑星にある施設にいる」
トキシトロンLGETX-01の言葉に二人は納得した。
「ありがとう、教えてくれて。でも、貴方にもう1つ聞きたい事があるの」
「聞きたい事…?」
「貴方はこれからどうしたい?」
「…わからない、我、兵器として生まれた…自由などない」
「じゃあ、今まで通りで良いの?」
ユキの言葉にトキシトロンLGETX-01は返せなかった。
「…我、思う。これで良いのかと…何故か、わからない…だが、命令遂行時、何処か負荷かかる…わからない…」
トキシトロンLGETX-01は上手く言葉に表せなかった。心が痛む、と。
「アンタ本当はやりたくないんじゃないの?メイクスの言いなりになってゾイドも人も殺してって」
ゼロゼイバーの言葉を否定しないトキシトロンLGETX-01。
「ねぇ、今まで通りが嫌でどうしたいかわからないなら私達と一緒に行く?」
ユキはトキシトロンLGETX-01に提案する。
「だが、我には制御ユニット、仕込まれている」
「だったら外してあげる。何処にあるの?」
「…頭部」
「わかった。ルミナ、拘束を破壊した後、見張りをお願い」
「わかったわ」
ゼロゼイバーがトキシトロンLGETX-01の手足の拘束具を破壊した後、制御ユニットの位置を知ったユキはトキシトロンLGETX-01の身体をよじ登り、肩アーマーに乗ると頭部を探る。そして後頭部の根元にそれらしき開閉部を見つけるとそこを開く。中を見ると見るからに外付けのユニットが付いていた。
「これか…」
とユキは呟くとそれを思いっきり引き抜こうとユニットに手を触れるが、擬似OSユニットを外した時と同じ様に激しい痛みがトキシトロンLGETX-01とユキを襲う。
「痛いけど我慢しててね!」
声をかけつつユニットを外そうとするユキ。一方でゼロゼイバーは入口で押し寄せてくるヴィーコンドローンを撃破していく。
「とおりゃー!」
そして遂にユキはトキシトロンLGETX-01の制御ユニットを取り外す事に成功したのだ。しかし、自分とルミナの擬似OSユニットにトキシトロンLGETX-01の制御ユニットと立て続けに強制脱着をした事でゾイックアデプトテレイターであるユキであっても流石に消耗が激しく足元がふらついてトキシトロンLGETX-01の肩から落ちてしまうが、トキシトロンLGETX-01が左手で受け止め、ゆっくり地面に降ろした。
その瞬間、ゼロゼイバーが吹き飛ばされて壁に激突。消耗が激しかったからか
「ルミナ!」
消耗した身体を引きずりながらユキはルミナの元へ駆け寄る。
「―まさか擬似OSユニットの支配に耐えたどころか無理矢理外すとはな」
ユキ達の前に姿を表したのはメイクスである。背後にはユキ達から見れば未知のゾイドであるブラキオサウルス"種"とアーケオプテリクス"種"の機体が控えている。ユキはブラキオサウルス種のゾイドが
「興味深いが、お前らの様な反抗的な連中は使い物にも売り物にもならん。故に此処で処分する」
メイクスはユキとルミナにそう告げる。
「"マスター"、指示を」
そんな中、トキシトロンLGETX-01がユキとルミナの前に立って発言した。
「トキシトロンLGETX-01、遂に我に従う気になったか。トキシトロンLGETX-01、そこの2人を始末しろ」
メイクスはトキシトロンLGETX-01に指示を出すが…
「"マスター"、指示を」
トキシトロンは同じ言葉を繰り返すだけで実行に移そうとしないのだ。
「何をしているトキシトロンLGETX-01!さっきから言っているだろうが!そこの2人のゾイックアデプトテレイターを始末しろ!」
声を荒げるメイクスに対しトキシトロンは
「我が"マスター"、お前ではない!」
と言い返した。
「ねぇ、マスターってもしかして…」
トキシトロンLGETX-01の行動を見たルミナは視線を彼からユキに移し
「私!?」
ユキは右手の人差し指を自分に向けてこの場に似つかわしくないキョトンとした顔を浮かべる。そんな彼女にトキシトロンLGETX-01は僅かに顔を向けると
「"マスター"、指示を」
とユキに指示を乞う。ユキは不敵な笑みを浮かべると
「やっちゃえトキシトロン!」
と一言指示を出し
「イエス、マスター!」
トキシトロンLGETX-01は右手に片手剣のトキシックソードを、左手にトキシックシールドアックスをシールドモードで装備する。
「我に逆らうというのか!トキシトロンLGETX-01!」
「我が命、我がマスターたる彼女に捧ぐ!彼女に危害を加えるお前は敵だ!」
「ならばお前もスクラップにしてやる失敗作め!トキシトロンLGETX-02から09!裏切り者の01とその2人を始末しろ!」
メイクスの指示にトキシトロンLGETX-02から09は起動し、01と同じ装備を持つ。
「お前らトキシトロン部隊に加勢しろ!」
メイクスはは背後に控えていたブラキオサウルス種とアーケオプテリクス種にも指示を出して自身はその場を後にした。
「タンカーユニット、ベースモードへ
トキシトロンLGETX-01―トキシトロンがそう言うと素粒子コントロール装置で小さくされて本体内に格納された
「まさか、アタシらを回復してくれた…?」
ルミナの言葉にトキシトロンは頷く。
「いくよ、ルミナ!」
「えぇ、ユキ!」
ユキとルミナは立ち上がり
「「ゾイドオン!」」
「ブラストフューラー!」
「ライガーゼロゼイバー!」
変身コードを発声、2人は光の繭に包まれた後にそれぞれブラストフューラーとライガーゼロゼイバーへと姿を変えた。今回は本来の機体サイズである。
「こっちは3体、向こうは10体…数じゃあっちが有利ってところだね」
と分析するフューラー。
「LGETX-02~09、あくまでもヴィーコンドローン。性能、我の方が上」
「それは心強いわね。ついでにあのゾイドの情報もないかしら?」
ゼロゼイバーの言葉に
「アーケオプテリクス種ソニックバード…ブラキオサウルス種グラキオサウルス…第67太陽系の地球で捕獲したゾイドの改造個体を元にしたゾイックアデプトテレイター」
とトキシトロンは答える。
「どうりで知らないゾイドな訳ね」
「ゾイド態となったゾイックアデプトテレイター、コアの外核など急所に深刻なダメージ負うと生命維持最優先の為、変身解除される。コアとなっているアデプトテレイター本体の頭、潰すとゾイド態のまま完全に活動停止する」
だからダークスパイナーイフリートはあのまま死んでしまったのかとフューラーは理解した。
「ルミナ、ソニックバードを頼んで良い?」
「わかったわ。殺さず無力化してみる」
「トキシトロン、貴方はドローンをお願いしていい?兄弟と戦う事になるけど…」
「了解…問題ない。我はマスターに従うのみ」
「私はグラキオサウルスを無力化する!」
フューラーの指示で各々が交戦を開始したのだった。
To be continue…