「これで、AW世界での戦争は終結」
「この世界では、連邦と宇宙革命軍の間で条約が結ばれた」
「そして俺達は、新しい世界に向かった……戦争で一度滅んで、再興した世界に」
その世界では、幾度も大きな戦争が起きた
そして滅ぶ理由となった戦争は、地球と月の戦争だった
その戦争により、文明は大きく後退
19世紀レベルまで、文明は後退していた
だからかは分からないが、その世界
正暦世界では、貴族制度があった
スピリッツが雇われたのは、その貴族によって統治されていた街の一つだった
その街には、月人
ムーンレイスの移住計画が行われるはずだった
そしてその貴族は、ムーンレイスによって支配されるという危惧から、戦力の増強を行った
ただしその戦力は、まるで第一次世界大戦時のような複葉機や機動車だった
もちろん、そんな兵器でMSに敵うわけがない
だからその貴族
グエン・サード・ラインフォードは、スピリッツを雇ったのである
しかしその甲斐虚しく、その街は壊滅した
「あいつら……あのような兵器で、MSに勝てると思ったのか?」
と言ったのは、ラウラである
やはり、元とは言ってもエリート軍人だっただけある
ちゃんと戦力評価が出来ているようだった
生き残った人々は、部隊を編制し移動を開始
そこにも同じように貴族に統治された街が有ったが、その街にはMSが配備されていた
その機体は、呼び名が違ったが、ザクⅡだった
『あれ、ザクⅡだよな』
『ああ、間違いない』
『よく、稼働機体があったな』
この世界でのザクの呼び名は、ボルジャーノンだった
これはどうやら、発掘された領の統治貴族の名前から取ったらしい
そこからグエン・サード・ラインフォードは、統治領内の山
マウンテンサイクルから、機体が発掘されないかと発掘を指示
そうして発掘・配備されたのが、カプールことカプルだった
そんな軍隊
通称、ミリシャの中で異彩の機体が一機あった
それが、通称ホワイトドールと呼ばれていた機体
ターンAガンダムだった
『ターンAガンダムか……』
『なんでフェニックスのライブラリーに登録されてたんだかな……』
『分からん。しかし、同じ技術が幾つか使われているからな……もしかしたら、同じ所で作られたのかもしれない』
ターンAガンダム
その見た目からは、ガンダムとは思えない
しかし、その性能の高さは確かにガンダムである
しかも、未だに全力ではないらしい
どうやら、長い間まともに整備されてなかったために機能の一部に不全が起きているらしい
そしてミリシャは宇宙に上がるために、宇宙船を発掘することを決定
それが有るとされているマウンテンサイクルに、向かった
そして、発掘している間に新たな事が分かった
『この山……普通の土じゃない……ナノマシンで作られているのか!』
『なるほど……それが、MSが稼働可能状態で見つかった理由か』
休眠状態のナノマシンが大量に覆い被さり、MSが壊れるのを防いでいたのだ
なお、ターンAガンダムの装甲はそのナノマシンで形成されており、損傷しても時間が経てば再生するようだ
そしてマークが乗っているフェニックスも、そのナノマシン装甲なのだ
現在、スピリッツの機体も少しずつだがナノマシン装甲を導入している
それを導入することにより、ある程度だが機体のフレームや部品もナノマシンが直してくれるのだ
そりにより、長期戦闘を可能にするのだ
MSも投入し、発掘を続けた
それが功を奏して、宇宙船を発掘した
そこに、ムーンレイスの軍隊
ディアナカウンターが現れた
『勧告する! その船と髯のMSを寄越せ!』
『誰が! 全軍、奴らを迎え撃て! 撃滅しろ!』
ミリシャの指揮官のその指示で、戦闘が始まった
とはいえ、装備としてはディアナカウンターの方が上である
それに、MSによる戦闘に不慣れというのが大きかった
連携が上手く出来ず、ターンAガンダム
ロラン・セアックが単独で奮闘していた
ロラン・セアック
実は彼は、ムーンレイスなのである
地球移民計画の先駆けの一人として、仲間と共に降下
地球を調べていたのである
だったら、ディアナカウンターに属しているのかといえば、否だ
軍人というよりかは、調査員と呼べる部類である
そして何故、ディアナカウンターではなくミリシャ側に立っているのか
それは、ミリシャとディアナカウンターの全面衝突を避けるためだった
しかし、ムーンレイスの大部分は地球人を見下し、地球人はムーンレイスを恐れていた
故に、全面衝突は時間の問題だった
それでも、ロラン・セアックは頑張っていた
戦争を回避するために
『ホワイトドールを寄越せだなんて……それじゃあ、盗賊と同じですよ!』
『なんだと!?』
今ロラン・セアックが戦っているのは、まるでドームに体が着いたような機体
ウォドムだった
ウォドムはその巨体に似合わず足が早く、しかも火力も高かった
更にこの時、ミリシャ側は宇宙船を傷付けないように戦っていた
逆に、ディアナカウンターはその船を差し押さえられるなら傷付いていようが構わなかった
『船は、まだ動かないのか!?』
『もう少し待ってください!』
指揮官が喚くが、メカニック
ホレス・ニーベンがそう返した
彼もムーンレイスだが、技師としての好奇心からか地球移民計画とは無関係にミリシャに協力していた
なお、そのホレスの協力により、ターンAガンダムの機能は少しずつだが復旧していた
どうやら、技師としてかなり腕利きのようだ
ミリシャは奮戦したが、所詮は寄せ集めの軍隊
ディアナカウンターからしたら、素人に毛が生えた程度の相手でしかなかった
それも、装備も劣っていた
スピリッツもカバーしていたが、焼け石に水
徐々に、防衛線も意味を為さなくなっていた
そして、もうすぐで突破される
そう思った時だった
『これで、動くはず……!』
とホレスの声が聞こえた、数秒後だった
宇宙船
ウイルゲムが動いたのだ
『動いた!』
『皆さん、乗ってください!』
『機械人形部隊は全機行け! ここは、我々が命に換えても通さない!』
ミリシャの指揮官の一人がそう言って、部隊に死守を命令
ターンAガンダムを含めたMS部隊は、ウィルゲムに移動
宇宙に上がった
そして、闘争本能の塊を見る