ISGジェネレーション   作:京勇樹

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オーブにて

七月末

直哉達は、オーブに来た

目的は、複数ある

まず一つ目は、秘匿ドックに向かってスピリッツのメンバー達に会うこと

そして二つ目

これは、直哉個人の目的だが、六華に関する情報を得ること

そのために三人は、オーブに来たのだ

 

「まあ、連絡入れたから誰かしら迎えに来てるかな。とは思ったが……」

 

「よっ」

 

直哉達の前に居たのは、車に背中を預けているカオルだった

どうやら変装しているつもりらしく、髪は軽いポニーテールにしていて、サングラスを着用している

そしてその横には、疲れた様子のジュリも居る

 

「まあ、乗りな。連れてくから」

 

カオルに言われて、直哉達は車に乗った

そして、カオルとジュリが乗って車は動き出した

 

「今からオノゴロの秘匿ドックに案内しますね」

 

ジュリはそう言って、その秘匿ドック目指して車を走らせた

そして、車を走らせ始めて約一時間後、直哉達が乗った車は、ある基地に入った

そして、その基地の端の車庫に車を止めると

 

「おお……この車庫、エレベーターになってるのか」

 

「ええ、その通りよ」

 

一夏の呟きに、ジュリがそう答えた

そして窓から顔を出して上を見ると、ハッチが閉まったところだった

そしてエレベーターは、そのままゆっくりと降りていった

それから、数分後

 

「この先よ」

 

とジュリが、あるドアを開けた

カオルが先に入り、直哉達も中に入った

そして少し進むと、そこに着いた

そこは、天然の洞窟を利用したドックだった

そこには白亜の巨艦が、二隻停まっていた

スピリッツの母艦、アークエンジェル

そして工場艦、エウクレイデスの二隻が

 

「アークエンジェル……エウクレイデス……」

 

「ああ、本物だ……」

 

と弾と一夏が言った

その直後

 

「直哉! 一夏! 弾!」

 

と三人を呼ぶ声が聞こえた

三人が見た先には

 

「隊長! ゼノン艦長!」

 

マークとゼノンの二人が居た

嬉しさからか、一夏が一歩前に出た

その直後

 

「一夏お兄ちゃん!!」

 

と二人の後ろから、小さな人影が現れた

その人影、カチュアはそのまま一夏目掛けて走り

 

「おお、カチュアちゃ……おごふっ!?」

 

まるで、砲弾のように一夏の腹部に飛び付いた

 

「出たぁ! カチュアの全速力抱き付き!」

 

「一夏、大丈夫か?」

 

直哉が問い掛けると、一夏は

 

「我が生涯に……一片の悔いなし……ガクリ」

 

と言った

まあ、スピリッツにとっては見慣れた光景なので、一同は放置

そして一同は、ドックの一角にある会議室に集まった

 

「今日ようやく、トライアド隊も集まったな……」

 

と言ったのは、教壇に立っているゼノンだ

その横には、マークも立っている

二人は会議室に集まっている全員を見回して

 

「残念だが、ここに至るまでに四人もの仲間を失った……まずは、その四人の冥福を祈りたい」

 

と言った

すると集まっていた一同は、目を閉じて黙祷を捧げた

そして、少しすると

 

「黙祷、終了」

 

と言った

そして全員が目を開けると、ゼノンが

 

「今ワシらは、オーブの秘匿部隊として協力する形で雇われている。ただし、ここはジェネレーションワールドではない……ここは、トライアド隊三人の世界だ」

 

と語りだした

するとマークが

 

「詳しくは、三人から話してもらおう。三人、前へ」

 

と言った

呼ばれた三人は、マークの隣に行き

 

「ではこれから、この世界のことを話します」

 

と言って、話した

今から約10年前に発表された、ISと呼ばれる機動兵器

そしてそれが原因で起きた、世界中での女尊男卑を

すると、エリスが

 

「この世界も、歪んでるのね……」

 

と悲しそうに言った

彼女は悲しみに敏感ゆえ、分かるのだろう

今の地球は、歪んでいると

 

「その中でも歪んでるのは、過激派と呼ばれる女性権利団体です」

 

「その一部は、各国政府の一部の席に座っていることが分かっています」

 

「そしてもう一つ注意すべきが……亡国機業です」

 

直哉はそう言うと、教壇のパソコンを操作

入手した情報を表示させた

それを見たマークが

 

「かなり長い歴史のテロ組織か……」

 

と呟いた

 

「この組織は、世界各国からISを強奪。それを使い、更にISを強奪している模様です」

 

「オーブにはこの組織に潜入しているスパイが居て、情報を得ています。そのスパイからの情報では、組織にクルーゼ、サーシェス、リボンズが居ることが分かっています」

 

「このうち、サーシェスとクルーゼの二人とは交戦しました」

 

三人がそう言うと、ゼノンが

 

「その時の戦闘は、こちらも捕捉していた。介入出来れば良かったんだがな」

 

と言った

 

「いえ。事情があることは察しています」

 

ゼノンの言葉を聞いて、直哉はそう言った

実際、あの時スピリッツが介入していたら相手が更に戦力を投入していた可能性があった

敵戦力は、まだ未知な部分がある

下手に刺激するわけにはいかない

 

「つまり、この亡国機業が要注意って訳だな」

 

「その通りです、ラナロウさん」

 

ラナロウの言葉を聞いて、弾は頷いた

すると、ゼノンが

 

「ジェネレーションワールドで死んだ敵が、何人来ているのか分からんが……確実なのは、そいつらの技術で敵戦力が上がっていることだな」

 

と言った

確かに、それは予想出きることだった

更に

 

「それと、悪いニュースが今朝ありました。今世界各国のIS配備基地に対して、所属不明勢力が襲撃……そいつらの映像が、こちらです」

 

直哉はそう言って、画像を表示させた

表示されたのは全て、デュアルアイに特徴的なブイ字アンテナの機体だった

 

「ガンダムか……」

 

「プロヴィデンスにアルケー……リボーンズか……」

 

確認出来たのは、三機

しかしその三機に、その基地は壊滅的ダメージを負った

特に大打撃を負ったのは、アメリカとドイツ、ロシアの三国だった

三国は協同で、その敵の捜査を行うと発表したのだ

 

「今のところ、全身装甲型ISを使っているのは、オーブのみとなっています」

 

「つまり、三国がオーブに来る……と?」

 

直哉の言葉を聞いて、マークがそう言った

だが直哉は、首を振って

 

「三国ではありません……国連軍です」

 

と言った

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