夏休みが終わり、新学期が始まった
新学期初日、IS学園全生徒は体育館に集まっていた
新学期が始まった証に、学園長の話があった
なお、学園長は轡木英子
しかし、その学園長は影武者である
本来の学園長は、轡木十蔵
普段は、清掃員に身を扮している
そして、古今東西で共通なのはお偉いさんの言葉が長いということだった
椅子に座っていた生徒の大半は、眠気を堪えるのがやっとだった
そしてようやくそのお偉いさんの方々の有難い言葉が終わり、壇上に一人の生徒
IS学園生徒会長の更識楯無が上がった
楯無は壇上に上がると、軽く体育館全体を見てから
『皆さん、久しぶりです。怪我等はしなかったでしょうか?』
と喋り始めた
その雰囲気は正しく、生徒会長として相応しい貫禄が感じられた
『夏休みが終わり、新学期が始まりました。しかし、一学期はイベントが様々な理由により中断され続けています。それは、このIS学園始まって以来の事態です』
確かに
楯無の言う通り、軒並みが中断になっていた
その理由の全てが、亡国機業によるものだ
『しかし! 私はそんなことを断じて許しません! 私は、楽しいことが大好きです! それは、学生生活を送る全学生に与えられた権利です!』
楯無はそう言って、扇子を開いた
すると、スクリーンに直哉達の顔写真が表示されて
『ですから私は、あるイベントを企画しています……それが、次のイベント……学園祭の催し物で一位になったクラス、部活、委員会に……織斑一夏くん、神崎直哉くん、五反田弾くんを所属させるためのランキングを!』
その言葉を聞いて、直哉達は固まった
全くもって、聞いていなかったからだ
『諸君! 私は、イベントが好きだ! イベントが大好きだ! ありとあらゆる場所で行われる、ありとあらゆるイベントが大好きだ! 我がIS学園生徒諸君! 三千世界の客を満足させるイベントを! 大イベントを!』
と演説した
それを聞いて、直哉達は
(あんたは、何処ぞの少佐か!)
と内心で突っ込みしていた
すると、殆どの生徒達が
『生徒会長! 生徒会長殿! 楯無さん! 楯無様!』
と一斉に言った
ノリが良いというレベルではない
『よろしい! ならば、ビッグイベントだ! ここにいるのは、たった600足らずの学生に過ぎない! しかし、諸君は私達を満足させるイベントを企画することが出来ると信ずる!』
何時まで続くのか
それは、直哉達には分からない
『さあ、いけ! 一騎当千の企画者達よ!』
『おおおぉぉぉぉぉぉ!!』
もはや、直哉達は頭が痛かった
こうして、朝会は終わった
この後、生徒会室から誰かの悲鳴が響いたとか
なお、ダリルは爆笑したそうな
そして、LHR
「……もう少し、マトモな企画は無いか?」
と一夏が、教室のモニターに表示された提案を見て頭を抱えた
その提案というのが
《男子達による、ツイスターゲーム》
《男子達によるライブ》
《男子達による執事接待》
と書かれていたからだ
すると
「このクラスに全員居るんだから、有効に使わないと!」
「男子は女子をもてなせー!」
とクラスメイト達が声を上げた
すると、一夏が
「却下に決まってるだろうが! 真面目に考えろ!!」
とそれら全てをモニターから消した
クラスメイト達からブーイングの嵐が起きるが、一夏が
「そもそも、織斑先生が許すと思うか!?」
と問い掛けると、一気に黙った
その千冬だが、教室には居ない
千冬は、LHRが始まると早々に
『決まったら言いに来い』
と言って、職員室に去ったのだ
どうやら、マトモに決まる訳がないと予想したかららしい
なお、真耶が教室に居るが何やら顔を赤らめてブツブツと何やら呟いている
そこから、マトモに頼れないと判断していた
「言っておくが、きちっと決まるまで居残るからな!」
と一夏が言うと、再びブーイングが起きた
すると、一夏は
「本当だったら、夏休み前に決めてる筈だったのを、決めてなかったツケだからな!」
と反論した
そう、本来だったら夏休み前に決めていないと準備等がキツくなるから、夏休み一週間前から決めようとした
だが、度々暴走して決まらなかったのだ
その結果、今日中に決めないと学園祭に不参加という形になるかもしれなかいのだ
その時だった
「メイド喫茶などどうだ」
と提案が出た
その提案を出したのは、意外にもラウラだった
全員が驚きの視線を向けると、ラウラは
「どうだ?」
と首を傾げた
すると、一夏は
「まあ、今までの中じゃあマシだな……」
と頷いた
そして一夏は
「しかし、メイド服とかはどうするんだ?」
とラウラに問い掛けた
するとラウラは、ニヤリと笑みを浮かべて
「なに、ツテならある……なあ、シャルロット」
とシャルロットに視線を向けた
すると、シャルロットは慌てた様子で
「まさか、あそこ!? いやまあ、連絡つくかもしれないけどさ!?」
と言った
すると、クラスメイト達が
「いいんじゃない?」
「織斑くん達には、執事服を着てもらうとかね!」
「私、被服部と裁縫部に知り合い居るから頼んでみる!」
と声を上げた
それを聞いて、一夏は
「んじゃあ、メイド喫茶でいいかな?」
と問い掛けた
すると、満場一致で
『いいともー!!』
と返事がされた
それを聞いて、一夏は職員室の千冬に決まったことを報告
提案者を教えたら、千冬は爆笑したのだった