その後、ドタバタだったが準備は進んだ
その間、直哉達は様々なことに奔走した
使う資材の確認、当日提供する料理やデザート決め等だ
そして、ある日
「さてと……」
と一夏は、書類を脇に抱えて歩いていた
目的地は、生徒会室だ
そこに提出する書類があるからだ
そして、生徒会室に入ると
「……なんでさ」
と思わず呟いた
なぜならば、楯無が膨大な量の書類に囲まれて力尽きて机にうつ伏せになっていたからだ
そこに、横のドアが開いて
「お嬢様、新しい書類です。確認を」
と言って、虚が更に大量の書類をドンっと机に追加した
すると、楯無が
「う、虚ちゃん……私が悪かったです……謝りますから、御慈悲を……」
と呟いた
しかし虚は、深い笑みを浮かべて
「お嬢様?」
と威圧感たっぷりに、楯無を見た
それを見て、一夏は
(あ、これ、怒らせたらいけない人だ……)
と確信した
そして楯無は、涙を流しながら書類を捌き始めた
すると、虚が
「あら、織斑くん。来てたんですか?」
と一夏に気付いた
すると一夏は、僅かに体をビクッと震わせてから
「あ、あの、これ……」
と虚に書類を手渡した
すると虚は、それを一読して
「問題ないですね……お嬢様、更に追加です」
と先程置いた書類の上に、追加した
「ひぎぃ!?」
楯無は悲鳴を上げると、一夏に視線を向けて
(お願い、助けて……)
と視線で訴えてきた
しかし一夏は、首を振りながら
(ごめんなさい、無理です)
と言うしかなかった
なお、アイコンタクトで会話している
すると虚が
「お嬢様、織斑くんに手伝わせないでください」
と怖い笑顔で言った
恋する乙女は、なんとやらだ
言われて楯無は、涙を流しながら書類を捌いていた
その時だった
「おい、楯無!!」
とダリルが入ってきた
その表情は、真剣そのものだった
「遊んでる場合じゃねえぞ!」
ダリルはそう言って、机の上に力強く何かを叩き付けるように置いた
その拍子に、積まれていた書類が崩れたのを見て、楯無は短く悲鳴を上げた
そして、ダリルが置いた物
端末に視線を向けた
その画面を見て、楯無は目を見開いた
そして、一夏に視線を向けて
「一夏くん。放課後、全員を生徒会室に集めてくれる?」
と言った
その声音から一夏は、何か起きたと察して
「了解しました」
と頷いた
そして、放課後
「全員、集合しました」
生徒会室には、あの過去語りを聞いていた全員が集まっていた
「それで、更識姉……何があった?」
と千冬が問い掛けると、楯無はスクリーンを起動させて
「学園祭に、亡国機業が来ます」
と言った
そのスクリーンには、一人の顔写真が表示された
写されたのは、長い茶髪が特徴の女性だった
すると、ダリルが
「この人の名前は、オータム……IS実働部隊、スコール隊の隊員です」
と説明した
そして
「もしかしたら、他にも数人来る可能性があります」
と言った
それはつまり、奴等まで来るということ
「このIS学園が……戦場になります」
楯無のその言葉に、生徒会室に緊張感が満ちた
下手したら、民間人に被害が出る
すると、楯無は
「また、中止になるなあ……」
と呟いた
彼女としては、頭が痛いだろう
楯無は、学園祭の成功に力を入れていたのだから
「だけど、民間人に被害を出す訳にはいかない……皆さん、力を貸してください」
楯無のその言葉を聞いて、全員は
『了解!!』
と斉唱で答えた
そして一同は学園祭の準備と並行しながら、作戦の準備も進めた
そして、当日
『これより、IS学園学園祭を開催します!』
と放送がされて、学園祭が始まった
「ここが、IS学園……」
と言ったのは、学園の門前に立っていた蘭だ
その両隣には、麻里耶
そして、直哉達の友人の御手洗数馬の姿もあった
三人はモノレールで出会い、一緒に来たのだ
「想像より、広いわねぇ」
「凄ぇなあ……あいつら、こんな所に居るのか」
麻里耶と数馬は、驚いた表情で校舎を見上げた
そして三人は、校門に居た係にチケットを見せて入場した
こうして、IS学園学園祭は幕を上げる