ISGジェネレーション   作:京勇樹

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開戦

オータムの初撃を走って回避すると、一夏は機体を展開

オータムの周囲を周り始めた

すると、オータムは

 

『おらおら! 逃げるだけかぁ!?』

 

と言いながら、高速砲を撃ちまくっていた

しかし、一夏は冷静に

 

『てめえは、戦う場所を間違えた……』

 

と喋り始めた

しかしオータムは、一夏の言葉に気付かない

 

『本来レイダーは、一撃離脱戦闘を重視して作られた機体だ……こんな狭い空間では……その持ち味が死ぬ』

 

気付けば一夏は、レイダーに接近していた

そして、GNソードⅣを展開

レイダーに繰り出した

しかしその一撃は、レイダーには当たらなかった

レイダーはその一撃を回避すると、ミョルニルを繰り出して

 

『てめぇの攻撃なんざ、喰らうかよ!?』

 

と声を上げた

しかし一夏は、慌てない

ただ冷静に、動き続けた

すると、中々当たらないからか苛立った様子で

 

『うざってぇんだよ、クソガキがぁぁぁぁぁぁ!!』

 

と乱れ撃ちを始めた

それこそが、一夏の狙いだった

オータムが乱射した結果、天井のライトは割れて、周囲のロッカーは全て倒れた

そして、オータムの周囲は煙に覆われていた

 

『クソッ!! クソガキ、何処に行ったぁ!?』

 

とオータムは怒鳴った

その直後、オータムは思いきり蹴り飛ばされた

 

『ガハッ!?』

 

『まだ!』

 

オータムの腹部を蹴った一夏は、そこから連撃を叩き込んだ

敢えて武装は使わず、徒手で

殴り、蹴り、投げて、極めた

確かにレイダーは頑丈かもしれないが、パイロットたるオータムはそうはいかない

事実、一夏を払い除けた時には息絶え絶えでフラついていた

 

『このクソガキが……よくも、このオータム様を……っ!』

 

オータムは怒り心頭と言った様子で言うが、一夏は何処噴く風だった

そして一夏は、冷淡に

 

『機体は良い筈なんだがな……パイロットがダメだと、とことんダメだな』

 

と言った

その時になり、一夏はようやくビームサーベルを抜刀

オータムに一歩近づいた

その直後、一夏の視界に警告文が警報音と共に現れた

それが意味するのは、ロックオンされたということ

それを確認した瞬間、一夏は一気に後退した

その直後に、天井を突き破って極太の赤い奔流が降り注いだ

 

『この威力は……!?』

 

一夏はその威力から、敵の正体に気付いた

 

『サーシェス!!』

 

遥か頭上、高度300m

そこには、何回も見た機体が居た

アリー・アル・サーシェスの搭乗機

アルケーだった

正確には、その改修機体

ヤークト・アルケーだった

ヤークト・アルケーは一対多を想定されており、GNファングの入ったコンテナとGNメガランチャーが増設された機体である

今のビームは、そのGNメガランチャーである

しかもヤークト・アルケーは、疑似GNドライヴを三基に増設

低下された機動性と、武装増設に伴う出力不足を補っていた

 

『サーシェス!? あいつが来たか!』

 

『ったく……情けねえな、てめぇはよ』

 

オータムが声を上げると、オープンチャンネルでサーシェスの声が聞こえてきた

その時になって、ようやく聞こえてきた

 

『緊急事態発生! 緊急事態発生! 全専用機持ちは管制の指示に従って迎撃と一般人の避難誘導を行え! 繰り返す!』

 

と放送が聞こえた

更にノイズ混じりで

 

『なんだ、これは!?』

 

『BT兵器!? だが、こんなタイプは知らないぞ!?』

 

『乱数回避!! 一ヶ所に固まるな!』

 

『ダメだ! 回避が間に合わ……』

 

『イース!?』

 

と悲鳴混じりの通信が聞こえた

そして気付いた

その脳量子波に

 

『リボンズ・アルマーク! それに、イノベイドが何人か居やがるのか!?』

 

戦場で一度感じたその脳量子波を、一夏が忘れる訳がなかった

 

『一夏! 聞こえるか!?』

 

『直哉か! 状況は!?』

 

直哉から通信が繋がり、一夏は問い掛けた

すると、直哉から

 

『クルーゼ、リボンズ、サーシェスの他に、イノベイドが四人! そして無人機が二十近くだ! 直ぐに上がってこい!』

 

と報告を聞いた

それを聞いて、一夏は

 

『了解!』

 

と返答すると、腰部装甲の中から一本の太いワイヤーを取り出した

そしてそれを、膝を突いていたオータムに投げた

投げた直後に一夏は穴から外に出た

そして、ワイヤーがオータム機に巻き付いた

その直後、そのワイヤーが大爆発した

 

『ぐおぉぉぉぉぉ!?』 

 

その爆発により、オータムのレイダーは事実上の大破

機能を停止した

一夏が投げたワイヤーは、爆導索である

爆導索はワイヤー内部に高性能TNT爆薬があり、巻き付いた直後に爆発し巻き付いた対象を破壊するという兵器である

一夏はそれを、対艦用武装として腰部装甲内に内蔵していた

幾らTPS装甲のレイダーとはいえ、その威力は耐久限界値を越えていた

とはいえ、TPS装甲でなければオータムは即死だっただろう

そして一夏が外に出てみれば、そこは正しく戦場だった

空を銃火が飛び交い、何処かで爆発が起きている

今こそ、IS学園は戦場になった

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