IS学園から避難した学生や市民達は、オーブ行政府の指示に従って一度オーブ領海内の無人島に作られた集合住宅に入居
そこで、今後のことを決めることになった
なお、IS学園の生徒の約三割強がISから離れることを決めた
戦争に巻き込まれたことで、恐怖を覚えたらしい
それも、無理からぬことだろう
一部の生徒は、無理矢理協力を迫られたらしい
しかしそれは、千冬と真耶のお陰で止められていた
もしスピリッツの到着が遅れていたら、戦場に投入されていたかもしれない
そういう意味では、本当に間一髪だったのだ
そして、世界各国では次々とMSがIS部隊を淘汰
今や、主要国家の大半は女性権利主義者が排除された政権が次々と樹立
一部のMS所有となった国家が、同盟の締結を開始した
そんな時、スピリッツに依頼が来た
依頼者は、イギリス王室
依頼内容は、要人の救助とそれに伴う敵勢力の排除だ
今の欧州は、はっきり言って危険地帯だった
EUは、イギリスからの提案だったIS連盟からの脱退をすることに失敗していた
その理由が、EU上院議員を占めていた女性権利主義者達だった
その女性権利主義者達が議席の大半を占めていたために、提案が否決され、それに怒った一部軍人を始めとした市民達が武装決起
EU全土にて、MSが投入された
機体は、ジンやディン、シグーだった
EUはデュノア社が開発した武装を装備したISにより、なんとか耐えていた
しかし、危険と判断して依頼してきたらしい
スピリッツはそれを受諾
救出に向かった
なお、一部生徒達がスピリッツに協力を提案してきた
その中で機体の用意が必要なのは残し、整備兵に志願した布仏姉妹と黛薫子が所属となった
今三人は、エウクレイデスに居るケイ・ニムロッドの指導を受けている
そんなケイ曰く
『あの子ら、筋がいいよ』
とのことだった
そして時は経ち、EUブリュッセル
そこにある議事堂のシェルターに、英国王室を含めたVIP達が避難していた
「あの時、連盟から脱退していれば……」
「言っても栓なきことです……今は、彼等が間に合ってくれることを祈りましょう」
エト・デュノアの言葉に、英国王室女王
エリザベスⅢ世がそう言った
その直後、彼女達が居る地下シェルターが大きく揺れた
すると、その二人の近くに一人のメイド
チェルシー・ブランケットが姿を見せて
「どうやら、近くにMS部隊が展開し攻撃をしてきているようです」
と報告してきた
「彼等ですか?」
「いえ、どうやら防衛線を突破してきた者達のようです」
女王からの問い掛けに、チェルシーがそう答えた
その直後、再び大きい震動が発生
シェルター内では、悲鳴が上がった
すると
「大変だ! 奴等、ここまで来たぞ!」
「IS部隊を突破してきたのか!?」
「もう、お仕舞いよ!!」
次々と、絶望したような声が上がり始めた
すると、女王の前に座っていた少女
英国王室第一皇女
キャロラインが立ち上がり
「落ち着きなさい!」
と声を張り上げた
そんなキャロラインに全員の視線が集まると、キャロラインは
「諦めるには、まだ早いです! 今こちらに、心強い救援が向かってきています! その者達が来れば、私達は生きられます!」
と告げた
すると、それを聞いた一人が
「しかし、あの化け物のような兵器に勝てるのですか、そいつらは!?」
と問い掛けた
今の彼等からしたら、MSはISと同等かそれ以上の兵器という認識だった
そんな兵器に、勝てる救援なのかと疑ったようだ
するとキャロラインは
「勝てます」
と断言した
そして、続けて
「その者達は、今この世界に於いて最もあの兵器。MSの扱いに長けた者達です……その名は、スピリッツ。誇り高き傭兵達です」
と言った
その時、三度目の激しい揺れが起きて、キャロラインは倒れそうになった
それは、近くに控えていたチェルシーによって支えられた
すると、女王が
「何事ですか?」
と入り口付近に控えていた、黒服のSPに問い掛けた
するとSPは、受話器に耳を当てて少ししてから
「最終防衛線が突破され、敵部隊が近づいてきています!」
と報告した
すると、別のSPが壁のモニターの電源を入れて
「外の映像、出します!」
と言った
すると、議事堂の屋上かららしい映像が見えた
そこには、スラスターを噴かして接近してくる多数のシグー、ディン、ジンが見えた
その後ろには、無数の黒煙が立ち上っている
激しい戦闘の証しである
音声も拾っているのだろう、未だに激しい砲撃音が聞こえてくる
そして、一機のジンがバズーカを構え、ディンが胸部のミサイルランチャーを開いた
それを見た全員は、反射的に衝撃に備えた
その直後、そのディンとシグーが閃光に撃ち抜かれて爆散した
それを見て殆どの避難者が困惑するが、エトが
「今のは、ビーム兵器……来たのか!」
と声を上げた
そして、それは海の方向から来た
異機種ながらに、揃いの意匠の頭部のMS部隊
その動きは、一糸乱れぬものだった
そこから分かるのは、精鋭部隊だということ
すると、キャロラインが
「来ました……あれが、私達の希望……スピリッツです!」
と告げた