ISGジェネレーション   作:京勇樹

210 / 265
こういうこともあるよね


ゴタゴタ

「集まってもらったのは、他でもない。緊急性の高い任務だ」

 

と言ったのは、壇上に上がったマークだ

それを聞いて、集まっていたスピリッツの隊員達は緊張した表情を浮かべた

するとマークは

 

「緊急性の高い任務………それは、亡国機業殲滅任務だ」

 

と言った

それを聞いて、集まっていた全員は緊迫した気配を放った

するとマークが

 

「逸る気持ちは分かるが、落ち着け……俺たちは偶然から、亡国機業の支部と本部の位地……それらを把握した」

 

と言った

それを聞いたナターシャが

 

「支部だけでなく、本部もですか!?」

 

と驚愕した

それを聞いて、マークが

 

「ああ……亡き人の思いが、我々に教えてくれた」

 

と語った

そして

 

「敵の戦力は不明……今回は、二隻に分派して行動する」

 

と言った

二隻に別れて、複数拠点の同時襲撃

確かに、効果的だろう

相手は、世界最古のテロ組織にして死の商人

世界中に拠点がある

 

「まず、エウクレイデスにはトライアド中隊、アサルト小隊、ヴァルキュリア小隊、リトル隊」

 

アサルト小隊というのは、グラハム、ナターシャ、イーリスの三人の部隊のコールサインである

 

「アークエンジェルには、フェニックス小隊、ジェミニ隊、レイグ隊、ブリュンヒルデ小隊」

 

新人を含めて、半分ずつに別れたようだ

そしてマークは

 

「問題は、奴等の支部の数だ」

 

と言った

すると、メインモニターに世界地図と共に光点が表示された

しかし、その数は数える気力が沸かなくなる程だった

 

「支部の総数は、優に三百になる……幾ら我々と言えども、その全てに回るには戦力と時間が足らない……だから、地区統轄の支部を破壊する。そうすることで、奴等は大混乱に陥るはずだ」

 

確かに、それが有効打だろう

小さい拠点をチマチマと潰すよりも、地区統轄支部を撃滅すれば他の支部並びに本部も混乱するだろう

 

「優先撃滅目標地は、既に各艦に通達済みだ。作戦開始は三日後……各員、それまでに準備を済ませておけ」

 

『了解!!』

 

マークの指示を聞いて、スピリッツは敬礼した

そして、会議は終了

全員は会議室から三々五々と散った

すると、一夏が

 

「直哉、話したいことがあるんだが」

 

と直哉に話し掛けた

それから一夏は、あの夢の内容を語った

すると直哉は

 

「そうか……父さんは、死んでいたか」

 

と呟いた

すると、一夏は

 

「すまん……本当なら、お前に報告すべきだったろうが」

 

と謝罪した

しかし、直哉は首を振って

 

「いや……一夏の判断は正しい……それは、最優先報告事項だ」

 

と言った

そして続けて

 

「それに、どこか……父さんは死んでいるという勘があった……これも、NTの力なのかもな」

 

と言った

そして直哉は、一人で基地内を歩いていた

そして少し離れた場所を、一機のアストレイ二型がコンテナを持って歩いていた

しばらく見ていると、そのアストレイ二型はバランスを崩して転倒した

少しすると、地上要員が走ってその二型に向かった

それを見た直哉も、そのアストレイ二型に駆け寄った

到着した時には、コクピットハッチが開けられて中から年若い少年と言えるパイロットが引きずり出されていた

そして

 

「このバカ野郎が! 満足に機体を歩かせることも出来ないのか!」

 

と上官らしい男性が怒鳴っていた

するとその少年パイロットは

 

「申し訳ありません! しかし、突如右足が動かなくなりました!」

 

と告げた

すると、その男性は

 

「言い訳するな!」

 

と言いながら、右腕を振り上げた

その直後、その腕を直哉が掴んで

 

「待った、一尉殿。少し、確認したいことがある」

 

と言った

すると、その男性は

 

「なんだ、貴様は!?」

 

と直哉に捕まれた腕を、振り払った

すると直哉は

 

「自分は、フリーMS部隊スピリッツ所属。トライアド中隊隊長の神崎直哉だ」

 

と告げた

それを聞いて、その男性は

 

「……あの傭兵部隊の隊長格……だと? 貴様が!?」

 

と驚いていた

恐らく、直哉が若いから驚いているのだろう

しかし直哉は、気にした様子もなく

 

「あの機体、少し調べたい。いいかな?」

 

と問い掛けた

すると、男性は

 

「貴様、ふざけているのか!? あれは我が軍の機体だぞ!? それを、貴様みたいな傭兵に!」

 

と言っていた

その時

 

「構わない。俺が許可しよう」

 

とカオルの声が聞こえた

 

「カ、カオル様!」

 

「彼ならば、原因を特定するだろう。許可する」

 

カオルの許可を得て、直哉は搭乗

キーボードを出すと、操作を始めた

そして、少しすると

 

「これだ」

 

と直哉は、原因を特定した

直哉はデータを端末に移すと、機体から降りて

 

「あの機体、整備した時に右足のアクチュエーターが古いのに間違われて交換されたんだ。それにより、そこが限界を越えて、破損したんだ」

 

と説明した

それを聞いたカオルは

 

「この機体を整備した班を特定しろ! 大至急呼び寄せて、直させろ!」

 

と近くに居た地上要員に言った

それを聞いた地上要員は、慌てた様子で走り出した

すると直哉は

 

「君」

 

と少年パイロットに視線を向けた

すると、少年パイロットは緊張した様子で

 

「な、なんでしょうか!」

 

と直立した

それを見た直哉は

 

「そんなに緊張しなくていい」

 

と言ってから、別の二機によりトレーラーに載せられる機体を見上げた

そして

 

「今回のことは、整備班の人為的ミスが原因だ。だが、君も気付くべきだった……機体というのは、自身の半身だ。整備班任せではなく、整備に立ち会うか、それが出来ないならば整備終了後にきちんと報告を受けること。そして、機体の立ち上げ時に確認する。そうすれば、数値で気付けた筈だ」

 

と語りだした

そして、男性に視線を向けて

 

「一尉、貴官もだ。貴官にも、責任はある。機体の整備状況を聞く義務がある。それをキチンと確認していれば、気付けた筈だ……違うか」

 

と問い掛けた

それを聞いた男性は

 

「その通りだ……」

 

と受け入れた

そして直哉は

 

「ルーチンワークと侮るな。そういった油断が、自分や部下。仲間達の死に繋がる……大事なのは、油断なく確認すること……それと、頭ごなしに否定しないこと……緊張しているのは分かるが、部下に当たり散らすな……キチンと向かい合って、話し合う。それが、いい上官の条件だ」

 

と助言した

それを聞いた男性は、敬礼しながら

 

「ご指導、感謝します」

 

と返した

そして、少年パイロットに

 

「すまんな……前回の戦闘で、部下が一人重傷を負ってしまってな……イライラしていた」

 

と謝罪した

それを見届けた直哉は

 

「カオル、この物資は?」

 

と問い掛けた

するとカオルは

 

「避難民達用の食料や、医療品等が入ってる。今から新しいのを用意するが、何処の部隊に運ばせるかな」

 

と頭を掻いた

それを聞いた直哉は

 

「俺達が運ぶか?」

 

と問い掛けた

それを聞いて、カオルは

 

「いいのか?」

 

と首を傾げた

すると直哉は

 

「大丈夫な筈だ。気晴らしにもなる」

 

と返した

そして直哉は、中隊で物資を運ぶことになった

久しぶりに、ある人達に再会する

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。