ISGジェネレーション   作:京勇樹

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宇宙にて

宇宙に上がって数時間後、スピリッツはオーブの低軌道宇宙ステーション

アメノミハシラに到着した

そして二隻は、管制の指示に従って、それぞれ入港

アメノミハシラに入った

 

「これが……」

 

「宇宙ステーションかぁ……」

 

「国際宇宙ステーションより、かなり広い……」

 

と彼女達は、中を見回していた

そこに

 

「ついに……ついに来たんだ……宇宙に!!」

 

と束が、感動していた

確かに、長年の夢だった宇宙に来れたのだ

感動するな、という方が無理だろう

 

「映像では見てましたが……」

 

「実際に見ると、感慨深いな……」

 

と言ったのは、広い窓から地球を観ている真耶と千冬だ

それを傍目に、ゼノンとマークは周囲を見回していた

どうやら、人を探しているようだ

そこに

 

「お待たせしました」

 

と軍服を着た、一人の男性士官が来た

その男性士官は、マークとゼノンの前に立ち

 

「私は、当アメノミハシラの責任者を務めてます、クルーガ・アサダ一佐です。ウズミ様から、お話は伺っております」

 

と言いながら敬礼した

それを聞いて、マークとゼノンは敬礼しながら

 

「本日ただ今より、お世話になります。フリーMS部隊、スピリッツです」

 

「世話になる」

 

と言った

それを聞いて、クルーガは

 

「着いてきてください。お部屋に案内します」

 

と言って、先導を開始した

そして、十数分後

 

「こちらの区画の部屋を、お好きに使ってください」

 

とクルーガに、一画に案内された

そして

 

「それと、こちらのファクトリーで幾らか部品を生産しましたので、ご確認をお願いします」

 

とも言ってきた

それを聞いて

 

「んじゃあ、アタシ達で確認に行くよ」

 

とケイが、整備メンバーを連れていった

それを見送った後、マークが

 

「今日はゆっくりと宇宙に慣れて、訓練は明日からだ」

 

と言った

それを聞いた一同は、宇宙に慣れるために動き始めた

とはいえ、殆どのメンバーは慣れている

慣れていないのは、彼女達だ

だから彼女達は、パイロットスーツを着て、背中にランドセルを背負って、宇宙に出た

そしてまず感じたのは、怖さだった

なにせ、フワフワと浮いているのだ

足場となる物は、何も無い

更に言えば、今背負っているランドセル

そのランドセルの推進材が無くなったら、移動出来なくなる

だから、移動は慎重にするべきだろう

そう自分に言い聞かせながら、彼女達はランドセルのスラスターを噴かした

それにより、彼女達は真空無重力の宇宙に出た

加えて言えば、宇宙は常に絶対零度

もしパイロットスーツや宇宙服を着ないで外に出れば、窒息死と凍死を同時に経験することになるだろう

そして、今被ってるヘルメットのバイザーが砕けても死ぬ

正に、命一つ無い空間

それが、宇宙なのだ

 

『えっと……AMBACで方向転換っと』

 

『っとっとっと』

 

『なかなか……上手く……』

 

ある程度離れると、彼女達はAMBACの練習を始めた

AMBACというのは、四肢を動かすことで遠心力を発生させて、方向転換する技法である

そうすることで、推進材を消費しないで方向転換出きるようになるのだ

この技法はMSでも使えるので、習得しておいて、損は無いだろう

ここで一番早く習得したのは、バランス感覚が高かった鈴とラウラ。更に楯無だった

その僅か後に、身体能力を高い千冬や束、箒、簪も習得した

意外に手こずったのは、真耶だった

ワタワタとしていて、艦橋要員のセツコですら心配になったほどだ

その後、ランドセルのスラスターで帰還

そして一同は、食堂に向かった

そうして、食堂で料理を受け取ったのだが

 

「少し、味が濃い……のかな?」

 

「多分……」

 

と呟いた

そして、彼女達の指摘は正解である

味が濃いと感じたのは、気圧に理由がある

気圧が低いと、人間は味を薄く感じるのだ

今居る食堂は有重力区画で、気圧は平地と同じ1に設定されている

それにより、味を濃く感じたのだ

すると、一夏が

 

「まあ、宇宙用に合わせたからだな」

 

と言った

その後、一同はそれぞれ部屋に戻って、シャワーを浴びた

そして、慣れない環境で疲れたからか、熟睡したのだった

だがその中で、起きているのが居た

それは、他ならぬ直哉達だった

直哉達は、展望フロアで宇宙を見ていた

 

「約、半年振りか……」

 

「だな……」

 

「第二の故郷……帰ったぞ……っと」

 

直哉達はそう言いながら、漆黒の宇宙を見つめていた

そして、少しすると

 

「何を企んでるのかは、知らないが……」

 

「絶対に、阻止してやる……」

 

「俺達は、その為に上がってきたんだからな……」

 

と呟いた

それはまるで、すぐ近くに居る敵で宣言するようだった

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