直哉達は、リボンズ達に迫っていた
だが、そこに
『お前は、私がぁぁぁぁぁ!!』
と一機のガンダム
ロートフォビドゥンが近付いてきた
狙いは、一夏
『ちい! お前か!?』
一夏はロートフォビドゥンが振り下ろした鎌を、GNソードⅢ改で受け止めた
それを見た直哉は
『一夏、お前はそいつとの決着を着けろ!』
と言った
それを聞いた一夏は
『わかった!』
と言って、ロートフォビドゥン
円夏と交戦を開始した
『お前さえ殺せば! 私は私になれる!!』
円夏はそう言いながら、デタラメに鎌を振るった
その攻撃を一夏は、GNソードⅢ改で的確に捌いた
最低限の軌道変更と機体を傾けるのみで、全て回避したのだ
そして、鎌の内側にGNソードⅢ改を引っ掻けて
『違う! お前はお前だ! 織斑円夏だ!』
と言った
だが円夏は
『お前の言葉は、聞かない!!』
と言いながら、一夏機の膝蹴りを繰り出した
その一撃を一夏は、円夏機を利用して倒立するように回避
そして、鎌を持っていた腕の肘に踵を叩き込んだ
その一撃は逆関節にしたようで、右腕は肘から折れるように使用不能に陥った
すると円夏は、右手から離れた鎌を直ぐ様左手でキャッチ
振り向きながら、一夏に振るった
その攻撃を一夏は、GNソードⅢ改を斜めにして受け流した
そして、左腕を押さえて
『もうよせ! 円夏! それ以上戦ったら、お前の命が危ないんだ!』
と言った
それは、イノベイターとしての直感だった
もう、円夏の命はギリギリの綱渡りだと
『知るか! 私は、お前さえ殺せればそれでぇ!!』
円夏は怨嗟の声を上げながら、至近距離でレールガンを撃った
それを一夏は、盾で防御
そして
『この……バカ野郎!!』
TRANSーAM・BURSTを発動した
TRANSーAM・BURSTにより、付近一帯を高濃度GN粒子が覆った
『なんだこれは!?』
そう言った次の瞬間、円夏は不思議な空間に居た
そこは、不思議と暖かさを感じる空間だった
『なんだ、ここは……』
と円夏が周囲を見回すと
『ここは、高濃度量子空間だ』
と背後に一夏が現れた
『織斑一夏!!』
その一夏に気付き、円夏は振り向きながら右腕を振るった
だが、何も起きない
『な!? ナイフが!?』
その時円夏は、自身が抜こうとしたナイフが無いことに気付いた
すると一夏は
『んなこと無駄だ……ここは、脳波の世界だからな……』
と言った
ふと気付けば、二人の距離は離れている
『脳波の世界……だと?』
『ああ……俺とお前の脳波を、高濃度GN粒子で繋いだんだ……』
一夏はそう言って、円夏を見た
『なあ、もうやめようぜ……憎しみで戦うな……お前はお前なんだ……比べることなんて、間違ってるんだ』
一夏がそう言うと、円夏は
『うるさい! 私には、それしかないんだ!!』
と言った
その時になってようやく、一夏は円夏の目元に涙が溜まっていることに気付いた
『私には、戦うことしかない! それ以外は知らないんだ!』
その姿はまるで、刹那に近いものだと
『だったら! 俺の手を掴め!!』
一夏はそう言いながら、円夏に手を差し伸べた
『お前の……?』
『ああ! 俺が、俺達が、他の過ごし方を教えてやる!!』
一夏のその言葉に、円夏は戸惑いを見せた
そして少しして、円夏は恐る恐ると手を伸ばした
だが、その時
『つっ!!』
突如、円夏が一夏を突き飛ばした
その直後、円夏機を一発の粒子ビームが撃ち抜いた
『ま、円……』
『この戦争を……終わらせてくれ……織斑、一夏……』
そう言った直後、円夏機は漆黒の宇宙に散華した
『円夏ァァァァァァァ!!』
一夏は手を伸ばしながら、円夏の名前を叫んだ
円夏を撃ったのは、リボンズだった
リボンズとクルーゼは、間違いなく直哉達と交戦していた
しかし、直哉と弾がクルーゼの攻撃を回避したほんの隙を突いて、二人纏めて撃破するつもりで、ライフルを撃ったのだ
それに気付いた円夏は、一夏を突き飛ばしたのである
この狂った戦争を、終わらせるために
『情にほだされた駒は、要らないよ』
『リボンズゥゥゥゥゥ!!』
リボンズの言葉を聞いて、一夏は怒りを露わにしながら突撃した
もしかしたら、新たな家族になるかもしれなかった妹の仇を討つために
「やれやれ……俺達は何時から、世界を渡る傭兵になったんだ?」
「まあ、人間同士で殺し合いするよりかは、遥かにマシだな」
「異世界とは言え、同じ地球で、国号が違うが、同じ日本なんだ……見捨てられる訳がないだろ!」
「こんな所で、死ねるか! 今度は、助けるんだ! 色んな人達を!」