すまぬ(土下座)
「ありがとうございましたぁ!」
と頭を下げたのは、長く伸ばした金髪を三つ網にした20代の女性だった
その女性は、最後の客が外に出ると、ドア外の看板をOPENからCLOSEに変更
そして、カーテンを閉めて
「ナオト……ううん、直哉!」
と奥の方に、顔を向けた
すると奥の厨房から、一人の眼鏡を掛けた男性が出てきて
「さて……今日は、この後は臨時休業……久しぶりの依頼だったな……」
「うん……今、セシリアがこっちに来てる筈だよ……」
とその女性と会話を始めた
その時、外からクラクションの音が聞こえた
それを聞いた二人は、外に出た
すると店の前に、一台のリムジンが止まっていた
その運転席側のドアが開き、中から一人のメイドが出てきて
「どうぞ、お乗りください」
と促してきた
それを聞いた二人は、リムジンに搭乗
その後にメイドも乗り込み、リムジンは静かに走り出した
すると男性は
「依頼内容は……」
と言い掛けた
そこに、一つの茶封筒が置かれて
「ご確認ください」
と言われた
それを聞いた男性は、茶封筒の中から書類を取り出して
「月面研究都市で、旧女権者達によるテロか……相手は、過激派テロ組織……明けの戦女神か……」
と呟いた
「依頼内容は、要人の救助とテロリスト達の殲滅……か……」
「この人達、ISを十機以上持ってる……何処から入手したんだか……」
依頼内容と情報を見て、二人はそれぞれの反応を見せた
男性は淡々と
女性は呆れた様子で
そうしてる間に、リムジンはある場所に到着
ある駐車場に止まった
その数秒後、駐車場が沈んでいく
「後部に、パイロットスーツを用意しておきました……お着替えください」
メイドがそう言うと、二人は躊躇うことなく着替え始めた
羞恥心もないようだ
そして、二人が着替え終わったと同時にエレベーターは停止
三人は、リムジンから降りた
そして、ドアを潜ると反対側のドアから一組の男女が現れた
「よ、道場はいいのか?」
とパン屋の男性が問い掛けると、道場の男性は
「ああ……今日は道場破りが来てな……門下が何人か怪我したから、休みなんだよ」
と呆れた様子で言った
それを聞いたパン屋の男性は
「人気者は、辛いねぇ」
と揶揄した
それを聞いた道場の男性は、パン屋の男性に
「お前の店だって、本当は今が一番稼ぎ時じゃねえか」
と反論した
すると、パン屋の男性は
「わあってるわ。こっちだって、断腸の思いだ」
と答えた
その間に、パン屋の女性が道場の女性に近寄り
「久しぶり。相変わらず、若いね」
と問い掛けた
すると道場の女性は
「どうも、容姿が変わらないんだ。まあ、聞かされてはいたがな」
と答えた
確かに、道場女性の見た目は、十代時となんら変わらない
「それで、腕は鈍っていないだろうな?」
「それこそまさかだよ。最低、一日一時間は訓練してるさ」
道場女性の問い掛けに、パン屋女性はサムズアップしながら答えた
それを聞いて、道場女性は
「ならばよし」
と笑みを浮かべた
そう話していると、ある部屋に入り
「お、おひさー」
「食堂の話、結構聞くぞー?」
とそれぞれの男性は、赤髪の食堂男性の話し掛けた
すると食堂男性は
「おーう。おかげで、経営はうなぎ登りだ」
と気楽に答えた
それを最後に、会話は終わった
何故ならば、今到着した部屋には既に全員居たからだ
全員集まったのを確認したからか、隊長らしき男性が
「さあ、久しぶりの依頼だ……不躾な輩から、要人の救助並びにそいつらの殲滅を行う……行くぞ!!」
と号令を下した
それを聞いた全員は、一斉に敬礼しつつ
『了解!!』
と答えた
第三次世界対戦終結後、ある傭兵達は偽りの身分を与えられて過ごすことを始めた
ある少年は、パン屋に
またある少年は、ある少女と道場を開き
またある少年は、食堂を開いた
来店したりした中には、その店主達の姿に首を傾げる者も居たが、平和に過ごしていた
しかし、助けを求める声があれば、傭兵として現場に颯爽と駆け付けた
そんな彼等を、人々はこう呼んだ
最強にして、誇り高き傭兵部隊
スピリッツと