ISGジェネレーション   作:京勇樹

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纏めたのは、弾の機体の特性を考えると仕方ないんですよ


二人の試験

「織斑一夏、ダブルオーライザー・セブンスソード……行きます!」

 

一夏がそう言うと、カタパルトによって一夏は空中に飛び立った

 

空中に飛び出すと一夏もまた,直哉と同じようにバレルロールしながら高度を上げた

 

そして、しばらくの間は体を動かして調子を確かめている

 

すると

 

「織斑、試験を始めるぞ?」

 

と千冬が言うが、一夏には聞こえていない様子だった

 

「織斑? 聞こえているか、織斑?」

 

千冬が繰り返していると、直哉と弾が

 

「一夏、試験を始めるってよ」

 

「大丈夫か?」

 

と言った

 

『あいよー、大丈夫だぜ!』

 

一夏はそう言いながら、右手を振った

 

「千冬さん、大丈夫みたいです」

 

直哉がそう言うと、千冬は腕組みしながら

 

「神崎、五反田。なぜ、お前たちは織斑と通信が出来たんだ?」

 

と問い掛けた

 

「俺達の機体には、GN粒子の影響を受けないようにレーザー通信と特殊なプログラムを使うことで通信が出来るようになってます」

 

「端末、こっちに貸してください」

 

直哉が説明し終えると、弾が二人に端末を貸すように促した

 

千冬と真耶は訝しみながらも、弾に端末を手渡した

 

弾は受け取ると、自身の機体と配線を繋いだ

 

そして、空中にキーボードを呼び出すとそれを高速で叩きだした

 

そして、少しすると配線を抜いて

 

「これで、通信出来る筈ですよ」

 

と渡した

 

千冬は端末を受け取ると、耳元のインカムを叩いて

 

「織斑、聞こえるか?」

 

と通信を試みた

 

『お? 千冬姉? 聞こえるぜ』

 

一夏の声を聞いて、千冬は満足そうに頷いた

 

「それでは、試験を開始します。いいですか?」

 

『次は山田先生ですか。大丈夫ですよ』

 

一夏のその言葉に、真耶は頷いてからキーボードを叩いた

 

すると、一夏の周囲に数多くのドローンが現れた

 

一夏はそれを確認すると、身構えた

 

その直後

 

「試験、開始!」

 

と真耶はキーボードを叩いた

 

ドローンは散開しながら、一夏に対して砲撃を開始した

 

一夏はその砲撃を、機体を斜めにして隙間を通るようにして避けた

 

すると、左手を腰に持っていきGNショートブレードⅢを掴むと

 

『いっしゃあ!』

 

掛け声と共に、一機のドローン目掛けて投げた

 

一夏が投げたGNショートブレードⅢは、見事にドローンへと突き刺さった

 

『せぇのっ!』

 

掛け声の直後一夏は、体をまるで独楽みたいに回した

 

すると、それに引っ張られるようにドローンも回りだした

 

「なに?」

 

「どうやって?」

 

千冬と真耶が驚いていると、直哉と弾が

 

「ワイヤーですよ」

 

「一夏の機体の掌から、ワイヤーが伸びてるんですよ」

 

と説明した

 

直哉と弾の説明を聞いて、千冬と真耶は拡大映像に目を向けた

 

すると確かに、一夏の機体の掌からワイヤーが伸びていることに気づいた

 

「一夏の機体は近接格闘戦型だから、武器を失ったら終わりです」

 

「だから、弾き飛ばされたりした時用にああいうワイヤーとかが仕込まれてるんです」

 

と二人が説明している間、一夏はドローンを振り回して次々とぶつけて撃破していった

 

そして、突き刺していたドローンが紫電を放つと手首を動かしてGNショートブレードⅢを抜いた

 

そのタイミングで、一夏目掛けて弾幕が集中した

 

しかし、一夏は慌てずに機体を降下させた

 

もちろん、弾幕の中にはミサイルもあるので追尾してくる

 

一夏はそのミサイルに対して、右手の内蔵式ビームライフルを放ち、全弾迎撃した

 

そして、地面スレスレで体勢を立て直すと手首装甲内からビームサーベルのグリップを射出されたのを掴んだ

 

すると、塚尻をくっつけると光刃を出力させた

 

しかし、光刃は段々と伸びて自身よりも何倍も長くなった

 

一夏はそれを、グルグルと高速で回し始めた

 

それはまるで、光の暴風のようだった

 

しかも乱雑に振るっているようで、的確にドローンを切り裂いている

 

そして、少ししてドローンは全滅した

 

「約二分です」

 

「格闘戦型でこれか……」

 

真耶と千冬が一夏の時間に驚いている間に、一夏は戻ってきた

 

そして、一夏が機体を解除させると千冬が近づいてきて

 

「織斑、その機体の名に確かセブンスソードとあったな? 剣が七本あるのか?」

 

と質問した

 

「ああ。さっき使ったGNショートブレードⅢとGNロングブレードⅢ、GNビームサーベルが二本にGNビームダガーが二本、最後にライフルと楯を兼ねたGNソードⅢだね」

 

と説明した

 

「本当に近接格闘戦特化型なんだな……」

 

「一応、ミサイルも使えるよ」

 

千冬の呟きに一夏が補足説明すると、千冬は頷いてから視線を弾に向けて

 

「次は五反田だ。展開しろ」

 

と指示した

 

「了解」

 

弾は千冬の指示に従い、機体を展開した

 

最初は鉄灰色だったが、すぐに赤、黒、白のトリコロールに変わった

 

「装甲の色が変わっただと?」

 

「どうやって!?」

 

千冬と真耶の二人が驚いていると、一夏が

 

「弾の機体には、フェイズシフト装甲が使われてるんですよ」

 

「フェイズシフト装甲?」

 

一夏の説明を聞いて、真耶が首を傾げた

 

「特殊な方法で生成された金属を使って作られた装甲で、通電することで実弾や実体剣に対して絶対的な防御性能を発揮する画期的な装甲です」

 

直哉の説明を聞いて、千冬は腕組みしながら

 

「なるほどな……だが、エネルギーが切れたら使えないのでは?」

 

と質問した

 

「その心配はありません……なぜなら、弾の機体は常温核融合炉ですから」

 

直哉の説明を聞いて、千冬と真耶は目を見開いた

 

「常温核融合炉だと!?」

 

「確か、1945年に理論だけ発表されて、技術的に不可能と判断された筈ですよ!?」

 

と驚愕していた

 

「確かに、こっちの世界では不可能でしょうね」

 

「でも、ジェネレーションワールドでは作られたんです。俺の機体は熱核融合炉ですし」

 

直哉のその説明に、千冬と真耶は再び驚愕した

 

ジェネレーションワールドの技術力は、完全にオーバーテクノロジーである

 

ビーム兵器だけでなく、核融合炉まで実用化しているとは思わなかったのだ

 

「準備、完了しやした!」

 

弾のその言葉に、千冬と真耶は気を取り直した

 

「リニアカタパルト、システム正常! 進路、オールクリア! 五反田くん、発進どうぞ!」

 

真耶は気を取り直すと、キーボードを叩いて出撃を促した

 

弾は前の二人と同じように、スキージャンプのような姿勢を取った

 

「五反田弾、フレイム・フリーダムガンダム、出るぜ!」

 

弾の掛け声の直後、弾はリニアカタパルトで高速で飛び立った

 

そして、少しの間色々と身体を動かすと手を振りながら

 

『始めてください!』

 

と促した

 

真耶は頷くと、キーボードを叩いた

 

すると、先の二人と同じようにドローンが出現した

 

その時

 

「なあ、何秒で終わるかな?」

 

「多分、五十秒以内には終わる」

 

という二人の会話を聞いて、千冬が

 

「どういうことだ?」

 

と二人に問い掛けた

 

すると直哉が

 

「弾の機体特性が、対多砲撃殲滅型なんですよ」

 

と言った直後

 

「試験、開始!」

 

と真耶が告げた

 

すると、弾は一気に機体の高度を上げてドローン全機を視界に収めた

 

そして、機体の全武装を展開した

 

『マルチ・ロック完了……いっけぇ!』

 

弾の掛け声の直後、全武装から放たれた砲弾がビームが、瞬く間にドローンを撃破した

 

「そんな……五十秒ジャストで……」

 

真耶は表示されている時間を見て、固まった

 

その時間はまさしく、直哉の予告通りだった

 

しかし

 

「あ、やっぱり本気じゃないか」

 

「あの様子じゃ、種割れもしてないしな」

 

と二人は暢気に会話していた

 

しかし、千冬と真耶には聞こえていなかった

 

その間に、弾は悠々と着地した

 

こうして、三人の試験は終えた

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