ISGジェネレーション   作:京勇樹

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ようやく終わった
次は、コスモバビロニアですが、三人は別のほうに向かいます


ユニコーン事変終

『コロニー……レーザー!?』

 

『グリプス2だと!? あれが修復されてたなんて、聞いてないぞ!!』

 

グリプス戦役終結後、地球連邦政府と連邦軍は極秘裏にグリプス2を移動、修復していたのだ

その位置は、太陽間近のルナ2の裏側

つまり、簡単に見つからないように隠していたのだ

そして、その運用をしているのは地上の北米のシャイアン基地

そこに、マーサ・カーバイン・ビストと現連邦議長のローナン・マーセナスが赴き、最終セーフティーを解除

狙いをインダストリアル7、更には近くに居るネェル・アーガマやスピリッツを巻き込むようにして運用することを決定したのである

全ては、歪ながらも連邦とビスト財団の共存のために

更に、インダストリアル7にまだ居るかもしれない民間人を見捨てて、オリジナルの宇宙世紀憲章を葬るつもりなのだ

それを阻止するために、軌道上からラー・カイラムが降下奇襲を敢行

シャイアン基地のMS部隊をあっという間に制圧したのだが、発射の阻止は出来なかった

その時になり、マーサと一緒に来ていたアルベルト・ビストはバンシィのパイロットがリディだと言ったのだ

それは、アルベルトの独断だった

本来、バンシィは強化人間用の機体だ

だが、リディが強く立候補してきたので、その意志を酌む形でパイロットとして起用

バンシィのNTーDが発動しやすくなるようにと、サイコフレームを増設して、宇宙に上げたのである

だから、まさかパイロットがリディとはローナン議長は知らなかったのだ

 

『今すぐに退避するべきだ』

 

『だが、オリジナルの宇宙世紀憲章はどうする? それに、まだ中にはミネバ殿下も……』

 

ゼノンの提案に、オットー艦長が否定を口にした

その時

 

『ユニコーンとバンシィで、サイコ・フィールドを展開して、コロニーレーザーを防ぎます!』

 

とバナージが提案した

 

『無茶です! サイコ・フィールドは、未だに未解明な部分が多分にあります!』

 

バナージの提案を否定してきたのは、ネェル・アーガマに乗っていたAE社からの技術者だった

その技術者はサイコフレームを研究しているのだ

その技術者でも、どうなるのか予想出来なかった

 

『だけど、他に方法はありません! オードリー、メガラニカから退避して』

 

『いえ、私は残ります。守ってくれるんですよね、バナージ?』

 

『……ああ!』

 

ミネバの言葉に返答すると、バナージはリディと共に行動を開始

楯、ユニコーン、バンシィの順番に布陣

その時を待った

そして、時は来た

遥か彼方から、莫大な閃光

コロニーレーザーの破壊の光が、インダストリアル7目掛けて走ってきた

その直後、楯、ユニコーン、バンシィはサイコ・フィールドを展開した

ただし、バンシィのサイコ・フィールドだけは色が違った

ユニコーンの様な緑色ではなく、金色だった

だからかは分からないが、コロニーレーザーは完全に防ぎきれていなかった

バンシィの後ろから、少し残った閃光が抜けていた

しかも、よく見ればバンシィが少しずつ仰け反っている

それを見たからか

 

『リディ少尉……受け止めるだけじゃない。受け入れるんだ!』

 

と直哉が言った

その数秒後、変化が起きた

サイコ・フィールドの色が、金色から緑色になったのだ

その直後に、コロニーレーザーを完全に防ぎきることに成功

インダストリアル7は、守られたのだ

 

「凄い……本当に、防ぎきった……」

 

「これが……NTの力……」

 

その光景を見て、誰もがそう呟いた

アクシズ・ショックと並ぶ奇蹟だろう

どちらも、不可能を可能にしたのだから

実はコロニーレーザーが走った時、途中に居た袖付きの艦隊はコロニーレーザーによって消滅

袖付きは、壊滅したのである

 

『バナージ! 返答してくれ、バナージ君!』

 

ふと気づけば、直哉機がユニコーンに近付いていた

そして、ユニコーンは変化が起きていた

機体の至る所から、まるで枝のようにサイコフレームが突き出していたのだ

よく見れば、バンシィがユニコーンに寄り添っていた

 

『バナージ……お前はよくやった……後は、俺達に任せろ』

 

リディはそう言った

実はこの時、ゼネラル・レビルからMS部隊が出撃

ネェル・アーガマとインダストリアル7を制圧するために、部隊を差し向けたのだ

 

『トライアド隊、お前達は下がれ! 後は俺達がやる! お前達は、よくやった!』

 

『特に、トライアド1! 貴方は帰投して治療を受けなさい!』

 

『脳波が異常なんです! 無理しないで!?』

 

マークの言葉を皮切りに、まるで懇願するように次々と通信が繋がった

実はこの時、直哉機は無理を言って最後まで見ていたのだ

ナイトロを使った影響で、激しい頭痛に襲われているのにだ

スピリッツでは、データリンクで機体の損傷状況からパイロットの健康状態を全員で見れるようになっている

とはいえ、ジャミングなどで見れなくなることもままある

 

『り、了解……』

 

『トライアド2、3、念のためにトライアド1の機体を曳航してください』

 

『了解』

 

『下がるぞ、直哉』

 

エリスの言葉に従い、一夏機と弾機が直哉機の肩を掴んで母艦に向かって移動を始めた

その時だった

 

『バナージ!?』

 

なんと、ユニコーンから突き出していたサイコフレームが収まり、ユニコーンが動き出したのだ

ゼネラル・レビルから出撃してきたMS部隊に向かうと、腕を無造作に振るった

たったそれだけで、サイコ・フィールドが形成されてゼネラル・レビルのMS部隊は次々と離脱していった

その間に、オットー艦長はジンネマンにメガラニカの移動を依頼

そして、メガラニカはどこかへと向かい始めた

この後のことは、直哉達は知らない

こうして、ユニコーン事変は幕を下ろしたのだった

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