『全軍、作戦開始せよ!』
カムナの号令の直後、作戦は始まった
ナナが乗ったF90ⅡtypeLは後方に配置し、その手前に直哉達トライアド隊
そして、先鋒にジェガンとヘビーガン隊が配置されていて、先鋒が戦闘を始めた
数では連邦軍が上だが、相手のほうが質は上だった
連邦軍は連携で耐えているが、突破されるのは時間の問題だっただろう
しかし、それを変えたのはナナだった
ナナは相手のレーダー範囲外
100kmを超えるロングレンジの狙撃を次々と成功させて、相手の数を減らした
中には、ビームの射角からナナの居る方角を特定して接近を試みた相手も居た
だが、その接近を直哉達が許す訳がなかった
直哉達は、10kmも進ませないで全て一撃で撃破していた
ある機体は楯で胴体を砕き、またある機体はビームサーベルで切り裂いた
そして、クロスボーン・バンガード軍のMS部隊の総数が減ると、カムナの指示で破壊工作班が乗ったスペースランチが移動要塞に揚陸した
その直後に驚くべきことが起きた
なんと、移動要塞が連邦軍艦隊に接近を始めたのだ
『移動要塞が動き始めただと!?』
『要塞内部で、エネルギー値が上昇している?』
『まさか、特攻するつもりか!?』
それは、シュンの指示だった
移動要塞の司令官は予想外の事態に狼狽えてしまい、まともに指示が出来ていなかった
それを見て、シュンは司令官を射殺し乗っ取ると駆動炉を暴走させながら連邦軍艦隊の方に移動要塞を進めるように指示を出したのだ
余りにも大胆不敵な策だった
更に、自分のMS部隊を率いて出撃したのだ
戦鬼部隊を
『敵MS部隊接近!』
『今までのと、動きが違う……親衛隊か!?』
『ナナ機に近づかせるな!!』
直哉達は勿論だが、その部隊を行かせないために迎撃を始めた
しかし、戦鬼部隊は損害を無視
直哉達の足止めに従事した
その間にシュンは直哉達の防衛線を突破
ナナ機に接近戦を仕掛けた
『キャアァァァァ!?』
ナナの悲鳴が聞こえて、直哉達は戦鬼部隊を強引に突破しようと、目前の敵を攻撃した
その直後、損傷を負っていた敵機が直哉達に組み付いて自爆した
『グオォォォ!?』
『ガアァァァァァ!?』
『自爆……だとっ!?』
いくらガンダムの装甲と言えども、衝撃までは殺せない
恐らく、エウクレイデスで強化されていなかったら、無事では済まなかっただろう
しかし、組み付き自爆攻撃したことにより、戦鬼部隊は全滅した
だが、直哉達は衝撃で意識が朦朧としてしまっており、直ぐには動けなかった
その間にも、シュンはナナ機に攻撃を繰り出していた
ナナ機はOSがフリーズしてしまい、満足に動けなかった
そんなナナを救ったのは、MSで出撃したカムナだった
この時カムナが搭乗していたのは、機体名ジャベリン
ヘビーガンの後継機にと、試作された機体の一機種だった
その性能は、ベルガ・ギロスより少し劣る
しかも、カムナは第二次ネオ・ジオン抗争以降はMSに滅多に乗っていなかった
だがカムナは、シュンの乗ったベルガ・ギロスを終始押していた
直哉達が態勢を立て直したのは、その時だった
直哉達はカムナとシュンを追って、移動要塞に向かった
そして、移動要塞にある程度近付いた時だった
移動要塞各所にて、爆発が起き始めたのだ
『破壊工作班が、成功したのか?』
『分からない……って、カムナ中将は?』
『あそこだ!』
直哉が指差した先
移動要塞の
しかもよく見れば、ベルガ・ギロスの主武装
ショットランサーが、ジャベリンの下腹部を貫いていた
『カムナ中将!!』
『トライアド隊か……』
直哉が呼び掛けると、カムナから通信が繋がった
『脱出して下さい、カムナ中将!!』
『いや……私はもう、長く保たない……トライアド隊、シュンとナナを……頼む』
『カムナ中将……っ!』
カムナがそう言うと、ベルガ・ギロスと通信が繋がった
その表情は、穏やかだった
どうやら、わだかまりは無くなったようだ
『この戦闘は……連邦軍の勝ちだ……シュンは、シュテイン・バニールとして名が知られているし多くの連邦兵を殺している……捕まったら、銃殺刑は免れないだろう……ナナは、機体が中破し、近くを浮いている筈だ……頼む……私からの、最後の依頼だ……』
カムナがそう話した直後、そのMS格納庫にて爆発が起きた
その時、カムナはシュン機を突き飛ばした
『親父ィ!』
『カムナ中将!!』
『頼む……行ってくれ! トライアド隊、引き受けてくれるか?』
カムナのその話に、直哉は少し黙考してから
『承りました……必ず、二人をスピリッツ本隊に連れていきます』
と返答した
直哉の返答を聞いて、カムナは満足そうに微笑みを浮かべて
『ああ……ありがとう……君達ならば、安心だ……シュン……兄として、ナナを頼むぞ……』
『ああ……ああ!』
カムナの頼みを聞いて、シュンは涙を浮かべながら頷いた
『カムナ中将……お達者で……』
直哉達はそう言うと、シュンを連れて移動を始めた
そして、カムナは爆発の中に消えていった
直哉達は敬礼してカムナを見送り、近くを浮いていたナナのF90Ⅱを発見し確保
そして、移動を始めた
『……つっ! お兄ちゃん? それに、トライアド隊? ……待って! お父さんは!? ねえ、お父さんは!?』
『カムナ中将は、立派な最後を遂げました……』
『そんな!? 戻って、戻ってよ!?』
『ナナ……親父は、要塞と一緒に爆発した……それに、彼等は親父からの最後の依頼を受けてくれたんだ……俺達兄妹を、スピリッツで受け入れてくれって』
シュンのその話を聞いて、ナナは唇を噛みしめながら泣き始めた
途中で直哉は、兄妹を一夏と弾に任せて隠れさせると、報告に向かった
カムナ中将の戦死
そしてシュテイン・バニールは、移動要塞と一緒に爆発
ナナは機体は見つけたものの、行方不明と
それを聞いたカムナの副官は、頷いてから
『分かった……トライアド隊、よく頑張ってくれた。感謝する……』
と言った
『いえ……自分達は結局
『君達が二十四機の精鋭部隊と戦ったのは、知っている。奮闘に感謝する』
副官はそう言うと敬礼し、直哉を見送った
そして、直哉は途中で三機と合流してからスピリッツ本隊との合流を目指して移動を始めた
そして直哉達は、エゴの塊を見る
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慣れないので、多少変かもしれません