種運命×Z×OO   作:スターゲイザー

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ここまでと言いながら続くやつ。


本作では三作品が共演した『SDガンダム Gジェネレーションオーバーワールド』の機体性能値とパイロット数値を元に戦力が判定されています。
何故かZ勢の数値が低いのは疑問。
後、SEED時代より数値が落ちるアスラン。
逆に物凄く上がっているキラ。劇中での活躍で数値が決まっているのか。


またSEEDがボンボン版ルートで続く本作では

ムウ・ラ・フラガ←キラの手で確実に死亡

アスラン・ザラ←プラントに戻る

ハルマ・ヤマト←オーブ防衛線で死亡

マリュー・ラミアス←恋人のムウをキラが殺した

という、キラ虐が過ぎる流れになっております。


PHASE-10 選びし道

 

 

 

 

 

『コーディネイターでもキラは敵じゃねぇよ!さっきの見てなかったのか! どういう頭してんだよ、お前らは!』

 

地球連邦の軍人達に囲まれ、銃を向けられる中でトール・ケーニヒが放った言葉を覚えている。

 

『アンタ、自分もコーディネイターだからって、本気で戦ってないんでしょう!!』

 

 今でもフレイ・アルスターが放った言葉を覚えている。

 

『大丈夫。私の想いが、貴方を守るから』

 

 顔を上げて涙に滲む視界の中で微笑んだフレイが頭を抱き寄せてくれて、地球連邦の軍服越しに確かに感じられた人の温もりと甘い囁きを覚えている。まるで幼子が怖いことがあって母親の胸に縋り付くように、泣いて泣いて泣いて、キラは壊れそうな心を繋ぎ止めた。

 

『可哀相なキラ、独りぼっちのキラ、戦って辛くて守れなくて辛くてすぐ泣いて、だから、だから!』

 

 詰る為の言葉を放ったフレイだけがキラの心に最も近かった。彼女がいなければ当にキラは限界を越え、心を壊して廃人になるか、戦いに破れて死んでいたことだろう。

 

『キラ……キラ、私……』

 

 オーブのオノゴロで言い合いをした後、全く言葉を交わしていなかった中で呼び止めたフレイは何かを言おうとして言い淀んだ。第一戦闘配備が発令されて急いでいたことを言い訳にして、キラは彼女と話をすることを後回しにした。その機会が訪れることがないなど思いもせずに。

 

『キラ! うそ……』

 

 アラスカで転属となり、アークエンジェルを降りたと聞いて安心していたのに、再びの再会は宇宙でだった。

 L4宙域にある廃棄コロニーメンデルで追ってきた地球連邦と戦闘になり、コロニー内部に潜入していたラウ・ル・クルーゼより自身の出生の秘密を知らされ、激化する戦闘最中に響いたフレイの声。

 そしてこれが最後に聞いたフレイの声となった。

 

『キラ、ありがとう。ごめんね。ずっと、謝りたかった』

 

 ヤキン・ドゥーエでのプロヴィデンスガンダムとの戦闘で、フレイが乗っていた脱出艇がドラグーンが放ったビームによって貫かれ、爆発して死んでいく姿を間近で見た。

 小さな艇の中がバッと明るくなり、フレイの髪が掻き上げられて起こった爆発の炎が瞬く間に彼女の小さな体を覆い尽くすのを、キラは睫毛一つ動かすことも出来ずにただ見つめた。

 

『苦しかった。怖くて、ずっと、知らなかったから。私、何も解ってなかったから』

 

 脱出艇の爆発に飲まれ、あの時と同じ温かな手が頬に触れたような気がしても、キラは最高のコーディネーターであっても通信を介さずに他者の意志を聞き届けるニュータイプ的な能力はない。

 

『でも今、やっと自由だわ。とても素直に、あなたが見える』

 

 フレイが何を思い、何を願い、そして死んでいったのか。

 

『だから、泣かないで。あなたはもう泣かないで』

 

 必ず守ると約束したのに。

 

『護るから。本当の私の想いが。あなたを護るから』

 

 キラは誰も守れず、その手はただ血に塗れていた。

 

『厄介な奴だな、君は! 在ってはならない存在だというのに!』

 

クルーゼの声が、呪いが、フレイの遺志を塗り潰すほどにキラを縛り続ける。

 

『知れば誰もが望むだろう、君のようになりたいと! 君のようでありたいと! 故に許されない、君という存在も!』

 

 メンデルにて、ユーレン・ヒビキ率いる研究チームが開発した人工子宮により生まれたコーディネイターがキラだった。

 人が望みうる最高の素質を与えられて生まれたキラは、実戦で極限状態の体験や戦闘経験を積んでいき、あっという間に歴戦の猛者と戦えるまで腕を上げた。一年戦争で活躍したアムロ・レイの再来と噂されるほどに。

 

『これが運命さ。知りながらも突き進んだ道だろう! 正義と信じ、分からぬと逃げ、知らず、聞かず、その果ての終局だ。もはや止める術などない!そして滅ぶ!人は滅ぶべくしてな!』

『キサマに引導を渡すのはこの俺様だぁぁっ!』

 

 ユニウスセブンに核攻撃を行い、血のバレンタインに対する報復としてプラントが地球圏に放ったニュートロンジャマーによって原子力エネルギーが使用不能となり、既存のモビルスーツの代替として地球連邦が開発した宇宙用MAメビウスゼロ。

 ヤキン・ドゥーエ戦役終盤には既に旧式となってしまった本機が宇宙を駆け、プラントの最新鋭機であるZGMF-X13Aプロヴィデンスガンダムに有線式ガンバレルで雁字搦めにして拘束する。

 こうなってしまってはガンバレル以外には胴体に対装甲リニアガンを一門装備しているだけのメビウスゼロでは自力で脱出することは出来ない。

 

『撃て、キラ! 俺がコイツを抑えている内に!』

 

 メビウスゼロに乗るムウ・ラ・フラガがキラ・ヤマトに向かって叫ぶ。

 プロヴィデンスガンダムは乗っているクルーゼの技量も相まって、倒せるとしたら拘束されて満足に動けない今この時を置いて他になかった。それでもキラには兄貴分であったムウを撃てない。

 逡巡している間にプロヴィデンスガンダムから無線誘導式のビーム砲台ドラグーンが肩から切り離され、片翼と左腕を失っているフリーダムガンダムにビームを射かけてくる。

 

『撃てっ! 俺を無駄死にさせるつもりか、キラっ!!』

 

 キラは泣きながら右肩のバラエーナ・プラズマ収束ビーム砲を放つざるをえなかった。

 

『それでいい、坊主』

 

 バラエーナ・プラズマ収束ビーム砲に貫かれ、爆発する刹那に通信から聞こえた最後の言葉が今もキラの耳に残っている。

 

「――――っ!?」

 

 声無き悲鳴を上げて飛び跳ねるようにキラは布団から飛び起きた。

 荒れた息だけが鼓膜に届き、息が上がっているのが自分でも分かった。

 

「トール、ムウさん、フレイ…………撲が、僕なんかが生まれてきたから……」

 

 謝罪の言葉を口にすることでしか懺悔の方法を知らなかったキラは強く目を閉じる。瞼を閉じても焼き付いたトールとムウとフレイの最後の光景は消えない。

 数分か、もしかしたら数時間か。

 しばらくジッとしていると、早鐘を打っていた心臓も鼓動を緩めてきた。頭痛などの諸症状も収まってきて落ち着いたキラがベッドから降りて立ち上がり、汗で額に張り付いた前髪を掻き上げながら閉まっているカーテンの方を見た。

 

「まだ夜、か」

 

 室内の明かりは消えていたが、カーテンの隙間から差し込む月明かりのお陰で真っ暗ではなかった。まだ夜も深まったばかりの時間帯だが再び寝られる気はしなかった。まだまだ朝陽は昇らない。

 

「水でも飲もう」

 

 ある意味で慣れてしまった悪夢に魘された後のルーティーンとして、敢えて言葉を口にして乾いている喉を潤そうと台所に向かった。

 この時間ならばマルキオ導師や孤児達と眠るラクス・クラインは今も眠っているだろう。音に敏感なラクスやマルキオを起こさないように静かに廊下を歩いていると、テラスの方から微かに誰かの声が聞こえた。

 

「バルトフェルドさん?」

 

 残る最後の住人であるアンドリュー・バルトフェルドかと思い、テラスの方に向かう。

 

「トリィ」

 

 まだあまり慣れていないアスハの別邸の廊下を歩いていると、部屋からついてきたらしい鳥型ペットロボットのトリィが肩に止まるのと同時にテラスに出た。

 キラの想像通り、向かい合う椅子の片方に座ったバルトフェルドがテラスにいた。直ぐ傍にはテーブルがあり、その上には灯りとなるスタンドとバルトフェルドが好んで使っているコーヒーセット、そしてキラが聞こえていた声の主であるラジオが置かれていた。

 

「おお、キラ。どうしたこんな時間に?」

「目が覚めてしまって。バルトフェルドさんは?」

「俺も似たようなものだ。座るといい」

 

 バルトフェルドはキラに対面の椅子に座るように促す。

 

「ありがとうございます」

 

 軽く頭を下げながらキラが椅子に座ると、バルトフェルドはコーヒーメーカーからカップにコーヒーを注ぐ。

 

「今日のは当たりだぞ。飲んでみろ」

 

 カップを差し出されるも、キラは疑いの眼差しを向ける。

 

「バルトフェルドさんがそう言って本当に当たりだったことがない気がしますけど」

「今回のは本当に当たりなんだ。騙されたと思って飲んでくれ。ほれ」

 

 再度の促しに、仕方なくキラも口を着ける。

 

「…………渋いです、これ」

「ははは、まだキラには大人の味は早かったか」

 

 笑いながらコーヒーを啜るバルトフェルドはキラと違って美味しそうに飲んでいる。これが大人の味というやつなのだろうかとキラが自問自答していると、ラジオから音声が流れてきた。

 

『昨夜行われた地球連邦によるプラントへの攻撃は、ザフト軍の激しい抵抗に遭い双方に甚大な被害が出た模様です。現在軌道上において、両軍睨み合いの状態が続いており、この事態を受けたオーブ政府は――』

 

 ラジオから流れてくるのはプラントと地球連邦についてのニュースだった。

 ニュース内容自体はモルゲンレーテで作業していた時に民間よりも早く情報が届いていたので驚きはない。期せずして両者の開戦の切っ掛けに関わってしまった我が身を顧みてキラは嘆息した。

 

「また、戦争になるんでしょうか」

 

  ユニウス条約で記載された『MS等、兵器へのニュートロンジャマーキャンセラーの搭載禁止』は新型核融合炉の開発でMSなどに関しては意味のない物になってしまったが核弾頭に限ってはその限りではない。

 地球連邦が核爆弾を使ったという事実は停戦条約の事実上の破棄を意味する。

 

「なるだろうな。穏健派のデュランダル議長であっても、核攻撃までされては血のバレンタインの悲劇が記憶に新しいプラントの市民感情を抑えることは出来ないはずだ」

 

 U.C.0084年2月14日に地球連邦がプラントのコロニーであるユニウスセブンにMk5戦術核ミサイルが撃ち込まれ、24万3721人にも及ぶ人命が失われた。地球連邦とプラントの戦争を激化させるきっかけとなった事件。

 3年前に起きたばかりの悲劇は誰の記憶にも生々しく残り、その悲劇の地が地球に落ちたことが今回の一件の開戦の原因になっている皮肉。

 

『繰り返しお伝えします。昨日午後、地球連邦はプラントに対し、宣戦を布告し、戦闘開始から約1時間後、ミサイルによる核攻撃を行いました。しかし防衛にあたったザフト軍はこれを撃破。現在地球連邦は月基地へと撤退し攻撃は停止していますが、情勢は未だ緊迫した空気を孕んでいます――』

 

 ラジオから流れるニュースをキラは唇を噛んで聞いていた。

 今もオーブの代表首長であるカガリ・ユラ・アスハは行政府で寝ずに摂政に追われているだろう。カガリには双子の弟と言われているキラはオーブ軍とモルゲンレーテに所属しているので政治面で彼女の力になれない。戦うしことか出来ないことが酷くもどかしい。

 

「――――プラントへの先制攻撃が失敗に終わった地球連邦はオーブに対して強硬策に出る可能性が高い。既に内々でオーブに圧をかけている」

「オーブがプラントに近すぎるからですか?」

「それもあるが、ユニウスセブン落下を契機にティターンズが権勢を強め、強権を持って地球連邦に併合している。この流れは最早止められない。カガリも頑張ってくれているが厳しいだろう」

 

 淡々とコーヒーを啜りながら言うバルトフェルドに対してキラは眉をしかめた。

 

「セイランのやり方は巧妙だよ。一度は地球連邦に国土を焼かれたオーブの国民感情を抑える為にカガリの結婚というニュースで上書きしようとしている」

 

 キラの脳裏に、ユウナのこちらを見下し切った厭味ったらしい笑みが思い浮かぶ。

 

「あのユウナ・ロマ・セイランとの結婚だなんて…………カガリが本当に望んだことなのでしょうか……」

「分からん。カガリはそうするしかないと思い込んでいるだけかもしれん」

 

 キラの問いに答えたバルトフェルドはコーヒーを飲み干し、カップをテーブルに置く。

 

「カガリはもう引けないところまで来てしまっている。この流れに一個人で抗うのは不可能だ。せめて国民達が安らかでいてほしいと思っているのか」

「そう、ですね……」

 

 カガリも決して好き好んでユウナと結婚した訳ではないと信じたい。

 

「アスハの名は重いな」

「はい」

 

 アスハの名が持つ意味は政治的な面でも大きい。カガリを支えてあげたいと思っているのだが、オーブ軍に所属していては自由に身動きが取れずにもどかしい想いをしているのも事実だった。

 

「オーブが地球連邦に併呑される話が出た時に、プラントから俺とラクスに帰国勧告が出た」

「っ!?」

 

 唐突な話題変換にキラは目を剥いた。だが、この話題は自分達コーディネーターには重要な事柄だ。避けては通れない。

 恐らくプラント出身、もしくは関係している者達に勧告を出していることはキラも聞き知っていたのだから。

 

「ティターンズはブルーコスモスではないけど近いものがあります。オーブは決してコーディネーターを排斥しないと宣言していますけど、僕が知る限りでも何人かプラントへ渡る者も出ています」

 

 キラ自身もコーディネーターという理由だけで酷い仕打ちを受けた経験もあるので、彼らの選択を仕方ないと受け止めるしかなかった。

 

「キラはどうする?」

「僕はオーブの人間です。今更、プラントには行けません」

 

 ストライクガンダムのパイロットとして、多くのザフトパイロットの命を奪った自分が今更どんな顔をしてプラントに住むというのか。つい先日、カガリの随伴として行ったように一時的なものならばともかく、プラントの市民として暮らすことなど考えたこともない。

 

「なら、決まりだな。俺達もプラントには戻らん」

 

 バルトフェルドの決断に、キラはただ顔を伏せた。

 

「…………僕の所為ですか?」

 

 自らが決めたことでバルトフェルド達の判断に影響を与えてしまったのではないかと、罪悪感がキラに重くのし掛かっていた。

 

「いや、ラクスも今のプラントには戻り難かろう」

 

 バルトフェルドは苦笑交じりに首を横に振る。

 

「戻ればラクスは何らかの意思表明を求められる。そしてその意志次第でプラントが進む道が決まりかねない。今のラクスに、その決断を求めるのは酷だ」

 

 ラクスは、アイドルとして戦争終結の立役者として持て囃される。皆が求め、熱狂的に支持する『ラクス・クライン』という偶像は、最早ラクス本人の希望や意志と関係なく、完全に独り歩きしている。本当のラクスは、料理をし、草花を愛で、戯れに歌い、子供達と遊ぶ――――そんな細やかな幸せを望む一人の人間なのに。

 

「でも、だからといってラクスがティターンズの専横が罷り通る地球に残るのは危険です。どんな政治的取引に使われるか……」

 

 キラは初めてラクスと会った時を思い出す。

 政治的取引に使われる前にキラが救い出し、アスランを介してプラントに返すことが出来たがあんな思いは二度とさせたくない。

 

「それでなんだがな」

 

 そう言ってバルトフェルドは席を立つとテラスの手すりに体を預ける。

 キラも残っていたコーヒーを無理に飲んで席を立ち、同じようにして手すりにもたれかかる。満天の星空が眼下に広がっていて幻想的な光景だった。

 

「一緒に行かないか、キラ。お前の新しい翼と共に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後に『ブレイク・ザ・ワールド』と呼ばれるようになるユニウスセブン落下を契機とした地球連邦の再度の核攻撃を発端に事実上の開戦から一日間を開け、プラントが積極的自衛権の行使を名分に地上への降下作戦を実施する直前。

 プラント軍ザフト所属のミネルバは旗色を決めつつあったオーブを早々に発った。

 

「間もなくオーブ領海を抜けます」

 

 操艦を担当するマリク・ヤード・バーズの報告に、艦長のタリア・グラディスは軍帽を被り直す。

 

「降下作戦はどうなってるのかしらね。カーペンタリアとの連絡は、まだ取れない?」

「はい。呼び出しはずっと続けているんですが」

 

 オペレーターを務めるメイリン・ホークが困ったような顔で言った直後、凶報が舞い込んできた。

 

「本艦前方20に多数の熱紋反応。これは…地球連邦艦隊です。空母4隻を含む中小艦艇を複数確認。本艦前方左右に展開しています」

「ええぇッ! どういうことですか!?オーブの領海を出た途端に、こんな……」

「本艦を待ち受けていたということか。地球連邦は皆カーペンタリアじゃなかったのかよ」

「後方オーブ領海線にオーブ艦隊展開中です。砲塔旋回!本艦に向けられています!」

 

 メインモニターにミネルバの前方方向を塞ぐように展開している地球連邦の艦隊と、後方のオーブ艦隊の艦上にいる大気圏内飛行用オプションを装着したM1アストレイの姿が映る。

 

「そんな!何故!?」

「領海内に戻ることは許さないと。つまりはそういうことよ。どうやら土産か何かにされたようね。正式な条約締結はまだでしょうに。やってくれるわね、オーブも」

「艦長……」

「ああもう! ああだこうだ言ってもしょうがない。コンディションレッド発令。ブリッジ遮蔽。対艦、対モビルスーツ戦闘用意。大気圏内戦闘よ、アーサー。解ってるわね?」

「は、はい!」

 

 地球連邦が網を張っていることは予想していたが、中立であり代表を無事に届けたミネルバをオーブが利用したという事実に動揺している副長アーサー・トラインをひと睨みして黙らせると、タリアは艦長席に座りなおし指示を出す。

 

「コンディションレッド発令。コンディションレッド発令。パイロットは搭乗機にて待機せよ」

 

 第二種戦闘配置でパイロットスーツを着てパイロットアラートで待機していたシン・アスカ達はメイリンによる通信後、格納庫に移動してすぐさま自身の乗機に乗り込む。

 機体のシステムを立ち上げていると、通信画面にタリアの顔が映し出された。

 

『現在本艦の前面には空母4隻を含む地球連邦艦隊が、そして後方には自国の領海警護と思われるオーブ軍艦隊が展開中よ』

『空母4隻!?』

「後ろにオーブが!? 何故!?」

 

 状況を知らせるタリアに、地球連邦がたった一隻の艦に向ける戦力ではないとルナマリアが驚きの声を上げたが、シンはオーブが背後で艦隊を展開していることこそが信じられなかった。

 

『質問に答えている暇はないわ。各自発進後はレイとルナは艦の直掩、シンは遊撃を、アスランはセイバーの機動力を活かして敵艦隊本陣の攪乱、または殲滅を。我々には前方の地球連邦艦隊突破の他に活路はない。これより開始される戦闘はかつてないほどに厳しいものになると思われるが、本艦はなんとしてもこれを突破しなければならない。このミネルバクルーとしての誇りを持ち、最後まで諦めない各員の奮闘を期待する」

「「「「了解!」」」」

 

 タリアの言葉に全員が応えると、シンは機体をカタパルトへと移動させる。

 

「シン・アスカ、コアスプレンダー、行きます!」

 

 順番に各機が発進する中、タリアは隊長であるアスラン・ザラにだけ通信を繋いだ。

 

「あなたも行けるわね、アスラン? この作戦はあなたの働きにかかっているわ」

「…………はい、やり遂げてみせます」

 

 切れた通信を見送り、リニアシートへと身を収めたアスランは、ヘルメットのバイザーを閉めて操縦桿を握る。

 レイ・ザ・バレルのブレイズザクファントムが発進した後、アスランが乗るセイバーの発進シークエンスに入るも、その脳裏には先日からオーブで頻りに流れていたニュースで占められていた。

 

「しっかりしろ、俺。カガリが結婚するからって関係のない話だ。今は目の前のことに集中するんだ……」

 

 頭を振って雑念を追い出そうとする。

 

「アスラン・ザラ、セイバー、出る!」

 

 発進シークエンスが完了したことを告げる警報音と共にセイバーが格納庫から戦場へカタパルトで打ち出された。

 後から発進したセイバーがモビルアーマー形態に変形して敵艦隊に向かうのを見上げたルナマリア・ホークは、敵艦隊から発進したモビルスーツのあまりの数に頬を引きつらせる。

 

「マラサイにガルバディ、こっちのザクと比べたら性能は低いってもちょっとあの数……冗談じゃないわよ!」

 

 現在のミネルバが保有する戦力は五機。内一機はパイロットがおらず、実質稼働出来る戦力は四機のみ。対して向かってくる敵モビルスーツは換装システム『ウィザード』を装備していないザクウォーリアにも及ばない機体性能だが、四機に対して優に三十機を超える数がサブフライトシステム『ベースジャバー』に乗ってこちらに向かってくる。

 

「ルナマリア、敵の数は十や二十じゃないんだぞ。余計な口きいてる暇があるのか!」

「分かってるわよ!」

 

 レイから注意されたルナマリアは、ミネルバに近付くマラサイに向かって威嚇射撃をする。

 オルトロス高エネルギー長射程ビーム砲の威力に恐れを為したのか、マラサイとガルバルディβの部隊が散開する。

 

「行けぇぇ!!」

 

 そこへ回避方向に先回りしていたフォースシルエットを装備したインパルスがビームを放ち、ガルバルディβの胴体部分を撃ち抜いた。

 爆散する機体から離れる別の機体を狙うインパルス。

 部下達が奮戦する様子を確認したアスランはミネルバから発進後、セイバーを飛行形態に可変させてスラスターを噴射して上方から敵艦隊へ向かおうとするが、敵モビルスーツの集団が行く手に立ち塞がる。

 

「ええいっ!」

 

 左右に機体を機動させて放たれたビームを回避したセイバーは、コクピットのある胸部を狙ってスーパーフォルティスビーム砲を放って増速し敵機との間合いを詰める。

 

「流石はザフトのガンダム。その性能は折り紙付きか。下手をすれば、この戦力差をひっくり返されかねんな」

 

 次々と撃墜される味方モビルスーツに悔し気に顔を歪める艦隊司令官。

 

「では?」

「ザムザザーとユークリッドを出す。情報ではあの艦は陽電子砲を持っている。両機を艦隊の前面に出せ」

「はっ、準備でき次第発進させます」

 

 特に高い機動力を有する赤いガンダムが包囲を突破して地球連邦艦隊に届くのも時間の問題で、早々に切り札を出すことを決めた。

 

「身贔屓かもしれんがね、私はこれからの主力はああいった新型のモビルアーマーだと思っている。蚊トンボのような頼りないモビルスーツよりもな」

 

 二機の巨大モビルアーマーが発進準備を行っている頃、物量で圧殺しようとしてくる地球連邦艦隊にタリアも状況打開の一手を打とうとしていた。

 

「アーサー、タンホイザー起動。左前方の艦隊を薙ぎ払う」

「ええー!? そんな大気圏内で陽電子砲は――」

「沈みたいの!?」

 

 ミネルバの武装で最も強力な陽電子砲タンホイザーは、展開している地球連邦艦隊を薙ぎ払うには十分な破壊力がある。しかし、その分だけ開発最初期に比べれば改善されたとしても周辺環境への悪影響はあるので、タリアの指示に思わず反論しかけたアーサーだったが怒声にビクリと体を震わせる。

 

「ぁはいー! ぃいえッ! タンホイザー起動! 射線軸コントロール移行! 照準、左前方の艦隊!」

 

 アーサーは慌てて命令を復唱しながら指示を出す。

 

「敵艦隊よりアンノウン発進…………これはモビルアーマー?」

 

 ミネルバの前方ハッチが開いて砲身が前方にせり出したところで、索敵員のバート・エイムが敵艦から発艦してこちらに向かってくるザムザザーに気づいた。

 

「なんだろうと関係ないわ。アーサー!」

「はっ、てぇ!」

 

 モビルアーマーが立ち塞がろうが陽電子砲の前には脆い盾でしかない。アーサーの号令の直後、強烈な閃光と共に放たれたタンホイザーは艦隊を薙ぎ払い、爆散した艦隊からは黒煙が立ち上る――――――はずだった。

 立ち塞がったモビルアーマーが極端な前傾姿勢を取り、機体の上部に装備されている陽電子リフレクターを展開してタンホイザーを受け切った。衝撃で大きな津波が発生して大きく艦が揺れたが実害と言えばその程度。

 

「間一髪、でしたな」

「うむ……だが、これでコーディネーター共は陽電子砲を使おうとはせんだろう。ウィンダムも出す。ザムザザーの直掩に付けて赤いガンダムを抑えろ」

 

 揺れる艦橋から戦況を見ていた司令官の次なる指示で、ダガー系MSの後継機として新型核融合炉機対応型として開発されたウィンダム三機が艦から飛び立って行く。高機動空戦型ジェットを背部に装着することで大気圏内でもベースジャバーなしに飛行して、三機がザムザザーの直掩につく。

 

「モビルアーマーが、タンホイザーを受け止めた?」

 

 まさかの結果にアーサーが呆然と呟く。

 

「…………セイバーにあのモビルアーマーを墜とさせない! どういう手品かは分からないけど、あのモビルアーマーさえいなくなれば敵にタンホイザーを止める術は無くなるはずよ!」

「敵のモビルアーマーが接近!」

 

 一早く我を取り戻したタリアが次の指示を出している間に、メビウスの発展型として開発されたMAユークリッドがミネルバに迫ろうとしていた。気づいたシンが反転して並走する。

 

「てあぁぁ!」

 

 真横から射かけたビームをユークリッドは巨大なモビルアーマーとは思えない身軽さで回避する。

 

「ちぃっ、モビルアーマーの癖に素早い!」

 

 一度距離を開けたユークリッドが機体前面に2門装備されている大型ビーム砲をインパルスに向かって放った。

 余裕を持って躱したシンが反撃でビームを放つも、ユークリッドもザムザザーと同じ陽電子リフレクターを展開して防ぐ。

 

「こいつもシールド持ちかよ。隊長の方は?」

 

 前面にビームを防ぐ陽電子リフレクターを展開されては、遠距離武装はビームライフルしか持っていないインパルスには正面からの攻略手段が無い。

 陽電子リフレクターの攻略をする為に同じ防御兵装を持つザムザザーの相手をしているセイバーの方を見た。

 

「くッ!」

 

 ザムザザーが接近して振動して赤熱化しているクローを放ってくるが、セイバーは紙一重で躱す。

 回避方向には直掩をしているウィンダムが待ち伏せていて、次々に攻撃を繰り出されてセイバーは防戦一方に追い込まれていた。 

 

「あっちは速度は劣るけど火力が強い。でも、新型の直掩機があるからってあの隊長が苦戦するだなんて」

 

 シンが余所見をしているのを隙と見たユークリッドが襲い掛かってきた。

 

「もらった!」

「当たれっ!」

「落ちてもらう!」

 

 ユークリッドが間断なくガトリング機関砲と高エネルギービーム砲を撃ってくる。

 

「こんなことで、やられてたまるかーッ!」

 

 ミネルバと地球連邦軍が戦闘を始めた頃、オーブの群島の一つアカツキ島の更に地下。地下施設の更に最下層でキラ・ヤマトがモビルスーツのコックピットに乗り込む。

 

「――――――パワーフロー正常。全システムオールグリーン。ストライクF型、システム起動」

 

 モニターが次々と点灯していき、システムの起動を行うキラの脳裏に母カリダ・ヤマトとのやり取りが思い浮かんでいた。

 

【ごめんね、母さん。また……】

【いいのよ。でも、一つだけ忘れないで】

【え?】

【貴方の家は此処よ。私はいつでも此処にいて、そして貴方を愛してるわ】

【母さん……】

 

 前大戦中、ラウ・ル・クルーゼによって突きつけられたキラの出生の秘密。キラは自分の存在理由と命の価値に関する悩みを誰にも打ち明けなかった。

 トール・ケーニヒをアスランに殺され、アスランと殺し合い、フレイ・アルスターを目の前で失い、ムウ・ラ・フラガをこの手で殺した。アスランがプラントに戻り、壊れそうな心を抱えたまま地球に降りて母に再会したところでオーブ侵攻戦で父ハルマ・ヤマトの死を知らされた。

 この二年、動き続けることで壊れそうになる心を保ち続けていたキラに、カリダは全てを知っているかのように毅然と微笑んでいる。

 

【だから、必ず……帰ってきて】

 

 語尾が掠れ、その目が微かに潤むもカリダは息子に涙は見せぬと抱きしめた。

 

【うん……!】

 

 帰りを待っていてくれる人と場所がある。それがどれだけ有難いことか、キラは改めて実感した。だから、必ず帰ってくると母の温もりに誓った。 

 

「――――キラ、こっちの準備も終わった。何時でも出れるぞ」

 

 通信越しのバルトフェルドの声にキラは意識を現在に戻す。

 

「了解です。バルトフェルドさん達はミネルバの方へ。僕はカガリを回収してから向かいます。ヒルダさん、そちらは?」

「予備部品の積み込みも終わったから何時でも出れる。ただ、ラクス様も乗っているのだから安全を期さしてもらう」

 

 全天周モニターに片目に眼帯をつけたヒルダ・ハーケンが映る。

 

「悪いな、ヒルダ。お前のドムを使わせてもらって」

 

 一年戦争時、ジオン公国か開発したMSドムの権利を戦後に買い取ったオーブが、前大戦後にプラントに流出した技術と人材の代わりに供与された太陽炉を解析して作り上げた疑似太陽炉を搭載した機体として造り上げられたのがドムトルーパーである。

 技術検証機である三機のテストパイロットがヒルダ達だったのだが、今回は一緒に行くラクスを戦場に出すわけには行かないと急遽ヒルダとバルトフェルドが搭乗機を入れ替えたという経緯だった。

 

「役得もあるのですから構いませんよ。それより二人とも、砂漠の虎に失礼のないようにな」

「砂漠の虎に率いられるなんざ、俺達も昇進したもんだ。なあ、ヒルベルト?」

「そうだな、マーズ。姐さんにはラクス様を守るってお役目があるんだ。仕方ねぇさ」

 

 ヒルダの直属の部下であるマーズ・シメオンとヘルベルト・フォン・ラインハルトは皮肉げに笑い合う。

 常と変わらない二人の調子に頼もしさを感じたバルトフェルドは、今回はヒルダと共に連絡艇に乗っているラクス・クラインを見る。

 

「我らが姫君には連絡艇での移動になって申し訳ない」

「わたくしは、ただ乗るだけなので気楽ですよ。委細、ヒルダさんにお任せしております」

「お任せあれ、ラクス様!」

 

 信頼を預けられて発奮しているヒルダに男連中が苦笑していると、今回の協力者であるエリカ・シモンズがモニターの画面に現れた。

 

「準備整いました。ドムトルーパー、発進どうぞ」

「よし…………バルトフェルド、ドムトルーパー、出る!」

 

 地下ドッグの隔壁が開き、ドムトルーパー三機が次々に海へと出て行く。

 ドムトルーパーの後にヒルダとラクスを乗せた連絡艇が発進して行った。後、残るのはキラが乗っている機体だけ。

 

「シモンズ主任、僕が発進した後は手筈道理に」

 

 キラは発進シークエンスに入りながら告げると、モニターに映し出されたエリカが小さく頷く。

 

「ええ、最新鋭機をみすみす奪われた間抜けを演じてみせるわ…………カガリ様のこと、お願いね」

「はい」

 

 了承を返すと同時に発進シークエンスが終了した。

 

「ORB-02、ストライクF型、発進どうぞ!」

「アレックス・ディノ、ストライク、行きます!」

 

 機体が海へと射出される。キラは即座に機体を可変させ、飛行型モビルアーマーに変形させて急上昇。海中から上がって空へと飛び上がった。

 目的地はオーブ本島であるヤラファス島で、結婚式が行われているハウメアの神殿。

 

「――――――この婚儀を心より願い、また、永久の愛と忠誠を誓うのならば、ハウメアは其方達の願い、聞き届けるであろう。今、改めて問う。ユウナ・ロマ・セイラン、カガリ・ユラ・アスハよ、互いに誓いし心に偽りはないか?」

「はい」

 

 ハウメア神殿の最上段の祭壇で神官から問いにユウナ・ロマ・セイランは即答し、カガリ・ユラ・アスハもまた答えようとして脳裏にアスランの姿が過り、出かけた声が止まった。

 自らの栄華の始まりに高揚していたユウナが俯いて何も言わないカガリに返事を促そうとした時、唐突に周囲が騒然となった。

 

「駄目です! 軍本部からの追撃、間に合いません!避難を!」

「なんだ? どうした!?」

「迎撃を!」

 

式場を警備していた兵達が口々に叫びながら神殿の階段を駆け上がって来て、事情を把握しようとするようにウナト・エマ・セラインが立ち上がったところで海の方から何かが高速でやってくる。

 祭壇の護衛として配置されていたM1アストレイが接近する機体にビームライフルを向けた瞬間、幾筋かの光条が放たれて爆発が起こった。

 四機全てのビームライフルがほぼ同時に正確に撃ち抜かれ、遠距離攻撃手段を失ったM1アストレイの上を通過した襲撃者が飛行形態から変形する。モビルスーツ形態になり、背に五対十枚の青い翼を広げた白い機体がカガリの下へとゆっくりと降りてくる。

 

「あれはストライクF型、キラ?」

 

 乗っている機体とモビルスーツの武装だけを正確に撃ち抜く技量から操縦している人物を予測するのは難しくなかった。

 

「カ、カガリ! ひ、ひぃぃぃうわあぁあぁ――――!?」

 

 ストライクF型は逃げたユウナを無視して、一人残されたカガリをその巨大さからすると信じられない繊細さで包み込み持ち上げる。

 

「な、何をしている!撃て馬鹿者!早く!カガリ、カガリが…」

「しかし、下手に撃てばカガリ様に当たります!」

 

 ユウナは逃げる途中で転んだのか、汚れたタキシードで警備兵に縋り付くように訴えたが怒鳴り返されていた。そうしている間に機体の胸元まで運ばれたカガリの前でコックピットの上部ハッチが開き、パイロットスーツを着たキラが現れた。

 

「やはり、キラ。何をするんだ!」

 

 高所にいるカガリにはコックピットに入る選択肢しかなく、キラの手によって中に連れ込まれる。

 

あの人(ユウナ)がカガリの旦那さんになるのは嫌なんだ」

 

 連れ込んだ張本人であるキラはリニアシートに座り直して、カガリからすれば重大事なのにあっけらかんとした表情で答えながらコックピットを閉じる。

 全天周モニターに混乱を深めるハウメア神殿が映り、何事か喚いているユウナの姿にカガリの顔から血の気が引く。

 

「馬鹿! お前、何の権利があってこんなことをするんだ!」

「だって、僕は弟なんでしょ? なら、ウズミ様の代わりにカガリの結婚相手を見極めないとね。まあ、少なくとも花嫁を放って一人で逃げ出す人を兄とは呼びたくないよ」

 

 国家元首の結婚式にモビルスーツで乱入し、花嫁を拉致しようとしていると重大事件を起こしているのだと糾弾するカガリに、キラは家族単位に矮小化した理由で返しながらスロットルを開き、ペダルを踏み込む。

 カガリを乗せたまま機体が高く飛び上がり、また飛行形態に変形して海の方へと飛んでいく。、

 

「アスハの思想は確かに小奇麗だ。だからこそ、人を惹きつける。アスハに風見鶏は似合わない」

 

 警備兵に促されるまま避難するウナトはチラリと飛んでいく機体を見て呟く。

 

「種は飛んだ。芽吹かせて見せろよ、カガリ」

 

 差し迫った問題としては国家元首が拉致された対応に忙殺されそうな自分の未来に思いを馳せるウナトだった。

 

「キラ! バカ! このっ……!」

「流石に、このウェディングドレスで相乗りすると前が見えないから横で掴まってて」

 

 きつく問い質してくるカガリを横に押しのけていると、飛んでいた白鳩の群れを追い越したところで後方からムラサメが二機追ってきた。

 

「こちらはオーブ軍本部だ。ストライクF型、直ちに着陸せよ。ストライクF型、直ちに着陸せよ――」

「一気に行くよ」

「うぅうぅぅ!」

 

 キラの手が素早く動いて機体を操作し、リニアシートの横に捕まったカガリの体が発生したGで押しやられそうになる。ストライクF型が急加速して後を追って来ていたムラサメを突き離す。目指すは、オーブ領域外で戦闘しているミネルバ。

 

「ミネルバ、領海線へ更に接近。このままいけば数分で侵犯します」

 

 まだ国の元首が結婚式途中に白昼堂々と拉致されたという事実を知らされていない領海に展開しているオーブ軍艦隊の司令部。オペレーターの報告を受けた艦隊司令官のトダカ一佐は双眼鏡越しにミネルバが被弾して黒煙を上げている姿を見る。

 

「警告後威嚇射撃。領海に入れてはならん。それでも止まらないようなら攻撃も許可する。砲はミネルバの艦首前方に向けろ。絶対に当てるなよ!」

「司令、それでは命令に……」

「命令は、如何なる艦も領海に入れるなとだけだ。艦を墜とせとは一言も言われていない!」

 

 事前通達された命令に違反するのではないかと副官が口を挟むが、トダカは断固たる口調で返した。

 司令官の断固とした態度に副官もそれ以上は食い下がらず、寡兵ながらも奮戦を続けているミネルバを見る。ミネルバの陥っている状況は間違いなくオーブに責任の一端があり、事情を知っている者はオーブに同情的だった。

 

「ザフト軍艦ミネルバに告ぐ。貴艦はオーブ連合首長国の領域に接近中である。我が国は貴艦の領域への侵入を認めない。速やかに転進されたし。繰り返す――」

「…………現場で上手くやれとは、首相も無理を言う。だが、軍人たるもの命令ならばやってみせなければな!」

 

 警告を行っている通信員の声を聞きながら、トダカは命令に従うしかない現場のやり方で自らが出来ることを行っていた。 

 

「オーブが本気で――」

 

 領海線に迫っていたミネルバに向かってオーブ艦隊から砲弾が放たれ、外れた弾が海中で爆発して水柱を幾つも生み出す。明確なオーブのミネルバに対する攻撃行動にシンがショックを受けて機体操作の手が鈍った。

 機動兵器が機動を止めるなど、戦いの中では大きな隙を晒すのと一緒だった。そして場所とタイミングも悪かった。

 

「うッ!? しまった!」

 

 気づかぬ内にセイバーとザムザザー達の戦場に近づき過ぎていた。無防備になったインパルスに気づいたウィンダムがビームサーベルを抜き放ち、シンは気づくのが遅れて対ビームコーティングがなされたシールドを持っていた左腕を切り落とされてしまった。

 微かに機体を動かしたことで撃墜は塗れたが、安堵する暇もなくユークリッドが追撃する。

 

「うわぁぁッ!?」

 

 防御することも出来ず胴体にガトリング機関砲を受ける。VPS装甲のお蔭で被弾してもダメージは低いが衝撃で弾き飛ばされる。近くにまだウィンダムがいたから高エネルギービーム砲ではなかったが、味方の犠牲覚悟ならば今の攻撃でインパルスは墜とされていただろう。

 ガトリング機関砲でも大きな衝撃がコックピットを揺るがし、シンは即座の反応に移れない。

 

「シン! くっ!?」

 

 ユークリッドがダメ押しに高エネルギービーム砲を放とうとしている。

 気づいたアスランが助けに入ろうとしたがザムザザーが複列位相エネルギー砲を放ったのを避けたことでタイミングを逸した。

 

「こんなことで、こんなことで俺はッ!!」

 

 ユークリッドの機首両側に装備されている大型ビーム砲が発射直前で光ったところで、シンの怒りが爆発したと同時に思考がクリアになり、今までにない速度と正確さで機体を操作する。

 スラスターとバーニアを全開にして海面ギリギリから斜め上に急上昇して撃たれた高エネルギービーム砲を躱した。

 

「ミネルバ、メイリン、チェストフライヤー、ソードシルエットを射出!」

「指示に従って!」

「はい!」

 

 タリアの即断に従ったメイリンの操作でミネルバからチェストフライヤーとソードシルエットが射出される。インパルスは追撃してくるユーグリットの弾幕をヒラリヒラリと躱しながら上半身を分離して、その場に留まらせて進路を妨害。

 邪魔をする上半身が高エネルギービーム砲に貫かれて爆発する。

 ユークリッドの視界から覆い隠された一瞬でインパルスは軌道を変更して、合流したチェストフライヤーと合体してソードシルエットに換装。

 エクスカリバー レーザー対艦刀を左手にして保持してユークリッドに突貫。、

 

「てゃあああああああ!」

 

 右手に持ったままだったビームライフルを放ち、ユークリッドに陽電子リフレクターを展開させる。

 

「このぉおおおおおお!」

 

 急速接近してインパルスはビームライフルを上空に投げ、両手に持った対艦刀を陽電子リフレクターに叩き込む。ビーム刃により陽電子リフレクターのシールドが部分的に相殺され、実体部が通過して突破する。

 対艦刀は機首両側に装備された右側の高エネルギービーム砲の砲塔を叩き潰した。そこでインパルスは対艦刀から左手を放し、先程上空に投げて落ちてきたビームライフルを掴む。

 

「バリアも懐に飛び込みさえすれば!」

 

 ユークリッドの胴体部分に狙いを定める。ほぼゼロ距離からのビームを防ぐ方法などない。

 ビームに貫かれて爆散するユークリッドに戦場の目が集まる中、ミネルバの直上にガルバルディβが回り込んでいた。

 

「艦直上にモビルスーツ!」

「っ!? 迎撃!」

 

 ミネルバクルーはインパルスの変容と突然の圧倒撃に気を取られて敵機に気づくのが遅れた。

 40mmCIWSで迎撃して乗っていたベースジャバーに着弾したが、飛び降りたガルバルディβがビームライフルを放とうとする。

 

「4時の方向にモビルスーツ。ストライクF型です!」

 

 ミネルバに危機が訪れる少し前、この海域に近づく機体に真っ先に気づいたのはオーブ艦隊だった。

 

「本部より入電。ストライクF型は式場よりカガリ様を拉致、対応は慎重を要する。包囲して抑え込み、カガリ様の救出を第一に考えよ、とのことです」

「カガリ様をストライクF型が? 撃ち方待て!」

「トダカ一佐! このままではカガリ様が戦場に出てきてしまいます!攻撃を!」

「対応は慎重を要するんだろ? 下手に撃墜でもしてしまえばカガリ様の身に危険が及ぶ。どちらを優先するか、軍本部に確認しろ」

 

 オーブ艦隊の真上を通った当該機体からビームが放たれた。そのビームは今にもミネルバに向けて発射されそうだったガルバルディβのビームライフルを捉える。

 

「っ!?」

 

 爆発が起こり、咄嗟の反応でスラスターを焚いて落下制動をかけたガルバルディβがモノアイをビームが放たれた方向に向けたところで、放たれた第二射がその頭部を撃ち抜く。恐らくガルバルディβのパイロットは何が起こったのかも理解できないまま、武装とメインカメラを失った衝撃に機体制御が一瞬おろそかになった。

 そこへ驚異的な速度で現れたモビルアーマーが変形し、モビルスーツとなってガルバルディβを蹴飛ばした。

 

「あれは、まさか…フリーダム!?」

 

 蹴飛ばされたガルバルディβが海に落ちたところで、ようやく命拾いしたことを実感したミネルバのモニターに救い主である機体の姿が映った。

 背部に青い十枚の翼を背負った特徴的な姿は、軍関係者にはアスランが前大戦時に登場したジャスティスと共にあったフリーダムを知る者は多く、突然のことであったからアーサーは印象だけで判断した。

 

「いえ、似ているのは翼だけで機体本体はストライクに似ているわ。それにセイバーと同じように変形した…………」

 

 タリアの言葉に改めて機体本体に着目すると、これまた前大戦時にザフトの将兵を多く屠ったストライクガンダムの特徴が色濃く出ている。現れる直前の映像が流され、セイバーと同じように可変形態があることからストライクでもフリーダムでもないと分かった。

 そして何よりも背部から放出されている緑色の粒子はインパルスやセイバーと同じ太陽炉特有の物。

 

「あの粒子の色からしてオーブに渡されたプラントの太陽炉ですよね。オーブが助けてくれるということですか?」

「私に分かるわけないでしょ! 自分で考えなさい!」

 

 プラントが作った機体とプラントに脅威を与えた機体の両方の特徴を持ち、プラントから供与された技術が搭載された謎のモビルスーツはオーブ方面からやってきた。事態がややこし過ぎる。

 

『――――ミネルバ、聞こえるか』

 

 助けてくれたが味方とも限らない相手にタリアが判断に迷って呑気なアーサーに怒鳴っていると通信が入った。その声は先日、ミネルバに早くオーブを出立するようにと急かした声と同じであるとタリアは気づいた。

 

「ミネルバ艦長、タリア・グラディスよ。前と同じ声と言うことは砂漠の虎でいいのかしら?」

『さあね。これはアンドリュー・バルトフェルドって奴からの伝言だが、これより貴艦を援護する』

「8時の方向よりにモビルスーツ、3――――この反応は疑似太陽炉です!」

 

 モニターに接近してくるモビルスーツが映し出される。その背からは橙色の粒子が出ていた。

 

「あれは、ドム?」

 

 三機編成で水面をホバーで疾走するのはバルトフェルド達が乗るドムトルーパー。

 

「さあて、二人とも久しぶりの実戦だがやれるか?」

「勿論、姐さんの名前に恥はかかせらねぇ」

「バルトフェルドの旦那こそ、長いこと現場から離れてたのに大丈夫なんですかい?」

「ははっ、砂漠の虎を舐めるなよ。行くぞ、お前達!」

「「おう!」」

 

 ドムトルーパーが左胸部に搭載された特殊兵装スクリーミングニンバスを発動して進行する。

 スクリーミングニンバスはミラージュコロイドの技術を応用したアンチビームフィールド形成装置であり、ビームと同属性の電子を含む粒子の散布により、大火力の砲撃すら凌ぐ防御力を可能とする。

 

「本家を超えるジェットストリームアタックだ! 止められる物なら止めてみろ!」

 

 真っ直ぐ艦隊に向かって進むドムトルーパーを止めようと、上空からマラサイやガルバルディβがビームを撃ちかけても高速移動する標的に当てるのは難しく、かといって水面にまで下がって防ごうとしても三機の連携によって蹴散らされる。 

 突然現れ、モビルスーツを蹴散らすドムトルーパーに戦場の意識が向いた最中、ザムザザーがストライクF型に気を取られたセイバーを振り切って撃墜寸前のミネルバに向かった。気づいたセイバーがすぐさま後を追おうとするも、ザムザザーの直掩についていたウィンダム三機が道を阻む。

 攻撃を仕掛けてきたウィンダム三機のビームライフルが火を噴き、ミネルバの直上からザムザザーの鼻先に割り込もうとしているストライクF型の姿にアスランの中で何かが弾けた。

 

「邪魔だ!」

 

 放たれたビームを最小限の動きで躱し、シールドで受け、更なる一射を別の機体が斜線上に入るようにして移動して封じながら接近。

 距離を開けようとしたウィンダム一機をアムフォルタス・プラズマ収束ビーム砲で撃破。機体が爆発した中を突破しながら、一機をビームライフルで落として最後の一機を両肩アーマーに格納してヴァジュラ・ビームサーベルを抜き放ち、切り裂いた。

 

「す、すげぇ……流石はアスラン」

 

 ユークリッドを撃破直後、近くにいたシンが戦闘中であるにも関わらず、思わず見惚れてしまうほどの手際だった。しかし、ウィンダムに阻まれたことでザムザザーがストライクF型に接敵するのに間に合わなくなった。

 射線上に割り込んできたストライクF型に向かってザムザザーは構わず複列位相エネルギー砲と単装砲の両方を放った。

 ストライクF型が避けてもミネルバに当たるし、シールドで防ごうとしても最低でも弾き飛ばされて体勢を崩せる。どちらに転んでもザムザザーの有利は揺るがない。複列位相エネルギー砲を放って直ぐに大型クローを取り出し、避けても防いでも追撃できるように準備を始めた。

 

「キラ!」

 

 後を追うアスランの視線の先でストライクF型は金色に輝く(・・・・・)をシールドを構えている。それではモビルスーツの力では弾き飛ばされるのが目に見えており、追撃のクロー攻撃を食らいかねないというアスランの危惧は裏切られた。

 ザムザザーが放ったビームはストライクF型のシールドにぶつかった瞬間、真っ直ぐ跳ね返った。

 

「ビームを跳ね返した!?」

 

 アスランの見ている前で、ビームが反射して自身に返ってくるなど想定すらしていなかったザムザザーは陽電子リフレクターを展開出来ず、自らが放ったビームに貫かれた。

 ザムザザーが爆散して機体の破片が海へと落ちていく。

 

「どうだ、これがオーブの最新技術の一つビーム反射装甲『ヤタノカガミ』だ!」

「なんでカガリが自慢げなの?」

「お前らの所為で色々な覚悟をしていたのに全部台無しになってやけっぱちになってるんだよ!」

 

 キラとカガリがそんな会話をしている間に邪魔をする者がいなくなったセイバーがストライクF型に近寄り、手を伸ばしてお肌の触れ合い接触回線で通信する。

 

「キラ、お前……っ!? カガリ、その恰好は――」

 

 通信回線が開いて映った映像に、予想通りに乗っていたキラだけでなく何故かウェディングドレス姿のカガリにアスランは言葉を失ってしまった。

 

「あ、これは、その……」

 

 自身が結婚しようとしていたことが言い逃れの出来ない姿を、よりによってアスランに見られたカガリは気まずそうに目を逸らして口ごもる。

 

「悪いけど二人とも、悠長に話している時間はなさそうだ」

 

 戦闘が継続中にも拘らず、別のことで頭がいっぱいになっている二人がキラの言葉に我に返るのと同時にベースジャバーに乗ったマラサイとガルバルディβが背後からビームライフルを撃ってきた。見えていたキラは悠々と回避し、一拍遅れてセイバーも追従する。

 ストライクF型は回避動作を取ったまま機体の背中に展開する翼の中から長い砲身らしきものが一対、回転して肩越しにマラサイとガルバルディβのビームライフルを狙い火を吹いた。

 追撃を仕掛けようとしたところでビームライフルを破壊された二機にセイバーがアムフォルタス・プラズマ収束ビーム砲を放ち、足場となっているベースジャバーを撃ち抜いて海に落とす。

 

「この戦いを終わらせる!」

 

 機体を上昇させたストライクF型の両腰にマウントされた砲身が持ち上がり、右手に保持していたビームライフルも掲げる。次の瞬間、五つの砲口が一斉に火を吹いた。

 ストライクF型からの砲撃が地球連邦側のモビルスーツの頭部や武装を持つ手、空中移動の足場となるベースジャバーを潰していく。自身も高速移動しながら次々と連射し、レイやルナマリアの働きで半減していた地球連邦側のビルスーツ達が次々と落とされていく。

 瞬く間に味方のモビルスーツ隊を全て沈黙させられ、そのままの勢いで向かってきたストライクF型に地球連邦艦隊は全ての砲門を開き、射線を集中してくる。迫ってくる弾幕の雨の中をキラは苦も無く進んで艦隊の側面に回り込み全砲門を放った。

 

「当たれぇぇぇ!」

 

 放たれた凄まじい火力は艦艇の砲塔を正確に狙い撃ちしていく。

 やがて抵抗らしい抵抗の手段さえ奪われた地球連邦の艦艇は蜘蛛の子を散らすように潰走を始めていく。ストライクF型は下がる艦艇を追うことはせず、武装を下ろして見送る。

 

「地球連邦艦隊、撤退していきます」

「噂に聞くヤキン・ドゥーエのフリーダム。似ているとはいえ、彷彿とされる強さね。オーブがここまでの機体を作り上げるとは」

 

 物量で押し潰されようとしていた戦況が瞬く間にひっくり返した機体にミネルバの艦橋でタリアが感嘆の声を上げる。

 

「助けてくれたのだから味方と思っていいんでしょうか?」

「分からないわ。でも、あれだけのことを出来る相手に敵にはなってほしくないわね」

 

 領海に入らせないようにしたり、かと思えばモビルスーツで援護したりとちぐはぐなオーブの対応に、タリアの目はモニターの中で動きを見せないストライクF型に近寄るセイバーを追っていた。

 

「アンノウン接近中…………これはアークエンジェルです!」

 

 索敵担当の上ずった声に、タリアは己の耳を疑った。

 ユニウスセブン落下の際に共に地球に降りたエゥーゴ組を回収したアークエンジェルは彼らを宇宙に戻す為に北米大陸に向かったはず。時間的にオーブに戻ってくることは十分に可能ではあるが、どうしてこの場に現れたのか。

 タリアが動静を見守っていると、ドムトルーパー達とストライクF型は現れたアークエンジェルの方へと転進した。

 

「どうするのかと思ったけど、あれが迎えか」

 

 背後のオーブ艦隊は動きを見せず、ミネルバとしても敵か味方かも分からない相手を受け入れられる状況ではない。行き先があるのならば無理に止める必要もなく、ただ見送るのみ。 

 

「カガリ! キラ!」

「また会おう、アスラン」

 

 たまったものではないのがアスランだった。分からないことが多すぎて通信で二人の名を叫ぶが、誰に聞かれるか分からない状態でアスランに話せる状況ではないキラはストライクF型を飛行形態に可変させアークエンジェルに向かって行った。

 

「凄かったな、あの人。なあ、レイ」

 

 モビルスーツ隊隊長であるアスランが後を追えず、空に浮かぶ中でストライクF型が現れてからあっという間の出来事に目を奪われていたシンが母艦に戻る途中でレイに話しかけた。

 

「ああ……」

 

 幾つかの被弾の後が残るブレイズザクファントムのコックピットの中で、アスランとキラの通信内容が聞こえていたレイは別のことを考えていて生返事を返す。

 

「フリーダム、キラ・ヤマト――」

 

 忘れるはずがない。忘れられるはずがない。前大戦でラウ・ル・クルーゼを、もう一人の自分を討った怨敵を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一日をかけカーペンタリアに到着したミネルバは、連邦議会総会において世界安全保障条約の締結とオーブ他地球連邦に再加入、ティターンズ権限を引き上げる法案可決されたことと、カガリ・ユラ・アスハが亡命政府の樹立をテレビで宣言したことを知ることになる。

 

 

 

 

 





オーブ亡命政府の代表は勿論、カガリ。
戦力はキラ、バルドフェルド、マーズ、ヒルベルトのみ。ヒルダはラクスの護衛。ラクスがカガリの近くにいる時はカガリの護衛も兼務の為、まずモビルスーツに乗る気はない。

キラのオーブ軍での階級はアレックス・ディノ大尉。亡命政府ではカガリの嫌がらせとバルドフェルドの推薦で准将に。


〇ストライクF型(フリーダムストライカー)Fにはファイナルの意味もある。
 型式番号;ORB-02

 アカツキ計画凍結後にフリーダムの運用データとムラサメの開発データを元に開発されたキラ専用機。
 より多く、より遠くへ手を伸ばせるようフリーダムの武装と、ムラサメの飛行型MAへの可変技術。求める性能とキラの反応速度に通常のフレームでは耐えられないと判断し、PS装甲素材を採用。
 シールドは展開装甲になっており、通常面はビームを屈折・反射させるヤタノカガミが使用されており、内側部分はPS装甲。

 ぶっちゃけシールド以外はほぼライジングフリーダム。当初構想では可変機能はなかったが無印版最終回で後少しフレイに手が届かなかったことと劇場版からライジングフリーダム寄りに。

 見た目胴体部分はストライク、羽部分はフリーダムの特徴そのままで太陽炉搭載機。
 『SDガンダム Gジェネレーションオーバーワールド』での数値はアカツキのものを採用。フリーダムだと強くなりすぎてしまうので。

おおまかな物は活動報告に記載予定。




〇ドムトルーパー(オリジナル機体ではないけど)

 一年戦争後、ジオンからドムの権利を買い取ったオーブが作り上げた技術検証機。

 ムラサメで制空権を確保出来るが、オーブは海洋国家。かといって水中用モビルスーツは本土決戦になった場合、デメリットが大きい。そこで海面をホバー移動出来るドムの機能に着目していたがバッテリー機では電力の消費が激し過ぎて頓挫。しかし、プラントから供与された太陽炉を解析して出来た疑似太陽炉がエネルギー問題を解決。

 疑似太陽炉搭載機として開発を開始し、開発時間を短縮する為にドムの外観はそのまま使用。正式量産機の際には変更の予定だった。

 テストパイロットはラクスら共にオーブに移住したヒルダ達三人。

変更点・ビームシールドは搭載しておらず、実体盾を搭載。

本作ではターミナルは存在しません。あったとしてもエゥーゴかカラバの一部門という感じです。


本作では
『ストライクフリーダム』は『インフィニットフリーダム』、
『インフィニットジャスティス』は『ナイトジャスティス』で、
ザフトが開発するデスティニー・レジェンドと共にサードステージに名を連ねる予定

ジャスティスのパイロットは言わずもがな『アスラン・ザラ』
インフィニットフリーダムのパイロットは『ハイネ・ヴェステンフルス』『アリー・アル・サーシェス』

機体の乗り換えはロマン(後者の名前は意図して消しています)
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