広い大地の片隅で眠る   作:黒兎可

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意図してる訳じゃないんですが、段々長くなっていく…


P012.愛のダ・カーポ

 

 

 

 

 

「『ギガノ・サイス』――――――――」

「――――『ドラクエア・イシルド』!」 

 

 激突する二つの術――――羽根の生えたダイヤの結晶のごとき弓のような何か。三日月状に聖なるオーラを噴出しているそれは、五角形の大型の盾としかし拮抗している。

 聖なる刃から放たれる力が、ことごとく盾に吸われ霧散しているのだ。

 修道女のようなケープをまとっている魔物の少女は、舌打ちとともに背後の少年を見やる。

 

「嗚呼、腹立たしい……! こうも行った道が異なるか。あわれなものだツヅリ。

 明!」

「――――『ソルド・サイス』」

 

 放出した聖なる攻撃を維持したまま、片手に光り輝く聖なる力の剣。

 それを構えたまま追撃するように振りかぶる少女。

 

 いっぽうの盾の内側……、修道女のような魔物と異なり、和装で口を開けたまま気絶している少女の魔物、ツヅリ。彼女の隣に立つ化野珠紀には、その盾の能力を直に見ることになっていた。

 

「何これ……? 怨霊?」

 

 ツヅリの属性は怨霊属性。霊の属性も含むが、ツヅリ個人の問題かその性質は負の側面を強く残している。それもあってか彼女が放つ術は、そのおおよそが周囲から生命力などを吸い上げることになる。

 今の所それが生かされた場面は2回(ヽヽ)といって良いが、しかし化野はツヅリの術についての理解が深い。彼女自身は気付いていないが、自らの血筋に宿る何かが「本能的に」ツヅリの術の正体を察知しているのだ。

 

 だからこそ、盾に描かれた五芒星からわらわらと数多の死霊がごとき顔のない顔を持つ半透明の非実体を目撃し。しかし悲鳴を上げることは無かった。

 

「『セウルード』――――」

 

 修道女のような魔物の後方、学校制服の夏服なワイシャツ姿の少年がぼそりと術を呟く。それと同時にソルド・サイスで頭上に円を描くように回転させる魔物。

 刃の軌跡にそって円形の聖なるリングが出来、大きく振りかぶってギガノ・サイスめがけて放つ――――直撃! と同時にお互いの聖なるエネルギーが爆裂しあい、ギガノ・サイスの推進力を増強した。

 

「これ耐えられるんでしょうねツヅリ!? 大けがとかして入院になったら私、流石に困るわよ! 警備のアルバイトってことで色々交渉に交渉を重ねて宿直室に家賃1万で住まわせてもらってるんだから、お仕事できなくなったら大学去らなきゃいけなくなるじゃない!!?」

「――――」

「あっまだ気絶してるか……、まったくもう!」

 

 大学の後輩である春彦でもいれば「心配所がなんかズレてるっスね」とヘラヘラ言ってきそうなものだが、生憎とこの場は京都、かつ深夜。物理的にも時間帯的にも奇跡が起きたってヘルプには来られないだろうと、化野は当たり前に考えていた。

 心の力を籠める。後乗せではあるが、発動中の術を維持すること、強化することに現在の心の力を注ぐことで、単発の術のパワーアップを図ることが出来る。この場合、彼女は「従弟を助けなければならない」「あの魔物を捕まえないといけない」という意思で術を放ったが。それ以上に「このまま押し負けてなるものか、死んでなるものか」という当たり前の感情を強く込めた。

 

 果たして結果は――――盾自体にはヒビが入ったものの、しかし盾から溢れ出る怨霊らしきものの数は加速的に増えていく。

 

(わぉ、ジャパニーズホラー。……いや、終わり際とはいえお盆だし変じゃないのかしら)

「お姉ちゃん、感想ズレてる」

「お姉ちゃんの考えてること無駄に言い当てないの。……って、ツヅリ、意識戻ってるの?」

 

 ちらりと見れば白目が解除され、正気が戻ってきているらしいツヅリ。ということはおそらく術の維持がそろそろ困難になるということだろう。見切りをつけた化野は、ツヅリを抱えて後ろに走る。早い。異様に早い。それこそ短距離走の選手並の速さであり、いきなりそんな加速をされたとは相手の魔物も思っていないのか、化野達の方に視線を向けることもない。

 

「『サイス』――――」

「チェストーッ!」

 

 ソルド・サイスの剣を振るい、飛ぶ三日月の斬撃として聖なる刃を放つ。

 ダメ押しとばかりに放たれたその一撃を受け、盾はついに破壊され――――そして、数多の怨霊がかの魔物めがけて殺到した。

 

 自らの脚や腕に絡みつく数多の死霊に、シスターのような魔物は悲鳴を上げる。

 

「ば、ばっちぃ!? いえ、汚らわしいッ! ペッペッ! 何かヘドロに身体をとられているような…………って、なにっ!? ソルド・サイスが……!

 ええい何と言う術を開発したのだ、ツヅリ!」

 

 悲鳴を上げる彼女の腕や胴体、足にからみつく怨霊たち。振り払おうと動こうにも、身体にからみついたそれらに稼働範囲や腕力など疎外され、思うように動かない。なんならそこに、怨霊による生命エネルギーの吸収も効果を発揮しているかもしれない。現に彼女の持って居たソルド・サイスも、その姿を一気に消した。

 舌打ちをする彼女に、遠方から声が届く。

 

「一霊より省略・和魂(にぎみたま)――――」

「――――『チャーブル』!」

 

 幼い少女の魔物、ツヅリの足元からドロリとしたエネルギーが分離し、彼女の周囲を漂う。人魂のごときそれは、2つ。

 

「あれは、野放しにしておくには危険だな……。明、アレを。

 ……明?」

 

 無理やり上半身をひねりながら、後方の少年を見るシスター風の魔物。

 少年に表情はなく、言葉はなく。ただ「一定の割合で」つねに魔本を光らせている。

 

「……拗ねているのなら謝るから、ちゃんと術を選んでくれ。『殲滅用』の装備だ」

「『フェイルク・シザル』――――」

「なんだ、わかってるじゃないか」

 

 ほっとしたように微笑む彼女。同時のその背中に、聖なる光の翼が生える。さながら天使のようなそれに加え、両腕にソルド・サイスが装備され――――彼女の全身にまとわりついていた怨霊が、その術の発動と同時に「消し飛んだ」。

 

 心の力を貯め次なる霊魂を呼び出そうとしていただろうツヅリが目を見開き、パートナーに叫ぶ。

  

「お姉ちゃん、次出せる!?」

「ちょ、ちょっとまだ無理……」

「じゃあ、これでやるしかない…………、どれくらい? ギガノに行くか行かないか? ごめん、もっと具体的に言ってくれないと……」

「ツヅリ、誰と話してるの!!? 何もいないでしょ!?」

 

 ぐるぐるとツヅリの目の前で円を描くように回り始める人魂。

 それを見て、シスター風の魔物も「わずかに中に浮かび上がり」。

 

「本当は『ザンザブル・サイフォドン』を使いたいが、明があまり強く心の力を出してくれないし……。仕方あるまい」

 

 二刀のサイスを肩と腰に構え、心の力を集中させ。

 

 

 

「『チャーブル・エムルドン』――ッ!」

「――――――『ラージア・サイス』」

 

 

 

 ツヅリの方は、以前春彦たちと戦った時に比べればばいくらか小ぶりの「悪霊の炎」。

 対してシスター風の魔物の方は、巨大な「天使の羽根」を模した弓状になったエネルギーが二つ。

 

 悪霊の炎に、天使の羽根が先行で一撃。威力事態は拮抗しているが、後追いのもう一撃が重なり「×」の字のようになったと同時に、聖なるエネルギーが増大、巨大化。そのままの勢いに悪霊の炎は裂かれ、数多のうめき声と共に姿を消した。

 

「かような醜い術を操りし墓守の子よ、消え失せるが良い!」

 

「お姉ちゃん!」

「きゃッ!」

 

 押し負けたと判断したと同時にツヅリは化野へとタックル。

 その勢いでさらに遠方に投げ刺される彼女と――――光の刃の直撃コースに入ったままのツヅリ。

 

 ツヅリ! と彼女の名を呼ぶ化野。それと同時に目の前が光に包まれ、轟音と共に跳ね飛ばされた。

 

 

 

 化野が意識を取り戻した時には、跪くツヅリの首にソルド・サイスをあてるシスター風の魔物。助けに行かなきゃと思いつつも、身体が思うように動かない化野。チャーブルによって呼び出したツヅリの分霊も姿を消しており、現状彼女に味方するものはいない。

 

「ツヅリのパートナー、一応は無事だな。……この子の術の特性は知っているな。エネルギーの吸引。それは何も『敵だけに限らない』。先ほどの私のラージア・リサイスに巻き込まれ消え失せた怨霊たちが、ついでとばかりに貴女の体力を奪ったのだろう」

「タオリ……!」

 

「ツヅリ、大丈夫……?」

 

 声をかける化野だが、ツヅリは一瞬彼女の方を見て悲し気な表情になる。

 どこか普段よりも好戦的に見えるツヅリは、面もつけていないのに好戦的な彼女は、しかし身動きをするよりも前に目先にソルド・サイスがつきつけられた。

 

「パートナーには恵まれたようだけど、『その系統』の術を伸ばすのは止めなさいって言ったのを守らなかった。それがツヅリ、あなたの敗因だ」

「違う……! この子(ヽヽヽ)は、ツヅリは沢山の声が聞こえたから、だからその声ともっと話したいから、あなたとは違う道を選んだの……! タオリ(ヽヽヽ)ちゃん(ヽヽヽ)

 

 物言いがおかしなツヅリ。自らの胸を張り、跪きながらも目は死んでおらず。そのまま信念を語るようなその物言いに違和感を抱く化野と、タオリと呼ばれたシスター風の魔物。

 どちらにせよこれで終わりだ、と。遠方の明に声をかけるタオリ。

 

 だが、それと同時に――――ツヅリは化野の方に視線を向け、右手で何か突くような動作。

 

 違和感は残るが、はっとして彼女は、さきほどドラクエア・イシルドと共に出た「もう一つの術」を、咄嗟に唱え。

 

「『コソルド・リュウス』!」

 

 ツヅリの手元に小刀、さながら小太刀サイズのドスのようなものが生み出される。当然のようにそれは「怨霊の顔」が蠢くもので、ツヅリの術効果がその形に成型されていることが一目でわかる。

 ツヅリから視線を外し化野の方を見ていたタオリ。そんな彼女の腹部目掛けて、そのコソルド・リュウスを突き刺そうとし。

 

「――――無駄だ。パートナーと絆を育んでいないから、こうなる」

 

 しかしそれが彼女の腹に刺さることはなく。背部の翼が輝くと同時に、先ほどの怨霊たちのように短刀の刀身はうめき声を上げながら霧散した。

 呆然とそれを見るツヅリに、いっそ哀れんだ表情になるタオリ。

 

「良いパートナーと出会えたみたいだというのは、明から聞いてたから知ってたが……。それでも、私と明にはまだ及ばない。あれだけ戦うことを嫌がっていた明でさえ、私を守るために必死に戦ってくれてるのだから。

 そんな明が、ついにちゃんと戦ってくれるようになったんだから――――いくら()といえど、容赦はしない」

 

「――――!」

 

 言われて、化野はようやく気付いた。目の下に入ってる線こそないものの、ツヅリもタオリも目つきやそこに宿る光の色に違いはない。顔立ちは年齢が離れているから異なっているのだろうが、そう言われれば確かにと納得できる程度には、彼女たちの関係には説得力があった。

 

 今度はツヅリを蹴り転がし、一歩一歩化野の方へと歩みより。

 化野は当然逃げようとするが、やはりうまく足腰に力が入らない。

 

 それでも――――。

 

「それでも、私だってお姉ちゃんなんだから…………! お姉ちゃんは、格好悪いところ、見せられないもの……! そうよね、紅葉(もみじ)!」

 

 自らに檄を飛ばす様に叫ぶ化野。そんな彼女を見て、ツヅリはどこか悲し気な表情。

 嗚呼だが、タオリはそれこそ何ら感慨もなく、自らに背を向ける彼女の、右腕に抱えられれた魔本めがけて、ソルド・サイスの片方を構え――――。

 

 

 

「――――第13の術『オージグル・マ・ジュロン』!」

 

 

 

 響く、タオリにとっては聞き覚えのない声。

 だがその声と同時に、自らの目の前に街路樹から伸びた木の枝が、まるで鞭のように襲い掛かり。とっさにそれをソルド・サイスで斬り落とすが、いつの間にやら別方向から伸びた木の枝やらツタやらたが背部の羽根に絡まっている。 歩こうにも歩けない。そんな状況で、また別な街路樹が伸びて化野やツヅリを確保し、何処かへと運ぶ。

 

「何者だ、貴様ら」

 

 果たして、その移動先――――路地裏から現れたのは、サングラスの青年と「釣り竿のような」杖を持った幼い少年。

 と、幼い少年が突如得意げに胸を張り叫ぶ。

  

「何だかんだと聞かれたら! …………、春彦、やってよほら」

「いや、流石に□ケット団の名乗りはできねぇって、近所迷惑だろうよ。初めての深夜徘徊にテンション上がってるのはわかるけど、もうちょっとこう、なぁ先輩」

 

 えっ? えっ? と混乱する化野と、不思議そうに首をかしげるツヅリ。

 そんな彼女たちに苦笑いを向ける春彦と、春彦のノリが悪いのに少し不満そうな顔をしたスギナのペアがその場に立っていた。

 

 

 

   ※  ※  ※

 

 

 

 キッドとナゾナゾ博士のペアとの闘いは、けっこう大変だった。

 こちらを殺す気まではないとはいえ、傷だらけになるくらいは当然と言う考え方。防御に使ったアーガス・ジュロンの木の根の組み合わせの「もろい所」を単純な植物の知識や工学の計算で特定して術で破壊してきたりとか、今週のビ〇クリド〇キリメカみたいな方法でバルジュロンの兵隊たちを再起不能にしてきたりと、こちらとしても色々予想外の動きばっかり。

 一撃一撃はあの軽い調子から予想もできないくらい重く、本の輝きは常にこちらよりも一回り大きい。俺とスギナのやる気がないことを差し引いても、いくら何でも基礎的なパワーが違い過ぎた。

 

 魔物との戦闘経験? そっちも当然あっちの方が凌駕しているんじゃないっスかね。

 なにせ戦闘中のやりとりを思えば、あっちはあっちで色々な地域を巡って魔物と戦っている最中らしいのだから。

 

『「ゼガルガ」――――!』

 

『くそっ、第12の術「キロロ・ジュガルセン」!』

『□ックバスター!』

 

 まあ、戦闘中でも変な感じにノリノリなスギナはともかく。バスターみたいな樹木に変化させた腕から、数多の棘を連続で射出する。当然ゼガルガとやりあえば撃ち負けるが、入射角をキッドの目の方に向けてるあたりスギナも中々性格が悪い。

 思わずびっくりして身体をそらしたキッドにより、砲撃はわずかにこちらから逸れる。

 

 まあそうやって小手先で戦っていても、ダメージの蓄積率は明らかにこちらの方が不利だ。

 

『何やってくれてんだよ、明日旅行なのに……、ヘロヘロになって空港まで色々乗り遅れたらどうしてくれるつもりだッ』

『メロン……、メロン……』

 

 こちらの私怨などつゆ知らずの様子のナゾナゾ博士だったけど、しかしあの戦いは戦いで得るものはあった。だからと言って旅行前だというのを知ってるだろうに一切容赦しなかったナゾナゾ博士に思う所はあるが、だが化野先輩たちの方の話を聞いて、これも計算ずくなのだろうと確信した。

 デジタルカメラの側面の液晶画面を見せながら、ナゾナゾ博士は神妙な顔で言う。

 

『君は、こういった物を知っているかな?』

 

 そこに映っていたのは、石板。魔本の文字っぽいものが彫り込まれた、本と同等サイズのそれの拍子に、ファラオみたいな魔物らしき絵が彫り込まれている。

 ナゾナゾ博士いわく、こういったものは世界各地にいくつか点在しているらしい。そしておおよそ「謂れ」がついているものに関しては、古いもので年代をさかのぼれば1000年前後前に相当。

 

『日本で言えば珍説ではあるが、大陰陽師・安倍晴明に紫式部と関わった際、マクワウリをかっくらう鬼が従っていたと言われているね。巨大な二つの角を持ち、生首となれど死なず彼女に付き従う、祭りを好む比丘(びく)の鬼。

 年代で言えば丁度千年前に近い。……そして、その比丘の鬼の念が籠った岩を奉る社が、京都にあると聞く』

『ビク……』

 

 ビク……、ビク…………、何だろう、何か引っかかるというか。「かっ喰らう」のあたりも何か自分の記憶のどこかに引っ掛かりを覚えているのだけど、上手く思い出せない。なんとなく脳裏にセ〇とかヴ〇シャスとかが過ったりするのが、何かの暗示だろうか。

 スギナはスギナで「オンミョージ!?」と飛び跳ねている。そういうの好きだものなお前、だが厨二(ビョーキ)を発症するにはまだちょっと早い。ステイ。

 

 そして、その比丘(びく)の鬼を奉る神社こそ、化野先輩の実家にあたるところらしい。……先輩について知ってるのにはもうツッコミは入れないものとして(もうそういうキャラなんだと納得した方が早い)。

 

『これらの石板は、ものによってはエジプトや大英帝国博物館など様々な場所に安置されている。しかし現在、急速に「盗まれ続けている」と、私の配下から報告が入ってきているのだ』

『盗まれている?』

『こういった石板に限定して盗まれているのだ。そして現在は、100人の魔物の子の戦いが開催されている真っただ中。…………何か嫌な予感を、君も感じはしないかね』

 

 その詳細を明かすことはなかったが、ナゾナゾ博士は何者かが石板を集めているその理由に心当たりがあるようだった。

 

『盗まれているルートで言えば、一番新しいものが中国の大仏殿に安置されていた「昆神像」と呼ばれていた、杖のようなものが伸びた妙な石板だ。そしてこのルートから言えば――――』

『――――近日中に日本にも来るだろう、と?』

『そういうことになる。この際、確実に石板があるというのを調べられる箇所としては、君の学校の先輩である珠紀君のところの社が一番確実だ。

 私もそれ以外に石板がないか調査もかねて現在動いている。もし間に合えば彼女のフォローに回れるだろうが……、場合によっては、君に行ってもらいたい』

 

 力強いナゾナゾ博士のその言葉。それに一応は頷いた俺とスギナ。旅行よりもこちらを優先させるため、あえて明日一日を潰すように戦ったと。やり方は気に入らないけど意図するところは納得がいくので、渋々だけどそこは諦めた俺たちだった――――――――。

 

 ――――けれども、翌日には普通に北海道にいた。

 

 何で!? と言われそうだけど、これに関しては大体ミールさんのせいだ。そんでもって、まあ紆余曲折あって現在は京都まで、彼女のパートナーの魔物の能力を駆使して送ってもらった感じなのだけれど……。

 

 パジャマ姿でボロボロの化野先輩とか、そっちよりも気になることがある。あのシスター風ティーンエイジャーな魔物の背後にいる男の子の様子が、何と言うか、こう……。

 

 

 

「どう見ても君のパートナーが操られてるけど、それでいいの? 完全に目がイっちゃってるけど」

「えっ?」

 

 

 

 どう言おうか悩んでいたらスギナがあっさりと言ってしまい。その指摘を聞いて、あの魔物ちゃんは鳩が豆鉄砲喰らったみたいな顔をしていた。

 

 

 

 

 


・タオリ:

 見た目は人間で言うと14、15歳くらい。教会の修道女やシスターらしい恰好……といいつつアニメとかにありがちな、髪が出ているタイプの恰好をしている。ツヅリの姉だが目の下のラインがないなど、微妙に容姿が違っている。

 明とはそれなりに絆を育んでいたものの……?

 

・おや? ツヅリの様子が……:

 ヒント、お盆。

 

・ナゾナゾ博士たちとのやりとり:

 バトルについては、清磨のナゾナゾ博士編の焼きまわしみたいになりそうだったので、部分部分だけ。石板回収については途中妨害を意図してるけど、それ以上に仲間になりうる魔物の確保をまずは優先している博士。多分すでにレイラとか強めの魔物の石板は奪われてる。

 

・比丘の鬼:

 当然捏造史なのでこのあたりは色々お察しください汗。春彦の記憶にヒットしかかってヒットしていないV様。きっと平安時代は愉しく踊り狂って叫んでおられたことでしょう。

 

・洗脳:

 ま、そういうことです。仕立人は、実は気配を隠して近くにいるのかもしれない。

 

【ここまでで登場した術】

タオリ編……「聖」属性。ティオとは違い攻撃系統に秀でており、術には他者の魔力を打ち払う特性が付随する。これのせいで怨霊たちも蹴散らされる。

①サイス:

 ティオのサイスとほぼ同様だが、威力については通常の低級呪文並。

②セウルード:

 聖エネルギーを光輪状に形成して遠隔操作する。

③ギガノ・サイス:

 巨大な水晶と羽根を合わせたような核に三日月状の刃のエネルギーを乗せて放つ。

④サフェルク・シザル:

 天使のような羽根を背中に、両手にソルド・サイスを装備する。背中の羽根は聖エネルギーを放っており、一定以下の魔力を散らして術を無効化する。また本来はソルドサイスを重ねて枝切り鋏のように切るのが本来の使い方。

⑤ソルド・サイス:

 サイスの聖エネルギーを固定し剣として扱えるようにする。

⑥ラージア・サイス:

 巨大な聖エネルギーの刃を放つ。ソルド・サイスなどと併用。

⑦ザンザブル・サイフォドン:

 タオリ最大呪文。詳細は出た時……、出るか?

 

ツヅリ編……

⑤コソルド・リュウス:

 短刀状にリュウスの怨霊エネルギーを固定し剣として扱えるようにする。ドスっぽいのは多分ツヅリの趣味。

⑥ドラクエア・イシルド:

 防御用呪文。大型の五角形に角ばった盾を召喚する。盾に描かれた五芒星から怨霊が召喚され、盾に攻撃した術者へ目掛けて怨霊が殺到、身動きの妨害やエネルギー吸引を行う。

 

スギナ編……

⑫キロロ・ジュガルセン:

 簡単に言うとトゲマシンガン。魔物相手にはそこまでダメージは入らないが、刺さると普通に痛い。

⑬オージグル・マ・ジュロン:

 キッド戦で発現。詳細は次回予定。

 

 

 

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