「何でかなぁ……、すごいイライラする」
「………………」
「春彦、なんで頭撫でて来るのさ」
少し不機嫌そうな表情のまま、スギナはそれでも俺の手を払いのけない。
俺も俺で多少イライラしてるってのはあるけど、それはそうとして眼前、あの明って男の子がタオリの消えた跡、アスファルトにわずかに残る焦げの名残を見て、膝をついて泣いている姿。
明君の方は化野先輩が慰めていて、ツヅリが今までに見たこともないような表情をしている。内気で、その割にはシビアでちょっと黒い彼女らしからぬ義憤に燃えた表情。何かを決心したような、そんな意志を感じられる。
まあそれも仕方ないか。なにせタオリの本を焼いた何者かは、そのまま連撃でタオリの本を焼却したのだから。
スギナとて連続で2発の「テオラドム」だったか、それを見てようやくどこから攻撃が跳んできていたかを確認したからこそ、ようやくそちらにツタを伸ばしたり、根でそれ以上本を燃やされないようにしたりといったことが出来たのだから、状況は悪い。術としては強いかもしれないが、これは「オージグル・マ・ジュロン」の最大の弱点かもしれない。
つまり「スギナが認識して振るわなければ」次の動きに繋げないということ。そんなもの、ほぼ全ての術に共通しているように思えるが、なまじあの杖を持ってる時は多くのことに意識を割くようになる分、一瞬一瞬の反応が遅れるのだ。
なんなら臨戦態勢のままぼーっとしてるように見える巨大バルジュロンなど、スギナが指示を出してから数テンポ遅れて動いているのか、全然使い物になっていないし。
そしてその結果、仕立人だろう何者か――――黒い外套に身を覆った魔物の子とそのパートナーらしき人影の逃走を許し。杖を振るって追撃しようにも、スギナの射程圏へと周囲の木々を爆裂させながら移動していたところを見るに、術特性は完全に観察されていたのだろう。
そして。
『ツヅリ……、明に謝ま――――』
まともに言葉を言い残す暇もなく。別れの言葉をパートナーに向ける時間もなく。なんならツヅリの姉だという、変なポンコツ具合を含めいかにも味方フラグっぽいそれすらあっさり流す急展開のまま、タオリはその姿を人間界から消した。
後に残ったのは、タオリが消えて気絶した明君。しばらくして意識を取り戻した明君は悲鳴を上げてタオリを探し。その姿が欠片も見当たらず。今に至る。
「どうして……、どうしてタオリさんが消えないといけなかったんだ…………」
「……明、好きだったの? あの子のこと『女の子として』」
静かに頷く明は、しかしそれでも俺や先輩を責めない。彼には記憶があったのだ。自分が操られている間に何をしていたか。自分が操られている間に、タオリがどういう物言いをしていたか。
洗脳中でもそれを理解できていたってことは、間違いなく意図的にそういう洗脳をしていたってことなんだろうし、色々と術者の性格の悪さがにじみ出ているな……。スギナもそれを感じているのか、さっきからずっとイライラしっぱなしのようだ。
「ズレたままで意図的に戻してさ。しかも当人の心に大きくダメージを残すやり方でさ。そりゃ、ズレてたのはあのタオリが一番悪いんだろうけど、それだって時間が経てば解消したかもしれないし、覚えてなければ綺麗なままで終われたかもしれないし。
そういうのを一緒くたに混ぜ合わせて、ダメージをより大きくして、自分に対して復讐させる気すら失せさせるとか…………、やり口が普通に卑劣だ」
「……スギナがそこまでストレートに言うのも珍しいな。いつも容赦はしないけど感想はあんまり言わないし」
「どうにもダメなんだよ。ハリ〇とブラ〇ド〇のズレとすれ違いとかさ。一番底辺から成り上がった二人でさえ思うように自分の選択肢を選べなかったってのを見てさ。それは、一人の思惑じゃなくていくつもの不幸があったからああいう流れに収束したんだろうけど、そのことに社会とか育ちとかへの怒りを向けたハリ〇の最も強い原動力も理解できるんだけどさ。
そういう巡り合わせの悪さを意図的に演出するような誰かがいると、どうにもイライラする」
ハッピーエンド至上主義って訳じゃないけどね、とスギナ。
うーん、やっぱりガ〇グレイブを最初に見せたのは色々教育上よろしくなかったか? 話してる時の雰囲気が、完全にトラウマみたいになっている。トラウマだからこそ反発が強く、その結果が現在の状況への「正しい怒り」に繋がっているのなら、あまり何か言う事ではないんだろうけれど、それはそれとしてパワー強すぎじゃないだろうか。
でもまぁ、あのアニメって誰が悪いとか誰が正しいとか言うことは出来ないと言うか。それでもハリ〇からしたら悪いのはマリ〇とビ〇グダディだと思うけど。状況的に仕方ないと割り切れない彼女と、その彼女の本心をお互いの立場を抜きで語れないまま手を出しちゃったのとか。いやだからヒロインのミ〇が生まれたというのは間違いないし、原作ゲームへシナリオ展開を収束させないといけないんだろうけど、それを差し引いてもブラ〇ド〇が良い奴すぎるって大前提があるから成り立つ微妙なラインであって、そこにかつての残滓を残してハリ〇の手助けをする他なかったブラ〇ド〇もだから上手く割り切れず、結局ハリ〇に引き金を引くことが出来なかったわけだし、そもそもそんな状況になったこと自体へハリ〇的にはビ〇グダディへの猛烈な唯一残った俺の家族も家族の大事なものも奪い去った相手としてヘイトが集まったり何だったり……、いや考え出すとまた俺もスギナともども面倒なことになるから、閑話休題。
「タオリが、ごめんって」
「…………ごめんって言われたって、絶対、わかってないだろ、あの人」
「うん」
一応、伝言を伝えるツヅリだが、姉のフォローについては全くしないらしい。ただ「でも」と続けて、ある意味でクリティカルなことを彼に言う。
「…………タオリお姉ちゃんも多分、あなたのこと、好きだったと思う。お姉ちゃん全然人に頼らないから……、パートナーでも名前呼び、してるって、すごい距離が近い」
「――――ッ」
ダメージは強く残るだろうが、それでも言うべきだったんだろう。いつもの調子に戻ってるツヅリが、それでも頑張って話しているのは見ててわかる。
空気が重く、明君の嗚咽だけが聞こえる。おいそれと声を掛けられず、動くことも出来ず、それとは全然関係なく路地裏の方から舌打ちが聞こえる。いい加減帰ってこいとかミールさんが空気読まないこと考えてるんだろうなぁとは思うけど、あの人こういうウェットなこと嫌いだから仕方ない。
とはいえ流石に立ち去るのもどうかという状況なのだけど……。そう思っていると、化野先輩が助け舟を出してくれた。いや彼女からすれば当然の確認だったんだろうが。
「春彦君、どうして京都に……? いえ、それもこんな深夜に徘徊して?」
「あー、まあ、知り合いの魔物のパートナーが連れて来てくれて。先輩がピンチっぽいのは、変なおじいさんが教えてくれて」
「変なおじいさん?」
一目でわかると思いますよ、と軽く苦笑いする。ナゾナゾ博士については、あっち側が必要と思ったら接触するだろうし、俺の方からとやかく言って下手な先入観はない方が良いだろう。
そして何かを察したツヅリが、びくりと震えて突然スギナの背後に回る。スギナを盾にするようにしてきょろきょろ見回して「いるの? いるの? あの怪獣さんと怖い人?」とか言ってる。そうやって露骨に怖がるからミールさんにいぢめられるんだろうけどなぁ……。
「ど、どうしたのツヅリ? リ〇グのビデオ見た時みたいな怖がり方だけど」
「なんでも、ない」
「ゴー」
「はうっ」
スギナの下手な「魔物の方の」物真似にびくりと震えて抱き着くツヅリ。よっぽどトラウマなのだろう、あの二人が登場した時のやりとりというか、威圧感というか、血みどろのままにぬっと現れていたのとかさ……。あっちもあっちで情操教育には悪いお人である。
ちなみに化野先輩はミールさんたちと面識がないから、ツヅリの怯えっぷりの意味がわかっていないらしい。まあ、あんまりつっつくと藪蛇になるだろうから、俺は俺でミールさん達のことを詳しく話したりしない。何なら後ろにいるし、下手するとこの場で殺す気で襲撃される恐れもあるのだ。あの人この魔物の戦いについて全然積極的じゃない。だから自分の情報の管理については結構厳しいし、戦う相手に関しては下手すれば「人間殺して魔物も消す」くらいやっても不思議じゃないところはある。俺の偏見かもしれないけど、ツヅリも化野先輩に話していないところを見るに、やっぱり周りから見るとそう見えるんだよなあのCVお転婆人魚(ポケモ〇)。
少年漫画のラインに立っていると色々危険すぎるお人だ……。本来の意味でもメタ的な意味でもミールさんについて話すに話せない事情が重なり続ける。
ただ現実逃避してる俺はともかく、スギナはツヅリの手を引いて自分の横に立たせ。そして膝をついて泣き続け声の枯れてきた明君に言う。
「仇は取る。仮に僕やツヅリじゃなくても、僕ら以外の誰かが必ず」
「…………えっ?」
えっ? と、明君だけじゃない。スギナの言葉にはツヅリも化野先輩も驚いた様子で。俺はといえば、何かまた変な事言い出すんじゃないかという気持ちでいっぱいだ。そして案の定、スギナは色々とアレなことを言い出した。
「僕らと一緒に戦った魔物の子の話とか聞くと、多分、この戦いってそういうのは倒されるように出来てる。王を決める戦いなんだから――――そういう人の心を虚仮にするようなことをやり続ける魔物に対しては、本来横のつながりが弱い魔物たちでも、力を合わせるような流れが出来ると思う。
絶対、一人じゃない。タオリや明みたいな例は、あのゾフィスって言われてた魔物は、いっぱいやってる。『一度転げ落ちたら』『一度慣れてしまったら』、後は転がり落ちるだけなんだよ、人生。だからそうして、すり減らされた誰かが、一定の度合いを超えれば」
うーん、最後の方の物言いが完全にハリ〇を揶揄してるのだけど、それはそうとしてスギナのその見方はけっこう正しい気がする。漁夫の利を狙おうとする輩もいるにはいるだろうけど、それ以上に他の魔物やら何やらの都合や心を無視する形で色々と事を為せば、それに応じただけの敵が増えるし、強大であればあるほど対する人数も増えていくだろうというのは、原作のガッシュのそれをちょっと思わせる。あんまり覚えてないけど、ガッシュとティオと、馬みたいな魔物と珍妙な嘴みたいなのがついた魔物の子とが、少なくとも仲良しグループみたいにしていたわけで。
「一定の度合いを超えれば、それは大きな揺り戻しになる。それにもう、きっと動いている人はいると思う。
だよね、春彦」
「…………まあな。先輩たちのピンチとか? 教えてくれたおじいさんとか」
あえてナゾナゾ博士の名前を出さない姿勢をつらぬく。スギナも一緒にいる時間が長いせいか、こっちの意図を察したみたいに頷いた。
結局それって誰なの? と先輩が聞いて来るけど、それについては「まあまあ」と強引に誤魔化して話さない。
ぎゅ、とツヅリが驚いた顔のまま、スギナの手を握った。
「僕らがそこに合流するか。合流する前に退場になるか、そういうのはわからないけどさ。だけど、確かに残ったものはあるんだ。
それに、ツヅリだって仲良くないにしても、お姉ちゃんなんだろ? 目の前でああやって本を燃やされて、黙っていられる?」
「――――ううん、黙って、られない」
ぐっと反対側の拳を握って、スギナを見返すツヅリ。
そのまましゃがんで、明君の頭を撫でながら。
「だから……、あのおバカなお姉ちゃんを好きでいてくれて、ありがとう、ございます」
「――――――――」
言葉も何もなく。ただ声を押し殺すように、何かをこらえる様に、明君は泣き続けた。
※ ※ ※
ツヅリがあんな風な事言うなんて。……スギナ君につられてってのもあるかもしれないけど、それでもやっぱり本当のお姉ちゃんが、目の前でああやって和解する隙すらなく倒されたっていうのは、思う所があるってことかしら。
本物じゃないお姉ちゃんな私としても、ちょっと胸が痛む。……明のこともそうだし、あのタオリって子も、色々性格は変だけど悪い子ではない気がしたし。
少なくとも真面目な明が好きになったってことは、あのタオリって子もそういう性質なんだろうし。
明を先に自室に送って、私たちはお手々を繋いで一緒に片づけに向かってる。タオリ
……スギナ君たちが大通りの方を出来る限り修繕するって言って色々やってたのを見て、ふと自分も何かしないといけない感じに駆られたって、それだけなんだけどね?
まあ一緒についてきてるツヅリも、他の人が見たら完全に幼い女の子って感じだから夜更かしは良くないんだけど。私もしっかり眠れば良かったのかもしれないけど、色々ありすぎて目が冴えちゃったのよね。
「タオリお姉ちゃんは、おバカだけど…………、それでも好きな人と、あんな別れ方しなきゃいけないような人じゃ、ないもん」
すっかりいつもの調子に戻ったツヅリは、やっぱり少し興奮してるみたい。
そんなツヅリの頭を撫でてると、ツヅリは「スギナは」と言う。
「スギナは…………、けっこう変わった気がする。魔界だと、周りに全然興味がなかったから、あんなこと絶対言わなかったのに。術だって何か、上手く言えないけど色々すごい」
「そうなの?」
「うん。敵情視察は必要だから、スギナとポッケリオは、隠れて調べてた」
ポッケリオって子も、植物を使う子だって言っていたわね。というか敵情視察って、何なのよその言葉選び。物々しいわねツヅリってば。
スギナ君、でもそんなに変わったっていうのなら…………、やっぱりパートナーの影響なのかしらね。
春彦君。変なところでひょうきんで、飄々としてて、とらえどころがなくて、それでいて妙な安定感みたいなのがある子。戦いとかも大体スギナ君の判断に任せていたりするけど、あのあたり実はお互いすごい絆で結ばれてるとか、そういうことがあるのかしら。
ツヅリは私と繋いでいない方の右手をぐーぱーしてる。さっきスギナ君と繋いでいた方の手を。……お手々、小さくて可愛いわね、うん。
「うん。何か……かっこよくなってた」
あら? あらあら、これはもしかして?
良く見るとツヅリの口の端が、ぴくぴくと上がりそうになってて、それでも真面目な顔を作ろうとして震えてる感じになってるわね。目元もちょっと微笑んじゃいそうになってるし、これは……?
なんとなくお姉ちゃん的に揶揄いたい精神が働いて、ツヅリにちょっと言ってみた。
「フフフ、すぐに帰っちゃって残念だったわね? スギナ君」
「うん。――――ッ!? ち、違うもんっ! そんな、寂しがってたりしないもん!」
ばっとこっちを向いて慌てた感じになるツヅリ。勘違いじゃなく普通に照れてるわね。可愛い。となると明確に好きってところまではいってないけれどってところかしら。お姉ちゃんちょっとニヤニヤしちゃうわよ? 違うもん、って私に抗議しながらツヅリは前を向く。
スギナ君たちねぇ……。春彦君が「そろそろ帰らないと、明日のパルコ・フォルゴレのロンドンコンサートに間に合わないッ!」とか言って、そのまま急いでスギナ君と一緒に帰っていったけど。街路樹を操作してコンクリートとか、砕けたところを多少補修? した後だからそれなりに時間は経ってたけど、来た方向の路地裏に入ったと思ったら既に姿が欠片もないし。ツヅリはツヅリでそれを見たら、何か震えはじめたし。何だったのかしらね、あれ。今から行っても間に合いそうにないというか、飛行機で飛んでもギリギリでどうにかなるかどうかってところだと思うのだけど……。
そんなことを思い出しながら、本殿の壊れた扉側から入って。
「――――――――ない、わね」
きれいさっぱり、マクワウリごとあの石板が、影も形も見当たらなかった。
・イライラするスギナとアニメなガ〇グレイブ:
ガ〇グレイブは名作です(断言)。ゲームとアニメとそれぞれ別なベクトルで楽しむ話ですが、人間界に来て最初にそれを決めてしまったせいでスギナのメンタルにかなり重大な影響を与えている。漢の義務教育が成功した模様。
そのせいで「ズレたまま」の関係性に対して嫌な感覚が強くなっている。多分原作のレインペアとかを見たら似たような感じで嫌な顔をしそう。
・ヤベェお姉さんなミール:
春彦たちの印象はこんな感じ。原作での意外と面倒見が良さそうなところとかは、後述のことなど含めて春彦も知ってるけど、それはそうとしてチベスナ顔した時の容赦のなさもしっかり知ってるのでこの扱い。
実際仮にナゾナゾ博士に彼女のことを教えたら、後日闇討ちされる。敵同士だけどなんとなく一緒に遊んでる一線は踏み込んではいけない関係。
・春彦とスギナのスケジュール:
カツカツ。そもそもナゾナゾ博士と会ったその日に流石に飛行機を諦めようかと色々やってた時にミール登場、北海道旅行の計画がバレる→化野たちのことを前提として京都に行く予定だと伝える→それならどっちも送ってやるから一緒に行こうぜと言う話になる→雑談中にフォルゴレの話題となり、ロンドンでコンサートやってるという話に(※原作ガッシュ52話相当)→チケット取って来てやるよ仕方ないなー、みたいな流れ。
なので現地へ直行→旅行満喫→旅館で寝てる途中で叩き起こされた後そのまま京都へ→戦闘後に多少補修作業をしてから旅館→仮眠をとった後にロンドンへ、みたいな流れになる。
睡眠時間? ククク……。
・いつもの調子に戻ったツヅリ?:
実は残留なので、そのうちまた出てくるかもしれない(?)。表面上「お姉ちゃん」呼びのままなので、化野は中々気づけない。
それはそうとツヅリ本人はスギナに対して「ん?」とちょっとアレな感じになってるので、今後果たして……!
・逃げる黒幕と消えた石板:
石板回収がメインだったけど、タオリを徹底的に愚弄してから戦わずに消すことも目的だったので、最大術を封じた上で仮にそのまま敵に回りそうならと先行で本を燃やした。
石板はツヅリたちが本殿から出て行った後に、別な魔物と黒幕とで運んで行ったはず。マクワウリはパートナーと一緒に美味しくいただきました。
・CVイメージ:
それぞれイメージが固まったので、そのうちに……。
【おまけ:いつかあるかもしれない未来】
V「華麗なるビクトリーム様だ。リピートアフターミー。――――テメェ等を冥途に叩き込む名前だ――!! よーく覚えておくんだなァ――――!!!!」
珠「あー! もしかしてウチの御神体だった……!? 紫式部の『比丘の鬼』!」
清「は、は!? 紫式部!!?」
恵「えっ? えっ?」
ガ「清麿、シキブとは何かかのう?」
キャ「ミュージシャン?」
ス「日本最古の昼ドラ作者だよ」
清「また微妙に間違ってないけど誤解を生むようなようなことを……」
V「ほォぅ、何故
清「えっ子孫!? 紫式部の子孫!!? ちょっと待てちょっと待て、ツッコミの準備をするから情報をいったん整理させてくれッ!」
フォ「真面目だなぁ清麿は」
恵「わざわざツッコミを入れなくてもいいんじゃないかしら……。あと、たかこ?」
春「紫式部の本名らしいよ」
テ「詳しいの? 春彦」
ガ「ウヌ、スギナも春彦も物知りだな!」
珠「い、いえ、子孫ではなく、教え子経由でこちらにあなた? の石板が渡って来たっていうか……。どっちかというと安倍晴明とかの系譜に近――――」
V「ブルアァアアアア!? ベリィ・シッッッッッット! あの狐顔が私の封じられた石板を受け取っただと? はらわたが煮えくり返るっ、あの男に何度まだ甘くなかった頃のベリーメロンを色々理由を付けてだましだまされ奪い取られたことかッ!
珠「(当時はメロンじゃなくてマクワウリだったんだけどね、多分……)」
ツ「あの人……、愉快だね」