俺はお前を超えるぞ、後輩   作:月桂樹の花は咲く

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ポリゴン2っておかしくないですか(唐突)。
ただのノーマルタイプ(褒め言葉)が、強いとくせいと、しんかのきせきと、適した技持ってるだけじゃないですか、強い(確信)。


思わぬ再会

「やあ! 二年ぶりだね、ケイジくん、身体は大丈夫かい?」

「大丈夫ですよ、まだまだ硬いですけど……お気遣いありがとうございます、カブさん」

 

 

 今、俺の目の前に座っている人は、燃える男、カブさん。

 誰から聞いたのか、どこかで会わないかと言われて待ち合わせすることになっていたのだ。

 

 

「本当ならこちらから出向くべきなんだけど、すまないね」

「いえ、最近は特に物騒だと聞いてますから、行ける限り自分から向かいますよ」

 

 

 カブさんとはホウエン地方繋がりで、とても仲良くさせて貰っている。

 個人的には年上の中で一番尊敬していて、頭の上がらない人でもある、他の人には言えないけど。

 

 

「ところで、今日はどうしたんですか? 急に」

「ああいや、サイトウくんから、ケイジくんが目覚めてポケモンを集めている、なので手伝ってあげて欲しいと言われてね」

「え」

「他にも目的はあるんだけど……とりあえず、退院おめでとう」

「……あ、ありがとうございます」

 

 

 サイトウかよ。

 100%善意なんだろうけど、頼む相手よ。

 

 

「時間がある時に、探してはいたんだけど……残念ながら、見つからなかったかな」

「探して貰ってただけでもありがたいです……でも流石にこれ以上は……この忙しい時期に迷惑は掛けられません」

「僕もどうにか予定を空けたかったんだけど、このタイミングしか暇がなくてね、本当にすまない」

「とんでもないです」

 

 

 ファイアローどこにいるんだろうなぁ……。

 もしかしたら俺を早々に見限ってたり、なんてな。

 

 

「……」

「きみとファイアローは、ケイジくんとは長い付き合いなんだよね?」

「え? まあ、そうですね」

 

 

 ちょっとした事情で、ホウエン地方で出会ったんだよなあいつとは。

 本来ならいないポケモンだったり、それ以前の経験から、あいつの性格は気難しいどころの話じゃない。

 まともに指示とか聞くようになったの、ホウエンを離れるちょっと前だし。

 

 

「……メンバーの中では一番古参……ですかね」

「じゃあ大丈夫じゃ、ないかな」

「……?」

「きみとポケモンとの絆は、とても深い、周りから見てもよくわかるくらいにはね」

 

「だから、一見素直に見えないファイアローでも、きみが必要とする時には、その翼で駆けつけてくれるんじゃないかな」

「……」

「相棒のようなポケモンが、側にいないのは、不安だろうけど……待つことも、耐えることもまた、人生だよ」

「……そう、ですかね」

「きっとね……まあ、見つけられなかった僕が言っても、説得力はないけれど」

 

 

 肝心な時には頼りになる、しな……あの焼き鳥。

 相棒がいなくてちょっとナイーブだったかもなぁ、俺らしくもない。

 

 

「……ありがとうございます、お陰で気持ちに区切りがつきました」

「それなら良かったよ、若干だけど心ここに在らず、って感じだったからね」

 

 

 どうやら俺の顔色から判断したらしい。

 やっぱりカブさんは凄えわ、伊達にマイナーから這い上がってないな、心が強い。

 

 

「……ところで、別件ってのは……?」

「ああ、最近、珍しいお客さんが僕のところに来てね」

「珍しいお客さん」

「ああ、()()()()関連のあるホウエンからやってきたらしくてね、君に会いたいそうだよ」

「俺に……? それって   

 

 

   ふふ、だーれだ」

「マ……」

 

 

 めのまえが まっくらに なった!

 カブさんに答えを聞く前に、答えが後ろにやって来たか、慌てん坊め。

 

 

「そうだな……大前提として、ホウエン地方出身だろ」

「そうだね」

「ドラゴンタイプの使い手で」

「うんうん」

「ホウエン地方の凄腕トレーナー」

「そうそう」

 

 

 ここまで揃えば、もう答えは一つしかない。

 

 

「答えは   

「ふふ」

   ルチアか」

「なんで?」

「ホウエン地方出身で、ドラゴンタイプ(チルタリス)の使い手で、ホウエン地方の凄腕(コンテスト)トレーナーだろ?」

「……」

 

 

 お、視界が晴れた、犯人の手が段々と下に下がっていく。

 ……ん?

 

 

「なあ」

「なに?」

「どうして首に手が掛かってんのかな?」

「あれ、わからない?」

「全く」

「……ふふふ、じゃあわからないままで良いよ」

「「……」」

 

「……謝るから手、話してくれヒガッ……!?」

 

 

 無言で締めて来やがったこいつ!?

 あ、やべマジで目の前が真っ暗になる!?

 

 

「グ、ちょ、ま……」

「……」

「仲がいいね、君たち」

 

 

 仲がいいとかじゃなくてですね!

 いやいいけどさ! 今はそういう状態じゃ……!

 

 

「一旦、彼を呼んだ理由を聞いてもいいかな、ヒガナくん」

「あ、わかりました」

「手を離して上げてね」

「……はーい」

 

 

 ……死ぬかと思った。

 冗談抜きで空を飛ぶところだった。

 

 

「ゲホ……久しぶりだな、ヒガナ」

「そうだね、キミがふざけなかったら感動の再会だったのにね、ケイジ?」

「間違っちゃいねえだろ、さっきの条件なら」

「ルチアのことをトレーナーって表現してる時点で、大分悪意があると思うなぁ、私」

「ぐぬ……」

「はいはい、そこまでにして」

「……キミに会いに来たのは、本当ならついでになる筈だったんだけどね、予定が変わったんだ」

「マグマ団とアクア団か」

「そ、元々仲悪かったのに、こっちだと仲良く行動してるらしくてさ、全然足取りが掴めないんだよね、困ったことに」

「統率者が変われば変わるだろ、鞍替えする奴らなら」

「それもそうなんだけどね……と言うわけで、ホウエン地方から出た鯖をどうにかする為に私が派遣されたって訳」

 

 

 まあ来るってことはそうなんだろうなって感じてたけども。

 

 

「一人でか」

「他にも来たいって人はいたんだけどね、私以外皆用事があったからね、急に持ち場を離れられない人たちばかりだし」

「ああ、そういう」

「で、ホウエン地方出身だっていう人に、キミの居場所を聞いて協力を仰ごうかなー……って、思って来たのさ」

「ママー……」

 

 

 おお、シガナか久しぶりだな。

 例のならず者たち、思ってたより大事なんだな。

 各地で組織的に小悪党ごっこしてるならまだしも、マグマ団やアクア団にバレないまま潜入できるヒガナが言うとなると、話は変わってくる。

 

 

「……すまないけどここからは、二人だけでも大丈夫だよね?」

「あ、カブさんすみません、忙しいのに」

「僕としてもその話は最後まで聞いておきたいんだが……もうそろそろ、ジムに戻らなくてはならないんだ」

 

 

 すまない、と言い残して去っていくカブさん。

 いや申し訳ないことしたな、本当に忙しそうだ。

 

 

「……使ってないんだね」

「何がだよ」

「誤魔化さなくてもわかるよ、その首飾りでしょ」

「……バレたか」

「まあ、キミの実力なら使わなくてもいいんだろうけどさ……いざという時にも、使わないままのつもり?」

「使わなくていいなら、それが一番だろ」

「答えてくれるよ」

「……」

「心配しなくても、さ……そう言っても、使わないのがキミなんだけど」

 

「私が何者なのか……キミはそれを見つける手助けをしてくれた、感謝してる」

 

「だからこそ今度は、私が示してあげる」

 

「答えてくれるよ、他ならぬ、キミの呼びかけならね」

 

「ヒガナさんの、お墨付きさ」

「ママー」

「シガナもそうだって言ってるよ?」

「……なんだそりゃ、心強いな」

「でしょ?」

「マ」

「……あ、忘れてた」

「?」

「……無事で良かったよ、二年間眠ってたんだよね?」

「まぁな」

「お互い大人になったし……どうする? 可愛いヒガナさんと付き合う?」

「アホか、今じゃねぇだろ」

「お、てことは期待してもいいのかなー?」

「さーて、どうだろうなぁ、生まれてこの方二十四年、誰かを好きなった覚えがねぇな」

「じゃあ私が初恋ゲットだ」

「じしんかじょうだな、ギャラドスかよ」

「女の子に向かって酷い発言だ」

 

 

 ギャラドスだって性別あるだろ、どっちが酷いんだか。

 しかしまあ懐かしいやり取り、記憶では九年、実際には十一年前に話してからそれっきりだしなぁ、ホウエンの皆とは。

 親父たちはその限りでもないんだろうけどな。

 

 

「……ああ、そうそう」

「ん?」

「残党たちを追ってる時に、わかったことなんだけどさ」

 

「キミが夢中のチャンピオン……ユウリだっけ?」

「夢中て……言い方悪いな」

「事実でしょ……で、そのチャンピオンがトップの……」

「ムゲン団か」

「そうそれ」

「ムゲン団がどうかしたのか」

「いやさ、その……残党たちを追ってる時、その団体をよく耳にするからさ、どんな組織なのかなーって思って」

「残党たちが?」

「うん」

「それは聞く相手が悪くねぇかな」

「まあ保険程度にね、この件はさっきの人に聞くのがメインだったし」

「ふむ……ムゲン団はガラル地方の発展の為に、色々やってる組織ってことしか知らねぇよ、俺も……その幹部のローズ元委員長は、聞いてるとは思うが元々、ムゲン団の前身組織のトップだった」

「そうらしいね」

「動機はまあ置いといて……今のトップ、ユウリはまあお人好しだよ、とてもじゃないが残党どもを操ってるとは思えん」

「ふーん……でもあれは……」

「?」

「いや、なんでもない……さて! 私もやることが増えたからさ、そろそろ行くね」

「……おう、とにかく自分の身を大事にしろよ」

「キミがそれを言うんだ……ま、ほどほどに気を付けるよ」

 

 

 

▲▲▲

 

 

 

「ふーん、お人好しなのか」

 

「確かに、そう言うことなら合点が行くかな」

 

 

 彼女のあの、全てを諦観しているかの様な冷え切った目と対峙した時は、流石にヒヤッとしたね。

 ああなった時期的にそう言うことなのはほとんど確定、だから。

 

 

「いつ、彼らの集めているねがいぼし? とやらの数が揃うとき」

 

「どこで、おそらく五年前の事件が起きた場所」

 

「だれが、ムゲン団のトップ……総帥、だっけ、含む一定以上のメンバー、騒ぎを起こす下っ端どもはおそらく独断、数が多いだけ」

 

「なにを、ここはまだわからない、何ができるのかも含めて」

 

「なぜ、幹部はともかく、総帥のユウリは二年前の後悔やその他」

 

「どのように、ねがいぼしと例のドラゴンポケモンを利用して、細かい方法は不明」

 

「……さーて、ここからが山場だね、シガナ」

 

「にょー」

 

「ふふ、そうだねぇ……解決したら彼には色々して貰おうか」

 

 

 彼はこの事件をどう捉えるんだろうか、自分の所為だと思うんだろうか。

 

 

「……過ぎた未来は変わらないから、進むしかないよね?」

 

「マ!」




ということでヒガナさんたちが登場しましたねぇ。
原作ではアクア団とマグマ団がそもそもアレなのかもですけど、それでもずっと潜入してたってのはなかなか凄いことだと思います。
カブさんってマツブサ(マグマ団ボス)とかと知り合いの可能性が微レ存……?
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