せっかくデュエルアカデミアに来たんだからデュエルアカデミアに行こうぜ! 作:謎のア⚫チホープ使い
絶海の孤島デュエルアカデミア行きのフェリー。
天気は快晴であり、キラキラと日光により水面に反射する、フェリーが大海原を進みその軌跡として航跡波が後方に広がり、甲板ではボトボトと
「うげろヴぇろヴぇろごっ…ッ!っ…うおぇっ…おげろヴヴぇ」
母なる海に酸性強めのエサを撒いていた。
「ぷぇッ 気持ちわりぃ…フェリーじゃなくてヘリにすれば良かった」
長時間の船旅により三半規管の機能低下を起こしており、また船内食堂で初日に満腹まで食事をしその後、空腹を感じず間食もせずに満腹か空腹かの極端な状態になったためマーライオンよろしくな状態になっていた
「アンタ大丈夫か?」
「大丈夫ならこんなに大きいうがいはしないけど、うっぷッ!
わざわざありがとう…」
「おいおいホントにだいじょぶかよ?ほら!陸が見えてきたしあれがデュエルアカデミアじゃねぇか?」
「やっとか、気分転換に外に出てみればこのザマだ、まあ陸地が近いってだけで精神的に余裕が出来た」
左手に持っていた半分以上減っているミネラルウォーターを口に含み濯いで吐き出し、話し掛けて来た少年に顔を向ける
「幾分か楽になった、ありがとう…あー」
「そーいえば名前まだだったよな、俺は遊城十代よろしくな!」
感謝の意を伝えようとするが十代が気を利かせて名乗った
「天ノ川だ、よろしく。そろそろ着くなら船内に戻って荷物を纏める、こんな船一秒でも早く下船したいし」
「おう!あ!あっち着いたらデュエルしようぜ!」
「出来たらなー」
右手をヒラヒラと揺らし振り分けられた自身の部屋に向かう。十代はその後ろ姿を眺めていた、途中何回か何もない所で躓きそうになっているのを見て心配になり、せめて部屋まで付き添ってやろうとしたが直後声が掛かる
「十代くーん!こんな所で何やってるんすか?」
「なんだ翔か、天ノ川の部屋まで一緒に行こうと思って」
「なんだとはなにっすか十代くん!…それに誰も居ないっすよ?」
十代が振り向くとついさっきまで牛歩で歩いていた天ノ川が居なくなっていた
「な、なんすか?お、オバケじゃないっすよね!?」
「ちがうちがう!ってそういえば翔、なんかあったか?」
「あ、そうっす!そろそろ着くみたいだからそれを伝えに来たんすよ!」
「よーし!天ノ川ともデュエルの約束も出来たし今から楽しみだぜ!」
「うーん、アマノガワ…アマノガワ……どこかで聞いたようなー?」
「そんな細けーことは良いから早く部屋戻ろうぜ!」
「歩けるから腕を引っ張らないで欲しいっす!」
今か今かとアカデミアでの予定に胸を躍らせて翔の腕を掴み自室へと向かう、一方翔は十代が言っていたアマノガワについて何か思い出そうと思考を巡らせていると若干引き摺られるように腕を引っ張られ一気に思考の海から引き上げられて、結局アマノガワについては分からず仕舞いとなった。
青春の1ページ刻んでいる二人に対して一方のバカは。
「り、陸なのに揺れてるんだが…解せぬ。」
船酔いの次は陸酔いを起こしていた、キャリーバッグの持ち手部分を伸ばしそのままそれに寄りかかりながら呟く。
呟いた所で何も変わらない、さっさと荷物を寮に置き入学式プラス説明会に出席しなければならないが足元も覚束ないながらも向かう為にラーイエロー寮まで歩を進めようとすると背後から話しかけられる
「君大丈夫かい?ん、その血色の悪さに足元のふらつき、船酔いかもしかしたら陸酔いかも知れないな」
振り向くと黒髪の見た感じ好青年が天ノ川を見て現在の症状を推測する
「気休め程度だがガムを噛むと良いらしい、未開封だ受け取ってくれ」
「え、あ、あざっす…」
受け取ったガムの封を開け、咀嚼する
「良く見たら君は受験番号53番の儀式デッキを使う天ノ川流星じゃないか、初めて見るカード群だったから詳しく聞いてみたかったんだ」
「…何で知ってんの?怖」
「規格外の儀式召喚、高い攻撃力、相手フィールドの一掃、君のデュエルを会場の人間は食い入るように見ていた、かく言う俺もその一人だったからな!そういえば名乗っていなかったな俺は三沢大地だよろしくな流星」
「もちゃもちゃ、知ってるみたいだけど改めて天ノ川だよろしく、名前あんま好きじゃないから天ノ川で頼む三沢」
「そうか…まあ、人それぞれだからな」
「あぁー気持ち悪い、この島は送迎バスとかワンチャンセグウェイとか無いの?」
「ハハハ、流石に無いと思うな、そんなにキツいなら寮まで荷物は俺が持とう」
「え、マジ?でも寮違ってたら二度手間になるじゃん」
「問題無いと思うぞ、あれだけのデュエルだったんだから天ノ川はラーイエローに配属されて居るはずだ」
「じゃあ三沢もラーイエローか?じゃあ頼む、よし行こう!すぐ行こう!」
手にしていたキャリーバッグを三沢に渡し、そこら辺に落ちていた木の棒を杖代わりにしながら歩く
「あぁ行こうか、代わりと言ってはなんだがあのデッキについて教えて貰えないだろうか?勿論無理にとは言わない」
「んぁー、しばらく使う予定無いしまぁ良いか」
「なに!?」
少し考えた後に口を開き使わない旨を言うと三沢は驚き立ち止まり、天ノ川の方に顔を向ける
「早よ行こうよ、そんな驚くことでもなくね?」
「いや!驚くさ!なぜ使わない!?」
「あのデッキに相応しいデュエリストに成れたと思えれば使うよ、それに使わない一番大事な理由がある」
「使わない理由?一体何なんだ!?」
「ドライトロンって展開系のデッキだからさ、デッキから手札に加えたり特殊召喚したり、デュエルディスクからデッキを何度も取り出すから時間もかかるし正直めんどくさいからなんだよね」
「……そんな理由なのか?」
話を聞いてた三沢はポカンとしていた
「まぁデッキは持ってきているから、ソリッドビジョンシステムでやるのが億劫なだけだしデュエルディスク無しなら手間は省けるんだけど」
「…?つまり…ドライトロンと戦えるのか!?」
「同じ寮に居ることになるんだ、それにこんなに世話焼いて貰ってるんだから礼もしないと割に合わないだろ?」
「天ノ川!」
「行こうか、続きは歩きながらーー」
刹那、天ノ川の口の中にチョウ目(学名 レピドプテラ)昆虫類の分類群の一つ。 鱗翅目(りんしもく)
所謂蛾が突っ込み盛大に噎せてえずく
「こぉ°ッ!おぉ!げごぼうぉえ!」
「天ノ川!大丈夫か!?」
三沢は
「げ……元気……イッパイ……ダゼ ...ヘヘッ…」
真っ青な顔色でぎこちなく表情筋を使い精一杯の痩せ我慢だった。
コイツずっと吐いてんな。
今日のラクガキはホントにクソだったね、次回はデュエル出来るといいね、テリジア?
ディプロス「へけっ!」