とある街のゲームセンター
「やっと見つましたよ。人識くん」
そこには、顔に大きな刺青がある背が小柄な青年がクレーンゲームをしている姿があった。
「ん、なんだ。伊織ちゃんかよ。久しぶりだな」
「久しぶりだな、じゃないですよ。探すのにどんだけ色々な場所を回ったと思ったんですか。」
「知らねーよ。頼んでもないのにそっちが勝手にやってんじゃねーかよ。そんなことよりも今クレーンゲームで手にいれた菓子があんだけどよ、これ食わね」
久しぶりに会ったというのに人識くんは相変わらず適当ですね。
「可愛い妹がせっかく会いに来たというのにそんな態度では駄目ですよ。今は2人きりの家族なんですから仲良くしましょうよ。それと、お菓子は後で食べましょう」
「ハイハイ、兄貴に頼まれているし、しょうがねーな。とりあえず外に出て少し話すか」
そういって、人識くんはお菓子の入った袋を片手に持ってゲームセンターを出ていき、その後、近くにあったベンチに座ってお菓子を食べ出した。
「人識くん、私にもお菓子をください。それにしても結構量がありますね」
「ああ、いいぜ。適当にとって食えよ」
人識くんはお菓子の入った袋をそう言って私に差し出した。
「ありがとうございます。そういえば、人識くんを探している途中で京都で寄ったんですけど、その時に人識くんが言っていた欠陥製品さんに会いましたよ」
「あいつに会ったのかよ。どんな感じだった?」
人識くんはお菓子を食べる手を止めずにそう聞いてきた。
「そうですね。最近、大学を止めて潤さんと同じ請負人を始めたみたいですよ」
「傑作だな。あいつ今請負人なんてやってんのかよ」
と、人識くんは面白そうに笑った。
「まだ、依頼人がほとんど来なくて退屈しているようですけどね。あと、崩子ちゃんにも会いました。いやぁ、相変わらず可愛いかったですね。私もあんな可愛い妹がほしいです」
「だったら、俺なんか探してないで新しい家族探しでもしとけよ」
「相変わらず寂しいことを言いますね。お兄ちゃんが聞いたら、怒りますよ」
「知るかよ。それに兄貴はもう死んじまっているしな」
そう言いながらも、お菓子を食べる手を止めようとしない。最近、大食いキャラになっているような気がしますね。
「あと、ちゃんと家族探しもしています。そういえば今日人識くんを探している時に零崎のものらしき殺気を一瞬ですが感じたんです」
「そういうことは先に言えよ。それでどこで、その殺気を感じたんだ?」
「そうですね、確か文月学園とかいう高校の校舎内からだったと思います。でも、一瞬でしたから、おそらくまだ完全に零崎に覚醒してはいないと思うんですよね」
「確か文月学園ってのは、試験召喚獣とかいうシステムを採用している進学校だったな。って、菓子がなくなちまったじゃねーか」
と、まだ食べ足りなさそうにぼやいている。結構食べてましたけどまだ食べ足りないんですか。
「先に近くのコンビニで菓子と飲み物でも買ったくる」
「待ってください。まだ、食べる気ですか」
「いいじゃねーかよ。ちょっと食い足りないんだよ」
「今はもういいじゃないですか。先に話を終わらしてからにしてください」
「しょうがねーな。さっさと話を終わらしてから食うか」
本当に大食いキャラになったみたいですね。最初に会った時はそんなイメージなかったのに。
「まだ覚醒前だっていうなら、教師の可能性はないだろうな。まず間違いなく生徒だな。て言うか、その前にそこにちゃんと新しい零崎はいるんだろうな」
「それは間違いないと思いますよ。ところでどうやって調べますか」
「知るか。そこは伊織ちゃんに任せるぜ」
人識くん、丸投げする気ですか。させませんよ。
「そうですね。変装しての潜入捜査とかどうですか。人識くんも一緒に」
「何で俺もやらなくちゃいけないんだよ。て言うか、そろそろ成人する年齢だし、俺は無理だろ」
「大丈夫ですよ。人識くんは背が小、小柄な体格なので問題なしです」
「おい、今背が小さいって言いかけなかったか」
「気のせいですよ。それよりも潤さんにでも頼めばどうにかしてくれますね」
人識くんは背が小さいことを気にしていますから、気をつけてないと駄目ですね。
「俺もする事が決まっているみたいに進めるな。後、俺たちが頼んでも無理だろ」
「大丈夫です。潤さんは友達に甘いですからね。私と潤さんはテニミュにも一緒に行った仲です」
「お前、いつの間に仲良くなってたんだよ」
人識くんが呆れるような目で見てきます。
「というわけで早速メールしますので諦めてください」
「はぁ、めんどくさい。断られる事を祈ってるぜ」
どうでしたでしょうか?次回から文月学園に入ります。感想くれると嬉しいです。