バカと殺人鬼と家族愛   作:二重世界

13 / 29
第10話 Aクラス戦、後半

「すみません。負けてしまいました」

腕輪の力って厄介ですね。まさか一撃で負けるとは。

 

「気にするな。相手が悪かったんだ。それに残り二勝すれば問題ない」

 

「そうですよ。私も頑張りますから」

 

「では、次の方どうぞ」

隣でFFF団と人識くんの戦闘が続いているのに、よく淡々と作業を続けられますね。

 

「あ、はい。私です」

次は姫路さんですか。期待していますよ。

 

「それなら僕が相手をしよう」

 

「やはり来たか、学年次席。ここが一番の心配どころだ」

 

「次席ってことは強いんですか?」

 

「ああ、姫路と総合科目で20点程度しか差がないからな」

それはちょっとヤバいですね。ここで負けたら、Fクラスの敗北が決まりますし。

 

人識くんの方を見てみると、もうすぐ決着がつきそうだった。さすが人識くんですね。あの人数を相手にしても息1つ乱していないなんて。

にしても、これから大好きな姫路さんが戦うというのに、吉井くんは見なくていいんでしょうか?

 

 

『総合科目 Fクラス姫路瑞希 4409点VS Aクラス 久保利光 3997点』

 

 

人識くんの方を見ていると、いつの間にか戦闘が始まっていた。

姫路さん、凄い点数です。坂本くんに聞いた話とは違いますね。

周りから(FFF団と人識くんを除く)も驚きの声が上がる。

 

そして、戦闘は一瞬で決着がついた。

 

「ぐっ……!姫路さん、どうやってそんなに強くなったんだ」

 

「……私、このクラスが好きなんです。人の為に一生懸命な皆のいる、Fクラスが」

 

「Fクラスが好き?」

 

「はい。だから、頑張れるんです」

良いことを言っていますけど、正直、理解できませんね。人の為というよりも、他人に対する嫉妬で動いているように見えますね。特にFFF団。

 

「これで二対二です」

さすがに追い込まれたからか、立会人の先生も戸惑っているようですね。

 

「最後の一人、どうぞ」

 

「……はい」

この人がAクラスの代表でしょうか?綺麗な人ですね。

 

「俺の出番だな」

こちらからも代表の坂本くんがでる。

 

「木下くん、相手はどんな人なんですか?」

 

「学年主席で、二年の中では飛び抜けた実力の持ち主じゃ」

 

「それじゃあ、坂本くん、ヤバいんじゃないですか?」

 

「大丈夫じゃろ。一応、作戦もあるみたいじゃし」

へぇ、そうなんですか。でも、やっぱり心配ですね。

 

「教科はどうしますか?」

 

「教科は日本史、内容は小学生レベルで方式は百点満点の上限ありだ!」

 

成る程。それなら、満点確実で注意力と集中力の勝負になりますね。

でも、それだけで勝てるとは、やはり思えませんね。

 

「分かりました。それでは問題を用意してきますので、少しこのまま待っていてください」

 

「ぐわっ!?」

先生が教室を出ていくのと同時にFFF団のメンバー(名前は何でしたっけ?)が飛んできた。

 

「残りはお前一人だぜ、吉井」

FFF団は吉井くんを残して全滅していた。FFF団VS人識くんの方も佳境みたいですね。

 

「くっ。こうなったら、仕方ない」

 

「何か作戦でもあんのか?」

 

「すみませんでしたぁ!」

いきなり吉井くんが土下座をした。プライドはないんですか。

 

「はぁ?」

さすがの人識くんも予想外だったのか、びっくりしています。

 

「お前ら、いつまで馬鹿やってんだ。次でラストなんだから、ちゃんと見とけよ」

 

「ほら、雄二もこう言ってるし、そろそろ止めようか」

 

「仕方ねぇな」

人識くんは、まだ暴れ足りないようだけど、何とか止めてくれました。

 

「それで、今どうなってんだ?」

 

「今は二勝二敗で次で最後ですね」

 

「伊織ちゃんは勝ったのか?」

 

「負けました。腕輪の力が厄介でしたね」

 

「では、最後の勝負、日本史を行います。参加者の霧島さんと坂本くんは視聴覚室に向かってください」

先生は戻ってくると、クラス代表の二人に声をかけた。

 

「……はい」

 

「じゃ、行ってくるか」

二人は返事をすると教室を出て戦場に向かった。

これで遂に決着ですね。泣いても笑っても、試召戦争は終了です。

 

「皆さんはここでモニターを見ていて下さい」

先生が機械を操作すると、壁のディスプレイに視聴覚室の様子が映し出されました。

 

「そういえば、さっさ言っていた作戦って何か知っているんですか?」

 

「ああ、知っておるぞ。雄二が言うには霧島は大化の改新の年号を間違えているそうじゃ」

 

「大化の改新って、確か645年でしたよね。そんな簡単な問題を学年主席が間違えるんでしょうか?」

 

「雄二と霧島は幼馴染みらしくての、間違いないそうじゃ」

美人の幼馴染みがいるなんて、坂本くん、羨ましいですね。にしても、何で間違えて覚えているんでしょうか?

 

話しているうちにも問題がどんどん映し出されていく。にしても、さすが小学生レベルの問題ですね。間違いようがありません。

 

( )年 大化の改新

 

そして、遂にその問題が出ました。

これで最低クラスのFクラスが最高クラスのAクラスに劇的な勝利を収めることになるんですね。

Fクラスの大半が屍になっていなかったら、凄い盛り上がりになっていたでしょうね。

 

 

『日本史勝負 限定テスト 100点満点 Aクラス霧島翔子 97点VS Fクラス坂本雄二 53点』

 

 

はぁ?

 

 

 

「三対二でAクラスの勝利です」

え~と、どういうことてしょう?もしかして負けたんですか?

 

「……雄二、私の勝ち。だから、約束を守ってもらう」

床に膝をついている坂本くんに霧島さんが歩み寄って言った。

 

「木下くん、約束って何のことですか?」

 

「昨日の宣戦布告の時に負けた方が何でも1つ言うことを聞く、という約束をしたんじゃ」

へぇ、そんな約束をしたんですか?霧島さんはどんな要求をするんですかね。

 

「わかっている。何でも言え」

 

「……それじゃあ、雄二、私と付き合って」

もしかして告白ですか?しかも、こんな人前で。

 

「……というわけで約束だから。今からデートに行く」

 

「何がというわけで、だ。放しやがれ。やっぱこの約束はなかったことに」

霧島さんが坂本くんの首根っこを掴み、教室を出て行った。

何で坂本くんは、あんな美人に好かれているのに嫌がっているんでしょうか?二人の関係が気になりますね。後で霧島さんに聞いてみますか。

 

「さて、Fクラスの皆。お遊びの時間は終わりだ」

声のした方を見てみると、西村先生が立っていた。

 

「あれ?鉄人。僕らに何か用ですか?」

 

「西村先生と呼べ。おめでとう。お前らは戦争に負けたおかげで、福原先生から俺に担任が変わることになった。これから一年、死に物狂いで勉強できるぞ」

この言葉を聞いて、吉井くんが絶望したような顔をしている。西村先生って、そんなに怖いんでしょうか?

 

「後、Fクラスに副担任がつくことになった。入ってくれ」

西村先生がそう言うと、スーツ姿で長身の男の人が入ってきた。

 

「学園長が雇ったプログラマーで、試験召喚システムの調整の手伝いが本業なんだが、Fクラスの副担任も兼任する事になっている」

人識くんが副担任の人を見て驚いている。

 

「た、た、大将~~!?。何でこんなところにいるんだ!?」

 

「もしかして人識か!?お前こそ何で高校生なんかやってんだ!?」

もしかして、人識くんの知り合いですか?




活動報告にも書きましたが、番外編のアイデアを募集しています。何か意見を書いてくれると嬉しいです。

感想、評価、お気に入り登録待ってます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。