私と人識くんは2人で制服を着て、文月学園に登校している途中だった。
「なぁ、伊織ちゃん、潜入捜査じゃなかっとのかよ。何で俺たち文月学園に通うことになっているんだよ。しかも、伊織ちゃんと同じ学年っていうのはどういうことだよ」
と、人識くんは既に色々諦めている態度で、一応確認してくる。
「そう言われても、私だってこんなことになるとは思わなっかたんですよ。文句なら潤さんに言ってください」
「あの女に言ったって、ちゃんと話を聞くわけないだろうが。はぁ、めんどくさいことになったなぁ」
~回想~
「よぉ、久しぶりだな。伊織ちゃんに零崎くん」
人識くんと一緒にコンビニにちょっと買い物に行こうとしていたら、いきなり赤い色のコブラが現れて、中から潤さんが降りてきた。
「いきなり何のようだ、人類最強」
「何のようだ、はないだろう。新しい家族を探すための手伝いをしに来たんだろうが、零崎くん」
と、潤さんは不敵な笑みを浮かべて言った。ていうか、昨日メールしたばかりなのにもう来たんですか。相変わらず潤さんは行動が早いですね
それとも、意外と暇なんですか。
「手伝いですか。潤さん、変装用の制服でも持って来たんですか」
「あぁ、持って来たぜ。お前らのマンションも借りてあるから、案内するから、そこで制服の試着をしてくれ」
「「はぁぁぁぁぁぁぁぁ」」
この人いきなり何言ってんですか。マンションとか意味わかりません。
「2人してハモって何を驚いているんだ」
「いやいや、マンションとか何言ってんだ、お前。何のためにそんな物を借りたんだよ」
「何のためにって、学校に通うなら家も用意しなくちゃいけないだろ。お前らのために代わりに用意してやったんだ。感謝しろよ」
「あの潤さん、学校に通うとか言ってませんよ。ただ、文月学園に潜入捜査でもして新しい家族がいないか探すってメールに書きましたよね」
私は驚きながらも、潤さんに確認をしてみた。
「何言ってんだ。潜入捜査とかお前らみたいな目立つ格好してるやつが潜入捜査とか出来るわけないだろうが。だから私が気をきかせんだろうがよ。感謝しろよ」
「だったら、先にこっちに言えよ。ていうか、昨日の今日で全部準備したのかよ」
「いちいちうるせなぁ。別にいいじゃねーか説明とかめんどくせぇ」
潤さんがめんどくさそうに頭を掻きながら言った。
「頼むから、少しでも説明してくれ」
「わかったよ。とりあえず車に乗れ。移動しながら説明してやる」
そういえば周りの視線をかなり集めていますね。まぁ、潤さんも人識くんも目立つ外見していますし、赤いコブラなんてあれば嫌でも目立ちますよね。
私が車の助手席に座り、人識くんは後ろの席に座りました。
「じゃあ、そろそろ説明してくれよ」
「いいぜ、何から説明してほしい」
「それじゃあ、学校の転校手続きとかはどうなっているんですか」
「あぁ、それは私がたまたま文月学園の理事長とちょっとした知り合いでな、お前らのことを頼んだのさ。後、お前らの細かい素性とかは言ってないから安心しろよ」
頼んだって、脅したの間違いじゃあないですよね。
「後、マンションも同じで管理人と知り合いでな、空いていた部屋を借りたのさ」
「学費とかはどうすればいいんですか。私たちそんなお金はありませんよ」
「金は私がだしといてやるよ。後で私の仕事でも手伝ってくれればいいさ」
潤さんの仕事って、この前の大厄島みたいなのじゃないですよね。あんなのはもう嫌ですよ。
「ったく。ちょっと仕事を手伝うぐらいならいいけど、先にこっちに確認してから話を進めてほしいぜ」
「いーたんはいちいち説明しなくても手伝ってくれるぜ。お前もちょっとは見習え」
「あいつも苦労してんだな少し同情するぜ」
「っと、説明している間にこれからお前らが住む家に着いたぜ」
「もうですか。結構近かったんですね」
そう言って、車から降りると目の前に結構きれいなマンションがあった。
「へぇ、まぁまぁいいマンションじゃねーか」
「お前らの部屋に連れていくからついてこい」
そう言って潤さんは私たちを部屋に案内した。
部屋の前につくと潤さんはカギを出してドアを開けた。
「中も結構広いですね。一応、家具とかもあるんですね」
「あぁ、前の部屋の住人がそのまま置いていった物だそうだ。勝手に使っていいそうだ」
「へぇ、都合よくいい部屋が見つかったもんだな」
「運が良かったんだよ。それはいいとして、先に制服の試着をしてくれないか。私も暇じゃないんだよ。この後も仕事があるしな」
言いながら、潤さんは手に持っていた鞄の中から制服を出している。
「わかりました、潤さん。それが文月学園の制服ですか?」
「あぁ、そうだ。着てみてくれ」
「待ちやがれ、てめぇ。何で両方女子の制服なんだよ。俺にもそれを着ろっていうのか」
確かに潤さんが出した制服は両方女子の制服ですね。
「いいじゃねーかよ。似合うと思うぜ。伊織ちゃんもそう思わねーか」
「確かに人識くんの女装姿というのは見てみたいですね」
「だろ。というわけで、着ろ」
「着ろ、じゃねーよ。絶対着ねーぞ」
「それはフリですか?人識くん」
「フリじゃねーよ。何でお前ら俺に女子制服を着せたいんだよ」
「いいじゃねーか。いーたんも似合っていたしお前も似合うって、絶対」
欠陥製品さんの女装姿ですか。それも見てみたいですね。
「潤さん、その時の写真とかはないんですか」
「ここには変態しかいねーのかよ。早く男の制服を貸せ。別の部屋で着替えてくるから」
「仕方ねーな。ほらよ、男子の制服だ。早く着替えてこい」
人識くんは男子の制服をひったくるようにとっていくと別の部屋に移動した。
「じゃあ、私もそろそろ着替えますか」
私が着替え終わった頃に人識くんも部屋から出てきた。
「サイズはピッタリだな。伊織ちゃんはどうだ」
「大丈夫ですよ。ところで人識くんの刺青はいいんですか」
「問題ない。ちゃんと理事長から許可はとってある。伊織ちゃんもニット帽かぶっていても大丈夫だぜ」
「さすが潤さんです。用意がいいですね」
「じゃあ、そろそろ帰るわ。カギと資料を渡しておく。後でちゃんと読んどけよ」
そう言って、潤さんはカギと紙束の入った袋を置いて、帰って行った。
~回想終了~
「今更になって、後悔してきたぜ」
「人識くんって、色々あって高校に通えなかったんでしょ。いい機会だと楽しみましょうよ。それに可愛い妹と一緒に学校に通えるんですよ。お兄ちゃんなら泣いて喜びますよ」
「あの変態と俺を一緒にするな。ん、あれがこれから通う文月学園か」
目の前には文月学園の校門が見えていた。
「そうですよ。あれが私たちが通う文月学園です。じゃあ、新しい家族を探しつつ、人識くんとの高校生活を楽しみますか」
すみません。予想以上に回想シーンが長くなってしまい文月学園までいけませんでした。次回からはちゃんと文月学園に入ります。