バカと殺人鬼と家族愛   作:二重世界

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第6話 Bクラス戦、開始

激しい昼食を終え、復活した皆でのんびりお茶を飲んでいた。

木下くんだけでなく島田さんにまで弁当を分けたので、私も人識くんも少しお腹が空いていた。

とはいえ、人識くんは普通の人なら満足する量を食べてましたけど。

その後、次の試召戦争の作戦会議をした。

 

「で、明久。今日のテストが終わったら、Bクラスに行って宣戦布告してこい」

作戦会議が終わると、坂本くんが吉井くんにそう言った。

 

「断る。今回も汀目くんが行けばいいじゃないか」

 

「汀目が行って、また相手をボコボコにしたらFクラス全体が怯えられて、今後の学園生活に影響するかもしれないだろう」

確かに。人識くんが手加減しても一般人からしたら、充分怖いでしょうからね。

 

「だったら、雄二が行けば」

 

「俺は他に仕事があるからな。それにDクラスの時みたいに殴られる心配はない」

どういう意味でしょうか?前回のDクラスの時の件で他のクラスもビビっているということでしょうか。

 

「Bクラスは美少年好きが多いらしい」

 

「そっか。それなら確かに大丈夫だね」

そんな理由ですか。それに吉井くんって不細工ではないですけど、美少年って程じゃないですし。

 

「じゃあ、頼んだぞ」

 

 

 

放課後、吉井くんはテストも終わりBクラスに宣戦布告に行った。

ちなみに人識くんはテストを受けないので、暇だから午後からはずっと寝ている。

 

「そういえば、坂本くんが昼休みに言ってた仕事って何ですか?」

 

「ああ、それか。無桐たちの昨日の補充試験の結果を教えてくれ」

 

「えっ、仕事ってそれだけですか?」

 

「そうだか」

それだけなら昼休みの時に聞けばいいじゃないですか。

 

「まぁ、いいです。これが私達の点数です」

そう言って、私はテストの結果の書いた紙を坂本くんに渡した。

 

「な、何だ。この点数は」

 

「どうしたのじゃ、雄二。そんなに驚いて」

 

「どうした、どころじゃあない。汀目の方は良くてDってところだが、無桐の方はAクラスの上位レベルだ」

へぇ、私は学年トップクラスってことですか。さすが私です。

 

「えっ、そうなの。じゃあ、なんでFクラスなんかにいるのよ」

 

「えーと、確か言いましたよね。振り分け試験の日に用事があって、受けられなかったって」

 

「そうだったわね。ちょっと忘れてたわ」

 

「そんなことはどうでもいい。これでAクラスに勝てる確率が上がる」

何かテンションがおかしい気がしますがどうしたのでしょう?

 

「どうしてAクラスにこだわるんですか?設備だけならCとかBでも充分だと思いますけど」

 

「そういう問題じゃない。俺にはどうしてもAクラスに勝たなきゃならない理由があるんだ」

 

「どんな理由なんですか?」

 

「勝たなければ、俺に未来はない」

本当にどんな理由なんでしょう?かなり追い詰められているようですけど。

 

「……言い訳を聞こうか」

吉井くんがBクラスに宣戦布告をして帰ってくると言った。

思ったよりも早かったですね。それにしてもすごいボロボロです。

 

「予想通りだ」

いつもの様子を取り戻し返事をした。

 

「殺す!殺してやる!」

 

「落ち着け」

 

「ぐふぁっ!」

坂本くんが吉井くんの溝尾を強打した。

 

「先に帰っているぞ。明日も午前中はテストなんだから、あんまり寝てるんじゃないぞ」

そう言い残して帰っていった。

動けない吉井くんを無視して帰るとか、本当に友達なんでしょうか?

 

「あの木下くん。吉井くんは保健室に連れていかなくていいんですか?」

 

「大丈夫じゃろ。いつものことじゃし」

このクラスでは普通なんですか。改めて、このクラスは変わっていると思いました。

 

「俊希くん。もう放課後ですから帰りますよ」

私は寝ていた人識くんを起こして家に帰った。

 

 

 

翌日、午前中のテストも終わり、坂本くんがクラスの士気を上げ、Bクラス戦が開始した。

 

「よし、行ってこい。目指すはシステムデスクだ」

 

『サー、イエッサー!」

テンション高いですね。ちょっとついていけないです。

 

私達は前線部隊で、今はBクラスへと廊下を駆けていた。

「いたぞ、Bクラスだ」

「高橋先生を連れているぞ」

 

正面を見ると向こうからゆっくりとした足取りでBクラスのメンバーが歩いてくる姿をあった。こっちは40人もいるのに、向こうは10人程度。様子見といったところでしょうか。

 

「生かして帰すなーっ!」

殺人鬼が言うことじゃないですけど物騒ですね。この台詞が皮切りとなり、Bクラス戦が始まった。

 

第一陣は圧倒的な実力差にやられていく。

 

「さーて、やっと私達の出番みたいですよ、俊希くん」

 

「みたいだな、伊織ちゃん。Dクラス戦の時は参加できなかったから楽しませてもらうぜ」

楽しみですね。どんな召喚獣が出るんでしょう。

 

「Fクラスの雑魚のくせに何格好つけてんのよ」

Bクラスの女子が因縁をつけてきた。

 

「雑魚かどうかは試してみれば分かることだ」

 

「分かったわ、試してあげる」

 

「律子、私も手伝う」

 

 

「「「「試獣召喚!」」」」

 

 

呼び声に応えて魔方陣が展開される。やっと私達の召喚獣が見られるんですね。

相手の召喚獣は剣と槍を構えている。

そして、私の召喚獣は前の学校の制服にニット帽、さらにお兄ちゃんの形見である自殺志願を構えている。

人識くんの召喚獣はいつもの服装に両手にナイフを構えている。にしても、人識くんを小さくしたみたいで可愛いですね。

 

「やっぱり、Fクラスね。その程度の装備だなんて」

 

「それはどうですかね」

 

 

『数学 Fクラス 無桐伊織386点&汀目俊希112点 VS Bクラス 岩下律子189点&菊入真由美151点』

 

 

「嘘、何あの点数!Fクラスは姫路瑞希だけじゃないの」

相手が私の点数を見て驚いてますね。

 

 

「じゃあ、殺して解して並べて揃えて晒してやんよ」

 

「さて、零崎を開始します」

 

いつも通り決め台詞を言って、私達にとっての初めての試験召喚戦争が始まった。

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