緑の勇者じゃない! それはリンク違いだよ! 作:よもぎだんご
私の実家である天青楼は中国より遥か西の砂漠を源流とする『ゲルド族』の海賊が母体となって生まれた店でした。
他種族と交わってもほとんど女しか産まれないという特異な遺伝子を持ち、独自の女神信仰と、世界を滅ぼしかけた魔王ガノンドロフを産んだという伝説を持つゲルド族。
世界でもわりと有名だけど好かれているとはお世辞にも言えない私たちゲルド族は、世界中に移民を繰り返していて、そのネットワークを活かして、合法・非合法ひっくるめた海運業、東西貿易等を営んでいました。
現在、異教や異民族を排除する思想を持つ者たち、特に自民族中心主義者や白人至上主義者が幅を利かせていて、彼らはコキリ族やゾーラ族、ゴロン族といった異民族に優しくありません。彼らを理性のない魔物と同一視している者さえいました。
その手の排外的な思想を持つ者が言うには「『神に祝福された我々』が『異教の邪神』を信じる『異形の者』を『討伐』し、その土地と富を『取り返す』ことは『我々の正当なる権利』である」だそうです。
なんとも思い上がった突っ込みドコロ満載の考えですが、これが彼ら彼女らの『常識』でした。
誇り高いゾーラ族やゴロン族、コキリ族のような少数民族たちは、差別的思想を持つ人々を嫌い、ますます秘境や魔境と呼ばれるような所に暮らすようになっていきました。彼らの生態がそこにあっていたというのも大きいです。
妖精と共に生きるというコキリ族は深い森の中で暮らし、岩を主食にするゴロン族は火山帯を好みますし、半分水棲のゾーラ族は川の上流や海辺を好みました。
そんな彼らを世界と繋いでいたのがハイリア人とゲルド族でした。どちらも異民族たちと古い付き合いがあり、かつ世界のあちこちに居ながら討伐されるほど嫌われてはいませんから、世界中に散らばる異民族と独占的に交易を行うことで大きな利益をあげていたのです。
コキリ族からは不思議な力の宿った老木の木材や植物を、ゴロン族からは良質な武器や貴金属を、ゾーラ族からは豊富な魚介類や美しい真珠、珊瑚等を買い取り、代わりに彼らの村の外にあるものを売りました。
もちろん差別主義者たちはハイリア人の耳の形や、ゲルド族の褐色の肌を蔑んでいました。商売上でも彼らは様々な難癖をつけてきます。ハイリア人やゲルド族は経済と情報を握っているので、表立っては攻撃してきませんが、裏で様々な嫌がらせをしかけてきました。
天青楼は表向きは高級な遊女の集う遊郭でしたが、実際はこの街の貿易を仕切るゲルド族の中国における出先機関。ゲルド族という国際的企業(ヤクザ・マフィアと言い換えてもいいかも)の中国における最大拠点です。
しかし天青楼は今、大変な危機に瀕していました。
ゲルド族は腕っぷしの強い戦士も魔術の使い手も魔性の美貌の持ち主も揃え、その経済力と顔の広さから権力者におもねることをよしとせず、独立独歩の気風の強い民族です。
そんな彼女たちがはばかりながら次期族長候補であった私、アニタを他の民族に売り渡さねばならぬほどの危機といえば分かって貰えるでしょうか。
危機の主な原因は魚などの海産物や真珠や珊瑚等の高級品を養殖していた大切なビジネスパートナー、ゾーラ族との断絶でした。
半年前から、海上、海中に謎の霧が発生して、それ以降ゾーラ族と連絡が一切取れなくなってしまいました。更に港から出た船がたびたび行方不明になるようにもなってしまったのです。
これはゲルド族に対するゾーラ族の裏切り、宣戦布告だと主張する者もいれば、ゾーラ族もこの海ものっぴきならない危険な事態に巻き込まれているにちがいないと主張する者もいました。
でも実際は詳しいことは何も分かっていないのが現状でした。
原因究明のために霧のなかに船が向かったのですが、屈強な船乗りもベテランの漁師も手練れの海賊も誰一人として帰ってこなかったのです。
『この海は呪われている』
そんな評判がたつのにそう時間はかかりませんでした。
私たちの必死の調査と経営努力にも関わらず、それ以降も天青楼の業績は悪化し続けました。
天青楼のゲルド族は ゾーラ族と海という巨大な供給者を失ってしまいました。注文があっても品物が無ければ何も売ることは出来ません。それどころか注文そのものがどんどん減ってきていたのです。
私たちが主に高級品を扱っていたのも災いしました。未納品のとても高いキャンセル料もあって、あっという間に借金で首が回らなくなってしまったのです。
ストレスが祟ったのか母の飲酒量は明らかに増え、娘の私から見ても美しかった容姿には陰りがでる有り様です。
私はこの店の女主人の娘であり、いずれ子を為し、この家を支え、ゲルド族を盛りたてていかなければならない立場にあります。
だから好きな男と一緒になりたいと思っているわけではなく、身売り同然でお金持ちの中国人のおじいさんに身請けされるのも、まあ納得出来ずとも我慢しようと思っていました。頑張って良いところを探して愛する努力をする所存でした。
しかしそんな私をして許せないことが一つありました。纏足です。
相手側がまさに足下を見て出してきた家の資金援助のための条件である纏足。本来纏足は幼少のころから足に布を巻いて骨格を矯正していくものです。
しかし独立独歩を尊ぶゲルド族の私がそんな自分で歩くことさえ出来なくなるような風習をしているはずもありません。
おかげさまで私は一族の呪術師の助けを借りてまで、足を小さくするはめになりました。
足の骨を削る魔術による激痛に次ぐ激痛、そして歩くことも料理することも用を足すことも一人で出来なくなるということは、私の精神に凄まじいストレスをかけました。
何をするにしても人の手を借りなければならない。家を助けるどころか、己のことすら一人で出来ない自分が足手まといにしか思えない。
大好きな母やマホジャ、一族の皆に足手まといと思われることは、私にとって最大級の恥辱であり、恐怖でした。
せめて家族の迷惑にはなるまいとすみに引っ込み、悪戦苦闘する家族を見ていることしかできない。
そんな鬱屈した時でした、緑の少年が訪ねてきたのは。
「なら僕がその問題を解決してみせましょう」
「貴方みたいな小さな泥棒さんが、ですか?」
それは荒唐無稽な話でした。まだ10かそこらの子供が一族の危機を救うというのです。
「小さいというのは否定できませんが、泥棒の力を……いや」
私は思わず息を飲みました。
言葉を区切った少年がおもむろに緑の帽子を被り直すと、今まで背負っていた剣と盾を構えたからです。
(斬られる!!)
足の動かぬ私では逃げることさえできない。死の恐怖に思わず目をぎゅっと瞑りました。
大砲のような音、激しい風切り音、そして何かが床にドサドサと落ちる音が聞こえます。
(私、生きてる?)
恐る恐る目を開けた私の目に飛び込んできたのは、真っ二つに切り裂かれた血のように赤い砲弾。そして……
「勇者の力を信じなくちゃ」
緑の少年の小さくて大きな背中でした。
それは本当に荒唐無稽な話でした。私よりも小さな少年が剣と盾を持って、少女のために異形の魔物たちと互角に戦う等というのは、酒場で話しても誰一人信じてはくれぬだろう話です。
しかしそれは驚くべきことに私の目の前で、私を当事者として起こっている問題でありました。
勇者を名乗った少年は目にも止まらぬ速さで動き、稲妻のように剣を振ります。なんと彼は信じられないことに、恐ろしい速さで飛んで来る血のように赤い砲弾を全て切り裂き、盾で受け止めてしまうのです。
しかも私を庇って戦っていたと思ったら、いつの間にか鋼鉄の体を持つ魔物やタコのような外見の魔物を切り裂いています。そして私が魔物に狙われると、なに食わぬ顔で私を守っているのです。彼は音に聞く分身の術を心得ているのでしょうか。
マホジャや一族の武術の訓練を何度も見ている私でも、何が起こっているのか半分も分かりません。
更に輪をかけて不思議なのが私の前に現れた空色の霊です。彼女(たぶん女性だと思います)は私の前にいきなり現れたかと思うと、
『貴女には魂の賢者に覚醒してほしい』と告げるのです。意味が分かりませんでした。
賢者、それはおとぎ話の存在。絵本のなかで時の勇者やゼルダ姫を助けて魔王を封印するとても優れた魔法使いたちのことです。
私たちの部族からは魂の賢者ナボール様が一番有名ですね。
貧しい者からは決して盗みはしない義賊として当時から有名で、一族の悪い魔術師ツインローバに捕まって操り人形にされてしまいますが、時の勇者に助けられ、魂の賢者として覚醒し、魔王から世界を救うのに大きな役割を果たします。
一説では彼女と勇者は愛し合っていたらしいですが、定かではありません。全ては歴史の向こう、真実はいつも闇の中です。
『賢者とは勇者を助け、ハイラルを、ひいては世界を守護する存在。その役割は時代を越え、種族を越えて受け継がれ、今貴女の番が来たのです』
「……私には魔術の才能はありません。一族の魔術師も”貴女は魔術に向いていない”とはっきりおっしゃっていました」
『確かに貴女のように暖かい心と魂の持ち主は、昼夜の夜であり陰陽の陰である魔術を習うべきではありません。しかし魔術師の魔術と賢者の魔法は全くの別物。賢者の魔法は昼夜の昼、その本質は祈りに近い。そして今世でもっとも魂の賢者の適性を有しているのは貴女なのです』
『そ、そう言われましても……』
嬉しくなかったと言えばウソになるでしょう。こんな私でも役立つこと適していることがあると聞いて嬉しかった。ナボール様に対する憧れもあったと思います。
賢者の魔法は魔術師の魔術の延長線上にある発展形だと単純に考えていた私にとって、両者が全くの別物だと聞いて興味が全く湧かなかった訳ではありません。
『マスターは貴女の一刻も早い脱出を望んでいますが、結界に覆われた現状ではそれも不可能です』
空色の霊、ファイ様は私の言い訳を潰すようにいい募ります。
『突然現れた私達に対して困惑と不信感、警戒心を持つのは当然のこと』
警戒心、もちろんそれもありました。私は自分が特段霊に対して見識が深いとは思っていませんから、ファイ様が万が一悪霊であっても見抜けません。
『故に貴女にはこう問いましょう。これは貴女の気持ちを動かす確率80%。ーー貴女は今貴女のために命を懸けて闘っている少年を放っておくのですか。貴女はこの状況をただ見ているだけでいいのですか』
空色の霊は如何なる霊験をもってか、私の心の葛藤をピタリと言い当てました。
そう、それは私の中で大きな葛藤となっておりました。
緑の少年はなんでもないふうを装っていますが、既に体のあちこちを血で染めていました。
生傷の絶えないマホジャや一族の戦士たちを看ている私には分かります。
あの出血の位置や量、急所こそ外していますが、酷い有り様です。
大の大人でも激痛のあまりのたうち回る程の傷でしょう。あるいは出血で目が霞み、意識を失ってもおかしくありません。
それなのに世界を救うために私を拐いにきた小さな泥棒勇者さんはまるで戦いを諦めようとはしません。
私は悩んだ末にファイ様を見つめて問いかけました。
「ファイ様、いくつか質問をする許可を頂けますか?」
『どうぞ、ですが手短にお願いします。』
ファイ様は淡々としていましたが、どうやらあの少年が気がかりなようでした。でも賢者というのは大切なお役目。軽々しく受けるものではありません。
「あの少年はあの足の速さなら私を置いて逃げることもできるはずなのに、私を、足手まといの私を鋼鉄の怪物から守ってくれていますか」
『肯定します』
即答でした。
やはり、そうでしたか。でしたら次の質問です。
「私が魂の賢者になればあの少年を助けることが出来ますか」
『肯定します』
これもまた即答でした。
この時点で私の心は半ば決まりかけていました。次の質問が最後です。
「私が賢者になれば一族の、ゲルドの民の救いとなれますか」
ファイ様はこれまでと違って即答はしませんでした。その瞳の無い目で暫しじっと私を見つめ、告げました。
『それはアニタ様、貴女次第です』
私の心は決まりました。
「ファイ様、私は魂の賢者になろうと思います」
私は心の底ではずっと、ずっと、嫌でした。
一族を救うどころか、役立たずな足のせいで自分のことすら一人では出来ない。そこまでの屈辱を耐えても私の身請け金程度ではゲルド族は助からない。ここまで育ててくれた母や一族に、恩を返したいのに返せない。それが堪らなく嫌でした。
「見目美しくあれ」
それはいずれ遊郭・天青楼の主になる私にとっては使命であり、身を縛る呪いでもありました。
一人では何も出来ないし、させてもらえない。無理にやっても一族の助けになるわけでもなく、むしろ他の者の迷惑になる。それが、堪らなく悔しく、辛かった。
『アニタ様、魂の賢者になればもう後戻りは出来ません。今日のように魔物に命を狙われることもあります。それでも魂の賢者になる運命を選択しますか』
ファイ様は私にずいと顔を近づけ、最後の確認をします。臆するなら降りろ、と。
私は正直言えば怖いです。魔物にだって出来れば生涯会いたくありません。ですが、もう私は決めたのです。
「私はあの少年に命を助けられました。命の借りは命で返すのが、ゲルドの掟であり、私の掟です。ならば何を躊躇うことがありましょうか」
これが私の出した答えです。
男が血まみれのボロボロになってまで女を守っている。そこまでの男気を見せた男を見棄てるなんて、女が廃るというものです。
『分かりました。では今後の作戦をお伝えいたします。ですが、その前にひとつだけお伝えしなければならないことがあります』
「な、なんでしょうか」
ファイ様は更に顔をずいっと私に近づけました。おでこがくっつきそうな近さに、思わず身構えます。
『ファイのマスター、つまり今あなたの身を守っている人物の名はリンクです。”少年”ではありません』
力強く断言するファイ様。これは主人をないがしろにされたと感じて怒ったのでしょうか、意外な人間らしさを見た気がしました。
「し、失礼しました……考えてみれば勇者の名前を知らない賢者と言うのもおかしな話ですものね」
くすり、と笑いが漏れ、緊張で強張っていた肩から力が抜けました。
『魂の賢者は女神様へ祈りを捧げることで、冥界に封印されし者の魂の封印を守護することが主な役割です。ですが同時に時の勇者の魂の奥底に眠る過去の勇者の記憶と経験を呼び覚まし、肉体と霊魂の結びつきを強めることも役割の一つ。勇者の名前を知らずに祈っては片手落ちもいいところです』
「も、申し訳ありません」
けっこう真面目な理由でした。
そのあと今後の作戦、スカイウォードソードという剣から光弾を放つ魔法とそれを使った作戦について説明されました。賢者になることを決断した私のことをリンクさんが感心したような目で見ていたのが少しこそばゆかったのは余談です。
『それでは、魂の賢者に受け継がれる楽器に触れてください。使命の継承をいたしましょう』
「これでいいのでしょうか」
私が見せたのは二胡と呼ばれる弦楽器です。たしかこれが我が家では一番古い楽器のはずですが。
ファイ様は私の腕の中の二胡をじっと見つめると、頷きました。
『確かに魂の賢者の楽器のようです、では』
ファイ様が不思議な歌を歌い始めました。その歌声を聴いている内に私は急に目蓋が重くなり、眠ってしまいました。
(ここは?)
気がつくと私は暗い世界に横たわっていました。
「よく来たね」
こちらをじっと見つめる古いゲルド族の女性。だぼだぼのズボンを履き、シャムシールを腰につけ、水着のような布地で褐色の肌を包んでいます。そして何よりもその右手でもっているのは……
「それは……私の二胡と同じ……ということは貴女は……」
「ああ、そうだ。偉く行儀の良さそうな娘が来たからちょっと驚いちまったが、アタシは先代の魂の賢者さ」
「先代の魂の賢者様。つまり私のご先祖様……?」
私はぼんやりしていました。
(もっと聞きたいことたくさんある、のに、駄目。頭がぼーっとしてる。眠い)
私は眠い目を何度も瞬かせます。魂の賢者は全て分かっているというふうに笑ました。
「今からあんたに魂の賢者の全てを教える。といっても難しく考えなくていい。教えも役割も受け継がれる曲にイメージとして全て籠っているから、あんたは楽にして私の演奏を聴いてな」
そう言って先代賢者はどっかと胡座をかくと、二胡を弾き出しました。遠い昔、どこかで聴いたことがある曲を。
私の中にイメージが泡のように次々と浮かんでは消えていきます。渓谷にかかる橋、砦、砂漠、蜃気楼、巨大な神殿、邪神に貶められて顔を抉られた女神像。時の勇者とは何か、魂の賢者とはなにか、勇者の使命、賢者の使命。封印されし者、封印の剣、剣の精霊。賢者の力、賢者の知恵、その使い方。歴代賢者の偉業と栄光、愚挙と没落。
(待ってください……もっとゆっくり……)
「いっぺんに積み込み過ぎて、目が覚めたら半分も覚えてないだろうけど、必用な時は自然と思い出すさ。心配しなさんなって!」
私の不安を古のゲルドの女性は豪快に笑い飛ばします。
(で、でも……)
それでも不安げな私にゲルド族はどこか困ったような笑顔を浮かべています。
「ああもう、まったくどうしてあのお転婆娘からこんな真面目な娘が生まれるのやら。生命の神秘だねえ」
(私の母を知って……! もしかしてあなたは私の……)
その時、古の賢者がそっと私の頭を膝に乗せて撫でました。両手を離しているのに二胡は勝手に音楽を奏で続けています。彼女の手は奔放で若々しい見た目に合わぬ固く節くれだった戦士の手で、けれど優しい手でした。ずっと前にも、こうして貰ったことがあったような気がします。
「ゆっくりお休み、アニタ」
(おばあ……ちゃ……)
『お目覚めですか?』
私が涙と共に目が覚めた時、視界に飛び込んできたのは間近で覗きこんでいるファイ様と腕に抱えられた二胡でした。
「……ええ」
私の中では賢者の記憶が未だ渦巻いていましたが、心は穏やかでした。放っておいても記憶は収まるべきところに収まる。何故だか分かりませんが、そう確信できるのです。
『記憶の継承の完了を確認。これより賢者覚醒の儀式を行います。準備はよろしいですか』
「ええ、かまいません」
私が身を起こして二胡を構えると、ファイ様の足下に魔方陣が現れます。
『では曲をお願いします』
「はい」
私が二胡を奏でます。するとファイ様がその和音のような美しい声で続き、ファイ様の足下の魔方陣に花びらのような模様が生まれます。
先代から受け継いだ曲を、魂のレクイエムを奏でます。なんだか私の隣に先代が座って一緒に弾いているような気がしてなりません。
一小節ごとに花弁が増えていき、同時に魔方陣の輝きも増していきます。
かつて古の時の勇者も奏でた曲。勇者の魂を砂漠へ誘ったとされる曲です。
ーーこんな私にも出来ることがあるのなら……どうかお役立てください。女神よ。
アニタさんメインのシリアス回。
19世紀末ですから、人種差別も戦争も人身売買も当然のようにあります。
というか基本的にゼルダもDグレもダークファンタジーなので、普通にやるとシリアスでハードなんですよ。
*ただし時の勇者は考えない事とする
*一部文章に抜けがありましたこと、心よりお詫びします。