KINGDOM HEARTS Intersection/Fate/Story   作:梟帥

13 / 15
前回の戦い
俺は痛感した
力の加減と技の鈍化
鍛え直すにはうってつけの世界
そして、ソラが自身の力の強さ
それらの‘原動力’を知るキッカケとなった世界



オリンポスコロシアム-1-1

星の大海

 

 

 

 グミシップに乗って世界を旅している一行

 

 ワンダーランドでアリスの消息を探すのを兼ねながら……。

 

 

 

「突然だが、この航路を渡ってほしい」

 

「いきなり何!?」

 

「いきなりでごめんな? 今回の件で俺は痛感した、自身の力の衰えに!」

 

「衰え……?」

 

「衰えてるって言っても、エックス様は充分に強いですよ?」

 

「残念だが、現状の俺じゃあ役不足になりかねない。

 

 だから、みんなに来てもらいたい……連れて行きたい場所がある」

 

「行きたい場所?」

 

「そう、今後の為になる場所だ」

 

 

 

 エックスの言葉に半信半疑のソラたちは、言われるがままに航路を従って進んだ……。

 

 

 

「見えた、アレだ!」

 

 

 

 一行たちが見たのは神々しい闘技場のような世界だった。

 

 

 

「なんだ?」

 

「降りればわかる」

 

 

 

 一行は神々しい闘技場のある世界へと降り立った。

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰かが言った

 

 あるものは語った

 

 その地に訪れ、力を高め

 

 己が技を磨き、心を鍛え

 

 そして己れを打ち克つことができる

 

 ‘神の闘技場’があると

 

 人々は、そして多くの英傑と豪華達は

 

 その闘技場をこう呼んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

OLYMPUS COLISEUM(オリンポスコロシアム)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一行が降りた場所は、遠くから歓声が聞こえていた。

 

 

 

「わあ!! なんだここ!?」

 

「遠くから見たけど、近くで見るとすごいね!!」

 

「うん! なんかいるだけで心が沸き立ってきたよ!!」

 

「だろ? ここは「オリンポスコロシアム」だ!」

 

「オリンポスコロシアム!」

 

「そうだ! 実は一昔前のキーブレード使いたちが修行がてらに通っていた世界だ!」

 

「ぐわ!?」

 

「そうなの!?」

 

「ああ、かく言う俺もここを通っていた身だ! 

 

 元気にしてっかな〜? って会えば早いか!!」

 

「あっ! 待ってよ!!」

 

 

 

 一行は闘技場の方に向かった! 

 

 闘技場の中に入って受付場に来た一行。

 

 

 

「うわあ……!」

 

「ぐわあ……!」

 

 

 

 中には歴戦の各部門のチャンピオン像や、壁画があった。

 

 

 

「相変わらず変わってねえな? 大会は……? ……ん?」

 

 

 

 受付付近に掃除をしている人がいた。

 

 

 

「あの……」

 

「ああ、ちょうどよかった

 

 ちょっと手伝ってくれよ」

 

「え?」

 

()()()()()を向こうへ動かしといてくれ、大会までにここもきれいにしとかなきゃな?」

 

「あの…………」

 

「頼んだぞ!」

 

「…………」

 

「……ソラ、やってみろ?」

 

「ええ!?」

 

「いいから……」

 

 

 

 言われるがまま、ソラは台座を押した! 

 

 

 

「……どうだ?」

 

「……重い!」

 

「だろうな?」

 

「だろうなって……!」

 

「まあ待て、おーい‘フィル’よ? 

 

 こんな重いものを動かすのは無理だぜ〜!」

 

「そうだよ! あんな重いの無理だよ!」

 

「……無理? 無理だって!? 

 

 おまえ、いつからそんなか弱い男に……。

 

 ……なんだ、人違いか。

 

 こんなとこで何をしている?」

 

「何って、俺の弟子を鍛えて欲しいのと俺自身の鍛え直しに来たんだよ?」

 

「はあ、なに言って…………って、エックス? 

 

 エックスじゃないか!? どうしたんだお前! なんでここに来たんだ!?」

 

「はっはっはっ! 久しぶりだな、フィル! 相変わらず元気そうだな!!」

 

「がはははっ! あたぼうよ!! このところ姿見ないと思って心配しちまったぜ!! で? そんなお前が何しに来たんだ? 頼み事みたいなのを聞いたんだが?」

 

「ああ、実は……」

 

 

 

 エックスはソラのことを話した、自身の弟子にしたことや自身の冒険の経緯を話した。

 

 

 

「がっーはっはっはっはっ!!! そうかそうか! そりゃあ大変だったな!! 

 

 ……なるほど? この坊主がお前さんの弟子か!」

 

「坊主じゃない! ソラだ!」

 

「がっはははは! 威勢‘だけ’は良いな? 

 

 それで、大変だっただろう? コイツの修行は?」

 

「‘大変’なんて済まない事ばかりだよ!」

 

「そりゃあそうだろう! 何しろエックスは実戦と実力を重んじるスパルタ教育で有名だからな!」

 

「そりゃどうも」

 

「しかし、いい時に来たな?」

 

「いい時?」

 

「そうだ! これから大会が始まるんだ、とびっきりのな!」

 

「大会!」

 

「そうだ! 想像できるか? 

 

 この闘技場(コロシアム)で、数々の英雄(ヒーロー)やとてつもない怪物が大激闘をくりひろげる! 剣や魔法、拳に超能力を用いて闘い合う! 

 

 そんな大激闘が始まるのだ!」

 

「ほお…………」

 

「しっかしよう、お前さんはよくそんな小僧を弟子に選んだものだな!」

 

「なんだって!?」

 

「がはははっ! そうムキになるな! 

 

 ソラって言ったか? お前一人でこんなものを動かせないようじゃあ一人前には程遠いぜ!! 

 

 いいか? お前はエックスの戦いに付いて来れているのは()()なんだよ!」

 

「奇跡?」

 

「そうだ、かつてエックスは‘戦神’と呼ばれていた! 

 

 ‘真紅の騎士王’とも呼ばれていたキーブレードマスターだ! 

 

 俺らの界隈やキーブレード使いの間じゃあ、憧れにして伝説的存在だ! 

 

 そんな大物の弟子となったら、それ相応の期待や待望がズドンっ!! っと重圧感(プレッシャー)が一気にのしかかる! 

 

 ほとんどの弟子はそれに折れて絶望するのが関の山だった……」

 

「フィル、そんな昔の話はいいだろ?」

 

「ああ、そうだったな。

 

 さて、ソラよ。これからテストをするから、しばらく待っていてくれ。

 

 すぐに用意できるからな!」

 

 

 

 フィルはそう言って闘技場の方に向かった。

 

 

 

「相変わらずの色親父だぜ……おおかた女ができたのか? それとも……?」

 

「なあ、エックス?」

 

「なんだ?」

 

「フィルさんが言ってたことって、本当?」

 

「……。昔の話だ、今はもう歳を拾ってブランクが来てる身だ」

 

「…………」

 

「まあ、あらかたテストの支度はすぐに済むだろうよ?」

 

「テスト?」

 

「ああ、行けばわかるよ?」

 

 

 

 その後、フィルが来た。

 

 テストの舞台が整えられたとのことで、一行は闘技場に訪れた。

 

 そこにはいくつもののタルがあり、所々に置かれていた。

 

 

 

「このテストは基本中の基本のものだ。

 

 まずは‘身体’の基本である体力と運動神経を測るものだ! いくぞ!」

 

 

 

 フィルはホイッスルを吹いた! 

 

 

 

「うおおおおっ!!」

 

 

 

 ソラは舞台の樽をキーブレードを振るい、叩き壊した。

 

 

 

「ソラ〜! 頑張れ〜!!」

 

「頑張って、ソラ!」

 

 

 

 ドナルドとグーフィーは観客席で応援していた。

 

 

 

「ほお? 筋はいいじゃないか?」

 

「まあな、初めてにしては呑み込みの要領が良い。

 

 これまで実戦を通じてぶっつけで鍛えさせたが、食い込みが良いのと潜在性がある。

 

 っても、まだまだ経験が浅いが見込みと成長性はダイヤモンドの原石そのものだ」

 

「ほお……?」

 

「……昔を思い出さないか? ()()()と出会った頃に?」

 

「……だな?」

 

 

 

 エックスとフィルが話している間に、ソラのテストは順調に進んでいた。

 

 基本となる戦い、魔法は及第点に達していた。

 

 基本形から応用形、そして総合形のテストを全て合格のラインを出した! 

 

 

 

「やるじゃないか、ソラ!」

 

「ほほう、基本の戦闘と魔法全てをこなすとはな? 

 

 エックスの弟子ってのは伊達じゃないな?」

 

「へへっ。これで俺も闘技大会に出られるよな?」

 

「……残念だが、それはいかん」

 

 

 

 フィルの発言にソラたちは驚いた! 

 

 

 

「なんで!?」

 

「答えは‘二言’」

 

 

 

『お前たちは「英雄」じゃないから』だ! 

 

 

 

「なんだって!?」

 

「……というのは冗談だ、正確に言えば‘基本’は成っても‘形’がないからだ」

 

「はあ……?」

 

「お前はこれまで乗り越えられたのは()()()()()()()があったからだ。

 

 弟子だから鍛えられているからって、それは()()()()()()だと錯覚しているからだ」

 

「手厳しい言葉は冴えてるな?」

 

「まあ、幸いなのは見込みがあるところだ。

 

 それに免じて、コイツをやろう」

 

 

 

 フィルは‘雷の球’を出した。

 

 すると球はソラの中に入った! 

 

 

 

「これは……?」

 

「サンダーの魔法だ、ファイアとブリザドの基本魔法の一つだ。

 

 これら三つを使いこなせる魔法使いは一人前として認められるからな」

 

「へえ……」

 

「……さて、どうするんだ? 闘技大会には出されないがトレーニングは出来るぞ?」

 

「…………」

 

「そう落ち込むなよ、実を言うと‘参加チケット’があれば無条件で出場はできるぞ!」

 

「ホント!?」

 

「本当さ、けど残念だが完売しちまった!」

 

「そんなぁ……」

 

「まあ、がっくしすんなよ? 

 

 むしろ俺は鍛え直しに来たんだからな? 

 

 大会に出れずとも修行を励めば良いじゃないか!!」

 

「エックス……」

 

「ソラ! エックス様の言う通りだよ!」

 

「そうだよ! 大会が出れなくても修行ができるなら良いじゃないか! 

 

 それに、悲しい顔をしないで笑おうよ!」

 

「ドナルド、グーフィー……。そうだね!」

 

「……若いねえ? さて、やるか?」

 

 

 

 そうして、ソラとエックスの修行が始まった。

 

 

 

「やあっ!」

 

「いい線だ! 踏み込みはまだまだだけどね!!」

 

 

 

 キーブレードマスターとしての務めをまっとうするために、エックスは闘いの基礎をソラに叩き打った。

 

 基の「剣技」や「魔術」、そして極めて「奥義」等を教えさせていた。

 

 要領や良いものの、基本的体力は劣ってしまうがそこは鍛えれば及第点となる。

 

 防御や回避等、そして移動術をも教えさせた……。

 

 

 

「……よし、いい感じに仕上がりつつあるな?」

 

「はあ……はあ……」

 

 

 

 ソラは疲弊しているにも関わらず、エックスは僅かながらに息が上がっていた。

 

 

 

「流石エックス様だね、ドナルド?」

 

「まあね? エックス様の指導は心身ともに鍛えるからね?」

 

「ふむ…………」

 

 

 

 そうして、休憩を入れつつトレーニングを繰り返した……。

 

 

 

「…………はあ〜!」

 

「よし、いい感じに仕上がったから良しとしよう!」

 

「何が‘仕上がった’って……もうクタクタだよう……」

 

「でも、食い付いてきたのは中々じゃないか?」

 

 

 

 トレーニングを終えたことで、ソラの成長を感じたエックス。

 

 同時に自身の弱体(ブランク)の解消の一歩を感じていた。

 

 

 

「こんなもんか……」

 

(やっぱ俺自身も歳をとったな……っても、これだけでも感覚が研ぎ直すのも悪くないな?)

 

「ふう〜流石に疲れるなあ」

 

「でも、それなりには付いただろ?」

 

 

 

 トレーニングを終え、それ相応の仕上がりを確認しに来たフィル。

 

 

 

「ふうむ、見た感じそれなりの潜在性(ポテンシャル)がある様だな? 

 

 まあ、エックスの鍛え方は鍛冶場の打ち方の様なもんだ。

 

 しかしそれを良く仕上がったものだな?」

 

「まあな? 基礎基本の出来た奴ほど鍛え甲斐があるって言うしな? 

 

 っても、落ちこぼれだろうとなんだろうと仕上げるからな?」

 

「はっ! 手のかかる弟子ほどってやつか? 

 

 確かにアイツは大物になること間違い無いな!」

 

 

 

 和気藹々と話し、雰囲気は和やかなものになった。

 

 

 

「さて、結論から話せば大会に出ても文句は言いようのない実力に近付いているのだが……」

 

「大会参加の条件が満たされていない、からか?」

 

「そうだ」

 

 

 

 フィルの言葉に、一行はため息混じりでガッカリしていた。

 

 

 

「そう落ち込むなよ? それに、大会は一度限りじゃないんだ。

 

 次の機会があれば大会に出られる! それだけ仕上がったのだ、悔いはないだろう!」

 

「……だな? まあ、これだけでも収穫としてはいいものよ? 

 

 大会の件、機会があったら伺うよ?」

 

「そうだね? まあ、ちょっと残念だけどね……」

 

「なんだなんだ? 青春ものみたいな感じになってるねえ?」

 

「!?」

 

 

 

 すると、柱の影から雰囲気の違う男性が現れた。

 

 

 

「おっと、身構えるなよ? 俺様だよ? 俺様? ハデス様だよ?」

 

「ハデス……? 冥界の管理人様が何でここに?」

 

「なんでって……これだよ」

 

 

 

 ハデスは‘参加チケット’を出した。

 

 

 

「これさぁ、ウチのば……部下が抽選で当てやが……当たっちゃってさぁ、捨てるのもアレだから金にしようかって思ってたら偶々君たちを見かけてね?」

 

「…………」

 

(ハデス……相変わらずだな?)

 

「っとまあ、俺は興味がないって感じだからやるよ?」

 

「……いいのか?」

 

「いいとも、というか俺は出るとしても大舞台の方が輝く。

 

 だから譲るよ?」

 

「ちょっと待て!!」

 

「なんだよ?」

 

「ハデス、お前()()何か企んだいるのか?」

 

「……ちっ、嫌われてるなあ? まあ()()()()を考えたら妥当か? 

 

 安心しろよ? ()()何もしないよ? せいぜい頑張れよ?」

 

 

 

 ハデスはそう言い、ボワっと姿を消した。

 

 

 

「誰なの?」

 

「ハデス、冥界の主で何かと悪企みをしていてな? 

 

 まあ、一度は失敗しているけどな?」

 

「強いの?」

 

「……ああ、あれでもな? 

 

 それより、フィル? そいつ(チケット)は正式なものなのか?」

 

「……ああ、正真正銘の正式なものだ。

 

 冥界にも招待券が送られるが、その中にごく稀に「冥界の戦士」が出場することがある。

 

 ごく稀にだ……」

 

「…………」

 

「このチケットは正式なものだ、大会に出ることができるぞ?」

 

「……出されたものだ、企みはどうあれ出るしかないだろうよ?」

 

「……じゃあ、みんなで!!」

 

「待て」

 

 

 

 テンションが上がるその時、エックスは声を上げた。

 

 

 

「エックス?」

 

「どうしたの?」

 

「ソラ、ドナルド、グーフィ」

 

 

 

 

 

 

 

この大会はお前たちの舞台だ、お前たち三人で行ってもらおう

 

 

 

 

 

 




ハデス×ト×クラウド
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。