刹那の旅路   作:靴下9153

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0007 埋葬

 夕方が迫り日が傾き始める頃合いで、村の中央で人の集まる気配を感じた。

 このまま、青髪さんといると息が詰まるので、見物に出かけることにした。

 

 

 果たして村の中央では緑の小人の死体を運んでいる最中だった。相変わらず女性しかいないようだ。

 周りでは子供が見物している。子供に死体とか普通に見せていいのだろうか?

 

 とりあえず、俺に集まる視線は、つまり手伝えということだろう。……まぁ、死体の行く先を確かめるついでに、死体運びを手伝うとしよう。

 

 

 やがて、民家へ近づくと高い声が聞こえてきた。

 

 それはまぎれもなく嬌声だったのだ。

 

 つまり、男女が致してる。ということだ。この村落で男は老人と衛兵の二人のみ。老人ではないとすれば……。

 青髪さんか赤スカーフのどちらかが、この家の女性と運動中。ということなのだろう。赤スカーフが俺を追い払ったのはこういうことだったのだ。

 アレ。ということは、だ。緑の小人の死体を中途半端に埋めたのは、早くコレをしたかったからなのか……?

 

 あー、なんというか……。

 

 ……そのまま、踵を返して衛兵小屋へ戻りふて寝したのだった――。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 腹も減ってるし、喉は乾くし、さっきのアレで目が冴えて寝付けない。

 

『ステータスオープン』

 

 俺はステータスウィンドウを開くと、検証を再開することにした。

 まぁ、集中できないので収穫があるか不安だが。暇なので仕方が無い。

 

 俺はスローモーションの世界で再び考察を再開した。

 

中畝祐一郎

 

中畝祐一郎 ♂ Age:15 Money:$0

力:90

敏捷:118

知力:120

生命力:115

魅力:86

49.80kg(+4kg) 

疲労:73%HP:51%

空腹:0%渇き:0%

魔力39

我慢強さ

Vice:活舌が悪い

Vice:脇を掻く

へ向かう

 

 空腹:0%渇き:0%!?

 しかも疲労:73%!

 大して動いてないのに疲労してるってことだ。因みにややこしいが、疲労:100%で疲労なし、って事だ。

 

 これはマズそうだ……。検証どころじゃないな。定期的にステータスはチェックする事にしよう……。

 

 しかし、飢えると疲労するのか……。

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 死体は村の外に積み上げられていた。数は全部で丁度10人だ。

 その横では、穴を掘っているところだった。赤スカーフの姿が見えない、と思ったらここで働いてたのか。

 

 木のスコップのようなもので穴を掘っている。金属のスコップと違い遅くてヤキモキしてくる。

 穴を掘っているのは彼一人だ。女性たちは周りで思い思いに眺めている。手伝わないのだろうか?

 

 俺も加勢しようと思うが、掘る道具が無い。流石に槍で掘ったら折れそうだし……。この穂先の刃こぼれ具合が不安だ……。

 

 そうこうするうちに、浅い穴に緑の小人を放り込み始めた。浅過ぎないのか?

 こちらに目配せしてくるので、加勢する。

 そうして全て放り込むと、今度は埋め始めた。明らかに盛り上がって不自然なんだが。この量だと土を被せ切れない。いいのかコレで。適当すぎないか?

 

 やがて明らかに露出したままの死体の山を残して、弥次馬たちは散り始めた。

 赤スカーフも、戻っていくので俺もついてゆく。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 赤スカーフは衛兵小屋へ向かう道を逸れた。

 いったいどこへ向かうつもりなのか?

 

 暫く進むとこちらを振り替えり、掌で追い払う仕草をした。

 返れ。ということだろう。

 なんなんだ。ホント。辺りはすっかり暗くなり、曇ってきて雨が降りそうだ。俺は薄暗い夜道を衛兵小屋へと戻っていった。

 

 ゴロゴロ……

 

 ――雷鳴が遠くに聞こえる。雨が近いのかもしれない。

 

 

 衛兵小屋へ戻ると、青髪さんも消えていた。何処に行ったのか。小屋の中は真っ暗で何も見えない。

 腹が減った。昼間は動いたので体がエネルギーを欲していた。

 

 俺は、食い物を求めて明かりの灯る民家へと向かった。きっと夕食を取っているのではないか、と期待してむかった。

 

『閉じろ』

 

 再び元のスピードに戻る世界。とはいっても、スローモーションになる前後で虫の音が低く長くなった位しか実感できないのだが――。

 

 ポツ。

 ポツ。

 ……

 

 どうやら、雨が降り始めたようだ。

 

 俺は鍋を手探りで手繰り寄せると、雨水を集めるべく、軒下の雨だれで地面に窪みができた場所に鍋を置いた。

 

 カン

 コン

 カカン

 ……

 

 鍋に雨粒が当たって高い金属音が響く。

 

 

 ……

 

 

 ポチャ

 ポチャ

 ……

 

 

 水が溜まって来たのだろう。音が変わった。

 もういいか。

 

 鍋の水を口に運んだ。

 

 ジャリ。

 

 砂だ。きっと雨で撥ねた砂が入ったのだろう。だが喉の渇き切った俺にはありがたかったので、砂が入っていようが気にならなかった。

 

 十分喉の渇きを満たして小用を済ますと、横になった。

 

 平らなところで寝るのには慣れてるので今更だ……。俺はすぐに微睡んで眠りに落ちていった――。





所持品

装備:スピア 2kg
装備:服 0.5kg
装備:上着 0.5kg
装備:ズボン 0.5kg
装備:インナー
装備:ボクサーブリーフ
装備:靴下
装備:靴 0.5kg
装備:伊達眼鏡 -
スマホ -
小銭 ¥361
タバコ 3本
¥100ライター
コンドーム
プラスチック袋{栄養剤 43錠}
ビニール袋{岩塩 -}
カギ
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