D.U.の片隅にある、普通の一軒家に見える秘密のお店

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突貫のため短い。駄文注意。
ヒナの口調が分かりません助けてください。適当ですまない。


キヴォトスの秘密のお店

 

 D.U.。連邦生徒会の本部が存在し、キヴォトスの管理に重要な役割を持つサンクトゥムタワーが中心に聳え立つ、いわば首都の様な地域である。また、ヴァルキューレ警察学校の本拠地が存在していることもあり、キヴォトスにおいてはかなり治安の良い地域でもある。

 

 そんなD.U.の片隅。人通りも疎らで、ポツポツと住宅が点在するだけの、閑静な住宅地。交通の便が良いとは言えず、これといって近辺に来る目的になりうる物もなく、不人気だからこそ騒ぎも起こらない、影の薄い場所。まだ薄暗く肌寒いような早朝、ある家屋を訪ねる人物がいた……。

 

 

 幼いとすら言える小さな背丈、長い髪はシナシナシロモップ……ではなく、ふんわりと膝辺りまで伸びている。小さな蝙蝠の様な翼は時折ゆらゆらとしており、捻れた4本の角と頭上に浮かぶどこか冠に似たヘイローは、見る者によっては禍々しく映るだろう。

 

 しかし、その表情を見れば印象は変わるはずだ。

 パッと見では無表情な、あるいは鋭い目つきから怒っているとも思えるが、よくよく見れば目尻はやや下がっており、口元はどこか緩んでいる様にも見える。何よりも、柔らかい雰囲気が漂っており、その姿はまるで普通の少女だった。

 

 

 そんな休日モードの、泣く子どころか騒ぐスケバンも黙るゲヘナの風紀委員長が入っていくのは、ごく普通の一軒家。慣れた動作で玄関を開け入っていく。

 

 ぱたぱた、と迎えに出てきたのは、丸いヘイローを浮かべたエプロン姿の男子生徒。

 

「おかえり!」

 

「……ただいま」

 

 ニッコリとした屈託のない笑顔に、つられて笑みを浮かべながら挨拶を返す。

 

 

 そこは、キヴォトスの秘密のお店。連邦生徒会長の義弟であり、念入りに存在を隠した、唯一の男子生徒が営んでいる。連邦生徒会長が認めた極一部の生徒のみが知っており利用が可能な、自宅兼用の休憩所である。なお、決していかがわしい事は行われていない。あくまでも安らかな空間と時間を提供するだけである。

 まあ、もし仮にこの男子生徒を傷つけた者がいた場合……その人物は地獄を見るだろう。

 

 

 ホカホカの白ご飯、わかめと豆腐だけのシンプルな味噌汁にほうれん草のおひたし、メインとなる焼き鮭。

 一人ではわざわざ作る事のない様な、ザ・朝食がテーブルに用意された。

 

「ちょうど出来たところだったんだ〜。和食で良かったよね?」

 

「うん。とても美味しそう。じゃあ、早速」

 

「「いただきます」」

 

 それは、とても穏やかな時間。温かいご飯を食べながら、最近起きた事を話す。大変だった事があれば労り、面白かった事は一緒に笑う。それは軽快なトークではなく、話術というには拙い、何も気にしない普通の会話。それでも話しているだけで楽しい、という雰囲気の伝わってくる相手がいると、話題は尽きず緩やかに話は続く。

 

 

 朝食も終わり、2人でサクッと片付けも済ませる。

 

 そのままリビングのソファに並んで座り、ゆったりと過ごす。何かあるかな、とテレビを付け、いくつかのチャンネルを確認した後、いつも通り意味の分からないニュースを流しているクロノス報道部をBGMにする。今日は廃棄された遊園地の噂について調査しているらしい。ホラー要素を出したいなら、なぜ夜ではなく朝からやっているのだろうか。

 

 のんびりと他愛もない話を続け、時間は過ぎていく。特に行政官に対する愚痴はいくつも思い浮かぶ様で、話の合間合間に文句を言っている。とはいえ、笑みが曇る程ではないので、言葉程には怒ってないのだろう。

 

 

 そして話題は、昼食をどうするかに移った。

 

「ヒナちゃんは何か食べたい物ある?」

 

「もうそんな時間? じゃあ……一緒に作れる物、がいい」

 

「いいね! えーっと、そうだ、たこ焼きとかどう?」

 

「うん。自分で作ったことないから楽しみ」

 

「そうなの? コツはいるけど、楽しいよ!」

 

 材料あるかな〜っと確認すると、必要な物はほぼ揃っていた。

 

「天かすは無かったけど……ま、いっか!」

 

 たこ焼き器を引っ張り出し、準備を始める。

 

 生地を作っている間に、彼女には材料を切り分けてもらう。ねぎと紅しょうが、タコの他にウインナーとチーズ、あとは薄ーく切った餅を具材にする。

 

「ちょっと不格好かも……」

 

「そうかな? 切ってくれてありがと!」

 

「どういたしまして。他に準備はある?」

 

「大体終わりかな? 食器とか出しててくれる?」

 

 用意した物をテーブルに並べていく。何故か持っている油引きやピックも。

 

 しっかり温まったことを確認し、油を引いて準備完了。

 

「じゃあ僕がお手本やるね! まずこのくらいかな? いっぱいにならないくらいに生地入れて、具材をおりゃっ! 追加で生地入れて、ちょっと待つ。……もういいかな? あ、まだだった。ちょっと固まったら、こう、いい感じに、こうやって、こうして、これで丸くなるよ! ……なんかそんなに丸くないかも? でも、味は変わんないしいいかな! ヒナちゃんも食べて、次ヒナちゃんの番ね!」

 

 説明をしながら6個のたこ焼きを作る。若干周りの穴にも生地が付くのは仕方がない。眺めるヒナの顔が緩んでいることにも気付かず、擬音混じりで必死に手を動かして出来た! とドヤ顔。ソースもサッとかけて、パクリ。あっつあっつ、とほふほふしながら、美味しい! と笑顔になる姿は、とても微笑ましい。

 

 ヒナが初体験(たこ焼き作り)する際も隣で楽しそうに教えていた。

 

 生地入れ過ぎた! や具材の量偏り過ぎといくつかのトラブル(?)を挟みながらの昼食も、あっという間に過ぎていく。

 

 

 楽しさのあまりやや食べ過ぎ、休憩を挟んでから片付けを終え。腹ごなしにゲームでも……と思いつつソファに移動。すると、ふぁ、と欠伸の音が。

 

「眠い? 疲れてるなら寝る? お腹いっぱいで僕もちょっと眠いし……」

 

「あ……うん、そうする」

 

「じゃあ、はい」

 

 ぽんぽん、と膝を叩く。

 

「え」

 

「膝枕。横になった方がいいでしょ?」

 

「……うん。じゃあ、失礼します」

 

 遠慮がちに、ゆっくりと体を倒して頭を預ける。角が当たらないように、細心の注意を払って。

 

「どうぞ。代わりに、髪の毛触ってもいい?」

 

「うん。そのくらいなら、いつでも」

 

「ありがと。わ、こんなにふわふわなのに、サラサラしてる。こんなに長いといつも大変じゃない?」

 

「慣れてるから、あんまり気にならない」

 

「そうなんだ。ふふっ、よしよし、いつもお疲れ様」

 

 ゆっくりと頭を撫でる。柔らかい声と人の温もりは、即座に夢の世界へと旅立たせた。

 

 

 ん……と目を覚ましたヒナは、目の前が暗く感じた。目を開けて確認してみると、体を思い切りこちらに倒しており、顔と顔が余りにも近いことに気付き思わず悲鳴をあげそうになり、慌てて噛み殺した。すやすやと寝息をたてていることに気が付いたからだ。

 

 ヒナ個人としてはとても嬉しい状況だったが、体勢としてはかなり心配になるものだったので起こさないようゆっくりと抜け出し、頭を膝の上に乗せる。今度はこっちが膝枕、とそっと撫でながら。

 

 少しして、彼が目覚めると、あれ……? と瞬きしながら状況を確認し、慌てて起き上がる。あ……と少し残念そうに手を動かしたことには気づかなかった様だ。

 

「普通に寝ちゃってた……もう夕方だね。ご飯はハンバーグにしようと思ってたんだけど、いいかな?」

 

「私もさっきまで寝てたから。ハンバーグ、私も手伝うね」

 

「そっか。よーし、じゃあ作ったやつ交換ね!」

 

 和気あいあいと作り始める。悩んだ結果、ヒナは小さめのを形重視で2つ、彼は大きくドカンと作るようだ。

 

 どうなったかといえば、ヒナのハンバーグはとても綺麗に完成。彼はなんだかんだで崩れたり、大きさ故に微妙に火の通りが悪くなりしっかりと焼いた結果焦げた部分があったりと見た目はあまり良いとは言えない。が、それでもお互いのを交換は行った。人が作ってくれる、それだけでとても美味しくなるものだ。

 

 ハンバーグの脇にコーンとポテトを申し訳程度に盛り付け、多めに盛った白ご飯と、とりあえずの野菜枠のキャベツの千切りを並べる。

 

「うぅ、やっぱりこっちの方がいいんじゃない……?」

 

「やだ。あなたが作ってくれた方が美味しいに決まってるから」

 

「嬉しいけど恥ずかしいね……ヒナちゃんがいいならいっか。じゃあ、気を取り直して」

 

「「いただきます」」

 

 

 さて、楽しい時間というものには終わりがくる。既に日は落ち、辺りは暗くなっている。

 

「今日は、ありがとう。楽しかった」

 

「こちらこそ来てくれてありがと。また来てくれる?」

 

「うん。連絡するね。じゃあ、また」

 

「またね、ばいばーい! 暗いから、気をつけてね〜」

 

 少し寂しそうに、手を振り返す。すっかり疲れは取れ、活力は漲った。

 

「これでまた1ヶ月頑張れる」

 

 激務である風紀委員長には、癒しが不可欠なのだ。

 

 

 

 

 秘密のお店、とは言われるが、その男子生徒には自覚がない。あくまで友達として過ごしている。そこに、義姉からの『みんな大変だから、癒してあげて』という言葉を守っているだけだ。その癒しが、どれだけ支えになっているかは気づかない。相談を受けることもあるが、一緒に悩む相手が欲しいということには気付かず悩む。場合によっては義姉に話をするため、割と解決する。

 

 お金は、あくまで気持ちという形で義姉である連邦生徒会長に渡され、そこから生活費などに充てられている。

 

 彼の負担も考え、主に月1で通うことになる。風紀委員長の他、正実委員長、セミナー会長、アビドス生徒会長などなど。

 

 他に存在を知っている者としては、隠すための協力者として明星ヒマリ、金銭面の誤魔化しに扇喜アオイ、万が一のためのFOX小隊くらいである。(黒い服の人も協力、というより取引している)

 

 ミレニアム製の最新鋭家電が揃っていると思われる。また、銃は極めて軽いハンドガンを携帯しており、催涙ガスや指向性の閃光・爆音、はたまたトリモチなど、時間稼ぎ専用になっている。

 




続かない。

このくらいゆるゆるでふわふわなブルアカ二次どこ?シリアスと曇らせは上限量摂取してるからほのぼので中和したい。これ以上は致死量になる……モモトークとかヴェリタスキャンプイベくらいの緩さの小説が読みたいんじゃあ〜。

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