オリ主がアビドスの借金を頑張って返そうとする話   作:タンペペン

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最近ブルアカ始めたばかりの新米です。
ホシノを曇らせたいが為に書きました。
暖かい目で見守って下さい。



アビドス過去編
0どころかマイナス九億から始まるアビドス生活


 

 

───人間、生きていれば人生に一回や二回はオカルトな現象に遭遇する事があるだろう。

 

例えば写真に謎のオーブが写り混んだり、誰も居ない筈の部屋の中で足音が聞こえたり。

 

だが、それらは大抵勘違いだったり人為的な物だったりと、ロマンが無い回答が待っている。別に全ての現象は科学で説明できる等と宣うつもりは毛頭無いが。

 

……そう、ロマンの無い回答が待っている筈なのだ。いや、そうでなきゃ困るような状況に今僕は直面している。

 

 

「どこだ?ここ……」

 

眼前に広がるのは一面の砂漠。生命の伊吹など微塵も感じられない渇いた大地。天に燦々と輝く太陽の光が容赦なく頭に照り付けている。そんな事言っても少し位は何か有るんじゃないのと思うかも知れないが……本当に何も無いのだ。サボテンの一つや二つあってもおかしくない景色なんだけど……

 

辛うじて遠方に見える人工物らしき影は、どうやらビル群らしい。しかし殆どが傾いていたりひび割れているようなので恐らく人は居ない。

 

……え、嘘でしょ!?文明滅亡してんの!?

 

「何で滅亡してんの……?」

 

アレか?授業で習った伐採による砂漠化って奴か?まじかよ人類最悪だな!!

 

……いや、そんな事より、だ。そもそも僕は家でグースカ寝ていた筈なのだ。なんでこんな場所に転移しているんだ……?ちゃんとオフトゥンの感触だって覚えてるし、なんなら寝る前に聞いた美容師ロールプレイの動画だって覚えてる。つまりあの時の僕と今の僕は連続して存在している。アイデンティティは確かに保持されているのだ。死んだ記憶もないし……

 

つまりこれって……異世界転移……ッてコト!?

 

 

そして更に不可解なのが頭になんか天使の輪っかみたいなのが浮いてるのだ。何回か触ろうとしてもまるでホログラムのようになっており、触る事が出来ない。ふなっしーよろしく頭をブンブンしても頭に浮いたまま着いてくるのでこの輪は自分の頭から発生しているようだ。僕いつの間に人間辞めてたんですか?

 

そして何故か全裸。そう、全裸である。正にすっぽんぽんである。何でさ……!!服くらい残してくれたっていいじゃないか!!

 

砂を一摘み握る。現実味があまりにも無さすぎるこの状況を夢だとは思いたいのだが、サラサラとした砂の感触がはっきりと分かるので否が応でもこの状況が現実であるということを受け止めざるを得ない。

 

……この際科学でも化学でもなんでもいい……

この状況説明してくれ……

なんか、こう……ダークマターとかワームホールとかなんかで説明してくれ……

 

 

え、無理……?そんなぁ……

 

 


 

 

「動いているから、暑いよ~」

 

心の中のホシノ先輩が叫んでやまないの……

 

現在僕は廃墟と化したビル群を目指して歩いている。取り敢えず今最優先で欲しいのは水である。喉がカラカラで死にそうなのだ。

もしかしたらビル群の中に住んでる人が居て水を分けて貰えるかもしれない。まぁこんな状況で水を分けて貰える可能性は滅茶苦茶低いけど……しかしこちらだって水を貰えなければ死ゾ!!何とか頼み込むしかない。そもそも人が居るかどうかすらわからないがそこはもう祈るしかない。

 

「それにしてもホントに何もない、な」

 

歩みを止めてはいけないので歩きながら周りを眺める。オアシスとかあったりしないかなとか期待するけどやっぱ見つからない。クソが。

 

「はー……」

 

溜め息を一つ。

空を仰ぐ。

 

快晴、と一言でまとめてしまうにはあまりにも美しい、透き通るような青空。

 

 

「……なんで」

 

 

なんで僕はここに居るんだろう

 

 

なんで苦しい思いをしなければならないんだろう

 

 

なんで───

 

 

「───……やめだ、愚痴を言ってもしょうがない」

 

今は、前に進むだけだ。

 

 

 


 

 

 

「…………」

 

もうダメかも知れない

 

もう何時間歩いたのか分からない

 

身体中が鉛のように重い

 

視界が酷く歪む

 

喉の渇きは最早痛みと遜色ない

 

右も左も分からない程にめまいがする

 

 

……このまま寝たら、どうなるんだろう

 

もしかしたら、これまで全部夢の中で、起きたらいつものオフトゥンの中で、母さんの作る目玉焼きの匂いがするのかも知れない。

 

そうだ、これは夢だ。

 

だったら、また、いつもの日常に戻れる、よね

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん?あれっ……て……人?」

 

 

「って、た、倒れてるっ!?」

 

 

「た、助けないと~~!!!」

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

段々と意識が目を醒ます

 

まだ瞼は重く閉じたまま

 

でも、温もりに包まれていることは分かる

 

きっと、これはいつもの布団だろう

 

ああ、やっぱり夢だったんだ

 

そりゃそうだ

 

あんな理不尽な現象、起こる訳がない

 

今日は確か……英語の宿題があった筈

 

机の上に置きっぱだったと思うから、忘れない内に鞄にしまっておこう

 

重い瞼を少しずつ持ち上げ、視界に光が差す。

 

 

 

 

……見えてきたのは、こちらを覗き込む美少女の顔だった

 

 

「は?」

 

 

「目が覚めたんだね~!!良かった~~!!」

 

 

「え?」

 

 

「ホシノちゃーん!!さっきの人、無事に目が覚めたよ~!!」

 

「そうですか……」

 

 

……ん?

 

 

……ホシノ?

待って今ホシノって言った?

 

「あ、貴女は……?」

 

「あ、言い忘れてたね~。名前はユメ!!ここアビドスの委員長やってるんだ~!!」

 

 

 

アビドス?

 

え、待って僕家に帰れなかったの!?

 

ここキヴォトスなの!?

 

もしかして頭の輪っかってヘイロー!?

 

「ホシノちゃん~?そんなに警戒しなくてもいいんじゃないかな~?」

 

「ユメ先輩こそもっと警戒心を持つべきです!!明らかに怪しすぎますよこの人!!あの砂漠で真っ裸なのも、銃を持っていないのも、キヴォトスに居ない筈の男なのも、全部怪しいです!!」

 

 

け、喧嘩してる……

も、もう、なんだか疲れた……

 

 

 


 

 

 

「まっこと!!ありがとうございましたぁぁ!!!」

 

 

誠意の土下座を、見せるゥ~~!!!

 

というのも、どうやらあの砂漠で倒れていた僕をユメさんがわざわざ背負ってアビドス校舎まで運んでくれたらしい。しかも水を飲ませてくれたり汗を拭いてくれたりと、かなりお世話してくれたらしい。聖人すぎる……!!

 

「いやいや!!そんなお礼を言われる程の事はしてないよ~!!」

 

「いやユメ先輩。普通こんな怪しすぎる人間を助けて看病するとかあり得ないですから。」

 

うっ……!!ホシノさんの視線がキツい……!!でも否定出来ないのが辛い……

 

「それで、キミは何処の学校から来たのかな~?あと名前も教えてくれると助かるな~」

 

アカン(アカン)

どうしよ、テキトーな学校名言うか?いや絶対後でバレるし、そもそも僕ホームレスだから出来ればここに居たいな……素直に言うか

 

「早く言いなさい。撃ちますよ」

 

「わ、わかりましたッ!!名前は黒江クロッ!!何処にも所属してないですッ!!家も金も身分証明書も戸籍も家族も武器もついでに服も何もありませんッ!!自分で言っててマジで怪しい人間ですッ!!銃殺は勘弁してくださいッ!!」

 

 

「嘘……では無さそうですね、内容は到底信じられませんが……」

 

「……え、えっと……つまり……ホームレス?え?」

 

「そうですッ!!マジでこの身体一つしか持ち物が有りませんッ!!」

 

さて、ここからが正念場だ。ホントに僕の命が懸かっている。大丈夫、僕に失うモノは何もない。有るとしたら尊厳だけど……尊厳は食えないからな。

 

「なのでッ!!受け入れてくれるのならばッ!!僕をアビドスに入学させて下さいッ!!」

 

二度目の誠意の土下座を披露するぅ!!

 

「ええっ!?」

 

「なっ!?」

 

「ホントにこのまま追い出されたら死んでしまいます!!図々しい話だとは思いますが、何卒、何卒お願いしますなんでもしますから!!」

 

あからさまに二人は困惑している。うん、そりゃそーだ。さっきの話でさえ処理が追い付かない話なのに矢継ぎ早にこんな要求をされたら誰でも思考がショートする。

 

すると、ユメさんがなにやら慈愛に溢れた表情を浮かべながらこっちを膝を曲げてこちらを覗く。っていうかアカンパンツ見えちゃう!!ってなんて事考えるんだ僕は!!クソ野郎じゃないか!!ごめんなさい!!

 

「……大丈夫だよクロ君、そこまでしn「ん?今なんでもするって言いましたね?」ホシノちゃん!?」

 

「言いましたッ!!」

 

やっぱりタダじゃ入れない!!当たり前だな!!

 

「……ならこの学校の借金を一年以内に完済して下さい。言っておきますけど借金の額は九億を超えてい「できらぁッ!!」……は?」

 

「クロ君!?無茶だよ!!」

 

「男の子に二言は無いッ!!そもそもこんな不審者を入学させてくれるのが普通あり得ないですから!!という訳で契約書とかあります?こっちハンコ無いんで血判でオナシャス!!」

 

「あ、ありますけど……ほ、本気ですか?九億ですよ?」

 

「やってやりますよ!!食う寝る場所と身分と戸籍が手に入り、その上美少女二人との学校生活が始まるなら安いモンです!!一年以内に返せなかったら退学で良いですよ!!」

 

これは『チャンス』だ。そこら辺で野垂れ死ぬしか選択肢が無かった僕にとって千載一遇の『チャンス』だ。

逃す訳には行かない!!

 

 

「え、えぇ……」

 

「く、クロ君……」

 

「これから宜しくお願いします!!ホシノさん!!ユメさん!!」

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

結局、クロとかいう奴は文句の一つも言うこともなく指定された部屋に入っていった。

 

「ねぇねぇホシノちゃん……?流石に無茶振りすぎるよ」

 

ユメ先輩が気の毒そうな表情でこちらに耳打ちしてくる。まさか、アイツの返す宣言を大真面目に受けているのか?

 

「……ユメ先輩、人を簡単に信用し過ぎです。そもそもあの借金押し付けはやんわりとした拒否だったんですよ。彼はあまりにも怪しすぎる。何をしでかすか分かりません。一応彼とは契約が成立してしまったので、期限の一年間は過ごすことになってしまいましたが、経過したら問答無用で退学にします。」

 

 

「ホシノちゃん……」

 

 

「……何ですか、彼が可哀想ですか?そもそもユメ先輩が彼を保護し看病するだけでも良かったんです。あんな怪しい奴を受け入れる義理は有りません。私達は私達の事で精一杯なんです。一年間も受け入れてあげる事に感謝して欲しい位です。」

 

「そう、かな……」

 

何でそんな悲しそうな顔をするんですか。アイツの事なんて私達には関係ないですよね。それに、私達は他人に何度も騙されてきた。今さら信じられる訳ないじゃないですか。あんな私達に都合の良い言葉を。

 




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