オリ主がアビドスの借金を頑張って返そうとする話 作:タンペペン
ストーリーうろ覚えだったので何度も見返してはいるんですけど間違い絶対沢山あります!!
優しく目で見逃して!!
間違えちゃいかんだろってところは指摘をお願いします!!
実験の投薬で更なる力とか実質仮面ライダーだろ
「───なんか、エミヤみたいだな」
……己の変わり果てた容姿を鏡に映して一言。若くして精神が磨耗した人間が行き着く先はやはり白髪なのか、と某弓兵や某バーサーカー伯父さんを思い溜め息を吐く。
「ククク、そのエミヤなる人物はお知り合いで?」
黒服が相変わらず気味悪い笑いを漏らしながら近付いてくるのが鏡越しに見える。……正直、コイツが元先生とか信じられないのは僕だけだろうか。
「……いや、違う。キャラクターさ、アニメのな。」
「ククク、そうですか……」
……あれから、何日、何週間、何ヵ月……いや、もしかしたら一年経っているのかも知れない。それだけの期間、僕はコイツの実験台にされた。時には神秘を無理矢理纏わせられたり、時には恐怖を注ぎ込まれたり。
『崇高』に至っているお陰で精神はなんとか耐えられているが、身体は別だ。ボロボロになっていく身体を、黒服は新しく開発したという再生効果を僕に付与する薬を飲ませた。
お陰でいくら銃弾を食らっても心臓を直接とか、頭を直接貫通しない限り回復するゾンビみたいな生物になってしまった。まぁキヴォトスじゃこんなの直ぐ死ねるけど。
……因みに、痛覚は残っている。
痛いものは、痛い。
それに、黒かった髪の毛は艶を無くして白く脱色している。ストレスによる物なのか、薬の副作用なのが、はたまたどちらともなのかは知らない。
そして、目の色は片眼が黒く濁り、またもう片方は虹色とかいう訳の分からない色の瞳に変化している。転輪すると黒い眼だけが赤く染まるようになった。
……まぁ片眼だけ赤く染まるってのも割とカッコいいとは思うが、どうにも片方の変化した虹色の瞳が厄ネタに見えてしょうがない。黒服でも瞳が虹色に変わるのは予想外だったと言っていた。……正直怖い。もしや『色彩』関係じゃないかと思うとメチャクチャ胃がキリキリする。
ついでに、実験の副作用で僕の身体はあまり固形物を受け付けなくなっている。少量なら大丈夫だが、一定量食べるとすぐ戻してしまう。
「……ふざけた身体にしやがって」
ささやかな抵抗として黒服を睨み付ける。意味が無いのは分かっているが、どうしても我慢できない。
「ククク、中々白髪も似合っていますよ?」
「……はぁ、ハイハイどーも」
……なんだか怒る気も失せてしまった。まぁ元々コイツの実験台になる契約で助けて貰ったのだし、僕に文句を言う筋合いは無い。
「……で、今日は何すんだ。昨日と同じくまたオートマタとの模擬戦か?」
さて、最近は薬の他に戦闘の検証も増えてきた。薬の辛さに比べれば、こちらは頑張ればどうにでもなる。
今日も元気に実験台生活スタート────
「───いえ、今日は何も。」
────へ?
「……珍しい事もあるもんだな、お前が実験を休むなんて。毎日毎日あんなに嬉々としてやってたじゃねぇか」
訳が分からない。また何か別の実験でも考えてんのか?
「……ククク、言ってしまうと……貴方に対する実験は一通り終わったのですよ。」
「……は?」
「ククク、もう既にデータは十分取れましたのでね……これから貴方は自由の身です。」
「へぇ……じゃ、もう僕はここから出てアビドスに向かっても良いわけだ。」
「そうです。───が、一つだけ条件があります。」
「……なんだ」
「ククク……貴方は知らないでしょうが────つい最近、連邦生徒会長が失踪したのです。」
────!!!
「現在連邦生徒会が総力を挙げて捜索していますが、見つかる事は無いでしょう。サンクトゥムタワーの行政制御権も主を失い効力を無くし、治安の更なる悪化は避けられません。」
「……それがどうした。まさか、その迷子の生徒会長を探せとでも?冗談じゃない。」
「ククク、違いますよ。件の連邦生徒会長は、サンクトゥムタワーの最終管理者権限を持つ代理として、そして超法規的機関『シャーレ』の先生として、とある人物を外の世界からキヴォトスに呼ぶ事になっているのです。」
「…………」
「……まぁ、便宜上『先生』と呼んでおきましょうかね。その人物は、外の世界から来た為、ヘイローを持っていません。貴方の方がまだ硬いくらいです。……ヘイローを持っておきながら外の世界の人間と比較される程脆い貴方の身体には些か同情を禁じ得ませんが、兎に角そのような人物が……この混乱の渦中にあるキヴォトスにやってきます」
「……はぁ、なんとなく言いたい事は分かった。要するに───その彼、もしくは彼女がそのサンクトゥムタワーに辿り着くまでの護衛をすれば良いんだな?」
「ククク、ご明察」
「報酬金は?」
「ええ、もちろん出しますとも。300万で如何でしょう?」
「……分かった、承ったよ。その後はもう自由にして良いんだな?」
「ええ……それと、依頼の達成を確認しましたらアビドスの口座にふりこんでおきます。その方が貴方に都合が良いのでしょう?」
「分かってるじゃないか……で、その先生とやらがキヴォトスに来るのはいつなんだ?」
「……ククク、今日です」
「は?」
「いやはや、貴方の実験に夢中になってしまいまして……先生が来る日程を忘れていましてね……」
「……う、うそやん
な、
な、
なにやってん、
なにや、っ
~っ!!クソッ!!ああもうっ!!どこだ!?現在どこに先生が居る!?わかるだろ!?」
「ククク、現在は連邦生徒会本部でリン代行と共に学校代表達に事情を説明している所ですね……あ、今本部からシャーレに向かおうとしているようです」
「はぁっ!?マジでもうすぐじゃねぇか!?ざっけんなやぁぁっっ!!」
なに呑気に実況してやがんだこのクソ黒服がぁ!!『赤冠転輪』ッッ!!
「ククク、お気をつけて。なるべく早く着いて下さいね」
「誰のせいだと思ってるんだバカヤロー!!」
──────────────────────
───キヴォトスに、シャーレの先生としてやってきて早二時間。『私』は、早くも命の危機を迎えていた。
「───巡航戦車クルセイダー一型!?なんで不良があんなもの持っているのよ!?」
「あれは……トリニティの……!?先生っ!!」
“ っ……!? ”
重そうな外見に反して急スピードかつ急ドリフトを掛けてやってきた、一台の戦車。どうやら名前はクルセイダー一型というらしい。一介の不良がこんな物まで用意してくるのは想定外らしく、ユウカもハスミもチナツもスズミも苦しげな表情をしている。
───もっとも、私が一番驚いているが
立ち塞がる巨体、鈍く光る砲身、絶え間無く音を立てるキャタピラ、その暴力的なまでの威圧感。
私は、足が動かなかった。その威圧感に圧倒されていた。当たり前だ。私は昨日まで戦車を現実で見たことなど無かったから。
───だけど。
その砲身が、ユウカの方を向いていると気付いた時には既に。
私は、ユウカの側へ走り出していた。
「先生っ!?」
キヴォトスの生徒の肉体に比べて、私の肉体はあまりに脆い事は知っている。あの戦車の砲弾が当たっても彼女は死なないだろう。対して、私は砲弾どころか銃弾一つでも命に関わる。
だが、今はそんな事は
ヘイローが有ろうが無かろうが、
大人は、子供を守らなくちゃ。
“ ユウカっ……!! ”
「え……っ!?なんで、そんな、ダメですっ!!先生っ!!」
ユウカの青褪めた表情が、胸に突き刺さる。
生徒達が守ろうと走っているが、ワカモを一回でも追おうとした時点で距離が離れていた。
だめだ
間に合わない
────何も出来なくて、ごめんね
「せん、せ───」
来る『死』に思わず目を瞑る
『ぬ゛お゛お゛お゛っ っ っ っ!!!!』
───瞬間、私の視界は空に浮いた。
“ っ!?!?!? ”
誰かに足と背中に腕を回されて抱かれている感覚。反射的に後ろに振り向くと、そこには苦しげな男の子の顔が視界いっぱいに映った。
“ き、キミは ”
「喋んないで下さい!!舌噛みますよ!!」
な、なんで───そう言おうとしたその瞬間。
空に浮いた視界が急降下。
“ ッッ!? ”
頭ごと鼓膜を揺らす激しい地響きと共に先の言葉の意味をすぐに理解しつつも、その衝撃に耐えきれず思わず瞼を閉じる。
「あ、貴方は──!?」
「赤い、冠……!!」
「な、な──」
「質問は後だ!!先生!!しっかり掴まってて下さいっ!!」
ユウカ達の声を彼が一蹴するのが暗闇の視界の中聴こえる。その後の数十秒間の轟音が続き、目を開けたくても開けられなくなってしまった。
「……先生、終わりました。目を開けて良いですよ……」
何秒何分経っただろうか、疲労が混じった声の彼に言われ、瞼を上げる。視界に光が差し込む中、一体何が起こったのかを確認するため目を凝らす。
そこは───死屍累々という言葉をそのまま表すかの如く不良達が倒れており、先の戦車も砲身が折れ曲がっていて、最早素人目に見ても使い物にならなそうな状態だ。
───あの時間で、これを……?
あまりの急な出来事に、ハスミ達がポカンとした顔をしたまま動けていない。
「先生……」
その時、後ろから声がした。ユウカの声だ。彼の側からユウカに駆け寄る。
“ ユウカ!!怪我は無い!? ”
「ええ……私に怪我は無いですけど……」
不満げな表情をしつつ、ユウカが答える。彼女に多少の傷はあれど、私でも直ぐに治るようなモノばかりだ。
心底ホッとした。
“ 無事で良かった…… ”
「それはこっちのセリフです!!なんで、なんであんな無茶を───」
「───あの、それは後で聞いてもらって、早くシャーレのビルに入りませんか?僕ちょっと疲れたんで休みたいんですよ……」
その声を聞いてハッとする。私を助けてくれた子に何もお礼をしていなかった。慌てて頭を下げる。
“ ご、ごめんね!!さっきは助けてくれてありがとう!!怪我は無い!? ”
「まぁ仕事なんで……お礼なら依頼人に言って下さ……いや、アイツには良いか……あと怪我は無いですよ。大丈夫です。……まぁ、なんでも良いんで兎に角シャーレとやらに行きません……?」
そう言って、大分くたびれた様子で彼は溜め息を吐いた。……まだ若いはずなのになんだか年季が入った雰囲気を醸し出している。今まで色々苦労してきたのだろうか。煙草でも吸いそうな感じだ。まぁ本当に吸おうとしたら全力で止めるけど。
「…………」
「私は彼に同意します。一刻も早く連邦生徒会の行政制御権を回復させるべきです。彼については後でも聞けますし、何より先生の怪我の程度を見ないと……」
“ 私は大丈夫だよ? ”
「……はぁ、万が一ということもあるでしょう?その万が一があっては困るのです。先ほどの行為といい、貴方はもう少し自身の立場の重要性を理解するべきです」
……最早、何も言えない……
こうしてなんとも微妙な雰囲気のまま、私達はシャーレのビルに入ることになった。
──────────────────────
「……サンクトゥムタワー管理者の行政制御権限が、連邦生徒会に譲渡された事を確認しました。これで生徒会長が居た時のように行政管理が行えます。先生、お疲れ様でした。」
ふぅ、と溜め息を一つ吐く。地下でワカモと遭遇したり、シッテムの箱を起動させたり……まぁ紆余曲折あったけど、ようやく終わったらしい。
「現在シャーレを襲った不良達も、じきに捕まるでしょう。」
“ ……やり過ぎはしないでね ”
「……約束は致しかねます」
私としてはあの子達も等しく生徒ではあるので、少し優しくして欲しい所だが……リンの眼鏡の奥に滾る怒りの眼差しを見ると、あまり強く言えない。
「そうだ。折角ですし、最後にこれから貴方が勤めるシャーレの部室を案内しますね」
“ うん、ありがとうリン ”
「いえいえ、では案内しま───」
突然、リンの電話が鳴った。
「───なんですかこんな時に……すいません先生、電話に出ますね」
“ うん 待ってるよ ”
「ありがとうございます……はい、こちら七神リンで───早瀬ユウカさんですか、どうかなさいましたか?
え、先生を助けた男の子が倒れた?どういう──」
“ っ!? ”
「え?わ、分かりました、救急の手配を──って先生!?」
“ ごめんね、リン。私ちょっと様子を確認してくるから、ここで待ってて ”
「……わかりました。緊急事態ですから、案内はまた後でにしましょう。」
あの子……どうか無事で居て……!!
────────────────────────
『ホシノ』
────クロ……
『笑えよホシノ』
────なん、で……
『最高の結果じゃないか』
────なんで、そんなこと言うの……っ
『なにって……不審者が死んだだけだろ?』
『勝手に八億返して勝手に死んだだけ』
『ユメ先輩も生きてるし、後輩も入ってきた』
『最初の頃のお前の理想じゃないか』
────ちがっ、貴方は、私の大切な
『無理矢理借金を背負わせて、何が大切だ?』
────……っぁ
『大切……金づるとして、ってか?はっ、そりゃそーかもな?』
────あ……ああ……
『なぁ、ホシノ』
『お前の笑顔のために何もかもを諦めてきたんだ』
『夢も』
『生活も』
『人生も』
『幸せも』
『笑え』
『笑えよ』
『小鳥遊ホシノ』
「───あ゛ア゛あ゛あ゛ア゛ぁ゛ァ゛ぁ゛ぁ゛っ゛っ゛っ゛! ! !」
「っ!?どうしたんですかホシノ先輩っ!?」
「ハァッ、ハァッ、ハァッ……うう……」
暴走しそうな心臓の鼓動をなんとか宥める。
また、まただ。またクロが夢に出てきた。あの時以来、もう何度目か分からない。
血塗れの姿の時もあれば、声だけの時もある。
「だ、大丈夫ですか……?クロ、クロ、って魘されてましたけど……」
「ん、とても心配。具合は大丈夫?」
「かなり前から続いてますよね……その夢……やっばり病院に行った方が……」
皆が心配そうな表情で覗き込んでくる。ちくりと胸が痛むが、相談は出来ない。出来る訳がない。
───
「うへ、ごめんね~皆……ちょっと、夢を見ちゃって……」
「おじさん、ちょっと他の場所に行ってくるから……」
「……そ、そうですか……では、残りのメンバーで定例会議を続けてますね」
不安げな皆を後目に、対策委員会の部室から出る。向かうは、あの部屋。
「…………」
廊下を歩いて、その部屋のドアをガチャリと開ければ、あの日あの時からずっと変わらない彼の匂いが鼻に漂う。それは、未だに片付けられずにいる彼の部屋。そのベッドに倒れ込むように横になる。
──そして、縋るのだ
「ぐぅ、ごめん、なさ、い……ごめんなさ、い……!!ひぐっ、ごめんなさい……っクロ……ッ」
「……夢でも、いい、夢でもいいから……」
「私から、離れないで……ください……」
彼の側に、居る為に。
余談ですが、一応黒服に洗脳されて敵対ルートも考えていたりしたんですけどあの場面からそれは無いだろうって事でボツになりました
矛盾も多かったですし
いつかif的な感じで書けたら書きたい。
勿論ifなのでバッドエンドです。
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